上 下
162 / 953
闘技会本戦開催

ミミウの想い

しおりを挟む
「大丈夫だ。アキーエは負けてしまったけど、Sランク相手にあれだけ闘う事ができたんだ。同じくらい強いミミウならそうそう負けはしないよ。自信持って。それに俺がアキーエに過保護すぎると言われたくらい準備したんだ。安心して全力で闘ってこい。そして勝って腹一杯ご飯を食べよう。キリーエにお願いして新作の食べ放題しようぜ。」

「ふふ。マルコイさんありがとうですぅ。勝つにしろ負けるにしろ、後悔しないように全力で闘ってくるですぅ。」

いつもより大人びた表情で笑うミミウ。
それがとても魅力的だった。

ミミウの頭をワシワシとする。

「う~何するんですかぁ‥」

「大丈夫だ。何かあっても俺が守ってやる。」

その為の準備はしてきた。

「はい。マルコイさんがいれば百人力ですぅ!」

緊張もほぐれたみたいだ。

「マルコイさんとお話ししたら少し落ち着きました。ゆっくり寝れそうですぅ。それじゃ何か食べてから寝ますね。」

そう言ってミミウは宿に戻っていった。
よかったいつものミミウだな。
でもさっきご飯食べてたよな?
明日の朝ごはん分は食材残ってるといいなぁ‥





翌朝、朝ごはんに露店で軽食を食べてから闘技会会場に向かった。
魔道具のチェックもあったので早めに準備していたから時間的にも少し余裕があった。

「ミミウトイレは大丈夫?朝ごはん食べた後だけどお腹痛くない?もう少し時間あると思うから行ってきていいよ。もし始まったら私が戻るまで開始時を待ってもらうから行ってきていいよ!」

アキーエお母さんも今日は一緒に来ており平常運転だ。

「そしたらうちは観客席に行くよ。ミミウちゃん頑張ってな。勝ったらミミウちゃんの食べたい物何でも用意するからね!」

何でもはヤバいぞ。
店の食材なくなるかもしれないぞキリーエ。

「ミミウ頑張れ。でも無理しなくていいからな。」

「わかってるですぅ。ちゃんとマルコイさんから貰った魔道具も持ってるから安心してください。でも勝つから心配しなくていいですよ。」

昨日と違い緊張した感じがないな。
よかった。

「それではガルヘア、ミミウの両名は場内へ。」

時間となった。
あとはミミウの勝利を祈るだけだ。

「それじゃ頑張ってくるですぅ!」

ミミウはにっこりと笑って場内に入る。

「ミミウ勝てるよね?」

アキーエが不安そうに聞いてくる。

「ミミウが強いのは知ってるだろ?大丈夫だ。」

中央に歩いていくミミウを見ながら自分に言い聞かせるようにアキーエに告げる。

反対側からガルヘアが歩いてきている。
闘える事が嬉しいのか、顔に笑みが張り付いている。
今日も何も装備品はつけずにやってきている。
相変わらず不気味やなつだ。
でもいつまでその笑顔でいれるかな。
うちのミミウの強さに驚けばいい。

「それではBランク冒険者のガルヘア対同じくBランク冒険者ミミウの闘いを始める。2人とも準備はいいか?」

「それでは始めっ!」

ミミウとガルヘアの闘いがついに始まった‥

しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

真水のスライム

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:15

猫と話をさせてくれ

現代文学 / 連載中 24h.ポイント:49pt お気に入り:7

希望の宝石

キャラ文芸 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:1

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します

ファンタジー / 完結 24h.ポイント:35pt お気に入り:1,214

【完結】前世の因縁は断ち切ります~二度目の人生は幸せに~

恋愛 / 完結 24h.ポイント:11,225pt お気に入り:4,446

鬼姫吟味帳

歴史・時代 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:2

【完結】悪役令嬢エヴァンジェリンは静かに死にたい

恋愛 / 完結 24h.ポイント:163pt お気に入り:2,064

Goodbye, old England

BL / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:3

処理中です...