スキルを模倣して最強無敵!異世界勇者?魔王?どっからでもかかってこいやぁ!

オギコン

文字の大きさ
上 下
6 / 953
1章 スキル発現

模倣スキルを使ってみる

しおりを挟む
ギルドに戻ると、カウンターにナーシャさんとガチムチマスターがいた。

「ガチ‥、ギバスさんちょっとお願いがあるんですけど。」

「ん?なんだマルコイ。依頼を受けに来たんじゃないのか?」

「ギバスさんは元Aランク冒険者だったんなら、高スキルを持ってますよね?俺やアキーエもこれから高ランク冒険者を目指すつもりです。だから今後の目標としてギバスさんのスキルを見せてもらえませんか?」

「ふむ、それは構わんが俺のスキルは剣技系のスキルだぞ。お前達に参考になるとは思えんが‥」

「だったとしても、自分達もそこまで行くんだって目標にしたいんですよ!」

「わかった、そこまで言うなら仕方ない。」

(よしっ!ありがたい!落とし穴に嵌めるのは6割嵌めくらいに減らします。)

ギバスが出したギルドカードを見て内容を確認する。

ギバス
ランク外
スキル【剣王Lv.7】

(スキルは確認できた。あとは言葉を誘導するだけだ!)

「ギバスさんのスキル【剣王】は何のスキルが系統進化したものなんですか?」
「ん?剣術スキルの中では有名だと思っていたが知らんのか?【剣王】は【剣士】から【剣鬼】そして【剣王】に系統進化する。」

(ピコーンッ)

『模倣スキルを発現しました。スキル【】を模倣しました』

「かふっ‥」

マルコイから残念吐息が漏れる。

「おい、マルコイ大丈夫か?何か血でも吐きそうな勢いだが。」

「ギバスさん大丈夫です。マルコイは持病で時々残念な人になるんです。」

アキーエがよくわからないフォローをしてくれる。

「あ、ありがとうございました。これからの冒険者人生で目標にしていきたいと思います。」

「おう、それならよかった。あまり無理はするなよ。」

ガチムチマスターとナーシャさんに挨拶をしてギルドを後にする。

「マルコイ大丈夫?」
心配した声でアキーエが声をかけてくれる。

「残念な結果だったよ。【剣王】持ってたからそのまま模倣するかとおもったんだけど、模倣したのは初期の【剣士】だったよ‥」

「でも大丈夫だ。これでレベルは1だが剣士のスキルも手に入ったしな。それに俺のスキルにもレベルがあるスキルがあるだろ?」

「そっか!【模倣】はスキルレベルがあるんだよね。でもレベルが上がったらどうなるの?」

「それは俺にもわからないよ。でもレベル1とはいえ制限なしでスキルを得られるトンデモスキルなんだ。レベルが上がったら楽しみが増えそうだろ?」

「確かにそうよね。私も楽しみだわ。」

アキーエは嬉しそうな顔で、まるで自分の事のように言ってくれる。
アキーエのおかげで何度救われたのか、もう数え切れないな。

共に強くなる。俺はそう強く誓った。





模倣スキルを発現して2ヶ月がたった。
村の近くにいるモンスターは危なげなく倒せるようになってきた。

「アキーエ左からスライム2匹、正面からゴブリンだ。スライムを火球で牽制頼む。その間にゴブリンを始末する。」
「わかったわ!」

すぐに火球を放つために杖に魔力を送るアキーエ。

それを確認して正面から迫るゴブリンに意識を向ける。緑色の肌をした子供程の身長をしたモンスターだ。木の棒に尖った石を括り付けた槍を構えている。

ゴブリンに向かい左手をかざす。
「火球!」
5センチ程の火の玉がゴブリンの顔に向かい飛んでいく。
「ギギッ!」
火の玉を槍で落とそうと振り回しているゴブリンの横に回り込み、膝の裏を剣で斬りつける。
痛みで足に力が入らないのか、片膝をつくゴブリン。マルコイは顔前に来たゴブリンの首に向かい剣を振り下ろす。

ゴブリンが動かなくなったのを確認し、アキーエの方に向かう。

スライム2匹は熱に溶かされ動かなくなっていた。

「牽制の火球で倒せたの?」

「上手く2匹共巻き込むような位置どりができたからよかったわ。」

「スライム5匹とゴブリン3匹。これで依頼終了だね。討伐証明をとったら村に戻ろう。」

討伐証明を剥ぎ取り、今後について話しながらギルドに向かった。

「以前から言ってたけど、そろそろ1度王都にむかってみようと思うんだ。王都だと冒険者も多いから、模倣スキルでスキルを覚える機会もあると思うし。アキーエはどう思う?」

