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<風紀委員長>
渡里 魁(ワタリ カイ)
──ピンポーン
朝、時刻は7時28分。
僕がそろそろ登校しようかと思っていた矢先、部屋のチャイムが鳴った。
僕の部屋は一人部屋だ。同室の人の客人ということはない。
なら、間違え?嫌がらせ?
なんにせよ僕の客ではないだろう。
(少し待ってから出るか…)
──ピポピポピポーーン
「!?」
え、なに、やっぱり嫌がらせ!?
──ドンッ
「っ!…は、はい!」
──ガチャ
「どちら様で…え?」
な、なんでこの人が…!?
「…おい、あれ」
「げ!?なんであの人が…」
「…目合わせんなよ、殺される」
「朝からお姿を見られるなんて…!」
「今日はついてるかも!」
「でもなんでアリスと一緒なの…?」
遠目からの視線や陰口、いつもと同じなのにいつもと違うのは隣を歩くこの人のせいだ。
氷室 玲二(ヒムロ レイジ)
この学園の番長的存在。
喧嘩で右に出るものはいない。
…らしい。
噂話程度にしかこの人のことを知らなかったし、これからも関わるつもりがなかったから知ろうともしなかった人。
なんでも、風紀委員長が言っていた”信頼しているやつ”とは彼のことだったらしい
──数分前
「どちら様で…え?」
な、なんでこの人が…!?
「…居るならさっさと出ろ」
「え、な、なんで貴方がここに?」
「昨日、話されてんだろアイツに」
「アイツ…?」
「…風紀の」
「え…」
じゃあ、昨日言ってたやつって氷室玲二のことだってのか!?
そんな、そんなの…
「お断りします!」
「…あ゛ぁ?」
「っ!」
だって、こんなの聞いてない!
こんな目立つ人と一緒に行動しろなんて、委員長は何を考えてるんだ!
「…何ごちゃごちゃ考えてんのか知らねーけど、俺は言われた仕事をやるだけだ。そこにお前の意思は関係ねーよ」
「…っ」
「わかったらさっさと準備しろ」
「…」
───
──
─
朝の一悶着を起こしてから急いで準備してきたけど…
(やっぱり目立つよなぁ…)
こうゆう視線には慣れないな。
そう思いつついつも通り下駄箱を開ける。
──べちゃ
(…今日は泥か)
まぁ、予備の靴を持ってきてたからいいか。
こっちの靴は流石に捨てよう。
「…お前これ、いつもなのか?」
「え?あぁ、まぁ…」
「…」
(…こわ、ガンつけられた…)
氷室玲二が口を開く前に僕は素早く昇降口を後にした。
その態度が気に入らなかったのか、もしくはこれ以上何も言うなというテレパシーが伝わったからなのか、氷室玲二は舌打ちをひとつして僕の後を着いてきた。
──ガラッ
「!!おはよう!紘!」
「…」
朝から眩しい…
「おい、昼休みまた来る」
「…結構です」
「…来るからな」
(はぁ…)
彼も面倒な仕事を任されたと思っているだろうな…。
風紀委員長には適当に報告してサボってしまえばいいものを。
「…紘、今のやつ誰?」
「…知らない」
「知らないわけないだろ!なんか話してたし!」
「…」
僕は転入生の話を無視して席につく。
(まだ朝なのにとても疲れた…)
ため息をひとつついて僕は目を瞑った。
渡里 魁(ワタリ カイ)
──ピンポーン
朝、時刻は7時28分。
僕がそろそろ登校しようかと思っていた矢先、部屋のチャイムが鳴った。
僕の部屋は一人部屋だ。同室の人の客人ということはない。
なら、間違え?嫌がらせ?
なんにせよ僕の客ではないだろう。
(少し待ってから出るか…)
──ピポピポピポーーン
「!?」
え、なに、やっぱり嫌がらせ!?
──ドンッ
「っ!…は、はい!」
──ガチャ
「どちら様で…え?」
な、なんでこの人が…!?
「…おい、あれ」
「げ!?なんであの人が…」
「…目合わせんなよ、殺される」
「朝からお姿を見られるなんて…!」
「今日はついてるかも!」
「でもなんでアリスと一緒なの…?」
遠目からの視線や陰口、いつもと同じなのにいつもと違うのは隣を歩くこの人のせいだ。
氷室 玲二(ヒムロ レイジ)
この学園の番長的存在。
喧嘩で右に出るものはいない。
…らしい。
噂話程度にしかこの人のことを知らなかったし、これからも関わるつもりがなかったから知ろうともしなかった人。
なんでも、風紀委員長が言っていた”信頼しているやつ”とは彼のことだったらしい
──数分前
「どちら様で…え?」
な、なんでこの人が…!?
「…居るならさっさと出ろ」
「え、な、なんで貴方がここに?」
「昨日、話されてんだろアイツに」
「アイツ…?」
「…風紀の」
「え…」
じゃあ、昨日言ってたやつって氷室玲二のことだってのか!?
そんな、そんなの…
「お断りします!」
「…あ゛ぁ?」
「っ!」
だって、こんなの聞いてない!
こんな目立つ人と一緒に行動しろなんて、委員長は何を考えてるんだ!
「…何ごちゃごちゃ考えてんのか知らねーけど、俺は言われた仕事をやるだけだ。そこにお前の意思は関係ねーよ」
「…っ」
「わかったらさっさと準備しろ」
「…」
───
──
─
朝の一悶着を起こしてから急いで準備してきたけど…
(やっぱり目立つよなぁ…)
こうゆう視線には慣れないな。
そう思いつついつも通り下駄箱を開ける。
──べちゃ
(…今日は泥か)
まぁ、予備の靴を持ってきてたからいいか。
こっちの靴は流石に捨てよう。
「…お前これ、いつもなのか?」
「え?あぁ、まぁ…」
「…」
(…こわ、ガンつけられた…)
氷室玲二が口を開く前に僕は素早く昇降口を後にした。
その態度が気に入らなかったのか、もしくはこれ以上何も言うなというテレパシーが伝わったからなのか、氷室玲二は舌打ちをひとつして僕の後を着いてきた。
──ガラッ
「!!おはよう!紘!」
「…」
朝から眩しい…
「おい、昼休みまた来る」
「…結構です」
「…来るからな」
(はぁ…)
彼も面倒な仕事を任されたと思っているだろうな…。
風紀委員長には適当に報告してサボってしまえばいいものを。
「…紘、今のやつ誰?」
「…知らない」
「知らないわけないだろ!なんか話してたし!」
「…」
僕は転入生の話を無視して席につく。
(まだ朝なのにとても疲れた…)
ため息をひとつついて僕は目を瞑った。
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