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ロンギル共和国へ
カーロッタへの道のり
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数日かけてカーロッタに続く街道を歩いていると見たことのない木の看板が立っていた。
俺たちがカーロッタを出た時はなかったので後から立てたのだろう。
カーロッタへの道案内が書いてあるのかと思い看板の内容見てみる。
『闘技会優勝者マルコイ・アンバーエスト家のあるカーロッタはこちら』と書いてあり、カーロッタ方向への矢印が書いてある。
とりあえず木の看板を引っこ抜いて折ってからその場に投げ捨てる。
ん?
なんだこれは?
頭の整理が追いつかないぞ。
何故街道に俺の名前が書いてある看板があるのだ?
嫌な予感がする。
このままカーロッタには寄らずに先に進むべきだろうか‥
しばらく進むと、またしても木の看板があった。
木の看板にはまた文字が書いてあった。
『あの闘技会で優勝したマルコイ・アンバーエストが育った家があるカーロッタはこちら』
「ふっ!『斬速乱剣』」
木の看板をバラバラに切り裂いた。
カーロッタまで続く道のりを見る。
ぽつんぽつんと看板らしきものが立っているのが見える‥
「なあアキーエ。カーロッタは寄らないでそのまま港に行かないか?」
「わたしは別にいいけど、これこのままほっといて大丈夫?今のうちに修正しとかないと取り返しがつかなくなりそうな気がするけど?」
確かに。
どこのどいつがこんな事をやり始めたのか確認する必要がある気はする。
でも多分村でやってる事だろうから、アンバーエスト家が関わってるのは間違いないよな‥
近寄りたくなかったのに、向こうから歩み寄ってきやがった。
いや、これもう走り寄って来てるよな‥
仕方なく俺たちはカーロッタに向かうのだった。
村に近づくにつけて人がちらほら村に向かっているのを見かける。
村には特に何もないから、こんなに人が来るってのも珍しい。
街道は変わらずモンスターが出てくる。
この辺にでるモンスターは弱いが、そんな危険を冒してまで来る村ではないはずだけど‥
カーロッタ付近に着いた。
村では農業もやっているので、村の外には畑が耕してあった。
しかし俺たちが以前村を出る時よりも畑の数が減っているような気がするのだが‥
畑仕事をしている人を見つけ声をかける。
「こんにちは。」
「おお。こんにちは。旅の人かい?」
「はい。」
挨拶をした人は見た事のない人だった。
そんなに大きな村ではない。
話した事がない人もいたけど、殆どの村人の顔は知っているつもりだったが‥
まさか初めて見る人がいるとは思わなかった。
村の場所間違えてないよな。
「すいませんここの村には長く住まわれてるんですか?」
「はは。そうでもないよ。俺はこっちに来て半年くらいかな。他の街に住んでたんだが、この村は畑の貸し出しをしていてな。しかもかなり安く貸してくれるから移り住んだんだよ。」
「そうなんですね。他にもそんな方はいらっしゃるんですか?」
「そうだね。この村は今観光に力を入れてるみたいでな。村の人達があまり使わなくなった畑を格安で借りれてな。なんでもこの村出身の若者が獣人国の闘技会で優勝したらしくて。その若者は村を治めてる男爵家の子だったみたいだけど、昔どんな子だったとか、どうやって強くなったとかが絵だったり物語とかが生家に飾ってあるんだよ。」
うん。
なにしてんの!
俺にあんまり興味なかったのに、闘技会で優勝したらこれかよ‥
どうなってるのかやっぱり聞くべきだよな‥
「キリーエ。観光に力を入れてるのはいいんだけど、俺は闘技会に毎回でるつもりもない。それなのに畑仕事までほったらかしてやっていけるのか?」
「そうやね‥ただ畑をほったらかしてるなら衰退するけど、それを貸し出しする事で移住者を増やしてるから結果としてはいい方向に向かってると思うよ。今まで畑仕事をしてた人たちが今どんな仕事してるかで今後どうなるかってとこやないかな。」
なるほど。
やっぱり村には行くべきみたい‥
俺たちがカーロッタを出た時はなかったので後から立てたのだろう。
カーロッタへの道案内が書いてあるのかと思い看板の内容見てみる。
『闘技会優勝者マルコイ・アンバーエスト家のあるカーロッタはこちら』と書いてあり、カーロッタ方向への矢印が書いてある。
とりあえず木の看板を引っこ抜いて折ってからその場に投げ捨てる。
ん?
