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勇者との再会
帝国と神聖国
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俺たちは宿に戻りリルをキリーエとミミウに紹介した。
ミミウは一度会ってるけど、キリーエは初対面だったしな。
しかしさすがキリーエさんですね。
あれだけ戦ってきた魔族だろうと仲間が信頼するのであれば大きな心で受け入れるって‥
「ところでリルちゃん。魔族って何食べてるの?特産品は?何か特殊な物を作ってたりする?」
あ、違った。
やっぱりキリーエはキリーエでした。
「何か美味しいもの食べてるですか?作って欲しいですぅ!」
うん。
ミミウもね。
とりあえずリルはこれから仲間って事でいいのかな?
リルは魔族だし、記憶が戻れば有益な情報を持ってるかもしれないから側にいてもらって構わないとは思っている。
でも実際中身についてはわからない。
いい奴かなとは思っているけど、演技かもしれない。
でもアキーエが仲間にしたいって言ってるしなぁ。
それだったら信じないで疑って接するよりも、信じて裏切られた方がいいのかもな。
まあとりあえず少しずつ信頼関係を結んでいきますかね。
そう思いながらリルを見ていると、目が合った。
そして後退りしてアキーエの後ろに隠れる。
あれ?
これって信頼関係結べるの?
ま、まあ何とかなるだろ‥
俺が宿に戻ってきたのを知ってか、クワイスたちがやってきた。
「よう、マルコイさん。お疲れ様。」
「ん?何がお疲れ様なんだ?まだ途中なんだけど、別件で一度戻って来たんだ。だからまた戻るつもりだよ。」
「そうなのか?帝国兵が自国に戻ったって聞いたから、てっきりマルコイさんが我慢できずに爆弾ぶちまけたと思ったんだけど‥」
なんだと?
帝国が自国に戻った?
あと爆弾ぶちまけたは失礼だぞクワイス!
「帝国兵が撤退したって誰に聞いたんだ?」
「スキャンさんだよ。彼は帝国や神聖国にも情報源があるみたいだから、多分正確だぞ。」
なんで撤退したんだ?
俺のびっくり人形作戦が功を奏したのか‥?
するとアキーエが小声で俺に伝える。
「リルが、多分リルが帝国から離れたのが原因だと思うって。」
リルが帝国から離れた‥
あ、そうか。
勇者はエルフが相手するとしても、神聖国の騎士団を相手してたのはリルだったのか?
確かにリルなら普通のやつだと相手にならないだろうけど‥
「リルって神聖国の騎士団とも戦ったのか?」
「何か変なお面を被せられて、白い鎧を着てる人たちと戦ったそうよ。」
アキーエが伝えてくる。
リルさん近くにいるのに遠いですね。
でもそうか。
それなら納得がいく。
帝国はどれだけ帝国兵が疲労していたとしても、神聖国まで侵攻してしまえばリルを主体で戦えば何とかなるって思ってたんだろう。
そうだとすると、俺のびっくり人形大作戦はいくら続けても意味がなかったわけか。
まあそのおかげでリルが出てきてくれたんだから、効果があったと言えばあったんだろうけど。
「まあ詳しくはスキャンさんが来たら聞いたらいい。でもマルコイさん。スキャンさんが来ると、ライリーも一緒に来るけどいいのか?」
「ん?ライリーが来るとまずいのか?」
何かライリーにしたっけ?
あっ!!
そう言えば、アースンに戻ってすぐに帝国兵にちょっかい出しに行ったから、ライリーに魔道具を解除したら大変な事になるって伝えるの忘れてた!
むう‥
仕方ない。
ここは勇気ある撤退を選ぶとしよう。
問題の先延ばしとも言うけど‥
そう思い、宿の出入り口に素早く移動して俺が扉を開けようとすると、反対側から一瞬早く扉を開けられた。
そこには小さいけど、何故か巨大なオーラを背負っている少女がいた。
「マルコイ~!」
ライリーは俺の名を呼んだ後、黙って魔道具に魔力を流し出した。
「お、おい‥」
「おりゃー!」
戦闘服を着装したライリーが無数の短剣を投げてきた‥
魔道具を使ってまで、攻撃してくるとは‥
それぐらいの事‥したかな?
ミミウは一度会ってるけど、キリーエは初対面だったしな。
しかしさすがキリーエさんですね。
あれだけ戦ってきた魔族だろうと仲間が信頼するのであれば大きな心で受け入れるって‥
「ところでリルちゃん。魔族って何食べてるの?特産品は?何か特殊な物を作ってたりする?」
あ、違った。
やっぱりキリーエはキリーエでした。
「何か美味しいもの食べてるですか?作って欲しいですぅ!」
うん。
ミミウもね。
とりあえずリルはこれから仲間って事でいいのかな?
リルは魔族だし、記憶が戻れば有益な情報を持ってるかもしれないから側にいてもらって構わないとは思っている。
でも実際中身についてはわからない。
いい奴かなとは思っているけど、演技かもしれない。
でもアキーエが仲間にしたいって言ってるしなぁ。
それだったら信じないで疑って接するよりも、信じて裏切られた方がいいのかもな。
まあとりあえず少しずつ信頼関係を結んでいきますかね。
そう思いながらリルを見ていると、目が合った。
そして後退りしてアキーエの後ろに隠れる。
あれ?
これって信頼関係結べるの?
ま、まあ何とかなるだろ‥
俺が宿に戻ってきたのを知ってか、クワイスたちがやってきた。
「よう、マルコイさん。お疲れ様。」
「ん?何がお疲れ様なんだ?まだ途中なんだけど、別件で一度戻って来たんだ。だからまた戻るつもりだよ。」
「そうなのか?帝国兵が自国に戻ったって聞いたから、てっきりマルコイさんが我慢できずに爆弾ぶちまけたと思ったんだけど‥」
なんだと?
帝国が自国に戻った?
あと爆弾ぶちまけたは失礼だぞクワイス!
「帝国兵が撤退したって誰に聞いたんだ?」
「スキャンさんだよ。彼は帝国や神聖国にも情報源があるみたいだから、多分正確だぞ。」
なんで撤退したんだ?
俺のびっくり人形作戦が功を奏したのか‥?
するとアキーエが小声で俺に伝える。
「リルが、多分リルが帝国から離れたのが原因だと思うって。」
リルが帝国から離れた‥
あ、そうか。
勇者はエルフが相手するとしても、神聖国の騎士団を相手してたのはリルだったのか?
確かにリルなら普通のやつだと相手にならないだろうけど‥
「リルって神聖国の騎士団とも戦ったのか?」
「何か変なお面を被せられて、白い鎧を着てる人たちと戦ったそうよ。」
アキーエが伝えてくる。
リルさん近くにいるのに遠いですね。
でもそうか。
それなら納得がいく。
帝国はどれだけ帝国兵が疲労していたとしても、神聖国まで侵攻してしまえばリルを主体で戦えば何とかなるって思ってたんだろう。
そうだとすると、俺のびっくり人形大作戦はいくら続けても意味がなかったわけか。
まあそのおかげでリルが出てきてくれたんだから、効果があったと言えばあったんだろうけど。
「まあ詳しくはスキャンさんが来たら聞いたらいい。でもマルコイさん。スキャンさんが来ると、ライリーも一緒に来るけどいいのか?」
「ん?ライリーが来るとまずいのか?」
何かライリーにしたっけ?
あっ!!
そう言えば、アースンに戻ってすぐに帝国兵にちょっかい出しに行ったから、ライリーに魔道具を解除したら大変な事になるって伝えるの忘れてた!
むう‥
仕方ない。
ここは勇気ある撤退を選ぶとしよう。
問題の先延ばしとも言うけど‥
そう思い、宿の出入り口に素早く移動して俺が扉を開けようとすると、反対側から一瞬早く扉を開けられた。
そこには小さいけど、何故か巨大なオーラを背負っている少女がいた。
「マルコイ~!」
ライリーは俺の名を呼んだ後、黙って魔道具に魔力を流し出した。
「お、おい‥」
「おりゃー!」
戦闘服を着装したライリーが無数の短剣を投げてきた‥
魔道具を使ってまで、攻撃してくるとは‥
それぐらいの事‥したかな?
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この子のおかげで作家デビューできました
ありがとうルーク、いつか日の目を見れればいいのですが
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