貧乏伯爵令嬢は王弟に嫁ぐ

mimi

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「まずは尻をだせテオ。そして、お前のケツの穴を貸してくれ」

目の前の美男子は心底真面目な顔をしてとんでもない言葉を言い放った。大学卒業後数年間士官学校におられた為か大変口が悪い。

「嫌です」

勿論、私は間髪を入れずに断る。当たり前だ。いくら自分の主人とはいえこんな願いは聞き入れられない。尊厳の方が大事だ。

と、言うかどうしてそうのようなトンチキな思考になるんだ!?我が主人ながらありえない。いくらなんでもありえないぞ!?

さまざまな素晴らしい金融政策で国債を無くし無血で隣国との領土問題を解決させた英雄アルバート ティムール大公閣下がこんなポンコツというかアホだと知ったら国民は嘆き悲しむだろう。あぁ、、それともなんだやっぱり神は公平なお方なのか?美しい顔と素晴らしい政治解決能力を与えたが色恋だけはポンコツにするなんて、、、そうとしか考えられん

テオは初恋を拗らせまくり思考回路が残念になっている主人に対して、可哀想なものを見る目を向けた。


「なぜだ、テオ!!お前はいつでも俺の味方ではないか?尻の穴の一つや二つくらい減るもんじゃない。数日使わせてくれれば良いんだ。そしてできれば気持ちよく喘ぐ方法を教えてくれ」

冷ややかな視線で間髪入れずに断りを入れたがアルバートは折れない。彼はそのご自慢のご尊顔を私に近づけて懇願する。

「いいですかアルバート様。お尻の穴は一つです。それに考えてもみて下さい。仮に私のお尻の穴を貴方の練習台に使ったとします。そして、その後ティーマーリン様をお抱きになります。すると、あら大変私とティーマーリン様は何と竿兄弟です。もう一度言いますよ、私とティーマーリン様は竿兄弟です!!
それに、貴方は大切な大切な守り抜いた童貞を私で散らしてよろしいのですか?私の喘いでいる姿をみたいですか?」

「むむむむ」

アルバート様はなんてことだと絶望的な顔をしてその場に崩れた。
それをみてテオはしたり顔をした。これで無事に回避できたぞ!テオは心の中でガッツポーズを決めた。

その間にもミミズのようにグネグネとした動きをしながらアルバート様は床で呻いている。



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