219 / 953
闘技会本戦開催
魔族覚醒
しおりを挟む
「う、うわーっ!魔族だ!」
「に、にげろー!」
静かになっていた会場が怒声や悲鳴で一気に騒がしくなる。
いきなり魔族が現れたのだ。
そうなるよな。
会場は我先にと逃げる人で騒然としている。
俺はガルヘアに声をかける。
「なるほどそりゃ50点だよな。魔族と繋がってると思ってたんだが、まさか本人が魔族だとは思わなかったぞ。」
「‥‥‥」
「ん?どうした?正体表したら喋れなくなったのか?」
「お前は逃げないのか?まあ逃げたとしても必ず追い詰めて殺すが‥」
「それじゃ逃げる意味ないじゃないか。それにお前を倒す必要があるだろ?」
「ひゃは!お前はまだ俺に勝てるつもりでいるのか?やはりお前は面白いな。しかしさっきまでの俺とは次元が違うぞ。」
確かにそうだろうな。
今のガルヘアはロメント並みの魔力を持っている。
魔力を持たない状態であの強さだったのだ。
今の強さは計り知れないだろう。
しかし俺が尊敬するターナカさんはこんな事も予想して俺に話をしてくれていた。
ボスキャラは戦って勝ったと思ったら第二形態に変身すると。
しかし俺がそれに敵対した時には、必ずその強さに対抗する物を俺が持っているとも。
確かに俺は持っている。
何のための力なのかわからなかったが、この時の為のものだったのだろう。
「周りが騒がしいなぁ?少し静かにしてやるかぁ。」
するとガルヘアは掌を場外に向ける。
「なっ!やめろ!」
ガルヘアは場外に向かって魔力の塊を放つ。
ガルヘアの放った魔力は外に逃げ出そうとしている人たちが集まっている場所に向かって飛んでいる。
まずいあれは止められない!
魔力が場外の人たちに当たると思った時に、見知った顔がその場に駆けつけているのが見えた。
「『召喚重装:ノーム』」
逃げ惑う人たちの前に大きな盾が突然現れる。
魔力の塊は大きな盾に当たり衝撃を与えた後に霧散した。
ガルヘアの魔力の塊はミミウの盾によって阻まれた。
「観客さんには手を出させないですよぉ!」
ガルヘアはニヤリと笑い出す。
「そうだったなぁ!お前もいたんだったな!だがこっち側ならどうだぁ?」
ガルヘアは反対の方を向き魔力を放った。
だが今回は大丈夫だ。
あの人が近くにいたからな。
「『着・魔防鎧』」
リュストゥングは鎧を装着して魔力を殴り飛ばした。
「マルコイすまないが、観客の避難が終わるまで魔族を引きつけておいてくれ。避難が終わり次第俺も参戦する。」
さすがSランク冒険者だ。
観客の誘導、被害を抑えるために動いてたのか。
「俺が倒してしまってもいいんですよね?」
「はっは。マルコイは頼もしいな。もちろん大丈夫だ!しかし相手は魔族だ。気を抜くなよ!」
俺の横にすっと赤い髪の女性が歩み出てきた。
「大丈夫ですリュストゥングさん。わたしがフォローに回ります。」
アキーエはいつの間にかガントレットを装備して俺の元に来てくれていた。
さすが相棒。
アキーエもミミウも行動が早いな。
それじゃ魔族討伐のリベンジといきましょうかね。
「に、にげろー!」
静かになっていた会場が怒声や悲鳴で一気に騒がしくなる。
いきなり魔族が現れたのだ。
そうなるよな。
会場は我先にと逃げる人で騒然としている。
俺はガルヘアに声をかける。
「なるほどそりゃ50点だよな。魔族と繋がってると思ってたんだが、まさか本人が魔族だとは思わなかったぞ。」
「‥‥‥」
「ん?どうした?正体表したら喋れなくなったのか?」
「お前は逃げないのか?まあ逃げたとしても必ず追い詰めて殺すが‥」
「それじゃ逃げる意味ないじゃないか。それにお前を倒す必要があるだろ?」
「ひゃは!お前はまだ俺に勝てるつもりでいるのか?やはりお前は面白いな。しかしさっきまでの俺とは次元が違うぞ。」
確かにそうだろうな。
今のガルヘアはロメント並みの魔力を持っている。
魔力を持たない状態であの強さだったのだ。
今の強さは計り知れないだろう。
しかし俺が尊敬するターナカさんはこんな事も予想して俺に話をしてくれていた。
ボスキャラは戦って勝ったと思ったら第二形態に変身すると。
しかし俺がそれに敵対した時には、必ずその強さに対抗する物を俺が持っているとも。
