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魔王の影
猫耳メイド
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ロッタスの自分の家に戻ってきた。
中に入ると、見知らぬ人が掃除していた。
メイド服を着た猫耳の女性だ。
まだ少女と言ってもいいかもしれない。
入ってきた俺たちに気づくと声をかけてきた。
「すみません、どちら様でしょうか?ここは獣人国の英雄、マルコイ様のご自宅になります。こちらに入られるには王様の許可がいります。もし無許可であれば重罪になりますが?」
え?
重罪になるの?
い、いや自分の家だからいいよね。
「あ、あのマルコイです。獣人国の英雄って言われると違う人かもしれませんけど、この家を王様からもらったマルコイ本人です。」
「えっ!マルコイ様ですか!?た、確かに銀髪で眠そうな目‥イケメンだけど少し残念なお顔‥大変失礼いたしました!まさかお帰りになっているとは知らずに!ご無礼をお許しください。」
いや、何よりも残念イケメン呼ばわりが1番失礼だと思うんだけど‥?
「い、いや大丈夫ですよ。長く家を空けてたんだから、急に帰ってきても驚きますよね。でも何故ここの掃除をされてるんでしょうか?」
「あ、すみません。私マルコイ様宅のメイドをさせてもらっておりますベアトリスと申します。獣王様より英雄マルコイ様のメイドとして任命されました。何卒よろしくお願いいたします。」
えーっと‥
とりあえず大きな家だからメイドさんがいれば大変助かるんだけど‥
違う違う、そうじゃない。
あまりにも待ってました感があるんですけど‥?
いつ帰ってくるかわからない家にメイドを雇って掃除させてるって‥
それに英雄を連発されると、お尻の辺りがむず痒い。
「あのぅ‥いつからこの家の掃除をされてます?」
「マルコイ様が獣人国から旅立たれてからすぐに雇って頂くことができました。それから毎日隅から隅までお掃除をさせてもらっておりました。」
な、なるほど‥
それじゃあ結構長い間頑張ってもらってたんですね‥
ベアトリスさんと会話していると、玄関をノックする音がする。
「あ、どうぞ。」
扉が開くと、そこには懐かしい顔があった。
「お久しぶりでございます、マルコイ様。そしておかえりなさいませ。」
「バドリックさん!」
獣人国にいた時にこの家に案内してもらったりしてお世話になった、城の執事長のバドリックさんだった。
「お久しぶりです、バドリックさん。ようやく帰ってこられましたよ。」
「ご息災で何よりでございます。」
懐かしい顔を見て、ようやく獣人国に帰ってきたんだなと実感する。
「戻られてすぐに大変申し訳ございませんが、獣王様がマルコイ様にお会いしたいとの事です。もしよろしければ王城まで足を運んでいただいてもよろしいでしょうか?」
「ええ。門番の方に、王城から使いの人がいらっしゃると聞いていたので。準備をするので、少しお時間をいただいてもいいですか?」
「はい、もちろんでございます。」
「あと‥すみません、ベアトリスさんの事なんですが、メイドとしてうちに来られたとの事ですが、よろしかったんでしょうか?」
「はい。マルコイ様が国を出られた後に、この家を維持するために定期的に掃除をさせよとの事でしたが、できればそのままメイドとしてマルコイ様のお側に置かさせていただければと思いベアトリスをご自宅に派遣させてもらいました。」
そ、そうだったんですね。
バドリックさんの提案でしたか‥
「メイドとしての技術は問題ないレベルにあります。また戦闘もある程度はこなせますので、そのままお側に仕えさせていただければと思います。」
ベアトリスがうるうるした目でこちらを見ている。
まあ以前の俺たちなら隠し事が多かったので、お断りしていたが、獣王様には殆どの事を説明するつもりだったからな。
「別に構いませんよ。お心遣い感謝します。こちらこそ宜しくお願いします。それでは各自準備してきますので、少しお待ちください。」
さて久しぶりに獣王様とのご対面だな。
中に入ると、見知らぬ人が掃除していた。
メイド服を着た猫耳の女性だ。
まだ少女と言ってもいいかもしれない。
入ってきた俺たちに気づくと声をかけてきた。
「すみません、どちら様でしょうか?ここは獣人国の英雄、マルコイ様のご自宅になります。こちらに入られるには王様の許可がいります。もし無許可であれば重罪になりますが?」
え?
重罪になるの?
い、いや自分の家だからいいよね。
「あ、あのマルコイです。獣人国の英雄って言われると違う人かもしれませんけど、この家を王様からもらったマルコイ本人です。」
「えっ!マルコイ様ですか!?た、確かに銀髪で眠そうな目‥イケメンだけど少し残念なお顔‥大変失礼いたしました!まさかお帰りになっているとは知らずに!ご無礼をお許しください。」
いや、何よりも残念イケメン呼ばわりが1番失礼だと思うんだけど‥?
「い、いや大丈夫ですよ。長く家を空けてたんだから、急に帰ってきても驚きますよね。でも何故ここの掃除をされてるんでしょうか?」
「あ、すみません。私マルコイ様宅のメイドをさせてもらっておりますベアトリスと申します。獣王様より英雄マルコイ様のメイドとして任命されました。何卒よろしくお願いいたします。」
えーっと‥
とりあえず大きな家だからメイドさんがいれば大変助かるんだけど‥
違う違う、そうじゃない。
あまりにも待ってました感があるんですけど‥?
いつ帰ってくるかわからない家にメイドを雇って掃除させてるって‥
それに英雄を連発されると、お尻の辺りがむず痒い。
「あのぅ‥いつからこの家の掃除をされてます?」
「マルコイ様が獣人国から旅立たれてからすぐに雇って頂くことができました。それから毎日隅から隅までお掃除をさせてもらっておりました。」
な、なるほど‥
それじゃあ結構長い間頑張ってもらってたんですね‥
ベアトリスさんと会話していると、玄関をノックする音がする。
「あ、どうぞ。」
扉が開くと、そこには懐かしい顔があった。
「お久しぶりでございます、マルコイ様。そしておかえりなさいませ。」
「バドリックさん!」
獣人国にいた時にこの家に案内してもらったりしてお世話になった、城の執事長のバドリックさんだった。
「お久しぶりです、バドリックさん。ようやく帰ってこられましたよ。」
「ご息災で何よりでございます。」
懐かしい顔を見て、ようやく獣人国に帰ってきたんだなと実感する。
「戻られてすぐに大変申し訳ございませんが、獣王様がマルコイ様にお会いしたいとの事です。もしよろしければ王城まで足を運んでいただいてもよろしいでしょうか?」
「ええ。門番の方に、王城から使いの人がいらっしゃると聞いていたので。準備をするので、少しお時間をいただいてもいいですか?」
「はい、もちろんでございます。」
「あと‥すみません、ベアトリスさんの事なんですが、メイドとしてうちに来られたとの事ですが、よろしかったんでしょうか?」
「はい。マルコイ様が国を出られた後に、この家を維持するために定期的に掃除をさせよとの事でしたが、できればそのままメイドとしてマルコイ様のお側に置かさせていただければと思いベアトリスをご自宅に派遣させてもらいました。」
そ、そうだったんですね。
バドリックさんの提案でしたか‥
「メイドとしての技術は問題ないレベルにあります。また戦闘もある程度はこなせますので、そのままお側に仕えさせていただければと思います。」
ベアトリスがうるうるした目でこちらを見ている。
まあ以前の俺たちなら隠し事が多かったので、お断りしていたが、獣王様には殆どの事を説明するつもりだったからな。
「別に構いませんよ。お心遣い感謝します。こちらこそ宜しくお願いします。それでは各自準備してきますので、少しお待ちください。」
さて久しぶりに獣王様とのご対面だな。
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