貧乏伯爵令嬢は王弟に嫁ぐ

mimi

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大恋愛の末結ばれ、現在でも熱愛ぶりを披露する両親の元に生まれた16歳のティーマリン パメット伯爵令嬢は5人兄弟の長女として生まれた。

昔から仕えてくれている住み込みの老夫妻に助けられながらティーマリンは両親と弟妹たちと普段は畑を耕しながら暮らしている。

仮面夫婦が多く子供のことなど顧みない親が多い中、ティーマリンは両親から多くの愛を受け取って成長してきた。

何も問題のない幸せな家族

ただ一つ、貧乏という点を除いては‥

パメット伯爵家は財政上の理由でティーマーリンを正式な舞踏会デビューさせることができなかった為、嫁ぎ先が見つけられなかったのだ。

これから先の幼い弟妹たちのことを考えると、持参金を持って良い家に嫁ぐことは不可能。
パメット伯爵夫妻は娘の嫁ぎ先に苦悩していた。

そんな、ティーマーリンの残された道2つ
割と良い家の後妻になること
なんらかの理由で結婚していない年老いた貴族と結婚することだ

ティーマーリンは考えた。
かなり、熟考した。
元名門伯爵家にはお金がなく後継者である弟に満足な教育をしてあげられないとなると、更に家が傾いて取り壊しになるかも知れない

それだけは、困る。
いくら、貧乏で没落したとはいえ王国建国時からある名ばかりの名門家なのだ。

ティーマーリンはまずはじめにお金持ちの貴族の後妻になろうと両親とともに夜会ほどお金のかからないパーティーに出たが、良い相手が見つからなかった。

まぁ、仕方ないわよね~
後妻にするにしても持参金は大事だろうし…

次に、なんらかの理由で結婚していない老貴族をあたったが、ペドファイルや男性愛といった方々で両親は躊躇した。

頑張り屋で可愛い娘をお金の為だけに日陰の存在に追いやっていいものか…と

そんな時、二年前に卒業した貴族ならば問答無用で放り込まれる淑女教育を施す学校で出会った友人であるアリーナ マックスウェル公爵令嬢に招待されマックスウェル公爵家主催のお茶会に招待された。

(この学校は国が運営しているため無料である。が、ティーマリンは貧乏なため寮には入っていない。)

パメット伯爵夫人はマックスウェル公爵家当主の公爵の娘のであった為、可哀想な孫娘とのためによい相手を用意したから連れて来なさいとアリーナ公爵令嬢経由で招待したのだ。

ここ数年特に財政難だった為に、母のお下がりばかりで新しいドレスをティーマーリンは買えなかったが今回は孫娘の為にマックスウェル公爵が最も人気のあるデザイナーに頼み彼女に似合うドレスを仕立てさせた。

今まで、妻の実家からの援助を頑なに拒んでいたパメット伯爵夫妻だったが、娘の身を案じて招待を受けることにした。

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