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魔王の影
ノギスの模擬戦
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「マルコイ殿!いいんですか?」
「もちろん!ノギスも久しぶりだけどいいだろ?」
さすが脳筋アレカンドロ。
二つ返事だな。
「え?もちろんいいっすけど‥俺かなり強くなったっすよ。いいんすか?妹弟子とはいえ、自信なくてしまうかもしれませんよ!」
ノギスが余裕の笑みを浮かべている。
ふっふっふ。
いつまでその顔でいれるかな。
「とりあえずリルからいくか?」
「フシャーッ!べつにいいよ。」
リルも意外と脳筋だよな。
子供の頃から鍛錬してきてるから、戦うって事が必然みたいなところがあるのかな。
「いいんすか?アレカンドロならわかるっすけど、そんなヒョロヒョロした女で大丈夫っすかね?」
お前アキーエとミミウとも闘いたいのかね?
「ん。はやく準備する。」
おっ?
リルがやる気だな。
ノギスよ。
成仏しろよ。
「ふん。しょうがねぇ、兄貴の頼みじゃ断れないな。胸を貸してやるから、かかってこいや!」
う~ん、しばらくいない間に調子にのってますな。
リルさん、ポキっとやっちゃいなさい。
「じゃあ2人とも準備はいいか?はじめ!」
俺の掛け声と同時にリルが剣を振るう。
剣撃を飛ばす技か。
近距離武器である剣で遠距離攻撃をする反則的な技だ。
まあ問題は‥
その剣撃が俺に向かってきてるとこだな‥
「どっせい!」
俺は上半身を逸らして何とか躱す。
「ちっ。」
「ちっ。じゃないわ!何するんだお前!」
「開始にこうげきしたらマルコイがまだいた。それだけ。」
こ、こいつ‥
まさか身内に敵がいるとは‥
「やっぱりマルコイつよい。ざんねん。」
「残念って狙ってるじゃねえかっ!」
「ん、気のせい。」
あとで覚えとけよ。
まったく‥
ノギスの方を見るとノギスの余裕ある表情が崩壊していた。
鼻水出てますよ、ノギスさん。
今の攻撃でリルの実力が少しわかったかな。
だとしたら本当に強くなったみたいだ。
相手との実力差がわかったって事だろうからな。
「ちょっ、ちょっと待ってくれ兄貴!な、なんだよそいつ‥いや、その人は?」
「ん?なんだと言われてもな‥ただの剣の天才だ。」
「あ、兄貴‥やっぱりやめてもいいかな‥?」
「だめ。」
先程まで自信満々だった顔が一気に死にそうな表情になる。
「大丈夫だ。命までは取られないはずだ。多分‥」
「た、多分ってなんすか兄貴!」
「うるさい、いくよ。」
ノギスの大きな声でスイッチが入ったのか、ノギスに向かい駆け出すリル。
「もうやけくそだ!ナーシスの前でカッコ悪いとこ見せられるか!かかってこいやぁ!」
駆け寄ってきたリルに向かって剣を振り下ろすノギス。
ノギスは牽制のつもりで放ったのだろう。
振りに勢いがないし、体重がのっていない。
しかしリルさんは、そんな事お構いなしにノギスの剣に向かって片刃の剣を振り上げる。
正確に言うと、振り上げたと思われる‥だな。
リルの手元が動いたと思ったら、剣が振り上げられていたからな。
相変わらず速い。
それと同時に金属が割れる音がした。
そしてノギスの後方の地面に、折れた剣が突き刺さる。
「お、俺の魔剣イズラボドッヂがぁ!」
あ、闘技会で使ってた、ただの鉄剣まだ使ってたのね。
そんな叫び声をあげているノギスの腹部を、リルが刃がついていない方の剣でぶっ叩く。
「ふごっ!」
そのまま地面に突っ伏すノギス。
ふっふっふ。
少しやり過ぎたかもしれない。
いや、あの時に傷つけられた俺の心の痛みはこんな物じゃないはずだ。
まあ少しスッキリしたから、これくらいで許して‥
「ノギス殿!起きるのだ!次は自分と模擬戦をしようぞ!」
アレカンドロに片手で持ち上げられるノギス。
少しかわいそうになってきたけど‥
「うっ‥」
「おお!気がついたかノギス殿!さすがだ!ではさっそく自分とも模擬戦をしようぞ!」
キラキラしているアレカンドロを止められるはずもなく、ノギスを温かい目で見守る事にした‥
「もちろん!ノギスも久しぶりだけどいいだろ?」
さすが脳筋アレカンドロ。
二つ返事だな。
「え?もちろんいいっすけど‥俺かなり強くなったっすよ。いいんすか?妹弟子とはいえ、自信なくてしまうかもしれませんよ!」
ノギスが余裕の笑みを浮かべている。
ふっふっふ。
いつまでその顔でいれるかな。
「とりあえずリルからいくか?」
「フシャーッ!べつにいいよ。」
リルも意外と脳筋だよな。
子供の頃から鍛錬してきてるから、戦うって事が必然みたいなところがあるのかな。
「いいんすか?アレカンドロならわかるっすけど、そんなヒョロヒョロした女で大丈夫っすかね?」
お前アキーエとミミウとも闘いたいのかね?
