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対『カッカス』
エルエス兄さんの装備品
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エルエス兄さんは宴会の後、飲み過ぎたせいなのかまだセイルズに滞在していた。
もう街を出るとは言っていたが、元々ここから1日程度しか離れていない街を拠点にしているからな。
数日遅くなったところで問題ないのだろう。
俺はせっかくエルエス兄さんに会えたし、俺が獣人国に戻ったら中々会うこともないと思ったので土産を渡す事にした。
傭兵団の副団長って立場なんだから戦いも多くある事だろう。
俺の知らないところでできれば死んで欲しくない。
だからエルエス兄さんに合いそうな魔道具を渡すつもりだ。
サントバルとの戦いの後にミミウにお願いして『ノーム』に鉱石を集めてもらった。
その結果ミスリルはもちろんの事、オリハルコンなども少量だが見つかった。
オリハルコンについては俺がミスリルとのダマスカス工法で剣を作る事にした。
多分獣王様が見たら目玉が飛び出すと思う‥
でもそれは獣人国に戻ってからじゃないと難しそうなので、とりあえずミスリル製の槍を作った。
流石に商人の街だけあって工房はたくさんあったからな。
でもオールミスリルで槍を作る人なんていないそうで、工房を借りた人から大層驚かれた。
そして投擲用の槍なので、そこまで装飾にこだわる必要もなく数日で完成させる事ができた。
後は仕上げが必要になったが、それは工房では出来なかったのでアレカンドロの家で仕上げを行った。
装飾もさしてない無骨な槍になってしまったが、これはこれで格好いい。
まあただのミスリル製槍じゃないけどね。
エルエス兄さんが泊まっている宿に着く。
宿の人に伝えてエルエス兄さんを呼んでもらう。
「おうマルコイ!どうした何か用か?」
しばらく宿の食堂で待っているとエルエス兄さんが降りてきた。
「いや用ってほどでもないんだけど、エルエス兄さんに渡したい物があってさ。」
「渡したい物?」
「ああ。エルエス兄さんが何故か副団長になってしまってるからな。そのお祝いと‥」
俺は『スペース』から袋に入った槍を取り出す。
「魔王が現れたって言われてるからな。これから戦いも多くなってくると思う。兄さんの身を守るのに少しでも役立てばと思ってな。」
「お、お前‥そこまで兄の事を思ってくれていたのか‥」
うっ‥
エルエス兄さんが面白いスキルを持っていたから、これ作ったら面白いかなと思った部分もあったんだけどね‥
「えっと‥俺がスキル【模倣】で色々なスキルを模倣できるじゃないか。その中で鍛治のスキルもあってさ。それでエルエス兄さんが持ってるスキルと組み合わせたら面白い‥じゃなくて効果的な武器を作れないかと思ってさ。」
「今お前面白いって言わなかったか‥?」
最近俺の口はよく滑る‥
「そんな事ないぞ。ほらこれだ。」
俺は袋から槍を取り出す。
テーブルに置かれた槍は灰銀に美しく輝いている。
「お、お前これってもしかして‥?」
「ミスリル製の槍だ。」
「そ、そんな高価な物さすがに貰えないぞ!お前のパーティで使える人がいるだろう。それに俺はお前がスキルが使えずに家を出る時に何もしてやれなかった‥そんな高価な物をもらえるような兄貴じゃないぞ‥」
そんな事を気にしてたのか‥
家にいる時は確かにギスギスしていたけど、そんな風に思っていたとは思わなかったな。
でも‥
もらってくれないと試せないじゃないか‥
「確かにミスリルは高価だが、このミスリルは買ったんじゃなくて自分たちで見つけた物だから大丈夫だ。それに俺の仲間はあまり手持ちの武器を使わないんだよね。まあ多少は使うからその分はとってあるけど、その槍については余りのミスリルだよ。だから売ったりするよりも俺が使ってほしいと思う人に渡したいんだ。」
「マルコイ‥‥ありがとう。ありがたくいただくよ。しかし‥お前ミスリルが余るってそれだけで異常なんだけど‥」
そんな細かいところは気にしたらダメだぞ。
もう街を出るとは言っていたが、元々ここから1日程度しか離れていない街を拠点にしているからな。
数日遅くなったところで問題ないのだろう。
俺はせっかくエルエス兄さんに会えたし、俺が獣人国に戻ったら中々会うこともないと思ったので土産を渡す事にした。
傭兵団の副団長って立場なんだから戦いも多くある事だろう。
俺の知らないところでできれば死んで欲しくない。
だからエルエス兄さんに合いそうな魔道具を渡すつもりだ。
サントバルとの戦いの後にミミウにお願いして『ノーム』に鉱石を集めてもらった。
その結果ミスリルはもちろんの事、オリハルコンなども少量だが見つかった。
オリハルコンについては俺がミスリルとのダマスカス工法で剣を作る事にした。
多分獣王様が見たら目玉が飛び出すと思う‥
でもそれは獣人国に戻ってからじゃないと難しそうなので、とりあえずミスリル製の槍を作った。
流石に商人の街だけあって工房はたくさんあったからな。
でもオールミスリルで槍を作る人なんていないそうで、工房を借りた人から大層驚かれた。
そして投擲用の槍なので、そこまで装飾にこだわる必要もなく数日で完成させる事ができた。
後は仕上げが必要になったが、それは工房では出来なかったのでアレカンドロの家で仕上げを行った。
装飾もさしてない無骨な槍になってしまったが、これはこれで格好いい。
まあただのミスリル製槍じゃないけどね。
エルエス兄さんが泊まっている宿に着く。
宿の人に伝えてエルエス兄さんを呼んでもらう。
「おうマルコイ!どうした何か用か?」
しばらく宿の食堂で待っているとエルエス兄さんが降りてきた。
「いや用ってほどでもないんだけど、エルエス兄さんに渡したい物があってさ。」
「渡したい物?」
「ああ。エルエス兄さんが何故か副団長になってしまってるからな。そのお祝いと‥」
俺は『スペース』から袋に入った槍を取り出す。
「魔王が現れたって言われてるからな。これから戦いも多くなってくると思う。兄さんの身を守るのに少しでも役立てばと思ってな。」
「お、お前‥そこまで兄の事を思ってくれていたのか‥」
うっ‥
エルエス兄さんが面白いスキルを持っていたから、これ作ったら面白いかなと思った部分もあったんだけどね‥
「えっと‥俺がスキル【模倣】で色々なスキルを模倣できるじゃないか。その中で鍛治のスキルもあってさ。それでエルエス兄さんが持ってるスキルと組み合わせたら面白い‥じゃなくて効果的な武器を作れないかと思ってさ。」
「今お前面白いって言わなかったか‥?」
最近俺の口はよく滑る‥
「そんな事ないぞ。ほらこれだ。」
俺は袋から槍を取り出す。
テーブルに置かれた槍は灰銀に美しく輝いている。
「お、お前これってもしかして‥?」
「ミスリル製の槍だ。」
「そ、そんな高価な物さすがに貰えないぞ!お前のパーティで使える人がいるだろう。それに俺はお前がスキルが使えずに家を出る時に何もしてやれなかった‥そんな高価な物をもらえるような兄貴じゃないぞ‥」
そんな事を気にしてたのか‥
家にいる時は確かにギスギスしていたけど、そんな風に思っていたとは思わなかったな。
でも‥
もらってくれないと試せないじゃないか‥
「確かにミスリルは高価だが、このミスリルは買ったんじゃなくて自分たちで見つけた物だから大丈夫だ。それに俺の仲間はあまり手持ちの武器を使わないんだよね。まあ多少は使うからその分はとってあるけど、その槍については余りのミスリルだよ。だから売ったりするよりも俺が使ってほしいと思う人に渡したいんだ。」
「マルコイ‥‥ありがとう。ありがたくいただくよ。しかし‥お前ミスリルが余るってそれだけで異常なんだけど‥」
そんな細かいところは気にしたらダメだぞ。
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