確かに俺は持っている。
何のための力なのかわからなかったが、この時の為のものだったのだろう。
「周りが騒がしいなぁ?少し静かにしてやるかぁ。」
するとガルヘアは掌を場外に向ける。
「なっ!やめろ!」
ガルヘアは場外に向かって魔力の塊を放つ。
ガルヘアの放った魔力は外に逃げ出そうとしている人たちが集まっている場所に向かって飛んでいる。
まずいあれは止められない!
魔力が場外の人たちに当たると思った時に、見知った顔がその場に駆けつけているのが見えた。
「『召喚重装:ノーム』」
逃げ惑う人たちの前に大きな盾が突然現れる。
魔力の塊は大きな盾に当たり衝撃を与えた後に霧散した。
ガルヘアの魔力の塊はミミウの盾によって阻まれた。
「観客さんには手を出させないですよぉ!」
ガルヘアはニヤリと笑い出す。
「そうだったなぁ!お前もいたんだったな!だがこっち側ならどうだぁ?」
ガルヘアは反対の方を向き魔力を放った。
だが今回は大丈夫だ。
あの人が近くにいたからな。
「『着・魔防鎧』」
リュストゥングは鎧を装着して魔力を殴り飛ばした。
「マルコイすまないが、観客の避難が終わるまで魔族を引きつけておいてくれ。避難が終わり次第俺も参戦する。」
さすがSランク冒険者だ。
観客の誘導、被害を抑えるために動いてたのか。
「俺が倒してしまってもいいんですよね?」
「はっは。マルコイは頼もしいな。もちろん大丈夫だ!しかし相手は魔族だ。気を抜くなよ!」
俺の横にすっと赤い髪の女性が歩み出てきた。
「大丈夫ですリュストゥングさん。わたしがフォローに回ります。」
アキーエはいつの間にかガントレットを装備して俺の元に来てくれていた。
さすが相棒。
アキーエもミミウも行動が早いな。
それじゃ魔族討伐のリベンジといきましょうかね。
10
お気に入りに追加
554
あなたにおすすめの小説
ひっそり静かに生きていきたい 神様に同情されて異世界へ。頼みの綱はアイテムボックス
於田縫紀
ファンタジー
雨宿りで立ち寄った神社の神様に境遇を同情され、私は異世界へと転移。
場所は山の中で周囲に村等の気配はない。あるのは木と草と崖、土と空気だけ。でもこれでいい。私は他人が怖いから。

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
*****************************
***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。***
*****************************
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
スキルは見るだけ簡単入手! ~ローグの冒険譚~
夜夢
ファンタジー
剣と魔法の世界に生まれた主人公は、子供の頃から何の取り柄もない平凡な村人だった。
盗賊が村を襲うまでは…。
成長したある日、狩りに出掛けた森で不思議な子供と出会った。助けてあげると、不思議な子供からこれまた不思議な力を貰った。
不思議な力を貰った主人公は、両親と親友を救う旅に出ることにした。
王道ファンタジー物語。

俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅
聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。

異世界転生漫遊記
しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は
体を壊し亡くなってしまった。
それを哀れんだ神の手によって
主人公は異世界に転生することに
前世の失敗を繰り返さないように
今度は自由に楽しく生きていこうと
決める
主人公が転生した世界は
魔物が闊歩する世界!
それを知った主人公は幼い頃から
努力し続け、剣と魔法を習得する!
初めての作品です!
よろしくお願いします!
感想よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる