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魔王の影
マルコイの報告
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「まあその魔道具については、形になったら説明するよ。とりあえず今から一月の間に俺は魔道具を作って戦力をアップさせるようにする。みんなにも手伝ってもらう事になるかもしれないから、その時はよろしく頼む。」
「全然大丈夫よ。それとみんなも戦力アップのために努力してるから期待してていいわよ。」
え?
ニンマリと笑うアキーエ。
他を見渡すとみんなニマニマしている。
えっと‥
俺が魔道具作りに勤しんでる間にもみなさん特訓されてたんですね‥
「わかった。ありがとうな。あともう一つだけみんなに伝えることがあるんだ。」
「ん?他にもあるの?」
「ああ。どちらかと言うとこっちの方が少し大事かも。」
「なんですか!ご飯の事ですか!?」
「もの凄い強い奴が現れたとか!」
とりあえず君たちは大人しくしときなさい。
「実は俺自身の事なんだけど‥神聖国に女神像があってさ。そこで神託受けちゃった。」
「「へ~‥」」
‥‥‥‥‥!?
ええっ!?
反応薄くないですか?
結構爆弾発言だと思うんですけど?
驚愕している俺を見てアキーエがため息をつく。
「はぁ、マルコイ‥マルコイって今スキル使って何でもやれてるじゃない。それこそさっきの話じゃないけど、普通一国相手にでもどうにかなるって思えるのはマルコイがいるからだよ。最初からそうなるように女神様がスキルを授けたのか、それともスキルを使えるようになって女神様の目に留まったのかわからないけど、絶対マルコイは御使だって思ってたわよ。」
あれ?
そうなんですか?
「新しいスキルを創造したり、他人にスキルを渡したりなんて出来るのよ。そんなの神様の力を貰ってるに決まってるじゃない。」
「そやね。それにもうマルコイさん自体神様になってるんやから、神託なんて今更とちゃう?どっちか言うと、神託出す側なんやから。」
そんなもの、断じてどっからもでません!
「いや、てっきり驚くとばかり思ってた‥」
「何でよ?神託出たから恐れ多いとか?巻き込むから一緒にいていいのか何て思ったわけ?バッカじゃないの、マルコイはマルコイでしょ。神託貰ったからって違う人になるわけじゃないんだし。そんな事気にするだけ時間の無駄よ。まったく。」
そうだよな。
俺は思わずアキーエの頭をポムポムする。
みんなの前じゃなかった抱きついてるぞ。
「何よもう!恥ずかしいじゃない。」
うむ。
照れてるアキーエも可愛いぞ。
ポムポムを続けていると、アキーエが手を振り上げた。
「もうマルコイったら!みんな見て‥」
「ちょっと待った!」
「え?何?」
恥ずかしさで俺をツッコもうとして振り上げたアキーエの手を見る。
すると恥ずかしさで振り上げた手には炎が渦巻いていた。
そう‥
アキーエのツッコミが激しいのは、この渦巻いた炎が原因なのだ。
恥ずかしさで思わず手加減が出来ずツッコんでくるアキーエは、自分でも無意識に魔法でその威力を上げていたのだ。
俺はアキーエの振り上げた手をとり、その手に指輪をつける。
この指輪には炎を吸収する魔力回路を取り付けている。
これさえ付けていればアキーエのツッコミの威力も落ちて、俺の身の安全も守れるはず。
「な、な、な、なんで、ゆ、指輪?これ?なんの指輪で?指輪?」
お?
アキーエが混乱しているな。
確かに何の効果がある指輪なのかわからないと混乱するだろう。
「ふっふっふ。アキーエ。その指輪の魔道具は、アキーエの火属性の力を抑える指輪だ。普段の生活でちょっと力を入れ過ぎているアキーエのために作った魔道具なんだ。これさえあれば、不用意に相手を半殺しにする事はなくなるぞ。」
なかなかいい魔道具を作れたと思う。
アキーエも喜んでいるのかプルプルしている。
「そ、そ、そんなものいらないわよー!」
アキーエの拳が俺の顔を捉える。
ふっふっ‥
あれ?