「ん。はやく準備する。」
おっ?
リルがやる気だな。
ノギスよ。
成仏しろよ。
「ふん。しょうがねぇ、兄貴の頼みじゃ断れないな。胸を貸してやるから、かかってこいや!」
う~ん、しばらくいない間に調子にのってますな。
リルさん、ポキっとやっちゃいなさい。
「じゃあ2人とも準備はいいか?はじめ!」
俺の掛け声と同時にリルが剣を振るう。
剣撃を飛ばす技か。
近距離武器である剣で遠距離攻撃をする反則的な技だ。
まあ問題は‥
その剣撃が俺に向かってきてるとこだな‥
「どっせい!」
俺は上半身を逸らして何とか躱す。
「ちっ。」
「ちっ。じゃないわ!何するんだお前!」
「開始にこうげきしたらマルコイがまだいた。それだけ。」
こ、こいつ‥
まさか身内に敵がいるとは‥
「やっぱりマルコイつよい。ざんねん。」
「残念って狙ってるじゃねえかっ!」
「ん、気のせい。」
あとで覚えとけよ。
まったく‥
ノギスの方を見るとノギスの余裕ある表情が崩壊していた。
鼻水出てますよ、ノギスさん。
今の攻撃でリルの実力が少しわかったかな。
だとしたら本当に強くなったみたいだ。
相手との実力差がわかったって事だろうからな。
「ちょっ、ちょっと待ってくれ兄貴!な、なんだよそいつ‥いや、その人は?」
「ん?なんだと言われてもな‥ただの剣の天才だ。」
「あ、兄貴‥やっぱりやめてもいいかな‥?」
「だめ。」
先程まで自信満々だった顔が一気に死にそうな表情になる。
「大丈夫だ。命までは取られないはずだ。多分‥」
「た、多分ってなんすか兄貴!」
「うるさい、いくよ。」
ノギスの大きな声でスイッチが入ったのか、ノギスに向かい駆け出すリル。
「もうやけくそだ!ナーシスの前でカッコ悪いとこ見せられるか!かかってこいやぁ!」
駆け寄ってきたリルに向かって剣を振り下ろすノギス。
ノギスは牽制のつもりで放ったのだろう。
振りに勢いがないし、体重がのっていない。
しかしリルさんは、そんな事お構いなしにノギスの剣に向かって片刃の剣を振り上げる。
正確に言うと、振り上げたと思われる‥だな。
リルの手元が動いたと思ったら、剣が振り上げられていたからな。
相変わらず速い。
それと同時に金属が割れる音がした。
そしてノギスの後方の地面に、折れた剣が突き刺さる。
「お、俺の魔剣イズラボドッヂがぁ!」
あ、闘技会で使ってた、ただの鉄剣まだ使ってたのね。
そんな叫び声をあげているノギスの腹部を、リルが刃がついていない方の剣でぶっ叩く。
「ふごっ!」
そのまま地面に突っ伏すノギス。
ふっふっふ。
少しやり過ぎたかもしれない。
いや、あの時に傷つけられた俺の心の痛みはこんな物じゃないはずだ。
まあ少しスッキリしたから、これくらいで許して‥
「ノギス殿!起きるのだ!次は自分と模擬戦をしようぞ!」
アレカンドロに片手で持ち上げられるノギス。
少しかわいそうになってきたけど‥
「うっ‥」
「おお!気がついたかノギス殿!さすがだ!ではさっそく自分とも模擬戦をしようぞ!」
キラキラしているアレカンドロを止められるはずもなく、ノギスを温かい目で見守る事にした‥
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