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愛別離苦
宴の始まり
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「それでは我が国の英雄に乾杯!」
王様が俺たちと共に経験した王座に戻るまでの話をした後に、アザウア伯爵の乾杯があり祝勝会が始まった。
王様の話はほぼ事実をそのまま話していたが、それでも周りからは驚嘆の声があがっていた。
苦戦したのはヨエクと戦った時くらいだったけどな‥
まあ魔力切れでのピンチはあったけど。
特に俺が多数のゴーレムを召喚した事に対しては、かなりの貴族の人たちが反応を見せていた。
正確には召喚じゃなくて、作った物を取り出しただけなんだけど。
信じられん‥とか言ってたけど、王様の話だから信じなかったら不敬罪だぞ。
そんな話が終わった後に、何故かイェルンさんではなくアザウア伯爵が乾杯の音頭をとった。
王様に後で聞いたけど、元々宰相をしていたイェルンさんがするよりも、新しく共に歩む事を知らしめるためにアザウア伯爵にやってもらったんだと。
俺としてはイェルンさんが最近気持ち悪いって言ってたから、頼むのが嫌だったんじゃないかと思っている。
いかんいかん、王様の言葉を信じなかったから不敬罪になってしまう。
でも祝勝会の席で一心不乱にタルタルソースを食べているイェルンさんには近寄りたくない気持ちはわかります。
多分あれは頭の中までタルタルで汚染されているはずだ‥
俺は何と罪深い調味料をこの世界に作り出してしまったのだろうか‥
まあ食べた人たちが勝手に暴走してるので、俺としては降りかかるタルタルを払うだけなのだがな。
アザウア伯爵の乾杯で始まった祝勝会は、俺たちが主役というだけあってたくさんの人にもみくちゃにされた。
アキーエやキリーエたちは同じくらいの歳の女性や、俺と同じか少し上くらいの歳の男に囲まれて優雅に話をしている。
しかし俺の周りには何故かおっさんばっかりがいる。
別に俺がおっさんホイホイを発動したわけではなく、俺が創造で創り出した鉄人形の噂を聞いて寄ってきたようだった。
「君のゴーレムは自立式なのか?」「動力は何を使っているんだい?」「魔力回路は‥」
いやわかるんだよ。
みなさん物作りが得意なドワーフさんたちですし、今まで見た事のない物を知ってしまったから知識欲が抑え切れないのだろう‥
それにどうやら物を作るのは男性が多いようで、筋肉ムキムキのおっさんドワーフがワクワクした顔で俺を取り囲んでいるのだ。
近くに女性もいるようなのだが、おっさんの圧が強過ぎて近寄れないでいる。
う~む、こいつらみんなぶっ飛ばしていいかな‥
鉄人形出してぶっ飛ばしたら、逆に喜ばれたりしないかな‥
まあ今回は王城の祝勝会だし、王様もいるから我慢しておこう。
俺はアキーエと違い、自制できる男なのだよ。
だが俺もただでもみくちゃにされるわけには行かない。
これだけの人数がいるのだ、このチャンスを逃さずわけにはいかないだろう。
さあ今こそ唸れ、俺の熱いスキル【技能眼】!
「むっ!」「うひっ!」「おっふ‥」
一瞬ではあるが、魔力が身体を這う感覚に声をあげるムキムキドワーフたち。
最後に声上げたやつは討伐した方がいい気がするけど。
察しのいい人たちは辺りを警戒している。
ふはははは。
残念だがこれだけの人数だ。
俺がやったとはわかるまいて。
ついでに少し離れている女性もありがたく見させてもらおうではないか。
「きゃっ!」「何かしら?」「あっ‥」
ふむ‥
女性するとヤバい気がするのは気のせいだろうか‥
近くにアキーエがいなくてよかったような気がする。
いや、何も悪い事はしてないとは思うのだが‥
ふむふむ。
やはりドワーフだけあって鍛治関連のスキル持ちが多いようだな。
特に目立ったスキルは‥
いや待て。
まさか女性の方にあるとは思わなかった。
今までスキルを見てなかったので、本当にあるのかわからなかったけど、やっぱりちゃんとあった。
アルナート
スキル【麻痺耐性】
麻痺に対して耐性を得ることができる。
そう。
俺が今必要としているのは耐性系のスキルだ。
今回の戦いで、毒に対する弱さが露呈した。
まあおそらく恵が一緒に行動するから問題はないと思うが、あるに越した事はないからな。
数人欲しいスキルの人がいたので、この祝勝会が終わるまでには話しかけてスキルを聞き出し模倣したいところだ。
もみくちゃにされはしたが、スキルを模倣することができるのなら大した事じゃない‥
「ちょっとゴーレムを見せてもらえないか!」
「今後の製作のためにも!」
「少しでいいんだ!さきっちょだけ!」
