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牢屋のネズミ
9.
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◇◇◇
俺は夢の中にいた。
夢だと思ったのは、俺が子供の頃の出来事を追体験しているような風景だったからだ。
幼い頃、父上様が一緒に寝てくれた事があったんだ。
親が子供を寝かしつけるのは普通だろうけど、特殊な環境だった。
母上様は俺を難産で産んでから命が儚くなってしまい、物心付く前には亡くなったと聞いている。
そして俺は優秀な忍者になるための英才教育が開始されたので、子供の頃から大人びていたようだ。
修業が厳しかったのは立派な忍者に育ててほしいと母上様の遺言があったから、父上様は俺を厳しく育てたのだ。
だから修行中は甘えられなかったけど、父上様の任務が落ち着いた時などは夜一緒に寝てくれて、その時だけは年相応で純粋に父親に甘えられたと思う。
そんな幸せを思い出させてくれる夢だった。
添い寝の記憶は筋肉質な父上様に抱き枕のように抱かれて眠るというものだった。
父上様なりのスキンシップなのか母を亡くして人恋しかったのか分からないが、俺は密着して寝れて嬉しかった。
───温かいなぁ。
背面の温もりが懐かしくて、もっと感じたくなってしまって無意識のうちにその腕を抱き締めた。
くふふ、と口元が緩む。
独り立ちしてからは父上様はさすがに一緒に寝てくれなくなったし、最近はずっと座敷牢で一人だったし………そうだ。俺は一人のはずだ!
俺は脳を覚醒させた。
ガバッと勢いよく起き上がって、俺の後ろに密着していた人物を見た。
「辰彦……様?!」
俺は混乱していた。
いつも目覚める時は牢の中で一人だったからだ。
見渡す部屋も多分辰彦の寝室だ。
なんでここに連れて来られたんだよ!
俺がパニックに陥っている間にも辰彦の手が俺の身体を布団に引き戻す。
「私の眠りを妨げるな。朝になれば小姓が起こしに来る」
朝方に近いとは言えまだ夜明け前だ。
今なら逃げられるかもしれないと一瞬頭を過ったが、辰彦に抜け目は無いだろう。
しかも着物は肌触りは良いが、うっすら透けそうな紗の長襦袢だけしか身に付けていなかった。
まぁ逃げ出した後で着物くらい何とでもなるんだけれど、寝起きで身体が起き切っていない状態では無理だと俺は諦めて力を抜いたら辰彦がクスリと笑った。
そしてまた後ろからぎゅっと抱き締めると首筋に顔を埋めてきた。
そして首の付け根辺りに唇を当てられ強く吸われた。
「ん……っ!」
「可愛い声を出して。犯されたいのかい?それともおとなしく寝るかい?」
耳許で囁かれ、背筋がゾクッとした。
「ね、寝ます」
「それがいい」
そう言うと辰彦はまた眠ってしまったようだった。
俺は睡魔の波がやってくるまで、ドキドキしてなかなか眠れなかった。
◇◇◇
「ん……、んふっ、……ん…ぁ」
気持ち良いと、俺は寝ぼけながらその僅かな快感を拾っていた。
射精しそうな腰がカクカクと揺れてしまう。
あー、気持ちイイ……。
「四郎、私の布団を汚す気か?」
「……え…?あ……っ、た、辰彦様っ!」
どうやら俺ははしたなくも辰彦の股間に尻を擦り付けていたらしい。
顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。
「お前という奴は朝から騒々しい。だが、丁度良い。私の朝勃ちを処理してくれないか?」
そう言って辰彦は俺の手を掴んで自分の股間へ導いた。
辰彦様のソレは大きくなっていた。
昨夜の熱が余韻として残っていた胎内が疼いたような気がした。
「昨日あんなにしたのに……」
「お前だって勃起しているではないか。そろそろ小姓が起こしに来る。見られたくなければ早くした方が良いだろう」
俺に拒否権など無いのだろう。
「ほら、どうした?遠慮するな。昨日お前が散々欲しがったマラだぞ?口でするか尻でするかは選ばせてやろう」
これから朝飯だって食べるだろうに、朝から口は嫌だと思って、俺は布団から出て着物の裾をたくし上げて腰紐に挟んで邪魔にならないようにした。
そして横たわる辰彦の着物の裾も割り、朝勃ちにしてはデカすぎるソレを褌から取り出した。
潤滑剤が見当たらなかったので、手で支えて唾液を上から垂らして手淫をするように手を上下に動かした。
滑りが良くなった所で辰彦に跨がる。
「辰彦様の朝勃ちマラを四郎のおめこでご奉仕させていただきます」
恥ずかしいのに興奮する。
俺は辰彦の陰茎を支えて、ゆっくりと挿入していく。
昨夜もたくさん犯されたから、尻穴は奥まで柔らかくなっている。
挿入しながら、俺は辰彦を見下ろした。
まじまじと見ると辰彦は格好良い。多分、父上様と同じくらいの年齢なのに若々しく思える。
だからどうしたというわけでもないし、父親に執着があるわけでもないが、父上様の夢を見た後だから何となくそう思ったのだ。
女のように抱かれている自分は到底父上様に顔向け出来なくて、頭を振って父上様の顔を掻き消した。
俺は夢の中にいた。
夢だと思ったのは、俺が子供の頃の出来事を追体験しているような風景だったからだ。
幼い頃、父上様が一緒に寝てくれた事があったんだ。
親が子供を寝かしつけるのは普通だろうけど、特殊な環境だった。
母上様は俺を難産で産んでから命が儚くなってしまい、物心付く前には亡くなったと聞いている。
そして俺は優秀な忍者になるための英才教育が開始されたので、子供の頃から大人びていたようだ。
修業が厳しかったのは立派な忍者に育ててほしいと母上様の遺言があったから、父上様は俺を厳しく育てたのだ。
だから修行中は甘えられなかったけど、父上様の任務が落ち着いた時などは夜一緒に寝てくれて、その時だけは年相応で純粋に父親に甘えられたと思う。
そんな幸せを思い出させてくれる夢だった。
添い寝の記憶は筋肉質な父上様に抱き枕のように抱かれて眠るというものだった。
父上様なりのスキンシップなのか母を亡くして人恋しかったのか分からないが、俺は密着して寝れて嬉しかった。
───温かいなぁ。
背面の温もりが懐かしくて、もっと感じたくなってしまって無意識のうちにその腕を抱き締めた。
くふふ、と口元が緩む。
独り立ちしてからは父上様はさすがに一緒に寝てくれなくなったし、最近はずっと座敷牢で一人だったし………そうだ。俺は一人のはずだ!
俺は脳を覚醒させた。
ガバッと勢いよく起き上がって、俺の後ろに密着していた人物を見た。
「辰彦……様?!」
俺は混乱していた。
いつも目覚める時は牢の中で一人だったからだ。
見渡す部屋も多分辰彦の寝室だ。
なんでここに連れて来られたんだよ!
俺がパニックに陥っている間にも辰彦の手が俺の身体を布団に引き戻す。
「私の眠りを妨げるな。朝になれば小姓が起こしに来る」
朝方に近いとは言えまだ夜明け前だ。
今なら逃げられるかもしれないと一瞬頭を過ったが、辰彦に抜け目は無いだろう。
しかも着物は肌触りは良いが、うっすら透けそうな紗の長襦袢だけしか身に付けていなかった。
まぁ逃げ出した後で着物くらい何とでもなるんだけれど、寝起きで身体が起き切っていない状態では無理だと俺は諦めて力を抜いたら辰彦がクスリと笑った。
そしてまた後ろからぎゅっと抱き締めると首筋に顔を埋めてきた。
そして首の付け根辺りに唇を当てられ強く吸われた。
「ん……っ!」
「可愛い声を出して。犯されたいのかい?それともおとなしく寝るかい?」
耳許で囁かれ、背筋がゾクッとした。
「ね、寝ます」
「それがいい」
そう言うと辰彦はまた眠ってしまったようだった。
俺は睡魔の波がやってくるまで、ドキドキしてなかなか眠れなかった。
◇◇◇
「ん……、んふっ、……ん…ぁ」
気持ち良いと、俺は寝ぼけながらその僅かな快感を拾っていた。
射精しそうな腰がカクカクと揺れてしまう。
あー、気持ちイイ……。
「四郎、私の布団を汚す気か?」
「……え…?あ……っ、た、辰彦様っ!」
どうやら俺ははしたなくも辰彦の股間に尻を擦り付けていたらしい。
顔から火が出そうなほど恥ずかしかった。
「お前という奴は朝から騒々しい。だが、丁度良い。私の朝勃ちを処理してくれないか?」
そう言って辰彦は俺の手を掴んで自分の股間へ導いた。
辰彦様のソレは大きくなっていた。
昨夜の熱が余韻として残っていた胎内が疼いたような気がした。
「昨日あんなにしたのに……」
「お前だって勃起しているではないか。そろそろ小姓が起こしに来る。見られたくなければ早くした方が良いだろう」
俺に拒否権など無いのだろう。
「ほら、どうした?遠慮するな。昨日お前が散々欲しがったマラだぞ?口でするか尻でするかは選ばせてやろう」
これから朝飯だって食べるだろうに、朝から口は嫌だと思って、俺は布団から出て着物の裾をたくし上げて腰紐に挟んで邪魔にならないようにした。
そして横たわる辰彦の着物の裾も割り、朝勃ちにしてはデカすぎるソレを褌から取り出した。
潤滑剤が見当たらなかったので、手で支えて唾液を上から垂らして手淫をするように手を上下に動かした。
滑りが良くなった所で辰彦に跨がる。
「辰彦様の朝勃ちマラを四郎のおめこでご奉仕させていただきます」
恥ずかしいのに興奮する。
俺は辰彦の陰茎を支えて、ゆっくりと挿入していく。
昨夜もたくさん犯されたから、尻穴は奥まで柔らかくなっている。
挿入しながら、俺は辰彦を見下ろした。
まじまじと見ると辰彦は格好良い。多分、父上様と同じくらいの年齢なのに若々しく思える。
だからどうしたというわけでもないし、父親に執着があるわけでもないが、父上様の夢を見た後だから何となくそう思ったのだ。
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