155 / 953
闘技会本戦開催
アキーエ対リュストゥング②
しおりを挟む
わたしはその場に足を止めたままリュストゥングと向かい合う。
下からの打ち上げを両手を使い攻撃を上に逃す。
そして腹部に攻撃する。
マルコイと模擬戦した時に相手の攻撃する力を別方向に向ける技法を化勁と聞いた。
相手の力の向きをこちらの思っている方向に逸らす技法らしい。
これを極めている人は相手の攻撃を吸化したり、そのまま相手に返す事もできるらしい。
わたしの技術不足かスキルが模倣のせいなのか、わたしの能力では受け流すのが精一杯だった。
でも受け流す事ができるならリュストゥングのような力で押してくるようなタイプであれば対処できる。
何回目の攻撃を受け流しただろうか‥
突然リュストゥングの攻撃が止んだ。
「上手く避けるものだな。それに攻撃した時に何かにしているな?段々と身体の動きが鈍くなってきている。腕も感覚がおかしくなってきているな。」
リュストゥングの攻撃を化勁する時に、宿屋で木を爆発させた時に使った技を流していた。
それが徐々に効果が出てきたみたいね。
でも流石にSランク冒険者ね。
身体を流れる魔力量が多くてなかなか効果が出なかった。
警戒したところで対策は取れないはず。
このまま動けなくなるまで続けるつもりだ。
「ふん。お前は強いな。まさかSランク以外にここまでできるやつがいるとは思わなかったぞ。正直言って驚いた。」
「『解・鎧』」
リュストゥングは今まで着けていた鎧を外した。
戦法を変えてくる気かしら。
「『着・疾風鎧』」
今までとはまた違うタイプの鎧ね。
感じからして速度重視の鎧?
「まさか特化鎧まで使う事になるとは思わなかったが、お前の強さに敬意を評し全力で行かせてもらう。」
そう言ったリュストゥングの姿が一瞬にして目の前に現れた。
そして今までのような大振りの攻撃ではなく相手の急所を的確に突くような攻撃を放ってきた。
手刀でわたしの腹部を狙っている。
辛くも化勁が間に合いはしたが、力を流すつもりが力に巻き込まれて弾かれるように飛ばされた。
転がり体勢を整える。
視界にリュストゥングを捉えようとするが、もう同じ場所にはいないようだ。
後ろに気配を感じ前に飛び込むような形で回避する。
元いた場所に地面を叩くような音がする。
間一髪で避けることができたようだ。
すぐにリュストゥングを視認する。
わたしが今の攻撃を避けた事に多少の驚きがあるようだ。
しかしそれも束の間、すぐに追撃に来た。
リュストゥングの攻撃は何とか見えている。
しかし見えていても相手の速さについていく事ができない。
中途半端な化勁で何とか直撃は避けているが、反撃する間もなければ気を打ち込む暇さえ与えてくれない。
攻撃を受け流す度に派手に吹っ飛ばされる。
攻撃は受けてはいないものの、体力が削られていく。
それに今は直撃は受けていないが、綱渡りのような状態でいつ直撃を受けてもおかしくはない。
このままだとジリ貧ね。
でも諦めるわけにはいかないのよね。
ほんと一か八かなんてのは好きじゃないんだけど何もせずに負けるわけにはいかないもの。
下からの打ち上げを両手を使い攻撃を上に逃す。
そして腹部に攻撃する。
マルコイと模擬戦した時に相手の攻撃する力を別方向に向ける技法を化勁と聞いた。
相手の力の向きをこちらの思っている方向に逸らす技法らしい。
これを極めている人は相手の攻撃を吸化したり、そのまま相手に返す事もできるらしい。
わたしの技術不足かスキルが模倣のせいなのか、わたしの能力では受け流すのが精一杯だった。
でも受け流す事ができるならリュストゥングのような力で押してくるようなタイプであれば対処できる。
何回目の攻撃を受け流しただろうか‥
突然リュストゥングの攻撃が止んだ。
「上手く避けるものだな。それに攻撃した時に何かにしているな?段々と身体の動きが鈍くなってきている。腕も感覚がおかしくなってきているな。」
リュストゥングの攻撃を化勁する時に、宿屋で木を爆発させた時に使った技を流していた。
それが徐々に効果が出てきたみたいね。
でも流石にSランク冒険者ね。
身体を流れる魔力量が多くてなかなか効果が出なかった。
警戒したところで対策は取れないはず。
このまま動けなくなるまで続けるつもりだ。
「ふん。お前は強いな。まさかSランク以外にここまでできるやつがいるとは思わなかったぞ。正直言って驚いた。」
「『解・鎧』」
リュストゥングは今まで着けていた鎧を外した。
戦法を変えてくる気かしら。
「『着・疾風鎧』」
今までとはまた違うタイプの鎧ね。
感じからして速度重視の鎧?
「まさか特化鎧まで使う事になるとは思わなかったが、お前の強さに敬意を評し全力で行かせてもらう。」
そう言ったリュストゥングの姿が一瞬にして目の前に現れた。
そして今までのような大振りの攻撃ではなく相手の急所を的確に突くような攻撃を放ってきた。
手刀でわたしの腹部を狙っている。
辛くも化勁が間に合いはしたが、力を流すつもりが力に巻き込まれて弾かれるように飛ばされた。
転がり体勢を整える。
視界にリュストゥングを捉えようとするが、もう同じ場所にはいないようだ。
後ろに気配を感じ前に飛び込むような形で回避する。
元いた場所に地面を叩くような音がする。
間一髪で避けることができたようだ。
すぐにリュストゥングを視認する。
わたしが今の攻撃を避けた事に多少の驚きがあるようだ。
しかしそれも束の間、すぐに追撃に来た。
リュストゥングの攻撃は何とか見えている。
しかし見えていても相手の速さについていく事ができない。
中途半端な化勁で何とか直撃は避けているが、反撃する間もなければ気を打ち込む暇さえ与えてくれない。
攻撃を受け流す度に派手に吹っ飛ばされる。
攻撃は受けてはいないものの、体力が削られていく。
それに今は直撃は受けていないが、綱渡りのような状態でいつ直撃を受けてもおかしくはない。
このままだとジリ貧ね。
でも諦めるわけにはいかないのよね。
ほんと一か八かなんてのは好きじゃないんだけど何もせずに負けるわけにはいかないもの。
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
他国から来た王妃ですが、冷遇? 私にとっては厚遇すぎます!
七辻ゆゆ
ファンタジー
人質同然でやってきたというのに、出されるご飯は母国より美味しいし、嫌味な上司もいないから掃除洗濯毎日楽しいのですが!?
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
魔境に捨てられたけどめげずに生きていきます
ツバキ
ファンタジー
貴族の子供として産まれた主人公、五歳の時の魔力属性検査で魔力属性が無属性だと判明したそれを知った父親は主人公を魔境へ捨ててしまう
どんどん更新していきます。
ちょっと、恨み描写などがあるので、R15にしました。
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる