上 下
603 / 953
魔王の影

神聖国と帝国

しおりを挟む
侵入者を察知する魔道具か‥
結構な数を作ったので、よく覚えていなかったりするんだなコレが‥

「諜報員の方はかなりの手練れだったようですが、御使様の魔道具を使う事でどうにかなったようです。」

俺がドラゴンに移っていた時にチンピラ隊が魔道具を使ってたけどあれは俺が潰したもんな‥
あれ以外にもいくつか残ってたんだな。

「他の魔道具は全てお借りした国にお返ししましたが、御使様の魔道具については、御使様がまた神聖国にいらっしゃった時にお返ししようと思ってます。ですが、その間はこの国を護る事に使わさせてもらっています。」

そ、それは全然構いませんけど‥
それに物凄く手抜きで作った魔道具なので、それで捉える事が出来たのが驚きだ。

あと返却については考えなくていいと思います。
多分この国にドラゴンが来る事はもうないと思いますから‥

「しかし魔道具を使ったとはいえ、よく捉えて味方にする事が出来ましたね。」

「それは偉大なるタルタル神様のおかげです。タルタル神様のお作りになられたタルタルを与える事ですぐに改宗されました。」

な、なんだそれ‥
要は美味いもん食ったら仲間になったってことか?
い、いいのかそれで‥
帝国兵の気概とかないんだろうか‥

「その信者に話を伺ったところ、帝国に見知らぬ数
人の男女が来てから皇帝が変わられたとか。そして今は戦力の調整をしているようで、終わり次第おそらく侵攻してくるようですね。」

「侵攻してくるようですねっていいんですか?それに対する準備とかしているんですか?他の国に援軍を要請したりとかないんですか?」

あまりに普通の口調で言っているグルンデルさんに、こちらが焦ってしまう。

「そうですね‥それも考えはしましたが、神聖国は随分他の国から恨みを買っていますから。神聖国のために援軍を送ってくれるような国はないと思います。何かあった時の為に自国の戦力を見直すくらいでしょう。」

それは‥
違うとは言い切れない。
聖王が変わったといっても、神聖国が他国に対してやってきた事が過去が変わるわけではない。

「それでも獣人国なんかは手助けしてくれるかもしれません。」

「そうなんですか?獣人国に一番嫌われてると思っていましたが‥」

確かに今までの事を考えるとそう思うけど‥

「今の獣王様は義理堅い人です。過去の事にとやかくいう人じゃありませんから。」

「そうなんですか‥それはありがたい事です。でも獣人国は無理かもしれません。」

「何故ですか?きっと兵を出してくれると思いますよ?」

獣王様はグルンデルさんに対して好意的だった。
だからきっと困っているなら助けようと思うはずだ‥

「信者になっていただいた諜報員の方に聞いたんですが、帝国はトールルズにも兵を向かわせるようです。そうなると隣国の獣王国もそちらに兵を回す必要が出てくるでしょうか 。」 

「え?ですがトールルズと帝国では距離的に難しいでしょう?」

帝国兵が他の国にバレずに獣人国まで向かう事は難しいだろう。

それこそ空を経由てくるか、転移などの魔法で移動するかだ。

「はい。私も不可能だと思います。ですがその可能性がわずかでもあるのであれば、自国から兵をだす事は難しくなるでしょう。」

それそうだが‥


「それじゃあどうするんですか?」

「神聖国にある戦力で戦います。」

「しかしそれでは‥」

「大丈夫です。私は本当に困った時は、きっとタルタル神様やその御使様が守ってくれるものと信じておりますので。」

なんですと!?
最後は神頼みってやつですか‥

そ、その予定は全くしておりませんでした‥

それに両方俺何で流石にどっちかしか無理です‥


いや、そんな事じゃなくて。
ドラゴンはまたお願いできると思うけど、タルタル神様は無理と度もいます。

神の御力など出せませんから!

「なのでイコル君が心配してるようなことにらならないと思っています。」

こ、これは困ったな‥
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~

結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は 気が付くと真っ白い空間にいた 自称神という男性によると 部下によるミスが原因だった 元の世界に戻れないので 異世界に行って生きる事を決めました! 異世界に行って、自由気ままに、生きていきます ~☆~☆~☆~☆~☆ 誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります! また、感想を頂けると大喜びします 気が向いたら書き込んでやって下さい ~☆~☆~☆~☆~☆ カクヨム・小説家になろうでも公開しています もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~> もし、よろしければ読んであげて下さい

45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる

よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です! 小説家になろうでも10位獲得しました! そして、カクヨムでもランクイン中です! ●●●●●●●●●●●●●●●●●●●● スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。 いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。 欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・ ●●●●●●●●●●●●●●● 小説家になろうで執筆中の作品です。 アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。 現在見直し作業中です。 変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。

チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい

616號
ファンタジー
 不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る

マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息 三歳で婚約破棄され そのショックで前世の記憶が蘇る 前世でも貧乏だったのなんの問題なし なによりも魔法の世界 ワクワクが止まらない三歳児の 波瀾万丈

誰一人帰らない『奈落』に落とされたおっさん、うっかり暗号を解読したら、未知の遺物の使い手になりました!

ミポリオン
ファンタジー
旧題:巻き込まれ召喚されたおっさん、無能で誰一人帰らない場所に追放されるも、超古代文明の暗号を解いて力を手にいれ、楽しく生きていく  高校生達が勇者として召喚される中、1人のただのサラリーマンのおっさんである福菅健吾が巻き込まれて異世界に召喚された。  高校生達は強力なステータスとスキルを獲得したが、おっさんは一般人未満のステータスしかない上に、異世界人の誰もが持っている言語理解しかなかったため、転移装置で誰一人帰ってこない『奈落』に追放されてしまう。  しかし、そこに刻まれた見たこともない文字を、健吾には全て理解する事ができ、強大な超古代文明のアイテムを手に入れる。  召喚者達は気づかなかった。健吾以外の高校生達の通常スキル欄に言語スキルがあり、健吾だけは固有スキルの欄に言語スキルがあった事を。そしてそのスキルが恐るべき力を秘めていることを。 ※カクヨムでも連載しています

王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します

有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。 妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。 さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。 そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。 そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。 現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!

転生魔竜~異世界ライフを謳歌してたら世界最強最悪の覇者となってた?~

アズドラ
ファンタジー
主人公タカトはテンプレ通り事故で死亡、運よく異世界転生できることになり神様にドラゴンになりたいとお願いした。 夢にまで見た異世界生活をドラゴンパワーと現代地球の知識で全力満喫! 仲間を増やして夢を叶える王道、テンプレ、モリモリファンタジー。

異世界転生!ハイハイからの倍人生

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。 まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。 ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。 転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。 それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...

処理中です...