なんだこれは?
頭の整理が追いつかないぞ。
何故街道に俺の名前が書いてある看板があるのだ?
嫌な予感がする。
このままカーロッタには寄らずに先に進むべきだろうか‥
しばらく進むと、またしても木の看板があった。
木の看板にはまた文字が書いてあった。
『あの闘技会で優勝したマルコイ・アンバーエストが育った家があるカーロッタはこちら』
「ふっ!『斬速乱剣』」
木の看板をバラバラに切り裂いた。
カーロッタまで続く道のりを見る。
ぽつんぽつんと看板らしきものが立っているのが見える‥
「なあアキーエ。カーロッタは寄らないでそのまま港に行かないか?」
「わたしは別にいいけど、これこのままほっといて大丈夫?今のうちに修正しとかないと取り返しがつかなくなりそうな気がするけど?」
確かに。
どこのどいつがこんな事をやり始めたのか確認する必要がある気はする。
でも多分村でやってる事だろうから、アンバーエスト家が関わってるのは間違いないよな‥
近寄りたくなかったのに、向こうから歩み寄ってきやがった。
いや、これもう走り寄って来てるよな‥
仕方なく俺たちはカーロッタに向かうのだった。
村に近づくにつけて人がちらほら村に向かっているのを見かける。
村には特に何もないから、こんなに人が来るってのも珍しい。
街道は変わらずモンスターが出てくる。
この辺にでるモンスターは弱いが、そんな危険を冒してまで来る村ではないはずだけど‥
カーロッタ付近に着いた。
村では農業もやっているので、村の外には畑が耕してあった。
しかし俺たちが以前村を出る時よりも畑の数が減っているような気がするのだが‥
畑仕事をしている人を見つけ声をかける。
「こんにちは。」
「おお。こんにちは。旅の人かい?」
「はい。」
挨拶をした人は見た事のない人だった。
そんなに大きな村ではない。
話した事がない人もいたけど、殆どの村人の顔は知っているつもりだったが‥
まさか初めて見る人がいるとは思わなかった。
村の場所間違えてないよな。
「すいませんここの村には長く住まわれてるんですか?」
「はは。そうでもないよ。俺はこっちに来て半年くらいかな。他の街に住んでたんだが、この村は畑の貸し出しをしていてな。しかもかなり安く貸してくれるから移り住んだんだよ。」
「そうなんですね。他にもそんな方はいらっしゃるんですか?」
「そうだね。この村は今観光に力を入れてるみたいでな。村の人達があまり使わなくなった畑を格安で借りれてな。なんでもこの村出身の若者が獣人国の闘技会で優勝したらしくて。その若者は村を治めてる男爵家の子だったみたいだけど、昔どんな子だったとか、どうやって強くなったとかが絵だったり物語とかが生家に飾ってあるんだよ。」
うん。
なにしてんの!
俺にあんまり興味なかったのに、闘技会で優勝したらこれかよ‥
どうなってるのかやっぱり聞くべきだよな‥
「キリーエ。観光に力を入れてるのはいいんだけど、俺は闘技会に毎回でるつもりもない。それなのに畑仕事までほったらかしてやっていけるのか?」
「そうやね‥ただ畑をほったらかしてるなら衰退するけど、それを貸し出しする事で移住者を増やしてるから結果としてはいい方向に向かってると思うよ。今まで畑仕事をしてた人たちが今どんな仕事してるかで今後どうなるかってとこやないかな。」
なるほど。
やっぱり村には行くべきみたい‥
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