196 / 221
乗り越えるべき壁
皇帝の血を継ぎし者 ※No Side※【前編】
しおりを挟む
ベイエル王城の玉座の間にて。ベイエル国王は一世一代の大決断を迫られ、玉座に座りながら眉間にシワを寄せていた。
「父上!帝国の情勢が不安定な今こそ形勢逆転のチャンスです!こんな好機、見逃せませんよ!」
「……しかし、帝国で今何が起きているのかハッキリわからない今、軽率に攻め入るのは時期尚早だ。多少の動揺では埋めきれないほど、我が国と帝国は軍事力に差が出来てしまっておるからな。それに、我が国と帝国とは友好条約が結ばれておる。簡単に反故するようでは他の国からの信頼をも失うぞ」
「そんなこと言っている場合ですか!長年の雪辱を晴らすチャンスですよ!国民もそれを望んでいます!」
王国貴族の重鎮たちに囲まれたベイエル国王に向けて怒号にも似た声を上げているのは、ベイエル王国王太子であるメインデルト・フォンス・モニク・テオ・ベイエルである。彼は過激な反帝国派であるため、この好機に帝国に攻め入りたいと考えているのだ。ベイエル国王はキンキンとした声を不愉快に思いつつ、何が最善の方法かを思案していた。
ベイエル国王としてはハーララ帝国との衝突は避けて出来るだけ穏便に済ませたい。やっと友好条約を結べる所まで関係を改善してきたのだ。それを一時の迷いで無に帰すことなどしたくない。
しかしそれだけではベイエル王太子含め、反帝国心を抱く一部の過激な国民を抑えることは難しい。それだけ長年続いた帝国とのいがみ合いの代償は尾を引いており、無視出来ないほどなのである。せめて何か他にも反帝国派の一部で良いから納得させられるようなもっともらしい理由があれば、と国王は内心頭を抱えていた。
国王が助けを求めるように傍で控えてい宰相に目を向けると、宰相は何やら部下と小声でやり取りをしており、終わったと思えば国王に耳打ちをしてきた。
「陛下。シーウェルト殿下がたった今王城に到着したそうです。何やら陛下にお伝えしたいことがあるようで。通しますか?」
「シーウェルトが?また厄介な奴が……いや、何でもない。帝国に留学しているシーウェルトなら、何が起きているか知っているだろう。良い。通せ」
「仰せの通りに」
宰相は部下を一瞥すると部下は小さく頷いてその場を去っていった。それを見送った国王は、誰にも悟られないように小さくため息をついた。次から次へと厄介な事がやって来て、辟易としているのだ。
シーウェルトと言えば、メインデルトに比べれば遥かに優秀であるが、時たま洒落にならない大事を巻き起こす問題児である、というのが一般の評価だ。国王としてもシーウェルトの能力は高く評価しており、素行にさえ問題がなければそちらに王位を譲りたいとまで考えている。如何せんよくわからないスイッチが入ると暴走するという決定的な欠点があるため、王位は第一王子が継ぐという今までの慣習を無視してまで王位を譲るには踏み切れないのが現状ではあるが。
この留学で少しはまともになっていれば良いが。
国王はそんな希望的観測を抱きつつ、目は心労でどこか遠くを見つめてしまうのであった。
* * *
……まさか本当にまともになっているとは。
これは留学先から一時帰国したシーウェルトと対面した国王がまず思ったことである。
留学のために帝国へ送り出してからまだ半年も経っていないというのに、シーウェルトは国王の目から見て明らかに変わっていた。上辺ではこちらを敬いつつもどこか見下したような態度だったのが一変し、心の底から尊敬の意を表しているような目。異様な執着を見せる割には身につけたがらなかった空色のイヤリングを両耳から揺らし、どこか余裕のある様子で国王の前で跪いる。そういった小さな変化に気づいているのは国王だけであるが、国王にとっては一大事である。まさか問題児が更生して帰ってくるとは。シーウェルトの策略でほぼ無理矢理ねじ込まれた留学であったが、行かせた甲斐があったと国王は安堵するのであった。
だがしかし、今はそれ以上の不安要素がある。
「久しいな、シーウェルト。突然帰ってきたから驚いたぞ」
「知らせが直前になって申し訳ありません。至急ご相談したいことがありまして」
「……それは隣にいるアルットゥリ皇子と関係があることなのか?」
「ええ、それは勿論」
そうである。何故か国王の目の前にいる愚息は、帝国第二皇子と共にやって来たのである。先程まで帝国に攻め入る云々と啖呵を切っていたメインデルトは今にもアルットゥリに飛びかからん勢いで睨みつけている。その他反帝国派の貴族からも厳しい視線を向けられているアルットゥリだか、本人はどこ吹く風で真っ直ぐベイエル国王の方を向いていた。流石あの帝国の皇帝子息である、と国王は内心感心した。
「ただ今、帝国内では未曾有の事態が発生しており、こちら側から何かアクションを起こすには絶好の機会です。しかし、帝国に攻め入ろうなどと愚かなことを考えれば最後、返り討ちに遭って我が国の損失になることは必至。帝国としても、我々が何かした所で揺らぐほど脆弱ではないが、こちらに構っているほど暇では無いとのこと。そこでひとつ私の方から皇帝に交渉を持ちかけました」
「ちょっと待て!それは聞き捨てならないぞ!我が国がかの帝国に敵わないだと?ふざけた事を言うんじゃない!この帝国被れが!」
シーウェルトの言葉に横槍を入れてきたのは勿論、メインデルトである。その周りを囲む反帝国派の貴族達も、その通りであると言わんばかりにシーウェルトを睨みつけている。シーウェルトは右から左へと聞き流すように白けた表情を見せており、アルットゥリはただ一瞥するだけで特に何も反応しない。そんな態度にメインデルトはますます腹が立ち、ワナワナと怒りに震えた。
そんなメインデルトに国王は見える様にため息をついた。帝国に対して気弱な国王を見下しているメインデルトだが、流石に国王の機嫌を損ねすぎると立場が危うい。メインデルトは湧き上がる激情を苦虫を噛み潰したような表情で押し殺すしかなかった。
「メインデルト、お前は黙っとれ。今はシーウェルトに話を聞いているんだ。……それで?皇帝に一体何を交渉したんだ?」
国王の問いかけにシーウェルトは「待ってました!」と言わんばかりの笑顔を浮かべる。そして造形の良い口に綺麗な弧を描いたまま、その場に響く声で言葉を発した。
「はい。それはズバリ、魔法陣学の合同研究です」
「父上!帝国の情勢が不安定な今こそ形勢逆転のチャンスです!こんな好機、見逃せませんよ!」
「……しかし、帝国で今何が起きているのかハッキリわからない今、軽率に攻め入るのは時期尚早だ。多少の動揺では埋めきれないほど、我が国と帝国は軍事力に差が出来てしまっておるからな。それに、我が国と帝国とは友好条約が結ばれておる。簡単に反故するようでは他の国からの信頼をも失うぞ」
「そんなこと言っている場合ですか!長年の雪辱を晴らすチャンスですよ!国民もそれを望んでいます!」
王国貴族の重鎮たちに囲まれたベイエル国王に向けて怒号にも似た声を上げているのは、ベイエル王国王太子であるメインデルト・フォンス・モニク・テオ・ベイエルである。彼は過激な反帝国派であるため、この好機に帝国に攻め入りたいと考えているのだ。ベイエル国王はキンキンとした声を不愉快に思いつつ、何が最善の方法かを思案していた。
ベイエル国王としてはハーララ帝国との衝突は避けて出来るだけ穏便に済ませたい。やっと友好条約を結べる所まで関係を改善してきたのだ。それを一時の迷いで無に帰すことなどしたくない。
しかしそれだけではベイエル王太子含め、反帝国心を抱く一部の過激な国民を抑えることは難しい。それだけ長年続いた帝国とのいがみ合いの代償は尾を引いており、無視出来ないほどなのである。せめて何か他にも反帝国派の一部で良いから納得させられるようなもっともらしい理由があれば、と国王は内心頭を抱えていた。
国王が助けを求めるように傍で控えてい宰相に目を向けると、宰相は何やら部下と小声でやり取りをしており、終わったと思えば国王に耳打ちをしてきた。
「陛下。シーウェルト殿下がたった今王城に到着したそうです。何やら陛下にお伝えしたいことがあるようで。通しますか?」
「シーウェルトが?また厄介な奴が……いや、何でもない。帝国に留学しているシーウェルトなら、何が起きているか知っているだろう。良い。通せ」
「仰せの通りに」
宰相は部下を一瞥すると部下は小さく頷いてその場を去っていった。それを見送った国王は、誰にも悟られないように小さくため息をついた。次から次へと厄介な事がやって来て、辟易としているのだ。
シーウェルトと言えば、メインデルトに比べれば遥かに優秀であるが、時たま洒落にならない大事を巻き起こす問題児である、というのが一般の評価だ。国王としてもシーウェルトの能力は高く評価しており、素行にさえ問題がなければそちらに王位を譲りたいとまで考えている。如何せんよくわからないスイッチが入ると暴走するという決定的な欠点があるため、王位は第一王子が継ぐという今までの慣習を無視してまで王位を譲るには踏み切れないのが現状ではあるが。
この留学で少しはまともになっていれば良いが。
国王はそんな希望的観測を抱きつつ、目は心労でどこか遠くを見つめてしまうのであった。
* * *
……まさか本当にまともになっているとは。
これは留学先から一時帰国したシーウェルトと対面した国王がまず思ったことである。
留学のために帝国へ送り出してからまだ半年も経っていないというのに、シーウェルトは国王の目から見て明らかに変わっていた。上辺ではこちらを敬いつつもどこか見下したような態度だったのが一変し、心の底から尊敬の意を表しているような目。異様な執着を見せる割には身につけたがらなかった空色のイヤリングを両耳から揺らし、どこか余裕のある様子で国王の前で跪いる。そういった小さな変化に気づいているのは国王だけであるが、国王にとっては一大事である。まさか問題児が更生して帰ってくるとは。シーウェルトの策略でほぼ無理矢理ねじ込まれた留学であったが、行かせた甲斐があったと国王は安堵するのであった。
だがしかし、今はそれ以上の不安要素がある。
「久しいな、シーウェルト。突然帰ってきたから驚いたぞ」
「知らせが直前になって申し訳ありません。至急ご相談したいことがありまして」
「……それは隣にいるアルットゥリ皇子と関係があることなのか?」
「ええ、それは勿論」
そうである。何故か国王の目の前にいる愚息は、帝国第二皇子と共にやって来たのである。先程まで帝国に攻め入る云々と啖呵を切っていたメインデルトは今にもアルットゥリに飛びかからん勢いで睨みつけている。その他反帝国派の貴族からも厳しい視線を向けられているアルットゥリだか、本人はどこ吹く風で真っ直ぐベイエル国王の方を向いていた。流石あの帝国の皇帝子息である、と国王は内心感心した。
「ただ今、帝国内では未曾有の事態が発生しており、こちら側から何かアクションを起こすには絶好の機会です。しかし、帝国に攻め入ろうなどと愚かなことを考えれば最後、返り討ちに遭って我が国の損失になることは必至。帝国としても、我々が何かした所で揺らぐほど脆弱ではないが、こちらに構っているほど暇では無いとのこと。そこでひとつ私の方から皇帝に交渉を持ちかけました」
「ちょっと待て!それは聞き捨てならないぞ!我が国がかの帝国に敵わないだと?ふざけた事を言うんじゃない!この帝国被れが!」
シーウェルトの言葉に横槍を入れてきたのは勿論、メインデルトである。その周りを囲む反帝国派の貴族達も、その通りであると言わんばかりにシーウェルトを睨みつけている。シーウェルトは右から左へと聞き流すように白けた表情を見せており、アルットゥリはただ一瞥するだけで特に何も反応しない。そんな態度にメインデルトはますます腹が立ち、ワナワナと怒りに震えた。
そんなメインデルトに国王は見える様にため息をついた。帝国に対して気弱な国王を見下しているメインデルトだが、流石に国王の機嫌を損ねすぎると立場が危うい。メインデルトは湧き上がる激情を苦虫を噛み潰したような表情で押し殺すしかなかった。
「メインデルト、お前は黙っとれ。今はシーウェルトに話を聞いているんだ。……それで?皇帝に一体何を交渉したんだ?」
国王の問いかけにシーウェルトは「待ってました!」と言わんばかりの笑顔を浮かべる。そして造形の良い口に綺麗な弧を描いたまま、その場に響く声で言葉を発した。
「はい。それはズバリ、魔法陣学の合同研究です」
301
お気に入りに追加
3,827
あなたにおすすめの小説

前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。

公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。

悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。
みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。
男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。
メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。
奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。
pixivでは既に最終回まで投稿しています。

ブレスレットが運んできたもの
mahiro
BL
第一王子が15歳を迎える日、お祝いとは別に未来の妃を探すことを目的としたパーティーが開催することが発表された。
そのパーティーには身分関係なく未婚である女性や歳の近い女性全員に招待状が配られたのだという。
血の繋がりはないが訳あって一緒に住むことになった妹ーーーミシェルも例外ではなく招待されていた。
これまた俺ーーーアレットとは血の繋がりのない兄ーーーベルナールは妹大好きなだけあって大いに喜んでいたのだと思う。
俺はといえば会場のウェイターが足りないため人材募集が貼り出されていたので応募してみたらたまたま通った。
そして迎えた当日、グラスを片付けるため会場から出た所、廊下のすみに光輝く何かを発見し………?

魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます
オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。
魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。
幼い精霊を預けられたので、俺と主様が育ての父母になった件
雪玉 円記
BL
ハイマー辺境領主のグルシエス家に仕える、ディラン・サヘンドラ。
主である辺境伯グルシエス家三男、クリストファーと共に王立学園を卒業し、ハイマー領へと戻る。
その数日後、魔獣討伐のために騎士団と共に出撃したところ、幼い見た目の言葉を話せない子供を拾う。
リアンと名付けたその子供は、クリストファーの思惑でディランと彼を父母と認識してしまった。
個性豊かなグルシエス家、仕える面々、不思議な生き物たちに囲まれ、リアンはのびのびと暮らす。
ある日、世界的宗教であるマナ・ユリエ教の教団騎士であるエイギルがリアンを訪ねてきた。
リアンは次代の世界樹の精霊である。そのため、次のシンボルとして教団に居を移してほしい、と告げるエイギル。
だがリアンはそれを拒否する。リアンが嫌なら、と二人も支持する。
その判断が教皇アーシスの怒髪天をついてしまった。
数週間後、教団騎士団がハイマー辺境領邸を襲撃した。
ディランはリアンとクリストファーを守るため、リアンを迎えにきたエイギルと対峙する。
だが実力の差は大きく、ディランは斬り伏せられ、死の淵を彷徨う。
次に目が覚めた時、ディランはユグドラシルの元にいた。
ユグドラシルが用意したアフタヌーンティーを前に、意識が途絶えたあとのこと、自分とクリストファーの状態、リアンの決断、そして、何故自分とクリストファーがリアンの養親に選ばれたのかを聞かされる。
ユグドラシルに送り出され、意識が戻ったのは襲撃から数日後だった。
後日、リアンが拾ってきた不思議な生き物たちが実は四大元素の精霊たちであると知らされる。
彼らとグルシエス家中の協力を得て、ディランとクリストファーは鍛錬に励む。
一ヶ月後、ディランとクリスは四大精霊を伴い、教団本部がある隣国にいた。
ユグドラシルとリアンの意思を叶えるために。
そして、自分達を圧倒的戦闘力でねじ伏せたエイギルへのリベンジを果たすために──……。
※一部に流血を含む戦闘シーン、R-15程度のイチャイチャが含まれます。
※現在、改稿したものを順次投稿中です。
詳しくは最新の近況ボードをご覧ください。
勇者召喚に巻き込まれて追放されたのに、どうして王子のお前がついてくる。
イコ
BL
魔族と戦争を繰り広げている王国は、人材不足のために勇者召喚を行なった。
力ある勇者たちは優遇され、巻き込まれた主人公は追放される。
だが、そんな主人公に優しく声をかけてくれたのは、召喚した側の第五王子様だった。
イケメンの王子様の領地で一緒に領地経営? えっ、男女どっちでも結婚ができる?
頼りになる俺を手放したくないから結婚してほしい?
俺、男と結婚するのか?

悪役令息に転生したけど…俺…嫌われすぎ?
「ARIA」
BL
階段から落ちた衝撃であっけなく死んでしまった主人公はとある乙女ゲームの悪役令息に転生したが...主人公は乙女ゲームの家族から甘やかされて育ったというのを無視して存在を抹消されていた。
王道じゃないですけど王道です(何言ってんだ?)どちらかと言うとファンタジー寄り
更新頻度=適当
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる