503 / 953
勇者の救出
狂乱隊長の末路
しおりを挟む
「な、何が起こった!?いやそんな事はどうでもいい!」
隊長をぶっ飛ばした奴が気になったようだけど、それよりも隊長の凶行を止めるのを優先したようだ。
それはいいのだが、何故か正人が俺の方を見ている。
隊長を攻撃した後は、誰にも見られないように素早く部屋の角に移動したんだけどな。
それにただのスライムだから気にしなくていいんだぞ。
お前も勘が鋭いのか?
「た、隊長!正気ですか!勇者様に剣を向けるなど!勇者様は女神ウルスエート様の御使様ですぞ。それを小娘など!」
騎士は立ち上がり、あやめに向かおうとしている隊長を羽交い締めにして、何故あんな凶行に及んだのか聞き出そうとしている。
やめとけやめとけ。
そいつはお前たちが信頼を預ける事ができるような奴じゃないぞ。
「うるさい!貴様らは隊長の俺の言う事を聞けばいいのだ!あの小娘は俺を殺そうとしてきたのだ!ならば殺される前に殺さねばならん!」
血走った目であやめを睨み殺すように見つめる騎士。
「行け!お前らであの小娘を殺すのだ!どうした?行くんだよ!隊長の命令が聞けんのか!」
騎士たちに動揺が走る。
おいおい。
明らかに隊長おかしくなってるだろ。
そんな奴の命令を聞く方がどうかしてると思うぞ。
「貴方がそう言うのなら、あたし達にも言える事よね。貴方があたし達を殺そうと言うのなら、殺される前にあたし達が貴方を殺すって事も道理よね。」
そうあやめが告げる。
羽交い締めにしている騎士が驚いた表情を見せる。
まああの発言がなければ自分たちではなく、自分たちを偽るモンスターが出て、そのせいで隊長がおかしくなったのでは?なんて言ってたかもしれない。
でもいずれ自分たちを殺そうとしてた奴を、流石に平和な世界からやってきた勇者たちでも許せなかったか。
「で、ですか勇者様‥」
「ほら見ろ!本性を表したぞ!俺が言った通りだっただろうがっ!行け殺せ!殺せ!」
騎士たちも困惑している。
こいつは放っておくと害悪でしかないな。
このままじゃ埒があかん。
それじゃあサクッと殺しますか。
「わかった。とりあえず放せ。このままじゃ話もできん。」
隊長にそう言われて、羽交い締めにしていた騎士の力が弛む。
なぜ離すかね?
すると隊長は猛然とあやめに向かい走り出した。
「死ねーーーーっ!」
突然の事で騎士たちは対応できずにいる。
あやめたちは隊長が向かってきてもいいように構えている‥が‥
「あひゃあ!」
突然あやめに向かっていた隊長の足元の床が抜ける。
そしてそのまま隊長は落とし穴に落ちていった。
「ひぁーーー‥‥‥」
隊長の声がこだまする。
少し長めの縦穴にしたからな。
もちろんそのまま落ちて絶命するだろうし、しなかったとしても這い上がってくることはないだろう。
そして何事もなかったように落とし穴の蓋が閉じる。
「あ、あ?た、隊長!」
騎士たちが落とし穴の前まで進み蓋が開かないか周りを確認している。
いやその落とし穴もう開かないよ。
開ける気もないし、開けたくもないからね。
あんな奴はもう痕跡も残さなくていいです。
しばらく落とし穴を調べていたが、開かない事がわかったのか、騎士たちが勇者たちの方に歩いてきた。
お前たちも隊長と同じようなら第2第3の落とし穴が発動するぞ。
それとも六腕ピエロの戦闘タイプでも送り込もうか?
会話出来ないけど、六腕でむちゃくちゃな攻撃します。
多分冒険者Aクラスあたりだと勝てそうなくらい強いです。
「勇者様‥隊長が‥いや勇者様に剣を向けた罪人については、私達で報告いたします。それよりも先に進みましょう。」
よかった。
お前たちまで殺すことになると、帰ってあやめたちが怪しまれると困るからな。
「はい。わかりました。」
「ういっす!」
正人たちと騎士たちが先に進み出す。
もう仕掛けもないから大丈夫!
そして最後の扉の前にたどり着いた。
その扉には二つの文が書いてあった。
1つは『光を纏し者のみ中に入る事。それ以外の者が入ればその身を滅ぼされん』と書いてある。
でもそれはフェイクでもう1文が大事なんだけどね。
隊長をぶっ飛ばした奴が気になったようだけど、それよりも隊長の凶行を止めるのを優先したようだ。
それはいいのだが、何故か正人が俺の方を見ている。
隊長を攻撃した後は、誰にも見られないように素早く部屋の角に移動したんだけどな。
それにただのスライムだから気にしなくていいんだぞ。
お前も勘が鋭いのか?
「た、隊長!正気ですか!勇者様に剣を向けるなど!勇者様は女神ウルスエート様の御使様ですぞ。それを小娘など!」
騎士は立ち上がり、あやめに向かおうとしている隊長を羽交い締めにして、何故あんな凶行に及んだのか聞き出そうとしている。
やめとけやめとけ。
そいつはお前たちが信頼を預ける事ができるような奴じゃないぞ。
「うるさい!貴様らは隊長の俺の言う事を聞けばいいのだ!あの小娘は俺を殺そうとしてきたのだ!ならば殺される前に殺さねばならん!」
血走った目であやめを睨み殺すように見つめる騎士。
「行け!お前らであの小娘を殺すのだ!どうした?行くんだよ!隊長の命令が聞けんのか!」
騎士たちに動揺が走る。
おいおい。
明らかに隊長おかしくなってるだろ。
そんな奴の命令を聞く方がどうかしてると思うぞ。
「貴方がそう言うのなら、あたし達にも言える事よね。貴方があたし達を殺そうと言うのなら、殺される前にあたし達が貴方を殺すって事も道理よね。」
そうあやめが告げる。
羽交い締めにしている騎士が驚いた表情を見せる。
まああの発言がなければ自分たちではなく、自分たちを偽るモンスターが出て、そのせいで隊長がおかしくなったのでは?なんて言ってたかもしれない。
でもいずれ自分たちを殺そうとしてた奴を、流石に平和な世界からやってきた勇者たちでも許せなかったか。
「で、ですか勇者様‥」
「ほら見ろ!本性を表したぞ!俺が言った通りだっただろうがっ!行け殺せ!殺せ!」
騎士たちも困惑している。
こいつは放っておくと害悪でしかないな。
このままじゃ埒があかん。
それじゃあサクッと殺しますか。
「わかった。とりあえず放せ。このままじゃ話もできん。」
隊長にそう言われて、羽交い締めにしていた騎士の力が弛む。
なぜ離すかね?
すると隊長は猛然とあやめに向かい走り出した。
「死ねーーーーっ!」
突然の事で騎士たちは対応できずにいる。
あやめたちは隊長が向かってきてもいいように構えている‥が‥
「あひゃあ!」
突然あやめに向かっていた隊長の足元の床が抜ける。
そしてそのまま隊長は落とし穴に落ちていった。
「ひぁーーー‥‥‥」
隊長の声がこだまする。
少し長めの縦穴にしたからな。
もちろんそのまま落ちて絶命するだろうし、しなかったとしても這い上がってくることはないだろう。
そして何事もなかったように落とし穴の蓋が閉じる。
「あ、あ?た、隊長!」
騎士たちが落とし穴の前まで進み蓋が開かないか周りを確認している。
いやその落とし穴もう開かないよ。
開ける気もないし、開けたくもないからね。
あんな奴はもう痕跡も残さなくていいです。
しばらく落とし穴を調べていたが、開かない事がわかったのか、騎士たちが勇者たちの方に歩いてきた。
お前たちも隊長と同じようなら第2第3の落とし穴が発動するぞ。
それとも六腕ピエロの戦闘タイプでも送り込もうか?
会話出来ないけど、六腕でむちゃくちゃな攻撃します。
多分冒険者Aクラスあたりだと勝てそうなくらい強いです。
「勇者様‥隊長が‥いや勇者様に剣を向けた罪人については、私達で報告いたします。それよりも先に進みましょう。」
よかった。
お前たちまで殺すことになると、帰ってあやめたちが怪しまれると困るからな。
「はい。わかりました。」
「ういっす!」
正人たちと騎士たちが先に進み出す。
もう仕掛けもないから大丈夫!
そして最後の扉の前にたどり着いた。
その扉には二つの文が書いてあった。
1つは『光を纏し者のみ中に入る事。それ以外の者が入ればその身を滅ぼされん』と書いてある。
でもそれはフェイクでもう1文が大事なんだけどね。
10
お気に入りに追加
555
あなたにおすすめの小説
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。
異世界で作ろう!夢の快適空間in亜空間ワールド
風と空
ファンタジー
並行して存在する異世界と地球が衝突した!創造神の計らいで一瞬の揺らぎで収まった筈なのに、運悪く巻き込まれた男が一人存在した。
「俺何でここに……?」「え?身体小さくなってるし、なんだコレ……?[亜空間ワールド]って……?」
身体が若返った男が異世界を冒険しつつ、亜空間ワールドを育てるほのぼのストーリー。時折戦闘描写あり。亜空間ホテルに続き、亜空間シリーズとして書かせて頂いています。採取や冒険、旅行に成長物がお好きな方は是非お寄りになってみてください。
毎日更新(予定)の為、感想欄の返信はかなり遅いか無いかもしれない事をご了承下さい。
また更新時間は不定期です。
カクヨム、小説家になろうにも同時更新中
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる