18 / 953
2章 王都への旅立ち
昇格試験②
しおりを挟む
「よし。ミミウもDランク昇格だ。」
「ふぁ~やったですぅ。」
オーウットさんには今度お酒でも奢ろう。
これで残るはアキーエだけだか‥
はっきり言ってアキーエもかなり規格外になってるので心配はしていない。
「次はアキーエだな。アキーエは後衛だから得意な魔法を見せてもらう。」
そう言ってバーントは練習場に人型の的を用意した。
「あの的に向かって得意とする魔法を放ってもらう。そしてその結果をDランク冒険者に判断させる。もちろん公平になるように俺も判定には入るがな。」
「わかったわ。それじゃはじめるわね。」
すると魔法発動に集中するアキーエ。
膨大な魔力がアキーエの周りに集まり、編み込まれていく。
「爆炎球!」
轟音とともに的に向かって直径1メートルはあろうかという火の玉が凄まじいスピードで飛んでいく。
そして的を跡形もなく蒸発させる‥
「‥‥‥‥。」
Dランクの魔法使いの人もバーントも言葉を失っている。
アキーエは【属性魔法:火】を伸ばすために努力はしていたが壁にぶつかっていた。
そしてアキーエはなかなか強くなれない自分が、パーティで役に立つために【判別】を伸ばす事にしたのだ。
【判別】のレベルを上げて冒険中の危険を少しでも減らせればと思っての事だった。
そしてある時【判別】のレベルが上がり、ふと自分の【属性魔法:火】の火球を判別したらどうなるのかと思い判別したらしい。
アキーエ曰く、俺たちが吸っている息の中に燃える空気があるらしく、それが燃えて火になるらしい。目に見えないものだから、言われても理解はできなかったが、アキーエには【判別】した事で正確に理解できたらしい。
そして魔法はイメージだそうで、自分の火球の仕組みを知った事でイメージが明確になり、火球の威力向上と新たな魔法の取得に至った。
それが結果として【属性魔法:火】のレベルアップに繋がったらしい。
しばらくして後衛担当のDランク冒険者が口を開く。
「‥‥‥バーントさん。なんですかあれ?」
「いや、俺もわからん。と、とにかくアキーエも合格だ‥」
Dランク冒険者でもやはりアキーエの魔法は規格外らしい。
「昇格試験の結果は追って伝えるつもりだったが、火を見るよりも明らかだな。結果は全員合格だ。3人ともDランク昇格だ。」
全員合格できるとは思っていたが、実際に結果がでるとやはり嬉しい。
「それではランク設定はこちらでしておく。設定が終わり次第、お前達のスキルカードのランクがDになるからな。多分今日中には終わると思うから、明日からDランクとして活動してくれ。」
俺たち3人は全員が無事にDランクに上がるのとができた。
ホッとしてギルドに戻ると、ギルドマスターである
サベントさんがフロントにいた。
「マルコイさんたちちょうどよかった。少し話がありますので、お時間いいでしょうか?」
「はい。別に大丈夫ですよ。綺麗な女性からのお誘いは基本お断りしませんので。」
マルコイは満面の笑みを浮かべて答えるが、すぐに苦悶の表情に変わる。
「うぐっ、久しぶりだと結構応える。」
マルコイの右の腹にアキーエの腕が突き刺さっていた。
「おかしい‥スキルの効果で身体能力も上がっているはずなのに、何故か躱せない。」
「調子にのるからよ。」
「相変わらず仲がいいんですね。すぐ終わるので応接室で話をしましょうか。」
そのまま3人はサベントについてギルドの応接室に入る。
「紅茶でいいですか?」
「はい。すいません、ありがとうございます。」
マルコイがアキーエの強さの秘密を考えていると、サベントが人数分の紅茶を持って戻ってきた。
「マルコイさん達に伺いたかったのが、先日討伐されたキラーベアの件なんです。」
「確かに討伐しましたが、何かおかしな事がありましたか?」
「キラーベアなんですが、年齢などで個体差がかなりあって、大きなものになるとDランクでも討伐失敗する冒険者が続いてまして。ランク自体をCランクに上げるよう検討していたのです。それが先日、Eランクパーティで、それもメンバーが最小の3人で討伐したと聞きました。」
「俺たちが討伐したのが小型だったんですか?」
「いえ、出していただいた討伐部位の爪と牙を確認させましたが、どちらかというと規定より少し大きいくらいでした。」
「一応キラーベアは討伐ランクCに変更になりましたけど、その個体が怪我などがあり弱かったのか、今までの討伐失敗に別の事情があったのか‥それともCランクに変更せざる必要があったモンスターをEランク冒険者が倒せる理由があったのか‥」
そこまで言って、こちらを見るサベントさん‥
「とても気になりましたので‥」
おう‥サベントさんの笑顔が何か怖い。
別に隠す事でもないが、俺のスキルが知られるのは、俺がもっと強くなってからと思っている。
「俺たちが強かったからだと思いますよ。でも理由はまだ言えません。もっと強くなって、それこそAランクやSランクになるつもりなんで、その時に教えますね。」
「やっぱりマルコイさん達は何か秘密があった訳ですね。ん~気になりますが話してくれるまで待つとしましょう。これからも期待してますね。」
「楽しみにしといてください。」
そういうと妖艶に笑うサベントさん。
心配しなくても仲間とスキル【模倣】ですぐに駆け上がってみせますよっ!
