メンヘラ? てめぇが沼なだけだろうが!!

イケランド

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二度目の恋

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大学2年生になった私はバドミントンサークルを兼部しつつボランティアサークルの幹部候補になっていた。

思えば私にとって人生の岐路となる源ちゃんとの出会いがそこにあった。 

源ちゃんとの出会いは淀んだ水を浄化するように私の心を洗いさり、
彼の笑顔はさながら発火材の如く私の心に火を灯し、ほのかな温もりを与えてくれた。

そんな彼の優しさに惹かれ、隠した想いが露わになってしまいそうなとき
サークルの代交代の時期を迎えた。

はしゃぎ回る彼氏をみてため息をつきつつは飲み会は終盤を迎え、帰り道となった。

「栞、バス停までおくるよ」

そう言ってくれたのは源ちゃんだった。

私は内心の喜びを隠しつつ何気ない声色で「うん」と答えた。

たわいもない話のなか源ちゃんは私の核心をついてきた。

「真斗とは上手くいってる?」

その問いに上手く答えを出せない私は曖昧な返事をした。

「うーん、まあまあかなぁ」

そっか、と小さく答えた彼は興味のなさそうな素振りをした。

胸のあたりがチクチクする。

そうじゃない。私の欲しかった言葉は、反応はそうじゃない。
私の欲しかったものは、、、

「別れたいなら別れるべきだよ」

不意に源ちゃんから発せられた言葉は私の足をとめた。
欲しかった言葉だからだろうか、こんなにも心地いいのは。
進む時間。
心臓の刻む律動が秒針を追い越してもっと先へ進みたいとそう言ってる気がする。
こみ上げる想い。
ずっと源ちゃんに言いたかったこと。それは、、、

「すき」

気づけば口に出して言っていた。
湯水の如く溢れ出した私の想いは言葉となりほのかな温かみをもって冬の寒空へと溶けていった。

「え?」そう短かく答えると同時に、私は源ちゃんに抱きつき言った。

「ずっと、源ちゃんのことが好きだったの!
真斗くんがいるってことも今言うべきじゃないこともわかってる!でも、、、」

そう言い終わる前に源ちゃんは口で私の唇をふさいだ。
私は目をつぶってもう一度呟く

「好き」。
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