92 / 953
闘技会への参加
イレイスという名の魔道具士
しおりを挟む
その女性はアリアに声をかけるなり、アリアに飛びついた。
しかしアリアがサラリと躱したのでそのまま盛大にコケた。
「も~アリアちゃんたら恥ずかしがって。」
いろんな物を盛大に倒しながら起き上がる女性はアリアに向かって話しかける。
「イレイスそうやって抱きつくなら泊めないっていったでしょ。」
「ごめんごめん。久しぶりだったから、つい我慢できなくて。」
イレイスと呼ばれた女性がアリアに頭を下げて謝っている。
年齢は俺よりも少し歳上のようで20歳にならないくらいだろうか。
肩くらいの金というよりも黄色がかった髪の毛をふたつに分けて束ねている。
そしてこっちでは珍しいが眼鏡をかけている。
しかし真面目そうな印象ではなく、どちらかというと活発そうな顔をしている。
アリアに満面の笑みを向けていたが、突然此方を振り返り睨みつけてきた。
「んで、こっちの眠そうな顔している男が最近アリアに寄ってきた悪い虫かい?」
おいおい。
悪い虫て‥
「手紙で読んだけど、最近私のアリアと随分と仲良くしてるみたいじゃない?どこの馬の骨かしらないけど、アリアのどこが気に入って近づいてきたんだ?」
今度は馬の骨て‥
イレイスはそのまま睨み殺すほどの勢いで此方を見つめ言葉を続けてくる。
「この子が希少な【錬金術士】だから囲おうって魂胆か?それともこの子の容姿が可愛いからか?この可愛らしいそばかす、愛おしい狐耳、愛くるしい顔立ち‥」
うん。やばい人だったようだ‥
「‥‥‥った腰つき、少女らしい薄い胸‥はぁはぁはぁ‥」
この人犯罪を犯す前に捕まえた方がいいんじゃないだろうか?
そんな事を考えているとイレイスの後頭部をアリアが持っているスリッパではたいた。
なかなかの音である。
「もうこの人はそんなんじゃないって。私の友達のナーシス知ってるでしょ?あの人の命を助けてくれた恩人なんだよ。だから失礼な態度とらないの。」
「でも‥アリアに近づくのが目的でナーシスちゃんを助けたんじゃないの?」
「だから私の事も知らないでナーシスの事助けてくれたの。いくらイレイスでもこれ以上言うんだったら怒るよ。」
するとみるみるイレイスがしょげる。
「わかったわよ。悪かったわね恩人さん。もう言わないわ。仲直りに握手でもしましょう‥」
イレイスは明らかに反省しているようには見えない悪い笑顔をしたまま握手を求めてきた。
何か仕掛けるつもりだとしても握手なら何もできないだろうとたかを括り握手をする。
すると握手をしたと同時にイレイスのはめている指輪が淡く光る。
次の瞬間、イレイスの握力が急に強くなった。
なるほど。【魔道具士】だと言っていたから力を増幅する指輪か何かをはめていたわけだな。
かなり力を増幅しているようだ。
このままだと指の骨が折られかねない。
警告なんだろうが、やましい事もないし、やられっぱなしなのも癪に合わない。
(エンチャント:火)
スキル【エレメントナイト】のエンチャント:火を使い筋力をアップさせる。
思わぬ抵抗を受けたためかイレイスの笑顔が引き攣る。
そのまま2人して笑顔でお互いの手を潰しにかかる。
そして‥
イレイスの頭に再度アリアのスリッパが飛んできた。
しかしアリアがサラリと躱したのでそのまま盛大にコケた。
「も~アリアちゃんたら恥ずかしがって。」
いろんな物を盛大に倒しながら起き上がる女性はアリアに向かって話しかける。
「イレイスそうやって抱きつくなら泊めないっていったでしょ。」
「ごめんごめん。久しぶりだったから、つい我慢できなくて。」
イレイスと呼ばれた女性がアリアに頭を下げて謝っている。
年齢は俺よりも少し歳上のようで20歳にならないくらいだろうか。
肩くらいの金というよりも黄色がかった髪の毛をふたつに分けて束ねている。
そしてこっちでは珍しいが眼鏡をかけている。
しかし真面目そうな印象ではなく、どちらかというと活発そうな顔をしている。
アリアに満面の笑みを向けていたが、突然此方を振り返り睨みつけてきた。
「んで、こっちの眠そうな顔している男が最近アリアに寄ってきた悪い虫かい?」
おいおい。
悪い虫て‥
「手紙で読んだけど、最近私のアリアと随分と仲良くしてるみたいじゃない?どこの馬の骨かしらないけど、アリアのどこが気に入って近づいてきたんだ?」
今度は馬の骨て‥
イレイスはそのまま睨み殺すほどの勢いで此方を見つめ言葉を続けてくる。
「この子が希少な【錬金術士】だから囲おうって魂胆か?それともこの子の容姿が可愛いからか?この可愛らしいそばかす、愛おしい狐耳、愛くるしい顔立ち‥」
うん。やばい人だったようだ‥
「‥‥‥った腰つき、少女らしい薄い胸‥はぁはぁはぁ‥」
この人犯罪を犯す前に捕まえた方がいいんじゃないだろうか?
そんな事を考えているとイレイスの後頭部をアリアが持っているスリッパではたいた。
なかなかの音である。
「もうこの人はそんなんじゃないって。私の友達のナーシス知ってるでしょ?あの人の命を助けてくれた恩人なんだよ。だから失礼な態度とらないの。」
「でも‥アリアに近づくのが目的でナーシスちゃんを助けたんじゃないの?」
「だから私の事も知らないでナーシスの事助けてくれたの。いくらイレイスでもこれ以上言うんだったら怒るよ。」
するとみるみるイレイスがしょげる。
「わかったわよ。悪かったわね恩人さん。もう言わないわ。仲直りに握手でもしましょう‥」
イレイスは明らかに反省しているようには見えない悪い笑顔をしたまま握手を求めてきた。
何か仕掛けるつもりだとしても握手なら何もできないだろうとたかを括り握手をする。
すると握手をしたと同時にイレイスのはめている指輪が淡く光る。
次の瞬間、イレイスの握力が急に強くなった。
なるほど。【魔道具士】だと言っていたから力を増幅する指輪か何かをはめていたわけだな。
かなり力を増幅しているようだ。
このままだと指の骨が折られかねない。
警告なんだろうが、やましい事もないし、やられっぱなしなのも癪に合わない。
(エンチャント:火)
スキル【エレメントナイト】のエンチャント:火を使い筋力をアップさせる。
思わぬ抵抗を受けたためかイレイスの笑顔が引き攣る。
そのまま2人して笑顔でお互いの手を潰しにかかる。
そして‥
イレイスの頭に再度アリアのスリッパが飛んできた。
10
お気に入りに追加
557
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
全校転移!異能で異世界を巡る!?
小説愛好家
ファンタジー
全校集会中に地震に襲われ、魔法陣が出現し、眩い光が体育館全体を呑み込み俺は気絶した。
目覚めるとそこは大聖堂みたいな場所。
周りを見渡すとほとんどの人がまだ気絶をしていてる。
取り敢えず異世界転移だと仮定してステータスを開こうと試みる。
「ステータスオープン」と唱えるとステータスが表示された。「『異能』?なにこれ?まぁいいか」
取り敢えず異世界に転移したってことで間違いなさそうだな、テンプレ通り行くなら魔王討伐やらなんやらでめんどくさそうだし早々にここを出たいけどまぁ成り行きでなんとかなるだろ。
そんな感じで異世界転移を果たした主人公が圧倒的力『異能』を使いながら世界を旅する物語。
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
転生貴族のハーレムチート生活 【400万ポイント突破】
ゼクト
ファンタジー
ファンタジー大賞に応募中です。 ぜひ投票お願いします
ある日、神崎優斗は川でおぼれているおばあちゃんを助けようとして川の中にある岩にあたりおばあちゃんは助けられたが死んでしまったそれをたまたま地球を見ていた創造神が転生をさせてくれることになりいろいろな神の加護をもらい今貴族の子として転生するのであった
【不定期になると思います まだはじめたばかりなのでアドバイスなどどんどんコメントしてください。ノベルバ、小説家になろう、カクヨムにも同じ作品を投稿しているので、気が向いたら、そちらもお願いします。
累計400万ポイント突破しました。
応援ありがとうございます。】
ツイッター始めました→ゼクト @VEUu26CiB0OpjtL
〈完結〉妹に婚約者を獲られた私は実家に居ても何なので、帝都でドレスを作ります。
江戸川ばた散歩
ファンタジー
「私」テンダー・ウッドマンズ伯爵令嬢は両親から婚約者を妹に渡せ、と言われる。
了承した彼女は帝都でドレスメーカーの独立工房をやっている叔母のもとに行くことにする。
テンダーがあっさりと了承し、家を離れるのには理由があった。
それは三つ下の妹が生まれて以来の両親の扱いの差だった。
やがてテンダーは叔母のもとで服飾を学び、ついには?
100話まではヒロインのテンダー視点、幕間と101話以降は俯瞰視点となります。
200話で完結しました。
今回はあとがきは無しです。
転生したら赤ん坊だった 奴隷だったお母さんと何とか幸せになっていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
転生したら奴隷の赤ん坊だった
お母さんと離れ離れになりそうだったけど、何とか強くなって帰ってくることができました。
全力でお母さんと幸せを手に入れます
ーーー
カムイイムカです
今製作中の話ではないのですが前に作った話を投稿いたします
少しいいことがありましたので投稿したくなってしまいました^^
最後まで行かないシリーズですのでご了承ください
23話でおしまいになります
無能と言われた召喚士は実家から追放されたが、別の属性があるのでどうでもいいです
竹桜
ファンタジー
無能と呼ばれた召喚士は王立学園を卒業と同時に実家を追放され、絶縁された。
だが、その無能と呼ばれた召喚士は別の力を持っていたのだ。
その力を使用し、無能と呼ばれた召喚士は歌姫と魔物研究者を守っていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる