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愛別離苦
タルタル大神殿
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もうね、他の商店街や居住区と職人さんの数が違うんですよ。
プリカの、トールルズのタルタル教への入れ込み具合がわかるというものだ‥
わかりたくないけど‥
しかし何故タルタル神殿なのだ?
俺が王様やイェルンさんと話をした時は女神がタルタルソースが好きだって話にしていたはず。
タルタルは素晴らしいとかいう話にはなっていた気がするのだが、タルタルの存在自体を崇めるまではなっていなかったはず‥
ま、まさか‥
タルタル教の魔の手がここまで迫ってきているという事なのか‥?
「おーい!その皿を持った女神像はタルタル神像の横に‥いや、女神がタルタル神からタルタルソースを授けられるって構図がいいのかな‥」
声のした方を見ると、張り切って指示を出しているイェルンさんがいた。
な、なんだと?
まさかタルタル神の事まで伝わっているとは‥
これは確実にタルタル教が関わっているに違いない‥
だってタルタル神の神像が俺が料理大会の優勝賞品として作ったやつと同じだもん。
しかし気になる事がもう一つ。
イェルンよ‥
何故そんな馬鹿な事をしようとしてるんだい?
それだとタルタル神とやらが、女神にタルタルソースを授けているように思われるだろう?
あの駄女神のせいでこんな勘違いが生まれてしまったが、後世まで語り継がれるような間違いは正さねばなるまい‥
「イェルンさん。ちょっといいかい?」
俺はイェルンさんの側に行き声をかける。
「おお!マルコイさんじゃないですか!ちょうどよかった!神々しいばかりのタルタル神様の神像を教会の中央に鎮座していただこうと思っているのですが、女神像をどちらに置こうか迷っているのです。タルタルソースという神の奇跡を女神が好まれるのはわかるのですが、女神がタルタル神様からタルタルソースを跪いて授けられるような姿に作り直すべきなのか、それともあくまで同じ神として少し女神像を退がらせるだけにするのか迷っているんです!しかし女神はタルタル神様の奇跡を受け取っているから、同等にしてしまうのはタルタル神様にとって失礼に当たるのではないかと思うのですが、マルコイさんはどう思われますかっ!」
圧が凄い!!
いや、圧もそうだが何を言ってるんだコイツは!?
タルタル神なんてやつはいないぞ!
あれはタルタルを狂愛してしまった人たちが生み出した偶像だぞ?
そんな物を実在する女神の上に立てるとか頭がおかしいんじゃないだろうか‥?
「マルコイさん?何故そんな不思議そうな顔をしているんですか?タルタル神様ですよ?実在して、我々を見守って助けていただけるタルタル神様ですよ?女神すらも手懐けたタルタル神様ですよ?」
な、なんなんだコイツは?
女神が涙を流していた事に感動したんじゃなかったのか?
これはもう『洗脳』と一緒なんじゃないだろうか?
「ちょ、ちょっと落ち着きましょうイェルンさん。いくつか質問がありますが、イェルンさんは涙を流した女神に感動してましたよね?いつの間に信仰対象がタルタル神になってるんですか?あとタルタル神ってどこから聞いたんですか?あとあのタルタル神の石像はどこから手に入れたんですか!」
おっと!
いかんいかん。
俺もつい興奮してしまったようだ。
冷静に冷静に‥
「なるほど。」
俺の質問を聞いたイェルンさんがニヤリと笑う。
「マルコイさんはタルタル教の事をご存知なかったのですか。そうであればその反応は仕方ありませんね。タルタル教とは神の奇跡であるタルタルソースを作り上げたタルタル神を祀る宗教になります。ロンギル共和国や新タルタル神聖国の国教にもなっていますよ。タルタルを作る事ができるマルコイさんが知らないなんて、世の中不思議な事があるものですね。」
知ってる‥
いや、知らない!
新タルタル神聖国ってなに?
多分だけど、ウルスート神聖国の事だよね?
グルンデルさん何やってるの?
「我が国も同じようにタルタル教を国教にしようという事になりまして。それでこの大神殿を作る事になったのです。」
「そ、そうですか‥王様はなんと?」
「もちろんゼルギウス王も知ってらっしゃいますよ!王やその他の貴族との話し合いで決まったのですから。もちろん国教になるとはいえ、ウルスエート教を崇める方もいらっしゃるので強制ではないですけどね。」
そうか‥
もうここまでタルタル教が迫ってきていたんだな‥
戦いの日が近いのかもしれない‥
「イェルンさん。女神が膝をついたらウルスエート教の人たちがいい気がしないと思います。神は同列、同じ位置に配置してください。それと女神像が七色に光った時の事も考えて布が何かを被せれるようにした方がいいかもしれませんね。目がやられますから。」
俺はそう言い残し、その場を後にした‥
タルタル教をどうにかすると心に決めて‥
いや、無理だろうけど‥
プリカの、トールルズのタルタル教への入れ込み具合がわかるというものだ‥
わかりたくないけど‥
しかし何故タルタル神殿なのだ?
俺が王様やイェルンさんと話をした時は女神がタルタルソースが好きだって話にしていたはず。
タルタルは素晴らしいとかいう話にはなっていた気がするのだが、タルタルの存在自体を崇めるまではなっていなかったはず‥
ま、まさか‥
タルタル教の魔の手がここまで迫ってきているという事なのか‥?
「おーい!その皿を持った女神像はタルタル神像の横に‥いや、女神がタルタル神からタルタルソースを授けられるって構図がいいのかな‥」
声のした方を見ると、張り切って指示を出しているイェルンさんがいた。
な、なんだと?
まさかタルタル神の事まで伝わっているとは‥
これは確実にタルタル教が関わっているに違いない‥
だってタルタル神の神像が俺が料理大会の優勝賞品として作ったやつと同じだもん。
しかし気になる事がもう一つ。
イェルンよ‥
何故そんな馬鹿な事をしようとしてるんだい?
それだとタルタル神とやらが、女神にタルタルソースを授けているように思われるだろう?
あの駄女神のせいでこんな勘違いが生まれてしまったが、後世まで語り継がれるような間違いは正さねばなるまい‥
「イェルンさん。ちょっといいかい?」
俺はイェルンさんの側に行き声をかける。
「おお!マルコイさんじゃないですか!ちょうどよかった!神々しいばかりのタルタル神様の神像を教会の中央に鎮座していただこうと思っているのですが、女神像をどちらに置こうか迷っているのです。タルタルソースという神の奇跡を女神が好まれるのはわかるのですが、女神がタルタル神様からタルタルソースを跪いて授けられるような姿に作り直すべきなのか、それともあくまで同じ神として少し女神像を退がらせるだけにするのか迷っているんです!しかし女神はタルタル神様の奇跡を受け取っているから、同等にしてしまうのはタルタル神様にとって失礼に当たるのではないかと思うのですが、マルコイさんはどう思われますかっ!」
圧が凄い!!
いや、圧もそうだが何を言ってるんだコイツは!?
タルタル神なんてやつはいないぞ!
あれはタルタルを狂愛してしまった人たちが生み出した偶像だぞ?
そんな物を実在する女神の上に立てるとか頭がおかしいんじゃないだろうか‥?
「マルコイさん?何故そんな不思議そうな顔をしているんですか?タルタル神様ですよ?実在して、我々を見守って助けていただけるタルタル神様ですよ?女神すらも手懐けたタルタル神様ですよ?」
な、なんなんだコイツは?
女神が涙を流していた事に感動したんじゃなかったのか?
これはもう『洗脳』と一緒なんじゃないだろうか?
「ちょ、ちょっと落ち着きましょうイェルンさん。いくつか質問がありますが、イェルンさんは涙を流した女神に感動してましたよね?いつの間に信仰対象がタルタル神になってるんですか?あとタルタル神ってどこから聞いたんですか?あとあのタルタル神の石像はどこから手に入れたんですか!」
おっと!
いかんいかん。
俺もつい興奮してしまったようだ。
冷静に冷静に‥
「なるほど。」
俺の質問を聞いたイェルンさんがニヤリと笑う。
「マルコイさんはタルタル教の事をご存知なかったのですか。そうであればその反応は仕方ありませんね。タルタル教とは神の奇跡であるタルタルソースを作り上げたタルタル神を祀る宗教になります。ロンギル共和国や新タルタル神聖国の国教にもなっていますよ。タルタルを作る事ができるマルコイさんが知らないなんて、世の中不思議な事があるものですね。」
知ってる‥
いや、知らない!
新タルタル神聖国ってなに?
多分だけど、ウルスート神聖国の事だよね?
グルンデルさん何やってるの?
「我が国も同じようにタルタル教を国教にしようという事になりまして。それでこの大神殿を作る事になったのです。」
「そ、そうですか‥王様はなんと?」
「もちろんゼルギウス王も知ってらっしゃいますよ!王やその他の貴族との話し合いで決まったのですから。もちろん国教になるとはいえ、ウルスエート教を崇める方もいらっしゃるので強制ではないですけどね。」
そうか‥
もうここまでタルタル教が迫ってきていたんだな‥
戦いの日が近いのかもしれない‥
「イェルンさん。女神が膝をついたらウルスエート教の人たちがいい気がしないと思います。神は同列、同じ位置に配置してください。それと女神像が七色に光った時の事も考えて布が何かを被せれるようにした方がいいかもしれませんね。目がやられますから。」
俺はそう言い残し、その場を後にした‥
タルタル教をどうにかすると心に決めて‥
いや、無理だろうけど‥
応援ありがとうございます!
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