チート魔王に転生したので勇者を育ててみることにしました。

快夜ハレ

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伝説の装備 鎧

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「そんなものがあったのか」
「どうするんだ」
「いいんじゃないか、行ってみても」

ここから一番近いのはラードーンの森だ。
つまり鎧。

「それじゃあ荷物を持って出発だ」

俺は野宿などで使う大きな荷物を全員分ストレージに入れる。



街を出て一時間歩いたところでようやく目的のラードーンの森に着いた。

「ここからどうするか・・・・・・」
「手分けして探すのは?」

テレスタ提案する。

「そうなるとどう分かれようか」

そして俺は・・・・・・

「先に見つけようね、ヘイト」

テレスタだった。
一人が一番楽なんだが。
まず後衛は二人なのでオルガとなることはない。
そして女性を分けるという点で必然的にテレスタとなった。

探すこと数十分・・・・・・

「見つからない。ヘイトはどう?」
「俺も見つからないです」

まぁ本当はどこにあるか知っているんだが・・・・・・。
ちなみに俺はレベル上げの時、全ての勇者装備の場所までたどり着いた。
だがすぐに教えては面白くない。

簡単に言えば枯れた木に水を与えるだけだ。

「森で困っている人を助ける、とか?」
「そうではありません」

回りくどいのも面倒くさくなってきた。

「簡単なことです。枯れた木を見つけ水をあげればいいのです」
「そうか!」

早速枯れている木を探すことになった。
それがまた大変なのだが。
ほとんどの冒険者はレベル上げが目的ではない場合、魔物を避けて通る。
だがこの場合は逆で魔物が多く集まっているところに枯れ木がある。
なのでテレスタより少し先回りして魔物を一掃しておく。

「テレスタこっちです」
「ほんとだ」

俺の魔法で水を出す。
すると枯れていたはずの木はみるみると緑色の葉を生やしていく。

「何これ、どうなってるの」

葉を生やし終えた木は再び葉を地面に散らした。
しばらくすると木は形を変えてドアのような形になる。

「これがダンジョンへの入り口?」
「おそらくそうだと思います」

俺はテレスタに頼まれ、魔法で閃光弾を打ち上げる。
数分後リアトたちと合流し中へと入っていく。

中は木がねじれ絡みあいながら壁が形成されている。

「隠し通路っていうのは一体何処にあるんだ」

そう広くはないダンジョンの中。
すぐことができ、るところへは行った。
それに・・・・・・

「隠されているということは壁を壊してしまえば見つかるんじゃないか?」
「そうだな」

トリストが辺り一帯の壁を壊す。
だが・・・・・・

「あっ」

斬られた木は数秒もせずに元の形へと戻っていく。
この壁の木は生命力が高く、すぐに新しい幹を生やしてしまう。
そのため強行突破という手段は通用しない。
俺の場合は回復に時間がかかるくらいに広範囲に及ぶ魔法を発動するが。

「一通り見て回ったのに何もないじゃない」
「そうだね・・・・・・ん?今あそこ光らなかった?」
「何処だ?」
「あそこだよ。あの隙間のところ」

オルガが指差しているのは、今いる四角い部屋の天井の角あたりだ。
これも俺がわかりやすいように一瞬光を放たせたんだが・・・・・・よく見ていたな。
オルガが指しているところには実は仕掛けがある。
もちろん隠し通路を出現させるための。

隙間のさらに2メートルほど奥にスイッチがある。
それを押さなければならないが、隙間は細く人の腕は通らない。
通るとすれば・・・・・・

「私がやってみる」

オルガは弓を引き照準を合わせる。
そう、矢くらい細くなければ通らない。
それでもギリギリなため正確に当てなければならない。
俺がいればそんな必要はないが。
こんな時間は無駄だ。

「いけっ」

シュッ_トス

カチッ

スイッチが見事に押され、隠し通路の入り口が現れる・・・・・・と思いきや現れるのは

「きゃあああああああああ」
「どうなってんだっ」

本当は床部屋全体が落とし穴になっているんだよ。
落ちたところで死ぬほどではない。

ドサッ

床に敷き詰められた葉っぱの上に落下する。

「みんな無事かー!」
「ああ」
「なんとか」

葉っぱは1メートルくらいに積まれていてクッションがわりになっていた。

やっとここまで来たか。
レベルは無くてもいいが、もう少し頭のキレる奴がこのパーティーには必要だと思う。
ここからさらに鎧がある部屋まではそう遠くない。
魔物も罠もないのだからすぐに辿り着けるだろう。
道は一直線だしな。

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