4 / 6
第二話 過去エピソード4
しおりを挟む
奏と話すのは楽しかった。これが友達なんだって思えるようになった。
僕が学校に行くのがちょっとずつ楽しくなっていく一方、奏に対するいじめはひどくなっていった。なんでいじめられるのか、そんな理由もわからない。ただ、僕とよく一緒にいることが多くなったので、同じ人種と思われてるのだろう。奏がほかの子に話しかけると「気持ち悪いから話しかけんな」って、言われてるのを聞いた。他にも前まで仲良かった友達にまでそんなことを言われるようになってた。
でも、僕はただ知ってるだけで、助けれなかった。僕が言ったところで、まるで意味ないのは分かってたから、何もできなかった。 なんで、僕はなにか動かなかったのだろう。先生は見方になってくれたはずなのに。言えなかった。なにか動いてたら結果は違ったかもしれない。
奏はいじめにつらくなり自殺したのだ。最初は他殺という線もあって学校にも捜査が入ったけど、遺書が見つかったことで自殺ということになった。
彼女の残した遺書は僕宛だった。
「私はあきとに昔のように明るくてそんな切羽詰まった顔なんてしてなかった頃に戻ってほしかったの。私のことは覚えてないと思う。幼稚園から、小学校三年生まで一緒だったんだよ。人は辛いって思った過去は切り捨てちゃうっぽいんだよね。最初に話しかけた時覚えてないなぁって思ったんだ。私は昔のあきとは話してるだけで心が癒される。そんな人だったんだよ。なんで、いじめられてるのかはわかんない。結局私もいじめられたし。中学校入って再会できたのは嬉しかったんだ。でも、あのころとは変わり果ててて、見てるこっちがつらかった。あのころからあきとのこと忘れたことはなかった。だから、心配で声かけたの。そしたら思ってた以上に心をふさいでた。私のことも忘れてた。悲しかったよ。でも、そばにいれるだけでいいって、そう思ったの。私ならあきとのこと癒せるかもって思ったし、みんなともうまく行くきっかけになるかなって思ってたの。でも、現実は違ったね。私もいじめられるなんて思ってもなかった。でも、あきとに人の優しさを感じてほしかった。だって愛しのあきとだもん。
話は変わるけど、私いじめに耐えられなくなったんだ。だから、心残りがあるけど死ぬ。死んだら現実から離れれる。そう思ったの。あきとのせいじゃないよ。私の心の問題。あきとが今まで生きてきたから会えたんだ。生きててくれてありがとう!!大好き! 人は一回この世に生まれたら必ず誰かに必要とされるんだよ?必要のない人間なんて一人もいないんだよ。あきとは私にとって必要な存在だったの。だから死んでも守りたかった。死んだら意味ないかもしれない。忘れないでね。私のこと。
私ったら文章書くの苦手なの。ちゃんと伝わったかな....
さようなら。。今までありがとう!!好きだよ!!」
彼女の手紙はここで終わった。俺は泣いた。全ての気持ちが溢れてこみ上げて、奏でのことも思い出した。なんで、忘れてたんだろう。きっと、人間というものが信じれなくなってから、忘れてたんだと思う。
彼女の手紙は律義なことに先生宛にもほかのみんなあてにも書いてあったみたいだ。
そのおかげでいじめは無くなったが、僕の心はぽっかり空いたままだった。あの時何かしてたら違ったかなとか、過去のことをほじくって考えてた。ある意味つらくはなかった。この穴をどうやって埋めたらいいのだろう。
人は、誰かが必要、そして必要とされてる。僕は彼女が必要だった。守れなかった。それだけを悔やむ毎日が続いた。
つらいことを乗り越えるって力がいるんだよ。でも、死ぬことはないって思った。大切な人の死は辛い。
奏がいなくなった毎日はとてもつまらなくて悲しい日々が続いた。
僕が学校に行くのがちょっとずつ楽しくなっていく一方、奏に対するいじめはひどくなっていった。なんでいじめられるのか、そんな理由もわからない。ただ、僕とよく一緒にいることが多くなったので、同じ人種と思われてるのだろう。奏がほかの子に話しかけると「気持ち悪いから話しかけんな」って、言われてるのを聞いた。他にも前まで仲良かった友達にまでそんなことを言われるようになってた。
でも、僕はただ知ってるだけで、助けれなかった。僕が言ったところで、まるで意味ないのは分かってたから、何もできなかった。 なんで、僕はなにか動かなかったのだろう。先生は見方になってくれたはずなのに。言えなかった。なにか動いてたら結果は違ったかもしれない。
奏はいじめにつらくなり自殺したのだ。最初は他殺という線もあって学校にも捜査が入ったけど、遺書が見つかったことで自殺ということになった。
彼女の残した遺書は僕宛だった。
「私はあきとに昔のように明るくてそんな切羽詰まった顔なんてしてなかった頃に戻ってほしかったの。私のことは覚えてないと思う。幼稚園から、小学校三年生まで一緒だったんだよ。人は辛いって思った過去は切り捨てちゃうっぽいんだよね。最初に話しかけた時覚えてないなぁって思ったんだ。私は昔のあきとは話してるだけで心が癒される。そんな人だったんだよ。なんで、いじめられてるのかはわかんない。結局私もいじめられたし。中学校入って再会できたのは嬉しかったんだ。でも、あのころとは変わり果ててて、見てるこっちがつらかった。あのころからあきとのこと忘れたことはなかった。だから、心配で声かけたの。そしたら思ってた以上に心をふさいでた。私のことも忘れてた。悲しかったよ。でも、そばにいれるだけでいいって、そう思ったの。私ならあきとのこと癒せるかもって思ったし、みんなともうまく行くきっかけになるかなって思ってたの。でも、現実は違ったね。私もいじめられるなんて思ってもなかった。でも、あきとに人の優しさを感じてほしかった。だって愛しのあきとだもん。
話は変わるけど、私いじめに耐えられなくなったんだ。だから、心残りがあるけど死ぬ。死んだら現実から離れれる。そう思ったの。あきとのせいじゃないよ。私の心の問題。あきとが今まで生きてきたから会えたんだ。生きててくれてありがとう!!大好き! 人は一回この世に生まれたら必ず誰かに必要とされるんだよ?必要のない人間なんて一人もいないんだよ。あきとは私にとって必要な存在だったの。だから死んでも守りたかった。死んだら意味ないかもしれない。忘れないでね。私のこと。
私ったら文章書くの苦手なの。ちゃんと伝わったかな....
さようなら。。今までありがとう!!好きだよ!!」
彼女の手紙はここで終わった。俺は泣いた。全ての気持ちが溢れてこみ上げて、奏でのことも思い出した。なんで、忘れてたんだろう。きっと、人間というものが信じれなくなってから、忘れてたんだと思う。
彼女の手紙は律義なことに先生宛にもほかのみんなあてにも書いてあったみたいだ。
そのおかげでいじめは無くなったが、僕の心はぽっかり空いたままだった。あの時何かしてたら違ったかなとか、過去のことをほじくって考えてた。ある意味つらくはなかった。この穴をどうやって埋めたらいいのだろう。
人は、誰かが必要、そして必要とされてる。僕は彼女が必要だった。守れなかった。それだけを悔やむ毎日が続いた。
つらいことを乗り越えるって力がいるんだよ。でも、死ぬことはないって思った。大切な人の死は辛い。
奏がいなくなった毎日はとてもつまらなくて悲しい日々が続いた。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
美少女の秘密を知って付き合うことになった僕に彼女達はなぜかパンツを見せてくれるようになった
釧路太郎
青春
【不定期土曜18時以降更新予定】
僕の彼女の愛ちゃんはクラスの中心人物で学校内でも人気のある女の子だ。
愛ちゃんの彼氏である僕はクラスでも目立たない存在であり、オカルト研究会に所属する性格も暗く見た目も冴えない男子である。
そんな僕が愛ちゃんに告白されて付き合えるようになったのは、誰も知らない彼女の秘密を知ってしまったからなのだ。
そして、なぜか彼女である愛ちゃんは誰もいないところで僕にだけパンツを見せてくれるという謎の行動をとるのであった。
誰にも言えない秘密をもった美少女愛ちゃんとその秘密を知った冴えない僕が送る、爽やかでちょっとだけエッチな青春物語
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」にも投稿しています
【ショートショート】おやすみ
樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。
声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。
⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠
・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します)
・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。
その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。
機械娘の機ぐるみを着せないで!
ジャン・幸田
青春
二十世紀末のOVA(オリジナルビデオアニメ)作品の「ガーディアンガールズ」に憧れていたアラフィフ親父はとんでもない事をしでかした! その作品に登場するパワードスーツを本当に開発してしまった!
そのスーツを娘ばかりでなく友人にも着せ始めた! そのとき、トラブルの幕が上がるのであった。
13歳女子は男友達のためヌードモデルになる
矢木羽研
青春
写真が趣味の男の子への「プレゼント」として、自らを被写体にする女の子の決意。「脱ぐ」までの過程の描写に力を入れました。裸体描写を含むのでR15にしましたが、性的な接触はありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる