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闘技会本戦開催
オーガ討伐『討伐後』
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オーガの討伐は無事に終わったようだ。
オーガキングが討伐されて逃げ出したオーガもいるようだが、ほとんどのオーガは討ち取られたみたいだ。
「オーガの群れの討伐は完了した。これより街に凱旋する!」
ザブマスターからの指示があり、各々街に戻り出した。
Cランク冒険者たちは追加報酬で生存者の確認やモンスターの死骸の撤去をするようだ。
こんなに疲れているのに働からなくてはいけないなんて恐ろしい‥
でも大半は追加報酬があると言われてるから割と張り切ってやっているみたいだ。
そしてやはりというか死者も多数出ているようだ。
死者に対しては残された家族がいれば冒険ギルドと国からも報酬が出るそうだ。
そうなる事も覚悟して冒険者をしているのだろうが残された家族の悲しみを考えると居た堪れなくなる。
いつもだったら自分も覚悟を決めているのでそこまで気にしないのだが、今回は俺のせいでは?という思いがあるからか死んでしまった仲間を思い啜り泣く人を見ると胸が痛くなる。
「一緒に冒険者として成功するって言ったじゃないっ!」
「ばかやろう!こんな所で死にやがって‥」
街に向かい歩いているとそんな言葉が聞こえて来る。
俺は隣で歩くアキーエに声をかける。
「なあアキーエ。今回のオーガキングだけど、気になる事があってさ。」
「ん?なに気になる事って。」
「いや、オーガキングだけどなんで俺たちの所に現れたのかな?オーガと戦い出してしばらく様子見してから俺たちの所に来た。まるで俺たちの力量を測っているような気がして。それにオーガキングは戦う相手を俺に決めてたような感じがしたんだ。」
「う~んそうね。わたしやミミウが目立ってたからじゃないの?」
「それも考えたんだが、明らかに俺を標的にしてたような感じがしたんだ。だからもしかしたら俺を狙うためにオーガが現れたんじゃないかって。それこそ自意識過剰なんだろうけど、気になってさ。」
「ふ~ん。」
「いや、ふ~んて。もしそうだったとしたら俺がいなかったら今回の襲撃もなかったのかとかさ。」
「それこそふ~んよ。じゃあ何?オーガが現れた時にマルコイがやられたらオーガたちは帰っていったわけ?」
「いやそれは‥」
「でしょ。それにあれだけの数いたんだから、いずれこの街に侵攻してきたわよ。もし本当にマルコイが狙われてたんなら、バラバラに攻めてこられて疲弊するよりも、まとめて倒す事ができたんだから感謝されこそすれって感じよ。」
「それにマルコイは闘技会で優勝するんでしょ?だったらモンスターだけじゃなくて冒険者にも狙われるわよ。力試し~とか言われてね。バラックスさんみたいな人が10人くらいまとめて来るかもよ。」
模擬戦モンスターが10体とか冗談じゃない‥
思わず頭を抱えてしまう。
「それに‥」
ん?
「それになんだ?」
「それにもしマルコイが狙われたのが本当だったとして、それが原因で誰かに恨まれようたとしてもそれが何よ。マルコイにはこんなに可愛い味方が2人もいるんだから。そんなの気にする必要もないわ。」
「そうですぅ!私もずっと味方ですぅ!」
俺を元気づけようとしてるのか、耳まで真っ赤になっているアキーエとふんふん言ってるミミウ。
‥‥本当に仲間に恵まれたな。
「ありがとう。」
2人の言葉でさっきまでの重かった心が、少しだけあたたかくなった‥
オーガキングが討伐されて逃げ出したオーガもいるようだが、ほとんどのオーガは討ち取られたみたいだ。
「オーガの群れの討伐は完了した。これより街に凱旋する!」
ザブマスターからの指示があり、各々街に戻り出した。
Cランク冒険者たちは追加報酬で生存者の確認やモンスターの死骸の撤去をするようだ。
こんなに疲れているのに働からなくてはいけないなんて恐ろしい‥
でも大半は追加報酬があると言われてるから割と張り切ってやっているみたいだ。
そしてやはりというか死者も多数出ているようだ。
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いつもだったら自分も覚悟を決めているのでそこまで気にしないのだが、今回は俺のせいでは?という思いがあるからか死んでしまった仲間を思い啜り泣く人を見ると胸が痛くなる。
「一緒に冒険者として成功するって言ったじゃないっ!」
「ばかやろう!こんな所で死にやがって‥」
街に向かい歩いているとそんな言葉が聞こえて来る。
俺は隣で歩くアキーエに声をかける。
「なあアキーエ。今回のオーガキングだけど、気になる事があってさ。」
「ん?なに気になる事って。」
「いや、オーガキングだけどなんで俺たちの所に現れたのかな?オーガと戦い出してしばらく様子見してから俺たちの所に来た。まるで俺たちの力量を測っているような気がして。それにオーガキングは戦う相手を俺に決めてたような感じがしたんだ。」
「う~んそうね。わたしやミミウが目立ってたからじゃないの?」
「それも考えたんだが、明らかに俺を標的にしてたような感じがしたんだ。だからもしかしたら俺を狙うためにオーガが現れたんじゃないかって。それこそ自意識過剰なんだろうけど、気になってさ。」
「ふ~ん。」
「いや、ふ~んて。もしそうだったとしたら俺がいなかったら今回の襲撃もなかったのかとかさ。」
「それこそふ~んよ。じゃあ何?オーガが現れた時にマルコイがやられたらオーガたちは帰っていったわけ?」
「いやそれは‥」
「でしょ。それにあれだけの数いたんだから、いずれこの街に侵攻してきたわよ。もし本当にマルコイが狙われてたんなら、バラバラに攻めてこられて疲弊するよりも、まとめて倒す事ができたんだから感謝されこそすれって感じよ。」
「それにマルコイは闘技会で優勝するんでしょ?だったらモンスターだけじゃなくて冒険者にも狙われるわよ。力試し~とか言われてね。バラックスさんみたいな人が10人くらいまとめて来るかもよ。」
模擬戦モンスターが10体とか冗談じゃない‥
思わず頭を抱えてしまう。
「それに‥」
ん?
「それになんだ?」
「それにもしマルコイが狙われたのが本当だったとして、それが原因で誰かに恨まれようたとしてもそれが何よ。マルコイにはこんなに可愛い味方が2人もいるんだから。そんなの気にする必要もないわ。」
「そうですぅ!私もずっと味方ですぅ!」
俺を元気づけようとしてるのか、耳まで真っ赤になっているアキーエとふんふん言ってるミミウ。
‥‥本当に仲間に恵まれたな。
「ありがとう。」
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