顔に激痛が走り、部屋の壁を突き破って外に飛ばされる俺‥
「ばかーっ!」
ぐっ‥ぐふっ‥
ふっふっふ。
アキーエの素の力が恐ろしい事になっているのは予想外だったぜ‥
がふっ‥
「全然大丈夫よ。それとみんなも戦力アップのために努力してるから期待してていいわよ。」
え?
ニンマリと笑うアキーエ。
他を見渡すとみんなニマニマしている。
えっと‥
俺が魔道具作りに勤しんでる間にもみなさん特訓されてたんですね‥
「わかった。ありがとうな。あともう一つだけみんなに伝えることがあるんだ。」
「ん?他にもあるの?」
「ああ。どちらかと言うとこっちの方が少し大事かも。」
「なんですか!ご飯の事ですか!?」
「もの凄い強い奴が現れたとか!」
とりあえず君たちは大人しくしときなさい。
「実は俺自身の事なんだけど‥神聖国に女神像があってさ。そこで神託受けちゃった。」
「「へ~‥」」
‥‥‥‥‥!?
ええっ!?
反応薄くないですか?
結構爆弾発言だと思うんですけど?
驚愕している俺を見てアキーエがため息をつく。
「はぁ、マルコイ‥マルコイって今スキル使って何でもやれてるじゃない。それこそさっきの話じゃないけど、普通一国相手にでもどうにかなるって思えるのはマルコイがいるからだよ。最初からそうなるように女神様がスキルを授けたのか、それともスキルを使えるようになって女神様の目に留まったのかわからないけど、絶対マルコイは御使だって思ってたわよ。」
あれ?
そうなんですか?
「新しいスキルを創造したり、他人にスキルを渡したりなんて出来るのよ。そんなの神様の力を貰ってるに決まってるじゃない。」
「そやね。それにもうマルコイさん自体神様になってるんやから、神託なんて今更とちゃう?どっちか言うと、神託出す側なんやから。」
そんなもの、断じてどっからもでません!
「いや、てっきり驚くとばかり思ってた‥」
「何でよ?神託出たから恐れ多いとか?巻き込むから一緒にいていいのか何て思ったわけ?バッカじゃないの、マルコイはマルコイでしょ。神託貰ったからって違う人になるわけじゃないんだし。そんな事気にするだけ時間の無駄よ。まったく。」
そうだよな。
俺は思わずアキーエの頭をポムポムする。
みんなの前じゃなかった抱きついてるぞ。
「何よもう!恥ずかしいじゃない。」
うむ。
照れてるアキーエも可愛いぞ。
ポムポムを続けていると、アキーエが手を振り上げた。
「もうマルコイったら!みんな見て‥」
「ちょっと待った!」
「え?何?」
恥ずかしさで俺をツッコもうとして振り上げたアキーエの手を見る。
すると恥ずかしさで振り上げた手には炎が渦巻いていた。
そう‥
アキーエのツッコミが激しいのは、この渦巻いた炎が原因なのだ。
恥ずかしさで思わず手加減が出来ずツッコんでくるアキーエは、自分でも無意識に魔法でその威力を上げていたのだ。
俺はアキーエの振り上げた手をとり、その手に指輪をつける。
この指輪には炎を吸収する魔力回路を取り付けている。
これさえ付けていればアキーエのツッコミの威力も落ちて、俺の身の安全も守れるはず。
「な、な、な、なんで、ゆ、指輪?これ?なんの指輪で?指輪?」
お?
アキーエが混乱しているな。
確かに何の効果がある指輪なのかわからないと混乱するだろう。
「ふっふっふ。アキーエ。その指輪の魔道具は、アキーエの火属性の力を抑える指輪だ。普段の生活でちょっと力を入れ過ぎているアキーエのために作った魔道具なんだ。これさえあれば、不用意に相手を半殺しにする事はなくなるぞ。」
なかなかいい魔道具を作れたと思う。
アキーエも喜んでいるのかプルプルしている。
「そ、そ、そんなものいらないわよー!」
アキーエの拳が俺の顔を捉える。
ふっふっ‥
あれ?
顔に激痛が走り、部屋の壁を突き破って外に飛ばされる俺‥
「ばかーっ!」
ぐっ‥ぐふっ‥
ふっふっふ。
アキーエの素の力が恐ろしい事になっているのは予想外だったぜ‥
がふっ‥
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