「そうね、この周辺のモンスターは問題なく討伐できるようになったし頃合いじゃないかしら?」

アキーエも王都行きについては同じように思ってくれていたので良かったが、マルコイは気がかりがあったのでそれについても意見を求める。

「でも今より強いモンスターと戦う前にもう1人は仲間が欲しいんだよね。俺が前衛でアキーエが後衛。敵が複数出た時に、もう少し安定して倒せるように盾役か中距離攻撃ができる人がいると思うんだけど。」

「い、いいけど。で、でも希望は男女どっちなの?」

「俺は性別は別にどっちでもいいかなと思ってるけど、あまりパーティ人数を増やすつもりはないよ。俺のスキルも特殊だしさ。だから信頼できる人がいたらってとこかな。」

「わ、わたしは別にいないでもいいわよ。」

(新しく仲間が増える事が不安に感じるのかな?)

「大丈夫だよ。どんな仲間ができようとも俺の1番の相方はアキーエなんだから。」

「そ、そ、そ、そんな事をわかってるわよ。この変態っ!」

そのまま耳まで真っ赤にしてアキーエは、ギルドに向かって走っていった。

そしてアキーエの顔が真っ赤になったので、反射的にお腹をガードした俺もアキーエを追ってギルドに向かうのだった。
しおりを挟む
感想 18

あなたにおすすめの小説

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~

緋色優希
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!

マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。 今後ともよろしくお願いいたします! トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕! タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。 男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】 そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】 アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です! コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】 ***************************** ***毎日更新しています。よろしくお願いいたします。*** ***************************** マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。 見てください。

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

夢幻の錬金術師 ~【異空間収納】【錬金術】【鑑定】【スキル剥奪&付与】を兼ね備えたチートスキル【錬金工房】で最強の錬金術師として成り上がる~

青山 有
ファンタジー
女神の助手として異世界に召喚された厨二病少年・神薙拓光。 彼が手にしたユニークスキルは【錬金工房】。 ただでさえ、魔法があり魔物がはびこる危険な世界。そこを生産職の助手と巡るのかと、女神も頭を抱えたのだが……。 彼の持つ【錬金工房】は、レアスキルである【異空間収納】【錬金術】【鑑定】の上位互換機能を合わせ持ってるだけでなく、スキルの【剥奪】【付与】まで行えるという、女神の想像を遥かに超えたチートスキルだった。 これは一人の少年が異世界で伝説の錬金術師として成り上がっていく物語。 ※カクヨムにも投稿しています

異世界転生漫遊記

しょう
ファンタジー
ブラック企業で働いていた主人公は 体を壊し亡くなってしまった。 それを哀れんだ神の手によって 主人公は異世界に転生することに 前世の失敗を繰り返さないように 今度は自由に楽しく生きていこうと 決める 主人公が転生した世界は 魔物が闊歩する世界! それを知った主人公は幼い頃から 努力し続け、剣と魔法を習得する! 初めての作品です! よろしくお願いします! 感想よろしくお願いします!

これダメなクラス召喚だわ!物を掌握するチートスキルで自由気ままな異世界旅

聖斗煉
ファンタジー
クラス全体で異世界に呼び出された高校生の主人公が魔王軍と戦うように懇願される。しかし、主人公にはしょっぱい能力しか与えられなかった。ところがである。実は能力は騙されて弱いものと思い込まされていた。ダンジョンに閉じ込められて死にかけたときに、本当は物を掌握するスキルだったことを知るーー。

クラス召喚に巻き込まれてしまいました…… ~隣のクラスがクラス召喚されたけど俺は別のクラスなのでお呼びじゃないみたいです~

はなとすず
ファンタジー
俺は佐藤 響(さとう ひびき)だ。今年、高校一年になって高校生活を楽しんでいる。 俺が通う高校はクラスが4クラスある。俺はその中で2組だ。高校には仲のいい友達もいないしもしかしたらこのままボッチかもしれない……コミュニケーション能力ゼロだからな。 ある日の昼休み……高校で事は起こった。 俺はたまたま、隣のクラス…1組に行くと突然教室の床に白く光る模様が現れ、その場にいた1組の生徒とたまたま教室にいた俺は異世界に召喚されてしまった。 しかも、召喚した人のは1組だけで違うクラスの俺はお呼びじゃないらしい。だから俺は、一人で異世界を旅することにした。 ……この物語は一人旅を楽しむ俺の物語……のはずなんだけどなぁ……色々、トラブルに巻き込まれながら俺は異世界生活を謳歌します!

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

処理中です...