380 / 953
対『カッカス』
終局
しおりを挟む
「それがどうした?俺には仲間がいるし、この世界には勇者もいるんだ。『あのお方』とやらもそのうち倒されるだろ。もちろんお前みたいに俺や俺の仲間に手を出すようなら俺が相手するけどな。お前みたいに用意周到にしてたとしても全部打ち破ってやるから問題ない。俺の仲間はドラゴンを単独で倒せる程の強さを持っているんだ。どっからでもかかってこい。」
俺は仲間を見渡してサントバルにそう告げる。
「ちっ。お前の脅える顔を見たかったがな‥残念だ‥」
サントバルはそのまま息を引き取った。
サントバルが鎧のように身体に纏っていた血が地面に吸い込まれるように消えていった‥
「おい。お前のとこの大将はうちの大将にやられたようだぞ。」
メンセンは剣を交えているダンバルにそう告げる。
「そうか。だがそれがどうした?今いい所なんだ。そんなことで俺がとまるか!」
ダンバルは手に持つ剣をメンセンに叩きつける。
ダンバルの実力はメンセンより上のようだった。
メンセンはかなりの手傷を負っているが、ダンバルにはまだ余裕があるようだった。
クワイスは数に勝る『カッカス』相手に『アウローラ』を率いて戦っている。
何とか持ち堪えているが、クワイスも数人に囲まれてメンセンの応援に行けずにいた。
「とりゃー!」
メンセンが焦りを感じていると‥
上から天使が降りてきた。
ダンバルにとっては悪魔なのだろうが。
「メンセン師団長!大丈夫ですか?後は自分に任せてください!」
他のパーティメンバーはボロボロになっていたが、1人元気だった氷竜を倒したアレカンドロが『アウローラ』の手伝いにやってきた。
「ア、アレカンドロ!」
「ほほう!氷竜を倒したやつかっ!面白い!相手にとって不足はないぞ!とことん死合おうではないかっ!」
ダンバルはそう言って狂喜を顔に浮かべてアレカンドロに迫る。
「そーれ!」
アレカンドロはその場で回転しながら大斧の腹をダンバルに向かって放つ。
「ふんっ!こんなもので俺を止めれると思うっ‥」
迫ってきた大斧の腹を剣で止めようとしたダンバルは‥
その勢いを全く殺す事が出来ずに吹っ飛んでいった。
森の草や小さな木ではダンバルの身体は止まらず、割と大きめの木をへし折りながら止まりその場に落ちた。
「えっ?」
メンセンは自分が苦戦していた相手を軽々と吹っ飛ばしたアレカンドロを驚愕の目で見る。
「ふん!随分と軽いな!遠慮せずに全力でくるがいい!」
ダンバルはその場でふらつきながら立ち上がる。
「全力で来いだと?面白い!‥‥‥さっきのが全力だったに決まってるだ‥‥‥ろ‥‥」
そしてそのままその場に突っ伏した。
「ん?もう終わりか?」
何故か少し残念そうな表情で倒れたダンバルを見るアレカンドロ。
「むう‥残念だがしょうがない!メンセン師団長!それでは自分はクワイス団長の応援に行きます!いっくぞー!覚悟しろ『カッカス』?共め!」
あれ?
アレカンドロって俺より少し強いくらいだったよな?
氷竜を倒した時からおかしいとは思っていたが、どうやらやはり人をやめたらしい。
「おう。いってらっしゃい。」
少し腰がひけた状態でアレカンドロを見送りながらメンセンはそう思った。
アレカンドロの参戦により『アウローラ』対『カッカス』の戦いにもすぐに決着がついた。
果敢にもアレカンドロに挑んだ数人の『カッカス』の団員が、大斧の腹でまるで紙飛行機のように飛ばされるのを見て投降したのだった。
俺は両腕につけている魔道具を外しながらアキーエたちのところに向かう。
「どうやらあっちも終わったようだな。」
「そうね。アレカンドロが最後に『アウローラ』で仕事をしたみたいね。」
戦いの場を見渡すと目が覚めたミミウ、一緒にいたキリーエ、満面の笑みを浮かべたアレカンドロが走り寄ってくるのが見えた。
俺は仲間を見渡してサントバルにそう告げる。
「ちっ。お前の脅える顔を見たかったがな‥残念だ‥」
サントバルはそのまま息を引き取った。
サントバルが鎧のように身体に纏っていた血が地面に吸い込まれるように消えていった‥
「おい。お前のとこの大将はうちの大将にやられたようだぞ。」
メンセンは剣を交えているダンバルにそう告げる。
「そうか。だがそれがどうした?今いい所なんだ。そんなことで俺がとまるか!」
ダンバルは手に持つ剣をメンセンに叩きつける。
ダンバルの実力はメンセンより上のようだった。
メンセンはかなりの手傷を負っているが、ダンバルにはまだ余裕があるようだった。
クワイスは数に勝る『カッカス』相手に『アウローラ』を率いて戦っている。
何とか持ち堪えているが、クワイスも数人に囲まれてメンセンの応援に行けずにいた。
「とりゃー!」
メンセンが焦りを感じていると‥
上から天使が降りてきた。
ダンバルにとっては悪魔なのだろうが。
「メンセン師団長!大丈夫ですか?後は自分に任せてください!」
他のパーティメンバーはボロボロになっていたが、1人元気だった氷竜を倒したアレカンドロが『アウローラ』の手伝いにやってきた。
「ア、アレカンドロ!」
「ほほう!氷竜を倒したやつかっ!面白い!相手にとって不足はないぞ!とことん死合おうではないかっ!」
ダンバルはそう言って狂喜を顔に浮かべてアレカンドロに迫る。
「そーれ!」
アレカンドロはその場で回転しながら大斧の腹をダンバルに向かって放つ。
「ふんっ!こんなもので俺を止めれると思うっ‥」
迫ってきた大斧の腹を剣で止めようとしたダンバルは‥
その勢いを全く殺す事が出来ずに吹っ飛んでいった。
森の草や小さな木ではダンバルの身体は止まらず、割と大きめの木をへし折りながら止まりその場に落ちた。
「えっ?」
メンセンは自分が苦戦していた相手を軽々と吹っ飛ばしたアレカンドロを驚愕の目で見る。
「ふん!随分と軽いな!遠慮せずに全力でくるがいい!」
ダンバルはその場でふらつきながら立ち上がる。
「全力で来いだと?面白い!‥‥‥さっきのが全力だったに決まってるだ‥‥‥ろ‥‥」
そしてそのままその場に突っ伏した。
「ん?もう終わりか?」
何故か少し残念そうな表情で倒れたダンバルを見るアレカンドロ。
「むう‥残念だがしょうがない!メンセン師団長!それでは自分はクワイス団長の応援に行きます!いっくぞー!覚悟しろ『カッカス』?共め!」
あれ?
アレカンドロって俺より少し強いくらいだったよな?
氷竜を倒した時からおかしいとは思っていたが、どうやらやはり人をやめたらしい。
「おう。いってらっしゃい。」
少し腰がひけた状態でアレカンドロを見送りながらメンセンはそう思った。
アレカンドロの参戦により『アウローラ』対『カッカス』の戦いにもすぐに決着がついた。
果敢にもアレカンドロに挑んだ数人の『カッカス』の団員が、大斧の腹でまるで紙飛行機のように飛ばされるのを見て投降したのだった。
俺は両腕につけている魔道具を外しながらアキーエたちのところに向かう。
「どうやらあっちも終わったようだな。」
「そうね。アレカンドロが最後に『アウローラ』で仕事をしたみたいね。」
戦いの場を見渡すと目が覚めたミミウ、一緒にいたキリーエ、満面の笑みを浮かべたアレカンドロが走り寄ってくるのが見えた。
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
婚約破棄と領地追放?分かりました、わたしがいなくなった後はせいぜい頑張ってくださいな
カド
ファンタジー
生活の基本から領地経営まで、ほぼ全てを魔石の力に頼ってる世界
魔石の浄化には三日三晩の時間が必要で、この領地ではそれを全部貴族令嬢の主人公が一人でこなしていた
「で、そのわたしを婚約破棄で領地追放なんですね?
それじゃ出ていくから、せいぜいこれからは魔石も頑張って作ってくださいね!」
小さい頃から搾取され続けてきた主人公は 追放=自由と気付く
塔から出た途端、暴走する力に悩まされながらも、幼い時にもらった助言を元に中央の大教会へと向かう
一方で愛玩され続けてきた妹は、今まで通り好きなだけ魔石を使用していくが……
◇◇◇
親による虐待、明確なきょうだい間での差別の描写があります
(『嫌なら読むな』ではなく、『辛い気持ちになりそうな方は無理せず、もし読んで下さる場合はお気をつけて……!』の意味です)
◇◇◇
ようやく一区切りへの目処がついてきました
拙いお話ですがお付き合いいただければ幸いです
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる