779 / 953
愛別離苦
ギルドからの訪問者
しおりを挟む
「それじゃあ、ヨエク側についていない貴族とはどうやって接触するんですか?イェルンさんが行くんですか?」
イェルンさんは布を被せて縛ってある女神像の足元から中身をどうにか見ようと奮闘している。
うん。
後とは言わず今すぐ話し合いをする必要がありそうだな‥
「イェルン。今はヨエクを倒す事を優先するのだ。全てが終わってから女神像を盛大に奉ろうではないか。」
うんうん。
それを普通に言ってくれたらいいんだけど、イェルンさんの反対側から女神像を覗いているから説得力がありませんけど‥?
「はぁ‥2人とも‥‥‥ん?」
【察知】に反応があった。
真っ直ぐこちらに向かっている。
「キリーエ。ギルドマスターにここにいる事を伝えたか?」
「うん。ギルドマスターには伝えたよ。そやけど、移動するし、こっちから連絡するから向こうからは連絡せんでええって言うたけど?」
ふむ。
しかし反応は真っ直ぐこちらに向かっている。
ギルドマスターがヨエク側についたのかとも思ったが、反応は1人だ。
さすがに1人で突っ込んでくるとは思えないが‥
「みんな、ここに向かってくる人がいる。1人だから敵ではないと思うけど、念のため気を付けてくれ。」
「わかったわ。」
「わかったですぅ。」
「むう!強いといいですなぁ!」
「きる‥」
いや、みんな俺の話聞いてた?
敵じゃないと思うけどって言ったような気がするんだけど‥
キリーエに関しては何も言わずに射撃しやすい場所に移動したみたいだ。
姿は見えないけど‥
すっごい怖いんですけど‥
しばらく待っていると、教会の扉が大きな音をたてて開く。
「すまない!アキーエさんって人いるか!?」
教会に飛び込んで来たのはドワーフではなく、まだ若い人族の男性だった。
腰に剣を下げて、ライトアーマーをつけているから【剣士】持ちの冒険者だろうか?
「なあ!アキーエさんはいるのか!?」
「わたしがアキーエだけど‥」
アキーエがおずおずと前に出る。
「はぁはぁ‥よかった!すまない、力を貸してくれ!冒険者ギルドが狙われてるんだ!」
「どういう事だ?」
俺はその青年に声をかける。
「あんたは?」
「俺はアキーエの仲間でマルコイだ。それよりも冒険者ギルドが狙われているってどういう事だ?」
「それが俺には何で狙われているのかわからないんだけど、ギルドに衛兵が来たかと思ったら突然ギルド内にいる冒険者に宣言したんだ。『今から冒険者ギルドはプリカから消滅する。ヨエク王が冒険者に直接依頼をかけるが、その依頼を受ける者は城に来い。もしギルドに残っているようであればギルドと共に消されると思え。』って。ギルドマスターはすぐに俺に教会に行ってアキーエって人を訪ねろって。その人とその仲間がいれば大丈夫だからって。」
なるほど。
しかしヨエクは思い切った事をするな。
ギルドはもう必要ない、自国の兵だけで事足りるって言いたいんだよな‥
それだけ銃に自信を持ってるわけか‥
それに鉱石をたんまり掘って、希少鉱石で金儲けして強大な軍事国家を作るつもりなんだな‥
ん?
‥‥‥‥まだわからないけど‥
多分‥‥ミミウとノームが鉱山掘り尽くした時点でヨエク詰んでないか‥?
意図的ではなかったけど、ヨエクの要を潰してるよな‥
銃を作るにしろ、冒険者を仲間にするにしろ、必要なのは金だ。
ヨエクは希少鉱石が掘れる鉱山があるから、思い切った行動に出たんじゃないだろうか?
だけど鉱山にはもう希少鉱石は一つも残っていない。
これってしばらく隠れてたら、自滅していくような気がするけど‥
まあそうなると冒険者ギルドとかなくなってしまうから、隠れるわけにはいかないけどね。
「わかった、ありがとう。それじゃあ冒険者ギルドに行くとしよう。」
「ほんとかっ!ありがたい!でもあんたじゃなくてアキーエさんに来てほしいんだが‥」
あ、そうですよね。
「それじゃあ爆殺女神アキーエさんを連れて冒険者ギルドに行くか!」
ヨエクの企みを阻止するためにな。
今はアキーエさんのツッコミを阻止するのに命懸けだがなっ!
----------------------------------------------------------------------
近況にも書いてますが、ブログ始めました。
遊びに来ていただけたら嬉しいです!修正している本編や、書いている時に考えてた事などを載せてます!
https://ogicon3777.com
イェルンさんは布を被せて縛ってある女神像の足元から中身をどうにか見ようと奮闘している。
うん。
後とは言わず今すぐ話し合いをする必要がありそうだな‥
「イェルン。今はヨエクを倒す事を優先するのだ。全てが終わってから女神像を盛大に奉ろうではないか。」
うんうん。
それを普通に言ってくれたらいいんだけど、イェルンさんの反対側から女神像を覗いているから説得力がありませんけど‥?
