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乗り越えるべき壁
甘く蕩けるような、恋人の時間
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ヴァイナモが、俺にキスをしてくれた。それも何時ぞや俺がヴァイナモにした触れるようなキスではなく、濃厚で蕩けてしまうようなキス。俺は気恥しさから涙目になりながらも、ヴァイナモのキスを必死で受け入れる。
ヴァイナモは何度も何度も執拗に角度を変えて、貪るようにキスをしてくる。ヴァイナモにそんな情熱的な一面があったことに驚きつつも、俺はヴァイナモに身を任せた。
「……んっ、ふっ……」
呼吸が苦しくなって少し口を開けると、自分とは思えないような艶やかな声が漏れた。俺が恥ずかしくなって顔を離そうとすると、ヴァイナモは俺の頭をがっしりと掴んで来た。そして俺の開かれた唇の隙間から、何やらヌメっとしたものが侵入してくる。それがヴァイナモの舌だとわかるのに、時間はかからなかった。
「ふっ、あぁっ……んっ……」
ディープキス。そんな単語が頭を過ぎった。俺はディープキスはおろか、普通のキスすらもヴァイナモが初めてだった。今世ではもちろん、前世でも。知識では知ってたけど、こんな感じなんだ……。というか、まさかヴァイナモがそこまでしてきてくれるなんて。しかもなんだか手馴れている気がする。少なくとも俺なんかよりは断然上手い。なんだこれ。ちょっと敗北感。
そんな余計なことを考えているのがヴァイナモにバレたのか否か、俺の意識をヴァイナモに向けさせるかのように、ヴァイナモは俺の舌を吸ってきた。突然未知の感覚に襲われた俺は、それまで考えていたことを全て忘却の彼方へかなぐり捨てて、ビクッと身体を揺らした。
「ふぁっ……うぁ、うぁいぃ……」
俺は必死にヴァイナモの名前を呼ぼうとした。だけどヴァイナモの舌が俺の舌に絡みついてきて、上手く言葉に出来なかった。ヴァイナモは舌でゆっくりと俺の舌を撫で、歯茎をなぞった。緩慢なその動きがかえって俺を敏感にさせ、俺は全身に熱が篭っていくのを感じた。
ヴァイナモの舌は俺の口内を余すことなく撫で回していく。その舌は優しくて、甘い。ぐちゅぐちゅと口内で俺の唾液とヴァイナモの唾液が混ざり合う音が、頭の中でいやらしく響いた。口の隙間からはしたなく唾液が伝っていくのを感じたが、俺にはそれを拭う余裕もない。頭の中がふわふわする。ただただヴァイナモの思うがままに口内をかき乱されるのに全神経を集中させる他、何も出来なかった。
どれだけヴァイナモに口内を弄ばれただろうか。俺がトロトロに溶けて足腰に力が入らなくなった頃、ヴァイナモはゆっくりと俺から唇を離した。唾液の糸が、艶めかしく俺とヴァイナモの唇を繋ぐ。俺がその場にへたれこみそうになるのを、ヴァイナモは両腕でしっかり抱きとめた。そしてもう一度、強く抱きしめられる。
「……すみません。つい、タガが外れて……」
「……いえ、これは私が望んだことですし……。それに、その……気持ち、良かったので……」
恐らくぐでぐでな俺を見て、やりすぎたと感じたのだろう。ヴァイナモの不安そうな声が聞こえてきたので、俺は息も整わないまま、思ったことを素直に伝えた。酸欠で頭が回らない。普段なら恥ずかしがって、そんなことは言えないだろう。でも、伝えなきゃいけないと思った。こんな深いキス、前世でも今世でも初めてだった。想いが通じあった相手とのキスは、こんなにも気持ちが良いだなんて、知らなかったんだ。
ヴァイナモはいつも俺を大切にしてくれて、こういう風に手を出してくることはなかった。恋人同士のアレコレも、俺の身体の負担となるからって、俺が成人するまで待つって言ってくれていた。普段のスキンシップだけでも十分に愛情は伝わって来ていたし、確かにそれも愛されてる、大事にされてるって感じがして嬉しかった。
だけど、やっぱりちょっと寂しかったんだ。ちょっとぐらい手を出してきても良いんじゃないかって、心の底では思ってたんだ。だから今回、こんな風に手を出してきてくれて、本当に嬉しかった。羞恥心を我慢してお強請りした甲斐があった。だからヴァイには、やり過ぎた不安がって欲しくない。
俺はヴァイナモの胸に顔を埋め、ギュッと抱き締め返した。ヴァイナモの身体が一瞬、ピクっと硬直したのを感じた。
「……まずいな。自制心が効かなくなりそうだ」
「……良いんですよ?もっと先のことをしても」
「……それ、わかってて煽ってるだろ。しないぞ。それはエルが大人になって、結婚してからって決めてる」
「……ふふっ。真面目だなぁ」
俺は残念に思いつつ、ヴァイナモらしいと思い、肩の力が抜けた。ヴァイナモが珍しく敬語じゃない話し方で俺と会話するので、俺も思わずくだけた口調になってしまった。そういえば俺たちって愛称で呼び合いながらも、ずっと敬語を使ってたんだよね。なんだかチグハグで、変なの。
「……ねえ、これからも2人きりの時だけでも良いから、こんな風にくだけた言葉遣いをしてくれない?もちろん私もそうするし」
「……良いんですか?」
「良いに決まってるじゃん。私から言い出したことなんだし」
「……そうか。ならそうさせてもらう」
「……ふふっ。嬉しい」
俺がヴァイナモの腕の中でニヨニヨしていると、ヴァイナモの抱きしめる力が一層強くなった。ヴァイナモも嬉しいって感じてくれてるのかな……。それなら良いな。
「……さあ、明日は早いんだ。早く寝るぞ、エル」
「そうですね。……一緒に寝ます?」
「……魅力的なお誘いだが、断らせてもらう。手を出さないと決めたし、寝不足になること間違いなしだからな。あと、口調。戻ってるぞ」
「あっ、すみません……じゃなくて、ごめん。丁寧語で話すのが癖になってて。……そう言えば今まで、こんな風にくだけた口調で誰かと話したことなかったな」
「……そうか。なら俺が初めてか」
「うん。ヴァイが初めて。他にも色んなことにおいて、ヴァイが初めてだよ」
「……そうか」
ヴァイナモは何かに耐えるように掠れた声でそう呟くと、俺の額に軽くキスを落とし、スッと俺から離れた。その顔はほのかに紅潮しており、視線を何処かへ逸らしていた。……可愛い。
「……じゃあ、おやすみ」
「……うん、おやすみ」
俺は名残惜しいと思いつつも、これ以上はヴァイナモの決心が揺らいでしまうだろうから、特に引き止めることもなくヴァイナモを見送った。ヴァイナモの気持ちも尊重してあげたいし、俺としても明日に備えて今日は早く休まなきゃだし。心做しか去っていくヴァイナモが早足だったのは、気の所為じゃないだろう。
バタンと閉じた扉を見つめながら、俺は笑みを零した。自室に来た時に感じていた不安などは綺麗さっぱり消え去っていた。俺はそっと指先で唇に触れ、ふふっと笑い声を漏らす。そして抱えきれなくなりそうなほどの幸福感に満たされながら、ベッドに横になった。
その日は何の憂いもなく、ぐっすりと眠りにつくことが出来た。
ヴァイナモは何度も何度も執拗に角度を変えて、貪るようにキスをしてくる。ヴァイナモにそんな情熱的な一面があったことに驚きつつも、俺はヴァイナモに身を任せた。
「……んっ、ふっ……」
呼吸が苦しくなって少し口を開けると、自分とは思えないような艶やかな声が漏れた。俺が恥ずかしくなって顔を離そうとすると、ヴァイナモは俺の頭をがっしりと掴んで来た。そして俺の開かれた唇の隙間から、何やらヌメっとしたものが侵入してくる。それがヴァイナモの舌だとわかるのに、時間はかからなかった。
「ふっ、あぁっ……んっ……」
ディープキス。そんな単語が頭を過ぎった。俺はディープキスはおろか、普通のキスすらもヴァイナモが初めてだった。今世ではもちろん、前世でも。知識では知ってたけど、こんな感じなんだ……。というか、まさかヴァイナモがそこまでしてきてくれるなんて。しかもなんだか手馴れている気がする。少なくとも俺なんかよりは断然上手い。なんだこれ。ちょっと敗北感。
そんな余計なことを考えているのがヴァイナモにバレたのか否か、俺の意識をヴァイナモに向けさせるかのように、ヴァイナモは俺の舌を吸ってきた。突然未知の感覚に襲われた俺は、それまで考えていたことを全て忘却の彼方へかなぐり捨てて、ビクッと身体を揺らした。
「ふぁっ……うぁ、うぁいぃ……」
俺は必死にヴァイナモの名前を呼ぼうとした。だけどヴァイナモの舌が俺の舌に絡みついてきて、上手く言葉に出来なかった。ヴァイナモは舌でゆっくりと俺の舌を撫で、歯茎をなぞった。緩慢なその動きがかえって俺を敏感にさせ、俺は全身に熱が篭っていくのを感じた。
ヴァイナモの舌は俺の口内を余すことなく撫で回していく。その舌は優しくて、甘い。ぐちゅぐちゅと口内で俺の唾液とヴァイナモの唾液が混ざり合う音が、頭の中でいやらしく響いた。口の隙間からはしたなく唾液が伝っていくのを感じたが、俺にはそれを拭う余裕もない。頭の中がふわふわする。ただただヴァイナモの思うがままに口内をかき乱されるのに全神経を集中させる他、何も出来なかった。
どれだけヴァイナモに口内を弄ばれただろうか。俺がトロトロに溶けて足腰に力が入らなくなった頃、ヴァイナモはゆっくりと俺から唇を離した。唾液の糸が、艶めかしく俺とヴァイナモの唇を繋ぐ。俺がその場にへたれこみそうになるのを、ヴァイナモは両腕でしっかり抱きとめた。そしてもう一度、強く抱きしめられる。
「……すみません。つい、タガが外れて……」
「……いえ、これは私が望んだことですし……。それに、その……気持ち、良かったので……」
恐らくぐでぐでな俺を見て、やりすぎたと感じたのだろう。ヴァイナモの不安そうな声が聞こえてきたので、俺は息も整わないまま、思ったことを素直に伝えた。酸欠で頭が回らない。普段なら恥ずかしがって、そんなことは言えないだろう。でも、伝えなきゃいけないと思った。こんな深いキス、前世でも今世でも初めてだった。想いが通じあった相手とのキスは、こんなにも気持ちが良いだなんて、知らなかったんだ。
ヴァイナモはいつも俺を大切にしてくれて、こういう風に手を出してくることはなかった。恋人同士のアレコレも、俺の身体の負担となるからって、俺が成人するまで待つって言ってくれていた。普段のスキンシップだけでも十分に愛情は伝わって来ていたし、確かにそれも愛されてる、大事にされてるって感じがして嬉しかった。
だけど、やっぱりちょっと寂しかったんだ。ちょっとぐらい手を出してきても良いんじゃないかって、心の底では思ってたんだ。だから今回、こんな風に手を出してきてくれて、本当に嬉しかった。羞恥心を我慢してお強請りした甲斐があった。だからヴァイには、やり過ぎた不安がって欲しくない。
俺はヴァイナモの胸に顔を埋め、ギュッと抱き締め返した。ヴァイナモの身体が一瞬、ピクっと硬直したのを感じた。
「……まずいな。自制心が効かなくなりそうだ」
「……良いんですよ?もっと先のことをしても」
「……それ、わかってて煽ってるだろ。しないぞ。それはエルが大人になって、結婚してからって決めてる」
「……ふふっ。真面目だなぁ」
俺は残念に思いつつ、ヴァイナモらしいと思い、肩の力が抜けた。ヴァイナモが珍しく敬語じゃない話し方で俺と会話するので、俺も思わずくだけた口調になってしまった。そういえば俺たちって愛称で呼び合いながらも、ずっと敬語を使ってたんだよね。なんだかチグハグで、変なの。
「……ねえ、これからも2人きりの時だけでも良いから、こんな風にくだけた言葉遣いをしてくれない?もちろん私もそうするし」
「……良いんですか?」
「良いに決まってるじゃん。私から言い出したことなんだし」
「……そうか。ならそうさせてもらう」
「……ふふっ。嬉しい」
俺がヴァイナモの腕の中でニヨニヨしていると、ヴァイナモの抱きしめる力が一層強くなった。ヴァイナモも嬉しいって感じてくれてるのかな……。それなら良いな。
「……さあ、明日は早いんだ。早く寝るぞ、エル」
「そうですね。……一緒に寝ます?」
「……魅力的なお誘いだが、断らせてもらう。手を出さないと決めたし、寝不足になること間違いなしだからな。あと、口調。戻ってるぞ」
「あっ、すみません……じゃなくて、ごめん。丁寧語で話すのが癖になってて。……そう言えば今まで、こんな風にくだけた口調で誰かと話したことなかったな」
「……そうか。なら俺が初めてか」
「うん。ヴァイが初めて。他にも色んなことにおいて、ヴァイが初めてだよ」
「……そうか」
ヴァイナモは何かに耐えるように掠れた声でそう呟くと、俺の額に軽くキスを落とし、スッと俺から離れた。その顔はほのかに紅潮しており、視線を何処かへ逸らしていた。……可愛い。
「……じゃあ、おやすみ」
「……うん、おやすみ」
俺は名残惜しいと思いつつも、これ以上はヴァイナモの決心が揺らいでしまうだろうから、特に引き止めることもなくヴァイナモを見送った。ヴァイナモの気持ちも尊重してあげたいし、俺としても明日に備えて今日は早く休まなきゃだし。心做しか去っていくヴァイナモが早足だったのは、気の所為じゃないだろう。
バタンと閉じた扉を見つめながら、俺は笑みを零した。自室に来た時に感じていた不安などは綺麗さっぱり消え去っていた。俺はそっと指先で唇に触れ、ふふっと笑い声を漏らす。そして抱えきれなくなりそうなほどの幸福感に満たされながら、ベッドに横になった。
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