大した事じゃ‥
大した‥
やっぱりぶっ飛ばしていいだろうか‥
あと最後のやつは祝勝会終わった後にでも、ちゃんとぶっ飛ばしておくとしよう‥
王様が俺たちと共に経験した王座に戻るまでの話をした後に、アザウア伯爵の乾杯があり祝勝会が始まった。
王様の話はほぼ事実をそのまま話していたが、それでも周りからは驚嘆の声があがっていた。
苦戦したのはヨエクと戦った時くらいだったけどな‥
まあ魔力切れでのピンチはあったけど。
特に俺が多数のゴーレムを召喚した事に対しては、かなりの貴族の人たちが反応を見せていた。
正確には召喚じゃなくて、作った物を取り出しただけなんだけど。
信じられん‥とか言ってたけど、王様の話だから信じなかったら不敬罪だぞ。
そんな話が終わった後に、何故かイェルンさんではなくアザウア伯爵が乾杯の音頭をとった。
王様に後で聞いたけど、元々宰相をしていたイェルンさんがするよりも、新しく共に歩む事を知らしめるためにアザウア伯爵にやってもらったんだと。
俺としてはイェルンさんが最近気持ち悪いって言ってたから、頼むのが嫌だったんじゃないかと思っている。
いかんいかん、王様の言葉を信じなかったから不敬罪になってしまう。
でも祝勝会の席で一心不乱にタルタルソースを食べているイェルンさんには近寄りたくない気持ちはわかります。
多分あれは頭の中までタルタルで汚染されているはずだ‥
俺は何と罪深い調味料をこの世界に作り出してしまったのだろうか‥
まあ食べた人たちが勝手に暴走してるので、俺としては降りかかるタルタルを払うだけなのだがな。
アザウア伯爵の乾杯で始まった祝勝会は、俺たちが主役というだけあってたくさんの人にもみくちゃにされた。
アキーエやキリーエたちは同じくらいの歳の女性や、俺と同じか少し上くらいの歳の男に囲まれて優雅に話をしている。
しかし俺の周りには何故かおっさんばっかりがいる。
別に俺がおっさんホイホイを発動したわけではなく、俺が創造で創り出した鉄人形の噂を聞いて寄ってきたようだった。
「君のゴーレムは自立式なのか?」「動力は何を使っているんだい?」「魔力回路は‥」
いやわかるんだよ。
みなさん物作りが得意なドワーフさんたちですし、今まで見た事のない物を知ってしまったから知識欲が抑え切れないのだろう‥
それにどうやら物を作るのは男性が多いようで、筋肉ムキムキのおっさんドワーフがワクワクした顔で俺を取り囲んでいるのだ。
近くに女性もいるようなのだが、おっさんの圧が強過ぎて近寄れないでいる。
う~む、こいつらみんなぶっ飛ばしていいかな‥
鉄人形出してぶっ飛ばしたら、逆に喜ばれたりしないかな‥
まあ今回は王城の祝勝会だし、王様もいるから我慢しておこう。
俺はアキーエと違い、自制できる男なのだよ。
だが俺もただでもみくちゃにされるわけには行かない。
これだけの人数がいるのだ、このチャンスを逃さずわけにはいかないだろう。
さあ今こそ唸れ、俺の熱いスキル【技能眼】!
「むっ!」「うひっ!」「おっふ‥」
一瞬ではあるが、魔力が身体を這う感覚に声をあげるムキムキドワーフたち。
最後に声上げたやつは討伐した方がいい気がするけど。
察しのいい人たちは辺りを警戒している。
ふはははは。
残念だがこれだけの人数だ。
俺がやったとはわかるまいて。
ついでに少し離れている女性もありがたく見させてもらおうではないか。
「きゃっ!」「何かしら?」「あっ‥」
ふむ‥
女性するとヤバい気がするのは気のせいだろうか‥
近くにアキーエがいなくてよかったような気がする。
いや、何も悪い事はしてないとは思うのだが‥
ふむふむ。
やはりドワーフだけあって鍛治関連のスキル持ちが多いようだな。
特に目立ったスキルは‥
いや待て。
まさか女性の方にあるとは思わなかった。
今までスキルを見てなかったので、本当にあるのかわからなかったけど、やっぱりちゃんとあった。
アルナート
スキル【麻痺耐性】
麻痺に対して耐性を得ることができる。
そう。
俺が今必要としているのは耐性系のスキルだ。
今回の戦いで、毒に対する弱さが露呈した。
まあおそらく恵が一緒に行動するから問題はないと思うが、あるに越した事はないからな。
数人欲しいスキルの人がいたので、この祝勝会が終わるまでには話しかけてスキルを聞き出し模倣したいところだ。
もみくちゃにされはしたが、スキルを模倣することができるのなら大した事じゃない‥
「ちょっとゴーレムを見せてもらえないか!」
「今後の製作のためにも!」
「少しでいいんだ!さきっちょだけ!」
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