「はぁ‥2人とも‥‥‥ん?」
【察知】に反応があった。
真っ直ぐこちらに向かっている。
「キリーエ。ギルドマスターにここにいる事を伝えたか?」
「うん。ギルドマスターには伝えたよ。そやけど、移動するし、こっちから連絡するから向こうからは連絡せんでええって言うたけど?」
ふむ。
しかし反応は真っ直ぐこちらに向かっている。
ギルドマスターがヨエク側についたのかとも思ったが、反応は1人だ。
さすがに1人で突っ込んでくるとは思えないが‥
「みんな、ここに向かってくる人がいる。1人だから敵ではないと思うけど、念のため気を付けてくれ。」
「わかったわ。」
「わかったですぅ。」
「むう!強いといいですなぁ!」
「きる‥」
いや、みんな俺の話聞いてた?
敵じゃないと思うけどって言ったような気がするんだけど‥
キリーエに関しては何も言わずに射撃しやすい場所に移動したみたいだ。
姿は見えないけど‥
すっごい怖いんですけど‥
しばらく待っていると、教会の扉が大きな音をたてて開く。
「すまない!アキーエさんって人いるか!?」
教会に飛び込んで来たのはドワーフではなく、まだ若い人族の男性だった。
腰に剣を下げて、ライトアーマーをつけているから【剣士】持ちの冒険者だろうか?
「なあ!アキーエさんはいるのか!?」
「わたしがアキーエだけど‥」
アキーエがおずおずと前に出る。
「はぁはぁ‥よかった!すまない、力を貸してくれ!冒険者ギルドが狙われてるんだ!」
「どういう事だ?」
俺はその青年に声をかける。
「あんたは?」
「俺はアキーエの仲間でマルコイだ。それよりも冒険者ギルドが狙われているってどういう事だ?」
「それが俺には何で狙われているのかわからないんだけど、ギルドに衛兵が来たかと思ったら突然ギルド内にいる冒険者に宣言したんだ。『今から冒険者ギルドはプリカから消滅する。ヨエク王が冒険者に直接依頼をかけるが、その依頼を受ける者は城に来い。もしギルドに残っているようであればギルドと共に消されると思え。』って。ギルドマスターはすぐに俺に教会に行ってアキーエって人を訪ねろって。その人とその仲間がいれば大丈夫だからって。」
なるほど。
しかしヨエクは思い切った事をするな。
ギルドはもう必要ない、自国の兵だけで事足りるって言いたいんだよな‥
それだけ銃に自信を持ってるわけか‥
それに鉱石をたんまり掘って、希少鉱石で金儲けして強大な軍事国家を作るつもりなんだな‥
ん?
‥‥‥‥まだわからないけど‥
多分‥‥ミミウとノームが鉱山掘り尽くした時点でヨエク詰んでないか‥?
意図的ではなかったけど、ヨエクの要を潰してるよな‥
銃を作るにしろ、冒険者を仲間にするにしろ、必要なのは金だ。
ヨエクは希少鉱石が掘れる鉱山があるから、思い切った行動に出たんじゃないだろうか?
だけど鉱山にはもう希少鉱石は一つも残っていない。
これってしばらく隠れてたら、自滅していくような気がするけど‥
まあそうなると冒険者ギルドとかなくなってしまうから、隠れるわけにはいかないけどね。
「わかった、ありがとう。それじゃあ冒険者ギルドに行くとしよう。」
「ほんとかっ!ありがたい!でもあんたじゃなくてアキーエさんに来てほしいんだが‥」
あ、そうですよね。
「それじゃあ爆殺女神アキーエさんを連れて冒険者ギルドに行くか!」
ヨエクの企みを阻止するためにな。
今はアキーエさんのツッコミを阻止するのに命懸けだがなっ!
----------------------------------------------------------------------
近況にも書いてますが、ブログ始めました。
遊びに来ていただけたら嬉しいです!修正している本編や、書いている時に考えてた事などを載せてます!
https://ogicon3777.com
10
お気に入りに追加
555
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~
結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は
気が付くと真っ白い空間にいた
自称神という男性によると
部下によるミスが原因だった
元の世界に戻れないので
異世界に行って生きる事を決めました!
異世界に行って、自由気ままに、生きていきます
~☆~☆~☆~☆~☆
誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります!
また、感想を頂けると大喜びします
気が向いたら書き込んでやって下さい
~☆~☆~☆~☆~☆
カクヨム・小説家になろうでも公開しています
もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~>
もし、よろしければ読んであげて下さい
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
チートな嫁たちに囲まれて異世界で暮らしています
もぶぞう
ファンタジー
森でナギサを拾ってくれたのはダークエルフの女性だった。
使命が有る訳でも無い男が強い嫁を増やしながら異世界で暮らす話です(予定)。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる