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合流
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「どこだっ!?どこに行った!!!」
俺は必死で息を荒げながら、開始地点の周辺を捜索する。だが、周りは人でごった返していて、もはや何が何だか分からない。
「ちょっと、君」
唐突に誰かに話しかけられた。
「何ですか、俺は急いでるんです!」
目の前の肥満体型の男性に八つ当たりのようにそう叫んだ。
「そ、そうか。すまない。だが、ここから向こうには行かない方がいい。おそらく国法違反だ。きっと階層越えでもしたんだろう。国警の連中が取り押さえているよ」
「な、なんだって!?それはどこですか!?」
「な、なんだ君、急いでいるんじゃなかったのか……」
おじさんは、若干俺の反応に引いているが、そんなことに構っている暇などない。
「いいから早く!」
俺は彼の肩を強く掴む。複数の警告表示が仮想画面に浮かび上がる。礼儀規則、暴力規則、倫理規則、音量規則などなどさまざまなラインナップがお揃いのようで本当に反吐が出る。
「わ、分かった。君がそこまでのリスクを犯して聞くのなら相応の事情があるのだろう。彼女はあそこだ。第2転送魔法陣の前の広場にいるよ」
「ありがとう!恩に着るよ!!!」
俺は、そういうと、スキルを頭で念じて、活性状態にする。
(上級知覚加速!!!最上級加速!!!)
瞬間。
知覚が、時間を追い越した。
周りにいる人々は、スーパースロー映像のようにこれでもかと緩慢に動く。
「待ってろよ、清谷さん」
俺はクラウチングスタートの姿勢を取ると、一気に地面を蹴飛ばした。
動きは普段の5割増しほどに加速している。
流れるような風景についていけなくなりそうになるが、なんとかこれまでの経験でカバーをする。
人混みをかき分け、飛び越え、すり抜けていく。
「うわー、本当に逮捕されてるよー。初めて見た」
「どうして、 階層越えなんてしたのかなー?」
そんなさまざまな憶測が飛び交う野次馬を押し分け、前へと進みて出る。
そこには、確かに美人の女の子がいた。
だが。
「清谷さんじゃ、ない?」
それは目当ての女の子ではなかった。
今時なぜ階層越えなどしたのだろう。そんな疑問が浮かぶには浮かぶが、今はそんな些事に拘う余裕などない。
そうだ。逃げろと言ったのは俺自身じゃないか。どうして同じ場所に留まっていると思った?
「手詰まりだ……」
そう呟いて、俺は闇雲に走り出す。
神殿と言っても、作りはかなり複雑だ。外側に、特殊な作りの柱が並んでおり、いかにも神聖ですと言った感じの光が射してはいるが、その中身は様々な施設でごった返している。
アイテムショップに始まり、ブティックや倉庫屋、合成屋や分解屋に改造屋などの、ダンジョンに潜るために必要な施設。さらに人々が安らぐための飲食施設や、リラクゼーションのためのエステ、漫画喫茶やプールにカジノなど娯楽にも事欠かない。それに、人々が居住するプライベートな空間も含まれている。そんな調子だから、神殿の中はごちゃごちゃなのだ。
まずは、路地を確認するべきだが、もし、ほかの施設に入っていたらそれこそ途方も無い時間がかかる。
もしかしたら、俺よりも先に国警が彼女を見つけるかもしれない。そんなことになれば大変だ。
「クソ。何処から探せばいい……!」
俺は、舌打ちしたい気分になった。だが、そんなことをしていてもしょうがない。だから、思考を巡らせる。
そんな時、遠くで先ほどの野次馬が騒ぎ出す。
「待て!!!大人しく観念しろ!!!」
国警らしき人物が、彼女を追いかけているようだ。
だが、周りの野次馬は誰一人彼女を止めようとはしない。下手をすれば、例えば彼女の背にある日本刀で切りつけられるかも知れない。ここはバーチャルであるが同時に異世界でもあるのだ。
異世界で死んだあと、どうなるのかなど誰も知らない。だからこそ、危険な階層への立ち入りを国警は厳しく制限しているのだ。
「あぁ!!!彼女消えたぞ!!!」
「ログアウトしたんだ!」
ログ、アウト……?
「そうだ!!!ログアウトだ!!!」
俺は何故今まで気がつかなかったのか。
ログアウトすればリアルでは同じ部屋にいるじゃないか!それに、今場所が割れていても、それだけのことだ。
国警がまた調べを付けて、捕まえにくるまでには十分ラグがある。
「そうと分かれば話は早い!!!」
俺は、頭の中で『電源』と念じる。
すると目の前に、小さな仮想画面が出てくる。
【ログアウトしますか?】
という文字列を表示している。俺はそれを二回タップすると、視界が真っ暗になった。
【See you next dive!!!】
という文字列が視界いっぱいに広がると、暗い画面が、ガラスが砕けるように崩れて行き、リアルの世界が目の前に広がっていた。
-----------------------------------------------
見慣れた部屋。
見慣れた家具。
見慣れた洋服。
そんな、いつも通りのリアルが目の前を満たしていた。
「あれ?もしかして、目を覚ました?アイツ嘘付いてんじゃねぇか。つっかえね」
聞き覚えのある声が聞こえた。聞き覚えがあるだけに、頭が混乱した。
そこには、先ほど出会った美少女がいた。
綺麗な目鼻立ち。透き通るような肌。ハッとするほど大きく、綺麗な目。
唯一の違いは、その綺麗な髪を後ろで結んでポニーテールにしていることぐらいか。
だが、問題はそこではない。
「き、君は……、誰だ……?」
そう。問題そこではないのだ。
「あぁ?さっき説明したろ?っつってもあれか。記憶を共有しねぇんだったな。ったく。なんで同じ人間に二回も説明しなきゃなんねぇんだよ……」
ぶっきらぼうな口調。キッと睨みつけるような鋭い目線。瓜二つの別人だと言われた方が納得できるくらいだった。
「俺の質問に答えてくれっ……!」
「ま、辛気臭いアイツよりは可愛げあっていいか。私は、清谷舞。この国に裏切られて処刑された哀れな亡霊さ」
そう言うと、彼女はニッと笑った。
おかしい。何なんだこれは。言っている意味が分からない。本当に分からない。
バーチャルにダイブした人間の体は、システムが勝手に動かして生活上は問題が起きないようにしてくれるとは知っていた。
だが。しかし……!!!
「驚いたって顔をしてるな?そりゃ、まぁ驚くわな。ログアウトされた後の体に、こんなペラペラ饒舌に喋る人格が宿ってるなんて思ってもみなかったろ?どうだ?こんな事実を知った感想は?」
受け入れられるはずがなかった。だって、それが事実なら……。
「もしかして、俺の体にも別人がいるってことなのか……?」
「自分だけが例外だって、思ってる?だとしたら相当お花畑だね、あんたの頭」
背筋が凍った。
なんだこれは。俺の意識がない間に一体、身体には何が起こっているんだ……?俺がバーチャルに潜っていた間に、何が……!!!
そんな思考を遮るように、大きな音が外から聞こえた。
いや、外からではない。
家のドアが、思いっきり攻撃されている。
「やっぱり来たか。人形が野放しになってるって聞いてたから嫌な予感はしてたんだよ。つくづく私は運が悪いな」
そう言うと、彼女は俺の手を掴んで引っ張った。
「な、なんだ!?どこに行くんだ!?」
俺は、急に手を掴まれて挙動不振になる。
「なんだ?童貞くんかな?弄りがいありそう」
そう言って、ニッと笑いながら彼女はベランダの方へ走る。
ドアを叩く音が、だんだん歪になって行く。ベコン!ベコン!!!と、まるで断末魔のような金属音に寒気がする。
「いいから早く答えてくれっ!!!」
彼女は、俺をベランダに連れ出すと、何気なく、壁を蹴りつけた。
壁はなぜか木っ端微塵に吹き飛ぶ。
「っっっ!!!???」
「どこへって、決まってんだろ?」
ドカンッッッッッッ!!!!!!!!!
とドアが吹き飛ぶ。ドアの向こうから現れたのは、人間のものとは思えない殺意を携えた人形だった。
大きく目を見開き、口の端からは涎が滴る。
そして、何より特徴的なのはその眼だ。光を受け取る機関であるはずの目が、黄色に発光していた。
どうやら、男であるようだが、感情は平坦すぎるほどのゼロ。人形という形容はさもあるべしという感じであった。
その人形が。
似つかわしくないほどの咆哮を上げる。
「ぐぁぁぁおぉぉおあああおおおおぉぉぉおおおおああああああ!!!!!」
声すら上げられなかった。
「お外へ逃げるんだぜ?」
彼女は、俺の疑問に答えをくれると同時に、俺を引っ張ってマンションから落下した。
「な、なぁぁああああああああああ!!!?????」
「ひゃっほーーー!!!!!」
マンションの三階といえど、十分死ねるっっっ!!!!!
数瞬の後、身体が衝撃に曝された。
俺は必死で息を荒げながら、開始地点の周辺を捜索する。だが、周りは人でごった返していて、もはや何が何だか分からない。
「ちょっと、君」
唐突に誰かに話しかけられた。
「何ですか、俺は急いでるんです!」
目の前の肥満体型の男性に八つ当たりのようにそう叫んだ。
「そ、そうか。すまない。だが、ここから向こうには行かない方がいい。おそらく国法違反だ。きっと階層越えでもしたんだろう。国警の連中が取り押さえているよ」
「な、なんだって!?それはどこですか!?」
「な、なんだ君、急いでいるんじゃなかったのか……」
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「いいから早く!」
俺は彼の肩を強く掴む。複数の警告表示が仮想画面に浮かび上がる。礼儀規則、暴力規則、倫理規則、音量規則などなどさまざまなラインナップがお揃いのようで本当に反吐が出る。
「わ、分かった。君がそこまでのリスクを犯して聞くのなら相応の事情があるのだろう。彼女はあそこだ。第2転送魔法陣の前の広場にいるよ」
「ありがとう!恩に着るよ!!!」
俺は、そういうと、スキルを頭で念じて、活性状態にする。
(上級知覚加速!!!最上級加速!!!)
瞬間。
知覚が、時間を追い越した。
周りにいる人々は、スーパースロー映像のようにこれでもかと緩慢に動く。
「待ってろよ、清谷さん」
俺はクラウチングスタートの姿勢を取ると、一気に地面を蹴飛ばした。
動きは普段の5割増しほどに加速している。
流れるような風景についていけなくなりそうになるが、なんとかこれまでの経験でカバーをする。
人混みをかき分け、飛び越え、すり抜けていく。
「うわー、本当に逮捕されてるよー。初めて見た」
「どうして、 階層越えなんてしたのかなー?」
そんなさまざまな憶測が飛び交う野次馬を押し分け、前へと進みて出る。
そこには、確かに美人の女の子がいた。
だが。
「清谷さんじゃ、ない?」
それは目当ての女の子ではなかった。
今時なぜ階層越えなどしたのだろう。そんな疑問が浮かぶには浮かぶが、今はそんな些事に拘う余裕などない。
そうだ。逃げろと言ったのは俺自身じゃないか。どうして同じ場所に留まっていると思った?
「手詰まりだ……」
そう呟いて、俺は闇雲に走り出す。
神殿と言っても、作りはかなり複雑だ。外側に、特殊な作りの柱が並んでおり、いかにも神聖ですと言った感じの光が射してはいるが、その中身は様々な施設でごった返している。
アイテムショップに始まり、ブティックや倉庫屋、合成屋や分解屋に改造屋などの、ダンジョンに潜るために必要な施設。さらに人々が安らぐための飲食施設や、リラクゼーションのためのエステ、漫画喫茶やプールにカジノなど娯楽にも事欠かない。それに、人々が居住するプライベートな空間も含まれている。そんな調子だから、神殿の中はごちゃごちゃなのだ。
まずは、路地を確認するべきだが、もし、ほかの施設に入っていたらそれこそ途方も無い時間がかかる。
もしかしたら、俺よりも先に国警が彼女を見つけるかもしれない。そんなことになれば大変だ。
「クソ。何処から探せばいい……!」
俺は、舌打ちしたい気分になった。だが、そんなことをしていてもしょうがない。だから、思考を巡らせる。
そんな時、遠くで先ほどの野次馬が騒ぎ出す。
「待て!!!大人しく観念しろ!!!」
国警らしき人物が、彼女を追いかけているようだ。
だが、周りの野次馬は誰一人彼女を止めようとはしない。下手をすれば、例えば彼女の背にある日本刀で切りつけられるかも知れない。ここはバーチャルであるが同時に異世界でもあるのだ。
異世界で死んだあと、どうなるのかなど誰も知らない。だからこそ、危険な階層への立ち入りを国警は厳しく制限しているのだ。
「あぁ!!!彼女消えたぞ!!!」
「ログアウトしたんだ!」
ログ、アウト……?
「そうだ!!!ログアウトだ!!!」
俺は何故今まで気がつかなかったのか。
ログアウトすればリアルでは同じ部屋にいるじゃないか!それに、今場所が割れていても、それだけのことだ。
国警がまた調べを付けて、捕まえにくるまでには十分ラグがある。
「そうと分かれば話は早い!!!」
俺は、頭の中で『電源』と念じる。
すると目の前に、小さな仮想画面が出てくる。
【ログアウトしますか?】
という文字列を表示している。俺はそれを二回タップすると、視界が真っ暗になった。
【See you next dive!!!】
という文字列が視界いっぱいに広がると、暗い画面が、ガラスが砕けるように崩れて行き、リアルの世界が目の前に広がっていた。
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見慣れた部屋。
見慣れた家具。
見慣れた洋服。
そんな、いつも通りのリアルが目の前を満たしていた。
「あれ?もしかして、目を覚ました?アイツ嘘付いてんじゃねぇか。つっかえね」
聞き覚えのある声が聞こえた。聞き覚えがあるだけに、頭が混乱した。
そこには、先ほど出会った美少女がいた。
綺麗な目鼻立ち。透き通るような肌。ハッとするほど大きく、綺麗な目。
唯一の違いは、その綺麗な髪を後ろで結んでポニーテールにしていることぐらいか。
だが、問題はそこではない。
「き、君は……、誰だ……?」
そう。問題そこではないのだ。
「あぁ?さっき説明したろ?っつってもあれか。記憶を共有しねぇんだったな。ったく。なんで同じ人間に二回も説明しなきゃなんねぇんだよ……」
ぶっきらぼうな口調。キッと睨みつけるような鋭い目線。瓜二つの別人だと言われた方が納得できるくらいだった。
「俺の質問に答えてくれっ……!」
「ま、辛気臭いアイツよりは可愛げあっていいか。私は、清谷舞。この国に裏切られて処刑された哀れな亡霊さ」
そう言うと、彼女はニッと笑った。
おかしい。何なんだこれは。言っている意味が分からない。本当に分からない。
バーチャルにダイブした人間の体は、システムが勝手に動かして生活上は問題が起きないようにしてくれるとは知っていた。
だが。しかし……!!!
「驚いたって顔をしてるな?そりゃ、まぁ驚くわな。ログアウトされた後の体に、こんなペラペラ饒舌に喋る人格が宿ってるなんて思ってもみなかったろ?どうだ?こんな事実を知った感想は?」
受け入れられるはずがなかった。だって、それが事実なら……。
「もしかして、俺の体にも別人がいるってことなのか……?」
「自分だけが例外だって、思ってる?だとしたら相当お花畑だね、あんたの頭」
背筋が凍った。
なんだこれは。俺の意識がない間に一体、身体には何が起こっているんだ……?俺がバーチャルに潜っていた間に、何が……!!!
そんな思考を遮るように、大きな音が外から聞こえた。
いや、外からではない。
家のドアが、思いっきり攻撃されている。
「やっぱり来たか。人形が野放しになってるって聞いてたから嫌な予感はしてたんだよ。つくづく私は運が悪いな」
そう言うと、彼女は俺の手を掴んで引っ張った。
「な、なんだ!?どこに行くんだ!?」
俺は、急に手を掴まれて挙動不振になる。
「なんだ?童貞くんかな?弄りがいありそう」
そう言って、ニッと笑いながら彼女はベランダの方へ走る。
ドアを叩く音が、だんだん歪になって行く。ベコン!ベコン!!!と、まるで断末魔のような金属音に寒気がする。
「いいから早く答えてくれっ!!!」
彼女は、俺をベランダに連れ出すと、何気なく、壁を蹴りつけた。
壁はなぜか木っ端微塵に吹き飛ぶ。
「っっっ!!!???」
「どこへって、決まってんだろ?」
ドカンッッッッッッ!!!!!!!!!
とドアが吹き飛ぶ。ドアの向こうから現れたのは、人間のものとは思えない殺意を携えた人形だった。
大きく目を見開き、口の端からは涎が滴る。
そして、何より特徴的なのはその眼だ。光を受け取る機関であるはずの目が、黄色に発光していた。
どうやら、男であるようだが、感情は平坦すぎるほどのゼロ。人形という形容はさもあるべしという感じであった。
その人形が。
似つかわしくないほどの咆哮を上げる。
「ぐぁぁぁおぉぉおあああおおおおぉぉぉおおおおああああああ!!!!!」
声すら上げられなかった。
「お外へ逃げるんだぜ?」
彼女は、俺の疑問に答えをくれると同時に、俺を引っ張ってマンションから落下した。
「な、なぁぁああああああああああ!!!?????」
「ひゃっほーーー!!!!!」
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