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力戦奮闘
ミミウの秘密①
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「ところであの娘さんはマルコイ殿の仲間になって長いのかね?」
あの娘?
王様の視線の先を追ってみると、タルタルソースを皿に盛って直接食べているミミウがいた。
ミミウさん‥
それもう料理じゃなくてタルタルソース食べてるだけだよね‥
「そうですね、最初は俺たち3人でパーティを組みましたから。それに同じ村で育ってるので付き合いだけで言うともっと長いですよ。」
「おや?そうなんですか。そちらの村は余程居心地が良かったのでしょうね。」
「そうですね。とてもいい村でした。」
あのマルコイグッズとかを売り出す前はな。
今も闘技会関連で仕事をしていると思うと、恥ずかしくなってくる‥
「それではこのトールルズに来る事も初めてだったんでしょうね、あの娘さんは。親が産まれたであろう母国に冒険者として足を踏み入れる‥いいですね、冒険者冥利に尽きますね。」
そうだな。
冒険者として旅立ち、自分の親が産まれたところを見る。
そして新たな発見や素晴らしい経験を積んでいく。
冒険者として生きていく中で、そんな事が出来たらいいなと思う。
父親は村で産まれているけど、母は旅をしていたはずだ。
母が冒険者だった頃の冒険譚は幼い頃よく聞かせてもらった。
魔王や『あのお方』との戦いが終わったら、そんな旅をしても面白いのかもしれない‥‥‥
は?
ちょっと待て!
誰の親がトールルズの出身だと?
今この王様、さらっと何を言った?
「えっと、すみません王様。誰の親がどこで誰ですか?」
俺は王様の両肩を掴み、揺らしながら問い詰める。
「あっのっ娘っがっ!」
「ちょっとマルコイ。そんなに揺らしてたら喋れないわよ。それに相手は王様よ‥」
あ、しまった俺としたことが‥
「すみません王様‥ところであの娘‥ミミウの親がトールルズ出身とはどういう事ですか?」
「はぁはぁはぁ‥舌噛みそうだった。あの娘はミミウと言うのかい?そうか良い名前だ。それであの娘の親が何故トールルズかという事だが、あの娘はドワーフだろう?であれば親の出身がトールルズだと思っただけで、別に不思議な事でもあるまい?」
な、なんですと?
ミミウがドワーフ?
アキーエを見るが、アキーエも驚いた顔をしている。
アキーエも知らなかったって事だよな。
それはそうだ。
村でずっと一緒だった俺が知らないんだ、アキーエだけが知ってるわけがないよな。
でも多分、当の本人であるミミウも知らない可能性があるぞ。
「な、何でミミウがドワーフだと?」
「ふむ。貴公らは知らなかったみたいだね。そうだな、女性のドワーフは見た目はさほど貴公ら人族と変わらないからな。」
マジか‥
確かに多少人間離れしているとは思っていたが‥
多少かな‥?
「ドワーフの特徴として身長が人族より低い、それに力が強い。それと食欲が人族よりも強いかな。」
あ、それはわかります。
特徴もそうですけど、特に食欲については思い当たる節があり過ぎて困ります。
「それにドワーフは土の精霊に愛されている。しかしあの娘はドワーフでも特に愛されているようだね。周りにいる精霊の数が他のドワーフよりも遥かに多い。」
本当にミミウはドワーフなのか‥
「それに貴公もドワーフ程ではないが精霊に愛されているね。それも全ての精霊に。」
そうなのか‥?
見えないから全くわからないけど‥
「王様は精霊が見えるんですか?」
「私は【精霊眼】というスキルを持っているんだよ。精霊の力を借りるスキルでね。このスキルで昔は冒険者もやっていたんだ。ほら。」
王様は懐から古びたギルドカードを取り出した。
「ほら。一応Bランクまでいったんだ。【精霊眼】と【大槌聖】で大活躍していたんだよ。」
なるほど。
それなら王様が俺たち冒険者に寛大なのもわかるな。
確かにランクBのギルドカードだし、スキルも王様が言ったとおりだ。
(ピコーンッ!)
へ?
-------------------------------------------
近況にも書いてますが、ブログ始めました。
遊びに来ていただけたら嬉しいです!修正している本編や、書いている時に考えてた事などを載せてます!
https://ogicon3777.com
あの娘?
王様の視線の先を追ってみると、タルタルソースを皿に盛って直接食べているミミウがいた。
ミミウさん‥
それもう料理じゃなくてタルタルソース食べてるだけだよね‥
「そうですね、最初は俺たち3人でパーティを組みましたから。それに同じ村で育ってるので付き合いだけで言うともっと長いですよ。」
「おや?そうなんですか。そちらの村は余程居心地が良かったのでしょうね。」
「そうですね。とてもいい村でした。」
あのマルコイグッズとかを売り出す前はな。
今も闘技会関連で仕事をしていると思うと、恥ずかしくなってくる‥
「それではこのトールルズに来る事も初めてだったんでしょうね、あの娘さんは。親が産まれたであろう母国に冒険者として足を踏み入れる‥いいですね、冒険者冥利に尽きますね。」
そうだな。
冒険者として旅立ち、自分の親が産まれたところを見る。
そして新たな発見や素晴らしい経験を積んでいく。
冒険者として生きていく中で、そんな事が出来たらいいなと思う。
父親は村で産まれているけど、母は旅をしていたはずだ。
母が冒険者だった頃の冒険譚は幼い頃よく聞かせてもらった。
魔王や『あのお方』との戦いが終わったら、そんな旅をしても面白いのかもしれない‥‥‥
は?
ちょっと待て!
誰の親がトールルズの出身だと?
今この王様、さらっと何を言った?
「えっと、すみません王様。誰の親がどこで誰ですか?」
俺は王様の両肩を掴み、揺らしながら問い詰める。
「あっのっ娘っがっ!」
「ちょっとマルコイ。そんなに揺らしてたら喋れないわよ。それに相手は王様よ‥」
あ、しまった俺としたことが‥
「すみません王様‥ところであの娘‥ミミウの親がトールルズ出身とはどういう事ですか?」
「はぁはぁはぁ‥舌噛みそうだった。あの娘はミミウと言うのかい?そうか良い名前だ。それであの娘の親が何故トールルズかという事だが、あの娘はドワーフだろう?であれば親の出身がトールルズだと思っただけで、別に不思議な事でもあるまい?」
な、なんですと?
ミミウがドワーフ?
アキーエを見るが、アキーエも驚いた顔をしている。
アキーエも知らなかったって事だよな。
それはそうだ。
村でずっと一緒だった俺が知らないんだ、アキーエだけが知ってるわけがないよな。
でも多分、当の本人であるミミウも知らない可能性があるぞ。
「な、何でミミウがドワーフだと?」
「ふむ。貴公らは知らなかったみたいだね。そうだな、女性のドワーフは見た目はさほど貴公ら人族と変わらないからな。」
マジか‥
確かに多少人間離れしているとは思っていたが‥
多少かな‥?
「ドワーフの特徴として身長が人族より低い、それに力が強い。それと食欲が人族よりも強いかな。」
あ、それはわかります。
特徴もそうですけど、特に食欲については思い当たる節があり過ぎて困ります。
「それにドワーフは土の精霊に愛されている。しかしあの娘はドワーフでも特に愛されているようだね。周りにいる精霊の数が他のドワーフよりも遥かに多い。」
本当にミミウはドワーフなのか‥
「それに貴公もドワーフ程ではないが精霊に愛されているね。それも全ての精霊に。」
そうなのか‥?
見えないから全くわからないけど‥
「王様は精霊が見えるんですか?」
「私は【精霊眼】というスキルを持っているんだよ。精霊の力を借りるスキルでね。このスキルで昔は冒険者もやっていたんだ。ほら。」
王様は懐から古びたギルドカードを取り出した。
「ほら。一応Bランクまでいったんだ。【精霊眼】と【大槌聖】で大活躍していたんだよ。」
なるほど。
それなら王様が俺たち冒険者に寛大なのもわかるな。
確かにランクBのギルドカードだし、スキルも王様が言ったとおりだ。
(ピコーンッ!)
へ?
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