389 / 953
対『カッカス』
宴会②
しおりを挟む
みんな思い思いに宴会を楽しんでいる。
もうすでに酔っ払って大きな声で笑ってる人もいる。
バラックスさん並みの酒の弱さだな‥
しかし大きな敵に勝った事でみんなに笑顔が見える。
死んだ仲間の為にも生きている人が楽しんでいる。
そんな風に見える。
「よう!我が国の英雄マルコイさん!」
声をした方を見るとスキャンとライリーだった。
「おっ?スキャンも呼ばれてたのか?あと英雄はやめろって。」
「ああ。クワイスさんに呼ばれてな。元々冒険者ギルドと『アウローラ』は交流があったし、『カッカス』の件では情報のやり取りもしてたし。それとマルコイさんは英雄だぞ。この国が乗っ取られそうだったのを防いだんだからな。」
「いや、国の政治に入り込もうとはしてたけど、まだ乗っ取りまではされてなかったろ?」
「そんなもの時間の問題だったよ。この国は良くも悪くも商人中心の国だ。この国の商会を支配してしまったら、その商人は事実上この国のトップに並ぶからな。」
「そうか。意図したわけじゃないんだけど、結果としてそうなったんならよかったよ。」
「ふん。ほんと欲がないわね。今ならこの国の商会のトップに立てるっていうのに。」
ん?
ライリーがぷりぷりしてる。
今日も可愛い服を着てるな。
フリルがあしらわれた女の子らしい格好だ。
だが残念な事にどう頑張っても幼い娘にしか見えないのだが‥
正人の好みからズレてるかな?
男の子っぽい娘が好きだったみたいだけど‥
しかしおそらく正人の知識と思うが、『YESロリコン、Noタッチ』って言葉が知識としてある。
おそらく問題ないだろう‥
少し正人の事を不審な目で見てしまいそうだが‥
「欲も何も、商人で成功したいと思ってるのは仲間でね。もう成功してるとは思うんだけど、貪欲でさ。でも政治何かには興味はない。だから俺も仲間もこの国のトップに立つなんて事には興味がないのさ。それにその仲間が言うには「他に競争相手がいないと商会は成長しない」だそうだ。」
正直国とか政治とかそんな重荷はいらない。
仲間と一緒に楽しく過ごせればそれでいいしな。
「ちぇ。残念。」
「はは。この国のトップなんて不相応だよ。俺は仲間と獣人国に戻ってまた冒険者として生活するよ。」
「えっ!お前獣人国に帰るのかよ?もう戻って来ないのか?」
おいおい。
口調が元に戻ってるぞ。
「いや、『アウローラ』に武具や魔道具を卸したりするから、たまには来ると思うぞ。」
「そうなんだ‥ほっ。」
「ん?何でだ?何か用事でもあるのか?」
「い、いや、あんたみたいに強い人がいたら冒険者ギルドも賑わいを取り戻すと思ってさ。」
「そうか?でもライリーは今は冒険者ギルドにこだわる必要はないんじゃないのか?『カッカス』もいなくなった事だし、他の街に移ってもいんじゃない?」
「そ、それはそうだけど、危険がなくなったらこそこのままギルドの受付嬢を続けるんだよ!お世話になった人達もいるし、何よりスキャンさんを1人でほっとくわけにはいかないだろ!」
「そっか。でもその方が助かるかな。」
「え?な、な、なんで俺が受付してた方がいんだよ!」
「ん?そのうち勇者がこの国にくると思うから、その時にライリーがいると勇者が喜ぶと思うからさ。」
俺がそう告げるとがっくりと肩を落とすライリー。
「くくく。まぁ望みは薄いと思うけど頑張りなライリー。マルコイさんセイルズに来た時は是非ギルドにも顔を出してくれよ。ライリーも喜ぶと思うからさ。それじゃあまた後でな。」
「おう。もちろんだ。」
ライリーが肩を落としたままスキャンと去っていった。
ふむ。
勇者と会えるならライリーなら喜ぶと思ったんだがな。
よくわからん。
「相変わらず鈍いなぁお前は。」
今度声をかけてきたのはエルエス兄さんだった。
「鈍いって何が?」
「そんなとこだよ。鈍いってのは。」
なんだそれ?
よくわからん‥
もうすでに酔っ払って大きな声で笑ってる人もいる。
バラックスさん並みの酒の弱さだな‥
しかし大きな敵に勝った事でみんなに笑顔が見える。
死んだ仲間の為にも生きている人が楽しんでいる。
そんな風に見える。
「よう!我が国の英雄マルコイさん!」
声をした方を見るとスキャンとライリーだった。
「おっ?スキャンも呼ばれてたのか?あと英雄はやめろって。」
「ああ。クワイスさんに呼ばれてな。元々冒険者ギルドと『アウローラ』は交流があったし、『カッカス』の件では情報のやり取りもしてたし。それとマルコイさんは英雄だぞ。この国が乗っ取られそうだったのを防いだんだからな。」
「いや、国の政治に入り込もうとはしてたけど、まだ乗っ取りまではされてなかったろ?」
「そんなもの時間の問題だったよ。この国は良くも悪くも商人中心の国だ。この国の商会を支配してしまったら、その商人は事実上この国のトップに並ぶからな。」
「そうか。意図したわけじゃないんだけど、結果としてそうなったんならよかったよ。」
「ふん。ほんと欲がないわね。今ならこの国の商会のトップに立てるっていうのに。」
ん?
ライリーがぷりぷりしてる。
今日も可愛い服を着てるな。
フリルがあしらわれた女の子らしい格好だ。
だが残念な事にどう頑張っても幼い娘にしか見えないのだが‥
正人の好みからズレてるかな?
男の子っぽい娘が好きだったみたいだけど‥
しかしおそらく正人の知識と思うが、『YESロリコン、Noタッチ』って言葉が知識としてある。
おそらく問題ないだろう‥
少し正人の事を不審な目で見てしまいそうだが‥
「欲も何も、商人で成功したいと思ってるのは仲間でね。もう成功してるとは思うんだけど、貪欲でさ。でも政治何かには興味はない。だから俺も仲間もこの国のトップに立つなんて事には興味がないのさ。それにその仲間が言うには「他に競争相手がいないと商会は成長しない」だそうだ。」
正直国とか政治とかそんな重荷はいらない。
仲間と一緒に楽しく過ごせればそれでいいしな。
「ちぇ。残念。」
「はは。この国のトップなんて不相応だよ。俺は仲間と獣人国に戻ってまた冒険者として生活するよ。」
「えっ!お前獣人国に帰るのかよ?もう戻って来ないのか?」
おいおい。
口調が元に戻ってるぞ。
「いや、『アウローラ』に武具や魔道具を卸したりするから、たまには来ると思うぞ。」
「そうなんだ‥ほっ。」
「ん?何でだ?何か用事でもあるのか?」
「い、いや、あんたみたいに強い人がいたら冒険者ギルドも賑わいを取り戻すと思ってさ。」
「そうか?でもライリーは今は冒険者ギルドにこだわる必要はないんじゃないのか?『カッカス』もいなくなった事だし、他の街に移ってもいんじゃない?」
「そ、それはそうだけど、危険がなくなったらこそこのままギルドの受付嬢を続けるんだよ!お世話になった人達もいるし、何よりスキャンさんを1人でほっとくわけにはいかないだろ!」
「そっか。でもその方が助かるかな。」
「え?な、な、なんで俺が受付してた方がいんだよ!」
「ん?そのうち勇者がこの国にくると思うから、その時にライリーがいると勇者が喜ぶと思うからさ。」
俺がそう告げるとがっくりと肩を落とすライリー。
「くくく。まぁ望みは薄いと思うけど頑張りなライリー。マルコイさんセイルズに来た時は是非ギルドにも顔を出してくれよ。ライリーも喜ぶと思うからさ。それじゃあまた後でな。」
「おう。もちろんだ。」
ライリーが肩を落としたままスキャンと去っていった。
ふむ。
勇者と会えるならライリーなら喜ぶと思ったんだがな。
よくわからん。
「相変わらず鈍いなぁお前は。」
今度声をかけてきたのはエルエス兄さんだった。
「鈍いって何が?」
「そんなとこだよ。鈍いってのは。」
なんだそれ?
よくわからん‥
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
【完結】捨て去られた王妃は王宮で働く
ここ
ファンタジー
たしかに私は王妃になった。
5歳の頃に婚約が決まり、逃げようがなかった。完全なる政略結婚。
夫である国王陛下は、ハーレムで浮かれている。政務は王妃が行っていいらしい。私は仕事は得意だ。家臣たちが追いつけないほど、理解が早く、正確らしい。家臣たちは、王妃がいないと困るようになった。何とかしなければ…
〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる