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「ぅはぁ~っ。・・・眠い。」

おはようございます。
現在朝の4時でございます。
昨日は何も収穫なく2時に切り上げて、ベットに戻ったのが2時30分。
睡眠時間1時間半です。
最近お肌の調子が悪いのはきっと寝不足のせいですね。ふぁあ。ねむねむ。

それにしてもどうしてメイドの朝って早いんでしょう。
旦那様のご出発が早いからですかね。
メイドって下級でも貴族しかいないしもっと楽な仕事かと思ってました。
貴族って偉いだけじゃなくてそれなりに働いてるんですね。
反省です。ふぁあ、それにしても眠い。

「おはよう、セシー。今日もいい朝ね。」

「おはようございます、ナタリー。」

今日もナタリーは美人ですね。
ナタリーの寝起きを毎朝拝めると思えば夜の仕事も頑張れるってもんですよ。
今なら冒険者ギルドで朝から飲んでるおじさんたちの美人談義に混ざれそうです。

「セシー、なんだかお疲れ?よく眠れなかったのかしら。っもしかして昨日私が、あぁどうしましょ。お医者様に見ていただいた方がいいのかしらっ。」

「いえいえ大丈夫なのですよ。なんともないのです。ちょっと寝足りないだけですから。」

お医者様に見られて寝不足なんて診断されて夜中にメイド長様という監視がついてしまったら私は終わりです。
大人しくメイド業に励むしかできなくなってしまいますから、ここは全力で回避しないとですね。

「成長期のせいかもしれません。それに私、寝溜めスキル持ってるのでスキルを使えば元気いっぱいなのですよ。」

そう、私ってスキル持ちなんですよ。
スキルの取得方法ってまだ解明されてないのがほとんどなんですけど、この寝溜めスキルは「たくさん寝たらいつか取得する」っていわれているもので、私も気づいたら持ってたんですよね。
巷では使えないダメスキルとか言われてますけど、今回みたいに調査するときには重宝します。
必要量以上の睡眠をとった場合に睡眠を時間単位で貯蓄しておける便利なスキルなので1時間半の睡眠量でも調節できるんです。
残念ながらお肌の回復などの副次的な利益は得られないんですけどね。
その辺はダメスキルかもしれません。

「辛くなったら言うのよ。今日もお仕事頑張りましょうね。」

「はーい。」

さてさてメイドの仕事も頑張りますか。
メイドの朝はまず1日のミーティングから始まります。
仕事は分業制で私はお掃除担当のメイドですから、メイド長様から掃除場所や注意事項を通達されます。
お客様がいらっしゃる時以外は掃除するだけで美味しい食事とふかふかベットが手に入るんですから潜入調査でなかったら最高の職場ですね。
朝昼晩の食事だけでなく、たまにお菓子も頂けるんですよ。
料理長のおじいさんが、失敗作だーってくれるんです。うまうまです。

そうやってお仕事を終えると本来の業務に戻ります。
今日も昨日の続きで地下室の調査です。
ナタリーが就寝したことを確認してメイド服に着替えて向かいます。
衛兵さんと執事長様を必殺メイド挨拶で誤魔化して地下室に到着しました。
今日はエイブラハム様にお会いしませんでしたね。熟睡中ですかね。
もう二度と目覚めなければいいのに。
・・・こほん、失敬。つい本音が。

さて今夜も元気に地下室の調査ですよ。おー。
残念ながら現状ガラクタしかありませんけど。
はぁ、ここもハズレなんですかね。
でも、屋根裏部屋よりは美味しそうな感じもするんですけど・・・、うーん。

・・・ん?なんだろ、あそこの壁についてるの、たてかけられてる板?にしては装飾が細かいような・・・。
遠くてよく見えない・・・よいしょっと、メイド服を破らないようにしないとメイド長様に怒られて、ナタリーに心配をかけてしまいます・・・。
よいしょっと、銅像邪魔です。これ何代か前の公爵様ですね、頭無くても横幅でわかります。
まぁ、どうでもいいですけど。
・・・よっと、ふぅ、着きました。
あぁ、暖炉だったんですね、なんだぁ、大したものじゃなかったです・・・。


えっ、暖炉?

こんな地下室に、暖炉?

私たちの使用人部屋にすら付いてないのに地下室に暖炉?
まって、もしかしてこれって・・・あっ、薪を置く部分に穴があいてる。
もしかしたら下に繋がってるかもです。
・・・隠し通路かな。

なんだろう、なんかっ、いい感じにそう!!
えっ、どうしよう、行っちゃう?行っちゃいますか?今何時?11時だ、朝4時までに戻ればいいんだから・・・時間は有りそうですね。
武器とか必要ですかね。
剣とか楯とかは、壊れたのしかないので素手で行きましょう。
女は度胸です。
暖炉の穴はちょっと大きめの人が1人通れるくらいの穴ですね。
私なら余裕ですよ。もう一度強調しときますね、私なら余裕ですよ!

穴の中は、・・・意外と綺麗ですね。
地下室は埃だらけだったのに、ここは埃やクモの巣が掃われた形跡があります。
もしかして最近使われた?
でもあの地下室から通れたのかな。
もしかして別の入り口が?

あここ壊れたランタンが落ちてます。
ちょっとお高目なランタンです。
セシリア鑑定だと金貨2枚はしますね。
つまり誰か貴族、もしくは関係者がここを通った証拠です。
これ、着く場所によっては、良い記事になりますよ。
隠し財産?地下のイケないオークション会場?
夢が広がりますね!わくわくです。

道が湿ってないということは、下水道に繋がってるわけじゃないですね。
別に掘ったのかな?それにしては良い造りしてますね。
土壁なんですけどただ掘ったんじゃなく塗り固めてあります。

おぅ、この先道が分かれてます。
うーん、右か、左か。
使われてるのは多分左だけど、美味しそうな雰囲気なのは確実に右。
私の直感は右を推している・・・。
よし、右に行こうっ!私は直感を信じるよ!

うぅ、埃が、ゴホッ、こっちは本当に使われてませんね。
ゴホゴホッ、しょうがない。

『風の精霊よ、私の前に道を作って』

ふぅ、ちょっとはマシになりました。これで通れます。
今は、・・・12時前ですね。速くいかないと時間がないです。
戻ってくる時間も考慮して探索しないと。急ぎます。


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