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第三章 田島歩
第三十一話
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祐斗は修学旅行代の積み立てもしてないみたい。
そう連絡しておいたところ、ちょうどテニス部の練習が終わるころになって栢原さんから呼び出された。もう一回、あの場所に来れる?
なんでそんな、普通に考えたら余計な一言でしかないことを僕は栢原さんに伝えたのか。一体どこから、それを伝えてしまう蛮勇が湧いてきたのか。僕はいつ考えても不思議に思う。
ただ、理由があるとすれば、僕はずいぶん調子に乗っていたのだ。
栢原さんは数日前まで祐斗の彼氏であり、そして、祐斗に振られたことに納得していない。よりを戻したいと思っている。そんな栢原さんが、祐斗は修学旅行にさえ行けそうにないと聞いてどういう反応をするか楽しみだったのだ。
高校に入って、祐斗や橋本くんと仲良くなって、朝練をしてみたり、ダンスを踊ってみたりして、すっかりのぼせ上っていたのだ。自分は人生を楽しめる、価値ある人間の側にいると思い始めていた。
そして、欲が出てきた僕は、僕よりさらに上側にいる人間を羨ましく思っていた。そこで起きたのが祐斗と栢原さんが別れるという事件。
正直に言うならば、祐斗が彼女を失い、栢原さんは惨めにも祐斗の影を追いかけていて、僕は少なからず優越感を覚えていた。
「最初に聞くけどさ」
栢原さんはドーナツ二個を乗せた皿と、湯気の立つカフェオレを置き、不機嫌な様子で僕に問いかけた。
「うん」
僕は少し気圧されながらも、表情は平静を保つ。
栢原さんはドーナツが好きみたいだけど、あまりお得な感じがしないから僕は一個しか頼まないことにする。菓子パンより小さくて、菓子パンより高いのに、どうしてこの形であるだけで好む人がいるのだろうか。
「修学旅行代の積み立てってなに?」
「えっとね」
意外な質問に、僕は呆れながらも説明した。修学旅行に行くお金のために、授業料と一緒に毎月ちょっとずつ親が学校に払ってるんだよ。僕たちは特進科だから授業料はないけど、修学旅行代は別だから払わなくちゃいけない。
「いまから払うのは無理なの?」
「まとめて払えるかもしれないけど、これまで滞納してるってことは、まぁ」
栢原さんはさらに不機嫌な表情になって、カフェオレをずずりと啜った。
「田島はどうすんの?」
「『どうすんの』って?」
「祐斗の友達なんでしょ?」
そう言われても、僕は押し黙るしかない。こんな問題を解決する力など、僕たちにはない。
「ねぇ、田島。文化祭のときにさ、祐斗と踊ってたじゃん」
「うん」
「なんであんなことしたの」
「それ、すごい長い話になるよ」
それを話そうとすると、僕と祐斗と橋本くんの高校生活を一から話さなくてはならない。
「話してよ」
「なんで?」
「祐斗のこと、もっと知りたいから。あと、祐斗と橋本くんと田島が仲良くしてるって、ちょっとヘンだから」
僕は少しむかっとした。むかっとするくらい、誇りをもってあのメンバーの一員だと言えるんだと思ってしまうくらい、僕は調子に乗っていた。祐斗や橋本くんが持っているような、勇敢でひたむきな心など一つもなかったのに。
「分かったよ」
むかっとした気持ちに任せて、僕は僕自身の不思議な高校生活を、少しだけ脚色しながら話した。話せば話すほど、自分の活躍している場面が少ないように思えたから。
カフェオレも啜らず、ドーナツも齧らず、でも、興味があるとは思えない胡乱な瞳で、栢原さんは僕の話を聞いていた。栢原さんの表情に感情が示されないと、僕は余計に興奮して話していた。
「いいね、すごくいい」
僕が話し終えると、栢原さんは目を細め、柔らかに微笑んでそう言った。栢原さんの頬があまりに優美に動くので、僕の興奮は一気に冷めて、自分の勇猛な語り口が急に恥ずかしくなった。
「充実してる学校生活自慢」なんて、一番充実していない人間がやることだ。なのに、僕は全てを話してしまった。文化祭が終わってから、これまでのことも全て。
「そうかな?」
自己嫌悪に陥っていることを悟られないために、僕は気取ってそう聞いた。そうかな、普通だよ、これくらい。
「そうだよ。わたし、なんにもしてない」
「でも、祐斗の彼女じゃん」
「でも、田島くんの話にはほとんど出てこなかった」
「まぁ、男同士であんまり彼女がどうとかいう話しないし」
祐斗と橋本くんが僕を気遣ってくれているのかもしれないけれど。
「一切しないの?」
「まぁ、少しは」
「祐斗はなんて言ってた?」
「優しい彼女だって」
栢原さんは寂しげに眉を下げた。
「祐斗は田島のことすごいやつだっていつも言ってたよ」
「それは噓でしょ」
僕はそう言いながらも、心は期待に傾いていた。
「わたしもそう思ってたよ。でも、祐斗は本気っぽく言ってた。『学校も自分の希望通りじゃないし、朝練だってダンスだって巻き込まれてやってる。でも、学校とか勉強がだるいなんて言わないし。バドミントン寄りのメニューでも文句言わない。自分が選んだことじゃなくても頑張れるってすごいことだよ』ってさ」
栢原さんの表情に、初めて僕への羨望がちらりと浮かび上がる。
でも、僕はいたたまれない気持ちだった。違うんだ、と僕は叫びだしたくなった。そして、違う意味で祐斗の言う通りだった。僕はいつも流されるままに生きているだけ。高校に入って、流される方向がとんでもなく幸運な方向だったから良かっただけ。しかも、流される方向が幸運なだけだったのだと、僕はこのとき、ようやく自覚した。
「わたしね、『祐斗が選んだのはなに?』って聞いてみた。まぁ、『バドミントン』って言うだろうと思ってた。でも、『選んだのはバドミントンだけだよ……それと、実果かな』って祐斗は言った。『それと、実果かな』って言われて、わたしは選ばれてないって分かったんだ。そのときはそれでもいいと思ってたけど、でも、田島が選ばれてるのは最悪」
「最悪って」
「最悪だよ」
栢原さんは露骨にため息をついた。
「意外ときついこと言うんだね、栢原さん」
「本心を見せられる友達がいないんだよ」
普段はまるでしないような、顔を不細工に見せる不満顔をしながら、栢原さんはドーナツについてくる半透明な紙をくしゃくしゃと握りつぶした。
「田島、わたし行動するよ」
「行動?」
「一緒にやろうよ。また連絡するから」
栢原さんは皿とカップを掴んで立ち上がる。太ももの裏で押された椅子がガタガタと音を立てる。
「やるってなにを?」
「今度教える」
返却口にお皿を持っていく栢原さんの背中は溌剌としていて、朝練に励むときの祐斗の背中に似ている気がした。
そう連絡しておいたところ、ちょうどテニス部の練習が終わるころになって栢原さんから呼び出された。もう一回、あの場所に来れる?
なんでそんな、普通に考えたら余計な一言でしかないことを僕は栢原さんに伝えたのか。一体どこから、それを伝えてしまう蛮勇が湧いてきたのか。僕はいつ考えても不思議に思う。
ただ、理由があるとすれば、僕はずいぶん調子に乗っていたのだ。
栢原さんは数日前まで祐斗の彼氏であり、そして、祐斗に振られたことに納得していない。よりを戻したいと思っている。そんな栢原さんが、祐斗は修学旅行にさえ行けそうにないと聞いてどういう反応をするか楽しみだったのだ。
高校に入って、祐斗や橋本くんと仲良くなって、朝練をしてみたり、ダンスを踊ってみたりして、すっかりのぼせ上っていたのだ。自分は人生を楽しめる、価値ある人間の側にいると思い始めていた。
そして、欲が出てきた僕は、僕よりさらに上側にいる人間を羨ましく思っていた。そこで起きたのが祐斗と栢原さんが別れるという事件。
正直に言うならば、祐斗が彼女を失い、栢原さんは惨めにも祐斗の影を追いかけていて、僕は少なからず優越感を覚えていた。
「最初に聞くけどさ」
栢原さんはドーナツ二個を乗せた皿と、湯気の立つカフェオレを置き、不機嫌な様子で僕に問いかけた。
「うん」
僕は少し気圧されながらも、表情は平静を保つ。
栢原さんはドーナツが好きみたいだけど、あまりお得な感じがしないから僕は一個しか頼まないことにする。菓子パンより小さくて、菓子パンより高いのに、どうしてこの形であるだけで好む人がいるのだろうか。
「修学旅行代の積み立てってなに?」
「えっとね」
意外な質問に、僕は呆れながらも説明した。修学旅行に行くお金のために、授業料と一緒に毎月ちょっとずつ親が学校に払ってるんだよ。僕たちは特進科だから授業料はないけど、修学旅行代は別だから払わなくちゃいけない。
「いまから払うのは無理なの?」
「まとめて払えるかもしれないけど、これまで滞納してるってことは、まぁ」
栢原さんはさらに不機嫌な表情になって、カフェオレをずずりと啜った。
「田島はどうすんの?」
「『どうすんの』って?」
「祐斗の友達なんでしょ?」
そう言われても、僕は押し黙るしかない。こんな問題を解決する力など、僕たちにはない。
「ねぇ、田島。文化祭のときにさ、祐斗と踊ってたじゃん」
「うん」
「なんであんなことしたの」
「それ、すごい長い話になるよ」
それを話そうとすると、僕と祐斗と橋本くんの高校生活を一から話さなくてはならない。
「話してよ」
「なんで?」
「祐斗のこと、もっと知りたいから。あと、祐斗と橋本くんと田島が仲良くしてるって、ちょっとヘンだから」
僕は少しむかっとした。むかっとするくらい、誇りをもってあのメンバーの一員だと言えるんだと思ってしまうくらい、僕は調子に乗っていた。祐斗や橋本くんが持っているような、勇敢でひたむきな心など一つもなかったのに。
「分かったよ」
むかっとした気持ちに任せて、僕は僕自身の不思議な高校生活を、少しだけ脚色しながら話した。話せば話すほど、自分の活躍している場面が少ないように思えたから。
カフェオレも啜らず、ドーナツも齧らず、でも、興味があるとは思えない胡乱な瞳で、栢原さんは僕の話を聞いていた。栢原さんの表情に感情が示されないと、僕は余計に興奮して話していた。
「いいね、すごくいい」
僕が話し終えると、栢原さんは目を細め、柔らかに微笑んでそう言った。栢原さんの頬があまりに優美に動くので、僕の興奮は一気に冷めて、自分の勇猛な語り口が急に恥ずかしくなった。
「充実してる学校生活自慢」なんて、一番充実していない人間がやることだ。なのに、僕は全てを話してしまった。文化祭が終わってから、これまでのことも全て。
「そうかな?」
自己嫌悪に陥っていることを悟られないために、僕は気取ってそう聞いた。そうかな、普通だよ、これくらい。
「そうだよ。わたし、なんにもしてない」
「でも、祐斗の彼女じゃん」
「でも、田島くんの話にはほとんど出てこなかった」
「まぁ、男同士であんまり彼女がどうとかいう話しないし」
祐斗と橋本くんが僕を気遣ってくれているのかもしれないけれど。
「一切しないの?」
「まぁ、少しは」
「祐斗はなんて言ってた?」
「優しい彼女だって」
栢原さんは寂しげに眉を下げた。
「祐斗は田島のことすごいやつだっていつも言ってたよ」
「それは噓でしょ」
僕はそう言いながらも、心は期待に傾いていた。
「わたしもそう思ってたよ。でも、祐斗は本気っぽく言ってた。『学校も自分の希望通りじゃないし、朝練だってダンスだって巻き込まれてやってる。でも、学校とか勉強がだるいなんて言わないし。バドミントン寄りのメニューでも文句言わない。自分が選んだことじゃなくても頑張れるってすごいことだよ』ってさ」
栢原さんの表情に、初めて僕への羨望がちらりと浮かび上がる。
でも、僕はいたたまれない気持ちだった。違うんだ、と僕は叫びだしたくなった。そして、違う意味で祐斗の言う通りだった。僕はいつも流されるままに生きているだけ。高校に入って、流される方向がとんでもなく幸運な方向だったから良かっただけ。しかも、流される方向が幸運なだけだったのだと、僕はこのとき、ようやく自覚した。
「わたしね、『祐斗が選んだのはなに?』って聞いてみた。まぁ、『バドミントン』って言うだろうと思ってた。でも、『選んだのはバドミントンだけだよ……それと、実果かな』って祐斗は言った。『それと、実果かな』って言われて、わたしは選ばれてないって分かったんだ。そのときはそれでもいいと思ってたけど、でも、田島が選ばれてるのは最悪」
「最悪って」
「最悪だよ」
栢原さんは露骨にため息をついた。
「意外ときついこと言うんだね、栢原さん」
「本心を見せられる友達がいないんだよ」
普段はまるでしないような、顔を不細工に見せる不満顔をしながら、栢原さんはドーナツについてくる半透明な紙をくしゃくしゃと握りつぶした。
「田島、わたし行動するよ」
「行動?」
「一緒にやろうよ。また連絡するから」
栢原さんは皿とカップを掴んで立ち上がる。太ももの裏で押された椅子がガタガタと音を立てる。
「やるってなにを?」
「今度教える」
返却口にお皿を持っていく栢原さんの背中は溌剌としていて、朝練に励むときの祐斗の背中に似ている気がした。
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