726 / 953
力戦奮闘
獣人国へ
しおりを挟む
部屋の窓に太陽の光が差し込む。
そんな暖かい光を浴びて目を開ける。
マルコイは王様に用意してもらった部屋で目を覚ました。
「ふぁ、よく寝たな。疲れたから泥のように寝てしまった。」
ふかふかの布団で眠れたので頭もすっきりした。
ベッドに手をついて起きあがろうとすると、腕に痛みが走る。
「いてっ!」
あまりの痛みに悶絶する。
そうか‥
昨日あの後、腕が動かなくなるまでミミウに料理を作ったんだった。
アキーエに見張られていたので逃げることも出来ず、魔力も切れてエンチャント:慈愛ある者で回復する事ができなくなるまで作り続けたんだった‥
よく考えると、何も悪い事をしていないのに酷い目にあったような気がする‥
げせぬ‥
回復した魔力でエンチャント:慈愛ある者を発動して、腕の痛みをとる。
そして着替えて部屋を出る。
すると部屋の外にメージーさんがいた。
「マルコイ様、おはようございます。皆さんもう起きられて応接室にお集まりです。」
あ、俺が最後なんですね。
俺はメージーさんに連れられて応接室に向かう。
「マルコイ様お連れいたしました。」
中に入るとアキーエたちと王様、イェルンさんがいた。
「起きられたかマルコイ殿。貴公の仲間が待っていたぞ。」
「申し訳ありません。少々疲労が溜まっていたようで寝過ぎてしまいました。」
「なに、構わん。貴公の仲間と愉快な話をする事ができたからな。」
むむ。
何の話をしたのかな?
「貴公は愉快な男だ。20日後にまた会えるとはいえ、その後も時々足を運んで話を聞かせてくれると嬉しい。」
「ありがとうございます。近くに来た時は寄らせていただきます。」
社交辞令ではなく、本当にそう思う。
ここまで懇意にしてもらったのだ。
俺もこの王様にまた会いたいと思っている。
「それはよかった。それではまた貴公らが戻ってきた時には昨夜よりも盛大にお祝いをしようではないか。せっかくだから一月程滞在していくがいい。」
そうだな。
この国の事を少し見てまわりたいと思うけど‥
「そうですね。ですがまだ魔王の脅威が去ったわけではありません。少し長めに滞在はしますが、その後は魔王を倒した後にまた来させていただきます。」
「そうか‥わかった。マルコイ殿よ。トールルズは貴公らを支援する事を約束しよう。魔王討伐にも協力は惜しまぬぞ。」
ありがたい。
ドワーフの国、トールルズが協力してくれるなら‥
もっと凄い魔道具作れたりしないかなぁ‥
だってドワーフって鍛治が得意だし、手先器用そうだしな。
「ありがとうございます。それでは一旦獣人国に戻ります。」
俺は王様とイェルンさんに別れを告げて帰路に着く事にした。
城門前にはバラックスさんたちが既に集まっていた。
「おうマルコイ!ようやく来たか!お前達昨日は色々とやらかしてたからな。帰るのは明日になるかと思ってたぞ。」
やらかしたつもりはないんだけど‥
やらされてはいたけど‥
「待たせてすまない。バラックスさんたちはみんな揃ってるのか?」
「いや、ボヤンのやつがまだ来てないが‥あいつはこの国の出身みたいだからな、もしかしたらここに残るのかもしれないな。」
ボヤン?
城に呼ばれていた時にどこかに行ったドワーフの事かな?
「そうだな、もう少し残りたかったが、一度お前達と獣人国に戻る事にするぞ。」
後ろからドワーフの男性が歩いてきた。
彼がボヤンなのだろう。
確かに見た事があるような気がする。
基本ドワーフはみんな髭もじゃで顔の下半分が隠れているので見分けがつきづらいけど‥
「そうか、わかった。マルコイ、これでこの国に来た冒険者は全員揃ったぞ。」
「わかった。それじゃあ獣人国に戻るとしよう。」
俺たちは馬車に乗り込み、プリカから出発する事にした。
空を見上げると、朝は晴天だった空に黒い雲がかかり始めていた。
-------------------------------------------
近況にも書いてますが、ブログ始めました。
遊びに来ていただけたら嬉しいです!修正している本編や、書いている時に考えてた事などを載せてます!
https://ogicon3777.com
そんな暖かい光を浴びて目を開ける。
マルコイは王様に用意してもらった部屋で目を覚ました。
「ふぁ、よく寝たな。疲れたから泥のように寝てしまった。」
ふかふかの布団で眠れたので頭もすっきりした。
ベッドに手をついて起きあがろうとすると、腕に痛みが走る。
「いてっ!」
あまりの痛みに悶絶する。
そうか‥
昨日あの後、腕が動かなくなるまでミミウに料理を作ったんだった。
アキーエに見張られていたので逃げることも出来ず、魔力も切れてエンチャント:慈愛ある者で回復する事ができなくなるまで作り続けたんだった‥
よく考えると、何も悪い事をしていないのに酷い目にあったような気がする‥
げせぬ‥
回復した魔力でエンチャント:慈愛ある者を発動して、腕の痛みをとる。
そして着替えて部屋を出る。
すると部屋の外にメージーさんがいた。
「マルコイ様、おはようございます。皆さんもう起きられて応接室にお集まりです。」
あ、俺が最後なんですね。
俺はメージーさんに連れられて応接室に向かう。
「マルコイ様お連れいたしました。」
中に入るとアキーエたちと王様、イェルンさんがいた。
「起きられたかマルコイ殿。貴公の仲間が待っていたぞ。」
「申し訳ありません。少々疲労が溜まっていたようで寝過ぎてしまいました。」
「なに、構わん。貴公の仲間と愉快な話をする事ができたからな。」
むむ。
何の話をしたのかな?
「貴公は愉快な男だ。20日後にまた会えるとはいえ、その後も時々足を運んで話を聞かせてくれると嬉しい。」
「ありがとうございます。近くに来た時は寄らせていただきます。」
社交辞令ではなく、本当にそう思う。
ここまで懇意にしてもらったのだ。
俺もこの王様にまた会いたいと思っている。
「それはよかった。それではまた貴公らが戻ってきた時には昨夜よりも盛大にお祝いをしようではないか。せっかくだから一月程滞在していくがいい。」
そうだな。
この国の事を少し見てまわりたいと思うけど‥
「そうですね。ですがまだ魔王の脅威が去ったわけではありません。少し長めに滞在はしますが、その後は魔王を倒した後にまた来させていただきます。」
「そうか‥わかった。マルコイ殿よ。トールルズは貴公らを支援する事を約束しよう。魔王討伐にも協力は惜しまぬぞ。」
ありがたい。
ドワーフの国、トールルズが協力してくれるなら‥
もっと凄い魔道具作れたりしないかなぁ‥
だってドワーフって鍛治が得意だし、手先器用そうだしな。
「ありがとうございます。それでは一旦獣人国に戻ります。」
俺は王様とイェルンさんに別れを告げて帰路に着く事にした。
城門前にはバラックスさんたちが既に集まっていた。
「おうマルコイ!ようやく来たか!お前達昨日は色々とやらかしてたからな。帰るのは明日になるかと思ってたぞ。」
やらかしたつもりはないんだけど‥
やらされてはいたけど‥
「待たせてすまない。バラックスさんたちはみんな揃ってるのか?」
「いや、ボヤンのやつがまだ来てないが‥あいつはこの国の出身みたいだからな、もしかしたらここに残るのかもしれないな。」
ボヤン?
城に呼ばれていた時にどこかに行ったドワーフの事かな?
「そうだな、もう少し残りたかったが、一度お前達と獣人国に戻る事にするぞ。」
後ろからドワーフの男性が歩いてきた。
彼がボヤンなのだろう。
確かに見た事があるような気がする。
基本ドワーフはみんな髭もじゃで顔の下半分が隠れているので見分けがつきづらいけど‥
「そうか、わかった。マルコイ、これでこの国に来た冒険者は全員揃ったぞ。」
「わかった。それじゃあ獣人国に戻るとしよう。」
俺たちは馬車に乗り込み、プリカから出発する事にした。
空を見上げると、朝は晴天だった空に黒い雲がかかり始めていた。
-------------------------------------------
近況にも書いてますが、ブログ始めました。
遊びに来ていただけたら嬉しいです!修正している本編や、書いている時に考えてた事などを載せてます!
https://ogicon3777.com
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
557
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる