スキルを模倣して最強無敵!異世界勇者?魔王?どっからでもかかってこいやぁ!

オギコン

文字の大きさ
上 下
805 / 953
愛別離苦

自動二輪車

しおりを挟む
ふぅ‥

散々な目にあった。

どうにか自動二輪車も止まってくれて、今は普通に操縦している。

止まったといっても壊れた建物に乗り上げて、俺が吹っ飛ばされる事で止まったのだが‥

はっきり言って、今までで1番のダメージを受けたかもしれない。

魔力が乏しかったので、回復するためにポーションがぶ飲みして事なきを得たが、一歩間違えれば自動二輪車のせいで戦闘不能になるところだった。

やはり最初はラケッツさんやスキャンに試してもらわないと、俺の身が危ない事を再認識してしまった。

自動二輪車も問題なく動いてくれたので、とりあえずついでの目的である偵察を行うことにした。

偵察と言いながらも、自動二輪車は結構な音を立てて街中を走っている。

普通なら物珍しさで見に出てくる人と思っていたが、誰1人として家から出てくる人がいない。

う~む‥

氾濫したモンスターを討伐して街に来た時は、盛大に歓迎してくれて、街の人にも笑顔が溢れていた。

そんな街が今は見る影もなく、街自体が徐々に死んでいっているようだ。

あまりにも悪政だよな。
ヨエクに事情があったとしても、国民を巻き込んでするべきじゃない。

自分1人でやってりゃいいんだ。

お前のやってる事は全力で阻止させてもらうからな‥




ん?
あれは‥

城に向かう途中で武装した集団を見かけた。
どうやらヨエク兵のようだな‥

自動二輪車を停めて様子を窺う。

ヨエク兵もこちらに気づいたようで数名がこちらに近寄ってくる。

「貴様何者だ!?それに跨っている物は何だ!モンスターか?それともゴーレムか?早急に答えろ!」

「別に何でもいいだろ。お前たちにこの自動二輪車の素晴らしさは伝わらないし、別に伝わらなくてもいい。それよりもお前たちこそどこに行ってるんだ?」

「なんだと貴様っ!ここで撃ち殺してもいいんだぞ!」

おお、怖い怖い。

こっちもここで木偶人形軍団を放ち殺してもいいんだぞ?

するとヨエク兵たちの後方にいた1人の男がこちらに歩いてきた。

周りのヨエク兵たちが避けるように離れるため、男の前が割れるように開ける。

その男には片腕がなかった。
身体のバランスがおかしいのか、歩き方がぎこちなくどこかふらふらしている。
まるでつい最近腕をなくしたような感じだ。

白髪混じりの髪の毛は、げっそりとした顔の目の辺りまで伸びていて視界の邪魔をしている。

それでもその目は爛々としており、俺を睨みつけるような視線を送っている。

「聞きたいことがある‥お前が盗人か?」

はぁ?
いきなり盗人呼ばわりとは随分な奴だな。

「何の事を言っているんだ?俺が盗みなんてするわけないだろう。」

「それじゃあ質問を変える。ヨエク王の鉱山から鉱石を盗んだ奴を知っているか?」

え?
あれ‥?

もしかしてコイツ、ヨエクの鉱山の入り口で会った偉そうな奴じゃないか?

確かダリックとかいう名前じゃなかったかな?
でも一目見て誰かわからないくらい様子が変わっているのだが‥

もしかしてヨエクにいじめられたか?

「いや、それも知らない。俺は関係ないな。」

嘘は言っていない。
だってあの鉱石はこの国の王様に貰ったんだもの。
別に盗んだわけじゃないからな。

「そうか‥‥おい。」

ダリックは近くにいる兵に声をかける。

「数人残ってあいつが跨っている物を回収しろ。鉱石ではないが、ヨエク王は喜びになるかもしれん。他はギルドを目指すぞ。別班はもう着く頃だろう。先遣隊が帰ってこないという事は何かあったという事だ。何かルパートは知っているのかもしれん。早く行ってルパートを締め上げるぞ。」

「はっ!」

マジで?
それなら早く俺もギルドに戻らないと‥

アレカンドロとリルが破壊の限りを尽くすかもしれないぞ。

数人の男が近寄ってきた。

「おい。その跨っている物を寄越せ。抵抗するならこの場で死んでもらうぞ。」

目が血走ってますね。
余程ダリックが怖いのか、かなり追い詰められてるような感じがするけど‥

でももちろん降りませんけどね。






----------------------------------------------------------------------
近況にも書いてますが、ブログ始めました。
遊びに来ていただけたら嬉しいです!修正している本編や、書いている時に考えてた事などを載せてます!
https://ogicon3777.com
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

ギフト争奪戦に乗り遅れたら、ラストワン賞で最強スキルを手に入れた

みももも
ファンタジー
異世界召喚に巻き込まれたイツキは異空間でギフトの争奪戦に巻き込まれてしまう。 争奪戦に積極的に参加できなかったイツキは最後に残された余り物の最弱ギフトを選ぶことになってしまうが、イツキがギフトを手にしたその瞬間、イツキ一人が残された異空間に謎のファンファーレが鳴り響く。 イツキが手にしたのは誰にも選ばれることのなかった最弱ギフト。 そしてそれと、もう一つ……。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

異世界で等価交換~文明の力で冒険者として生き抜く

りおまる
ファンタジー
交通事故で命を落とし、愛犬ルナと共に異世界に転生したタケル。神から授かった『等価交換』スキルで、現代のアイテムを異世界で取引し、商売人として成功を目指す。商業ギルドとの取引や店舗経営、そして冒険者としての活動を通じて仲間を増やしながら、タケルは異世界での新たな人生を切り開いていく。商売と冒険、二つの顔を持つ異世界ライフを描く、笑いあり、感動ありの成長ファンタジー!

ユニークスキルで異世界マイホーム ~俺と共に育つ家~

楠富 つかさ
ファンタジー
 地震で倒壊した我が家にて絶命した俺、家入竜也は自分の死因だとしても家が好きで……。  そんな俺に転生を司る女神が提案してくれたのは、俺の成長に応じて育つ異空間を創造する力。この力で俺は生まれ育った家を再び取り戻す。  できれば引きこもりたい俺と異世界の冒険者たちが織りなすソード&ソーサリー、開幕!! 第17回ファンタジー小説大賞にエントリーしました!

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

生活魔法しか使えない少年、浄化(クリーン)を極めて無双します(仮)(習作3)

田中寿郎
ファンタジー
壁しか見えない街(城郭都市)の中は嫌いだ。孤児院でイジメに遭い、無実の罪を着せられた幼い少年は、街を抜け出し、一人森の中で生きる事を選んだ。武器は生活魔法の浄化(クリーン)と乾燥(ドライ)。浄化と乾燥だけでも極めれば結構役に立ちますよ? コメントはたまに気まぐれに返す事がありますが、全レスは致しません。悪しからずご了承願います。 (あと、敬語が使えない呪いに掛かっているので言葉遣いに粗いところがあってもご容赦をw) 台本風(セリフの前に名前が入る)です、これに関しては助言は無用です、そういうスタイルだと思ってあきらめてください。 読みにくい、面白くないという方は、フォローを外してそっ閉じをお願いします。 (カクヨムにも投稿しております)

14歳までレベル1..なので1ルークなんて言われていました。だけど何でかスキルが自由に得られるので製作系スキルで楽して暮らしたいと思います

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕はルーク 普通の人は15歳までに3~5レベルになるはずなのに僕は14歳で1のまま、なので村の同い年のジグとザグにはいじめられてました。 だけど15歳の恩恵の儀で自分のスキルカードを得て人生が一転していきました。 洗濯しか取り柄のなかった僕が何とか楽して暮らしていきます。 ------ この子のおかげで作家デビューできました ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが

処理中です...