「ふぁ~やったですぅ。」
オーウットさんには今度お酒でも奢ろう。
これで残るはアキーエだけだか‥
はっきり言ってアキーエもかなり規格外になってるので心配はしていない。
「次はアキーエだな。アキーエは後衛だから得意な魔法を見せてもらう。」
そう言ってバーントは練習場に人型の的を用意した。
「あの的に向かって得意とする魔法を放ってもらう。そしてその結果をDランク冒険者に判断させる。もちろん公平になるように俺も判定には入るがな。」
「わかったわ。それじゃはじめるわね。」
すると魔法発動に集中するアキーエ。
膨大な魔力がアキーエの周りに集まり、編み込まれていく。
「爆炎球!」
轟音とともに的に向かって直径1メートルはあろうかという火の玉が凄まじいスピードで飛んでいく。
そして的を跡形もなく蒸発させる‥
「‥‥‥‥。」
Dランクの魔法使いの人もバーントも言葉を失っている。
アキーエは【属性魔法:火】を伸ばすために努力はしていたが壁にぶつかっていた。
そしてアキーエはなかなか強くなれない自分が、パーティで役に立つために【判別】を伸ばす事にしたのだ。
【判別】のレベルを上げて冒険中の危険を少しでも減らせればと思っての事だった。
そしてある時【判別】のレベルが上がり、ふと自分の【属性魔法:火】の火球を判別したらどうなるのかと思い判別したらしい。
アキーエ曰く、俺たちが吸っている息の中に燃える空気があるらしく、それが燃えて火になるらしい。目に見えないものだから、言われても理解はできなかったが、アキーエには【判別】した事で正確に理解できたらしい。
そして魔法はイメージだそうで、自分の火球の仕組みを知った事でイメージが明確になり、火球の威力向上と新たな魔法の取得に至った。
それが結果として【属性魔法:火】のレベルアップに繋がったらしい。
しばらくして後衛担当のDランク冒険者が口を開く。
「‥‥‥バーントさん。なんですかあれ?」
「いや、俺もわからん。と、とにかくアキーエも合格だ‥」
Dランク冒険者でもやはりアキーエの魔法は規格外らしい。
「昇格試験の結果は追って伝えるつもりだったが、火を見るよりも明らかだな。結果は全員合格だ。3人ともDランク昇格だ。」
全員合格できるとは思っていたが、実際に結果がでるとやはり嬉しい。
「それではランク設定はこちらでしておく。設定が終わり次第、お前達のスキルカードのランクがDになるからな。多分今日中には終わると思うから、明日からDランクとして活動してくれ。」
俺たち3人は全員が無事にDランクに上がるのとができた。
ホッとしてギルドに戻ると、ギルドマスターである
サベントさんがフロントにいた。
「マルコイさんたちちょうどよかった。少し話がありますので、お時間いいでしょうか?」
「はい。別に大丈夫ですよ。綺麗な女性からのお誘いは基本お断りしませんので。」
マルコイは満面の笑みを浮かべて答えるが、すぐに苦悶の表情に変わる。
「うぐっ、久しぶりだと結構応える。」
マルコイの右の腹にアキーエの腕が突き刺さっていた。
「おかしい‥スキルの効果で身体能力も上がっているはずなのに、何故か躱せない。」
「調子にのるからよ。」
「相変わらず仲がいいんですね。すぐ終わるので応接室で話をしましょうか。」
そのまま3人はサベントについてギルドの応接室に入る。
「紅茶でいいですか?」
「はい。すいません、ありがとうございます。」
マルコイがアキーエの強さの秘密を考えていると、サベントが人数分の紅茶を持って戻ってきた。
「マルコイさん達に伺いたかったのが、先日討伐されたキラーベアの件なんです。」
「確かに討伐しましたが、何かおかしな事がありましたか?」
「キラーベアなんですが、年齢などで個体差がかなりあって、大きなものになるとDランクでも討伐失敗する冒険者が続いてまして。ランク自体をCランクに上げるよう検討していたのです。それが先日、Eランクパーティで、それもメンバーが最小の3人で討伐したと聞きました。」
「俺たちが討伐したのが小型だったんですか?」
「いえ、出していただいた討伐部位の爪と牙を確認させましたが、どちらかというと規定より少し大きいくらいでした。」
「一応キラーベアは討伐ランクCに変更になりましたけど、その個体が怪我などがあり弱かったのか、今までの討伐失敗に別の事情があったのか‥それともCランクに変更せざる必要があったモンスターをEランク冒険者が倒せる理由があったのか‥」
そこまで言って、こちらを見るサベントさん‥
「とても気になりましたので‥」
おう‥サベントさんの笑顔が何か怖い。
別に隠す事でもないが、俺のスキルが知られるのは、俺がもっと強くなってからと思っている。
「俺たちが強かったからだと思いますよ。でも理由はまだ言えません。もっと強くなって、それこそAランクやSランクになるつもりなんで、その時に教えますね。」
「やっぱりマルコイさん達は何か秘密があった訳ですね。ん~気になりますが話してくれるまで待つとしましょう。これからも期待してますね。」
「楽しみにしといてください。」
そういうと妖艶に笑うサベントさん。
心配しなくても仲間とスキル【模倣】ですぐに駆け上がってみせますよっ!
11
お気に入りに追加
555
あなたにおすすめの小説
竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~
結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は
気が付くと真っ白い空間にいた
自称神という男性によると
部下によるミスが原因だった
元の世界に戻れないので
異世界に行って生きる事を決めました!
異世界に行って、自由気ままに、生きていきます
~☆~☆~☆~☆~☆
誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります!
また、感想を頂けると大喜びします
気が向いたら書き込んでやって下さい
~☆~☆~☆~☆~☆
カクヨム・小説家になろうでも公開しています
もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~>
もし、よろしければ読んであげて下さい
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる