我が町の怪奇事件

ゆるねじ

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プロローグ

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「……すみません」
 ちょうど出かけようと玄関を出たところで、男に声をかけられた。
 ひょろりと背が高くて、真っ赤なぼさぼさ髪の男が立っていた。埃を払うときのはたきを思い出す。
 歳は俺と同じ位の二十代後半か、服装は黒のレザージャケットに色褪せた黒のスキニージーンズ。
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