エッセイ集を出せば売れる、と聞いたから。

追憶：保育士として子ども達とのやりとり 他

▫️戦い

g「せんせー、縄跳びするから数えて～」
な「！　本日の体の調子はどんな感じかしら…？」
g「元気もりもり！　いっぱい跳ぶよ！」
な「そう…、先生一回お水飲んできてからでもいい？」
g「いーよー。ここで待ってるから！」

縄跳び。
それは自分の限界との戦い。
否、その実数える方も大変なのです。
gちゃんは5歳にして既に500回の大台を視野に入れている
末恐ろしいエース。
おそらくは卒園までに1000回を超えることになるだろう。
長年の私の勘がそう告げている。

つまりは彼女が跳び続ける限り
私も延々と数え続けなければいけない。
はっきり言って彼女は100までの数字の認識もできていないが
そんなことは関係ない。

跳ぶ、と言ったら数える。
それが私の仕事。
水を口に含む。
じっくり味わうように喉の奥へと進める。



覚悟はつけた、
gちゃんの元に戻ろう。

な「お待たせー」
g「おかえりー、じゃあちゃんと数えてね」



笑顔が眩しい。
この日は500回を超える新記録が出た、記録更新⭐️おめでとー
私、頑張った。