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対『カッカス』

宴会⑦

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ドラゴン南蛮とドラゴンステーキは料理過程が簡単なのでどんどん作った。

まあ食べれなかったら持って帰ればいいといった思いもあった。

それにドラゴン南蛮に関してはフーラさんに作ってもらう事ができたのでかなりの量を作る事ができた。

すると不可解な現象が起こった。

積み上げだ料理が気がついたらなくなっているのだ。

大きな皿に山のように積んだ料理が目を離した隙に消えている。

誰かが別のテーブルに持って行ってるのだろうかと思ったが、他のテーブルを見てもそのような皿は見当たらない。

俺の見間違いかと思い料理に集中する。

山のように料理を盛り付けて、皿にドラゴン肉を切る。
そして鉄板に肉を乗せる作業をしていると、俺の見ている前で山盛りだった皿が徐々に小盛りになり、そして視界から消えた。

これは事件だ。
誰かが高級なドラゴン肉を持って行っている人がいる。

俺以外に異空間に繋がるようなスキルを持っている人がいるのだろうか?

傭兵団にはさまざまな人たちがいる。
ユニークスキルを持っている人がいても不思議ではないが‥



あ、確かに異空間持ちの人がいた。

小さな口でもにゅもにゅとドラゴンステーキやドラゴン南蛮を頬張る胃の中に異空間を持つ人が‥

とろけそうな程幸せな顔でお肉を口に運んでいる。


犯人はお前だー!
的な感じでミミウさんが犯人でした。

しかしミミウは本当によく食べる。
いやよく食べるでは表現できないような気がする‥

大皿2つでミミウの体積くらいあると思う。

その皿がもう幾つ消えただろうか?

もしかしてミミウの胃の中は俺の『スペース』と繋がってたりしないよな‥

多分ドラゴン肉を傭兵団の人たちにお裾分けしたけど、大半はミミウのお腹に収まってると思う。

まあ傭兵団の人たちも満足そうだからいいけど。

ミミウの横で食べてる傭兵さんはミミウに負けないように食べたんだと思う。
傭兵さんの前にはいくつか皿が積んであるからな。

でも今はほっこりした顔でミミウが食べてるのを見ている。
あれは驚き通り過ぎて、ミミウが食べてる姿を見てて幸せになっているようだ。
まあ小動物みたいだもんな。

あの辺一帯ほっこりした空気が流れている。

クワイスだけは驚愕の顔になっているがな。

自分が用意したかなりの量の料理がなくなっているからだろう。

だから言っただろう。

うちには異次元胃袋さんがいると。

舐めたら駄目だせ!
うちの食費は国家予算並みだぜ!

「くっ!まだだ!動け私の腕!まだ私の料理を待っている人がいるんだ!こんな所で動かなくなるような鍛え方はしてない筈だ!」

うん。
横でフーラさんが悶えてます。
俺も実はかなり腕がやばかったのだが、最近はミミウ用の料理をする時はエンチャントを使うようにしている。
エンチャント:火と水を交互に使って疲労を回復しているのだ。

料理を作るのに戦闘系のスキルを使うってことはミミウの料理を作るのは戦いと一緒だな‥

ここでフーラさんに脱落されるとまずいので、キリーエに疲労回復用のポーションをもらって飲んでもらう。

「おお!ありがとうございますマルコイ神様!これでまだ戦えます!」

戦ってんのかい‥

まだまだフーラさんとミミウの戦いは続きそうだ‥

俺はそっと疲労回復用のポーションを数本フーラさんのそばに置いて、『アウローラ』の調理担当の人とステーキ焼き業務を変わるのだった‥

ふぅ‥




しかしドラゴン肉は美味しかった。
つまみ食い程度しかしてなかったので、ドラゴン南蛮やドラゴンステーキを皿に盛りテーブルに座って一息つく。

まだお酒を飲んでいる人たちはいるけど、大部分の人はお腹は満たされたようだな。

ドラゴンステーキは柔らかくて分厚い肉なのにそんなに力を入れなくても歯で噛み切れる。
肉汁もすごい量で本当に美味しい。
これハンバーグとかにしても美味しいよな。

ちらっとハンバーグの行程が頭によぎったが、その瞬間にキリーエとミミウがこちらを見たので、もう少しだけゆっくりとしてから作るとしよう‥

また調理台に張り付くことになってしまいそうだ‥
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