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学園生活をエンジョイする
犬にしか見えん
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「はあ……朝からどっと疲れました……」
無事婚約を済ませた俺とヴァイナモは、玉座の間の前で待機していたサムエルと合流して、魔法陣実験をしているイキシアやヤルノの元へと向かっていた。平日は忙しくて中々顔を出せていないので、せめて休日だけでも実験に参加しようと思っていたのだ。それをいきなり父上に呼び出されたと思ったらトントン拍子でヴァイナモと婚約することになっていた。いや本気でどうしてそうなった。
「お疲れ様です~。これでお2人の仲も確固たるものになりましたね~」
「ですがこう言う大切なことは事前に伝えておいて欲しかったです……」
俺が小さく溜息をつくと、ヴァイナモが労うように俺の頭をポンポンと撫でてくれた。俺はそれが気持ち良くて、思わず目を細める。
「……ふふっ。初めはぎこちなかったですが、2人とも随分と恋人らしくなりましたね~」
「あっ、いやその、これは……」
「恥ずかしがらなくで良いですよ~。逆にダーヴィド先輩には是非ともその姿を見せてあげてください~。吐血して喜びますよ~」
サムエルの指摘にヴァイナモが慌てて俺から手を離した。しかしサムエルは揶揄っているのかわからない調子でダーヴィドの名を出す。そう言やサルメライネン伯爵領から帰って来てから全然ダーヴィドに会ってないな。まあダーヴィドは俺の専属護衛騎士ではないから仕方ないけど。
改めてお礼を言わないと。色々相談に乗ってくれたんだし。
……そうそう、お礼と言えば。
「……サムエル、助言ありがとうございます。お陰様で無事、横暴令嬢を聖歌部から自主退部させることが出来ました」
「本当ですかあ?僕が役に立ったのであれば嬉しいです~」
サムエルは得意気に胸を張った後、冗談めかして笑った。心做しか上機嫌な気がする。なんか良いことでもあったのかな?
「サラフィーナ姉上の話は効果覿面でした。なんだか想像以上に反応していた気がしましたが」
「知り合いでサラフィーナ殿下の噂に関する実体験をした方でもいたのではないですかあ?例えば、姉のように慕っていた歳の近い使用人見習いが、宮中に奉公することになったけど、雑音を鳴らして殿下の怒りを買ってクビになってしまった、とかあ」
「……えらく具体的な例ですね。何か知っているのですか?」
「僕が家名も知らない辺境伯令嬢について何か知っている訳ないじゃないですかあ」
「……確かにそれはそうですが」
笑って誤魔化すサムエルに、俺は訝しみの視線を送る。いくら想像力豊かでも、そんなピンポイントな例えを出すのは少し変だ。……まあサムエルは元々諜報員だったし、独自の情報網ある……んだと信じておこう。うん。
そうこうしているうちに、俺たちは近衛騎士団の訓練所までやって来た。実験の時ずっとここを使わせてもらってるけど、そろそろ迷惑になって来てないかな?頻度も増えたし。一度父上に相談しよっかな。
訓練所では朝早くから実験していたであろうエンケリ教の面々が休憩時間に入っており、各々雑談に花を咲かせていた。いち早く俺の存在に気づいたヤルノはこちらに駆け寄って来る。
「エルネスティ様、おはようございます」
「おはようございます、ヤルノ。すみません。実験を貴方達に丸投げしてしまって」
「いえいえ。時間がある時にしかやっていませんし、慣れればさほど苦ではない作業です。実験の終えた魔法陣は好きに使っても良いと言うことで、皆あんな風に発動させて楽しんでますし」
ヤルノが指差した先を見ると、クスターとイキシアが氷の魔法陣を発動させて目を輝かせていた。2人ともいつの間に仲良くなったんだ?まあイキシアの友好関係が広がることは良いことだから、寧ろウェルカムなんだけど。
「おーい、イキシアー!エルネスティ様がお越しになったぞー!」
ヤルノがイキシアに大声でそう呼びかけると、イキシアはこちらを振り返り、俺の顔を見て嬉しそうに駆け寄って来た。……だいぶ最初に比べて表情豊かになったな。良かった。
イキシアは俺の元に着くと、手に持っていたスケッチブックにペンを走らせ、俺に見せて来た。
[おはようございます、エルネスティ様]
不器用な文字でそう書かれており、俺は思わず笑みを零した。
「おはようございます、イキシア。文字の勉強は順調な様ですね」
イキシアは満面の笑みで頷いた。い、犬だ……完全にペットの犬だ……。尻尾を振り回してる姿が見える……。
「……さて、じゃあ今から俺はエルネスティ様と仕事の話があるから、イキシアはさっき教えた言葉を練習して暗記していてくれ」
ヤルノがそうイキシアに伝えると、イキシアは名残惜しそうに眉を下げるが、大人しく一礼して戻って行った。その哀愁漂う後ろ姿に、よくわからない罪悪感を覚えた。ヤルノは呆れたように肩を落とす。
「……イキシアは、なんであんなにエルネスティ様のことが好きなんでしょうね」
「……それは私にもわかりません」
「文字を教える際も、自分の名前より先にお2人の名前の書き方を覚えていましたし」
マジか。俺とヴァイナモの名前を覚えたって書く機会少ないだろうに。一体俺の何がイキシアの琴線に触れたんだ?
「……まあイキシアのことは一旦横に置いておいて、私がいない間の実験の結果を教えてくれますか?」
「仰せのままに」
ヤルノは美しい礼をして、説明に入った。
曰く魔法陣の効力は今の所多少の差異はあるものの、製品化するにあたってそこまで格差になるほどのものではないらしい。但し恋人にフラれて意気消沈していた男が展開すると、弱々しい魔法しか発動しなかったそうなので、何か強い感情があると顕著な差が出来てしまう可能性がある、とのこと。
「……そうですか。なら製品化する際は予め魔力を流し込んだ方が良さそうですね。何があって客側の精神状態が不安定になるかわかりませんし」
「また何か仮説が生まれる可能性があるので、引き続き実験はしていきますね」
「後、以前頼んでいた風魔法と氷魔法の二重魔法陣の検証も始めておいてください」
「かしこまりました」
ヤルノは恭しく頭を下げた後、ふと何かを気づいたような素振りを見せた。
「そう言えば、以前頼まれた封印魔法陣の方は作業が難航しているので、完成はまだ先になりそうです。すみません」
「いえ、あれは私の趣味の範疇なので、優先順位は低いですよ。それにあれは半永久的な魔法陣の展開を可能にする細工をしてあるので、余計に複雑になっていますし、時間がかかるのも無理はありません」
「……ああ、道理で今回の魔法陣は今までで発見した規則が通じなかったのですね」
ヤルノは納得するように頷いた。長年魔法陣の版画板を彫り続けた熟練の知恵がついたのか。……それ、魔法陣研究に使えるんじゃね?
「……その発見した規則とやらを、私に教えてくれませんか?」
「そう仰ると思ってましたので、文字に書き起こしておきましたよ」
「なんと!ありがとうございます!」
ヤルノは紙束を俺に差し出して来た。俺は早速紙束に目を通し始める。
……って、なんか多くない?これ全部ヤルノが気づいた魔法陣の規則性??凄いなヤルノ!意外と賢いんだな!
無事婚約を済ませた俺とヴァイナモは、玉座の間の前で待機していたサムエルと合流して、魔法陣実験をしているイキシアやヤルノの元へと向かっていた。平日は忙しくて中々顔を出せていないので、せめて休日だけでも実験に参加しようと思っていたのだ。それをいきなり父上に呼び出されたと思ったらトントン拍子でヴァイナモと婚約することになっていた。いや本気でどうしてそうなった。
「お疲れ様です~。これでお2人の仲も確固たるものになりましたね~」
「ですがこう言う大切なことは事前に伝えておいて欲しかったです……」
俺が小さく溜息をつくと、ヴァイナモが労うように俺の頭をポンポンと撫でてくれた。俺はそれが気持ち良くて、思わず目を細める。
「……ふふっ。初めはぎこちなかったですが、2人とも随分と恋人らしくなりましたね~」
「あっ、いやその、これは……」
「恥ずかしがらなくで良いですよ~。逆にダーヴィド先輩には是非ともその姿を見せてあげてください~。吐血して喜びますよ~」
サムエルの指摘にヴァイナモが慌てて俺から手を離した。しかしサムエルは揶揄っているのかわからない調子でダーヴィドの名を出す。そう言やサルメライネン伯爵領から帰って来てから全然ダーヴィドに会ってないな。まあダーヴィドは俺の専属護衛騎士ではないから仕方ないけど。
改めてお礼を言わないと。色々相談に乗ってくれたんだし。
……そうそう、お礼と言えば。
「……サムエル、助言ありがとうございます。お陰様で無事、横暴令嬢を聖歌部から自主退部させることが出来ました」
「本当ですかあ?僕が役に立ったのであれば嬉しいです~」
サムエルは得意気に胸を張った後、冗談めかして笑った。心做しか上機嫌な気がする。なんか良いことでもあったのかな?
「サラフィーナ姉上の話は効果覿面でした。なんだか想像以上に反応していた気がしましたが」
「知り合いでサラフィーナ殿下の噂に関する実体験をした方でもいたのではないですかあ?例えば、姉のように慕っていた歳の近い使用人見習いが、宮中に奉公することになったけど、雑音を鳴らして殿下の怒りを買ってクビになってしまった、とかあ」
「……えらく具体的な例ですね。何か知っているのですか?」
「僕が家名も知らない辺境伯令嬢について何か知っている訳ないじゃないですかあ」
「……確かにそれはそうですが」
笑って誤魔化すサムエルに、俺は訝しみの視線を送る。いくら想像力豊かでも、そんなピンポイントな例えを出すのは少し変だ。……まあサムエルは元々諜報員だったし、独自の情報網ある……んだと信じておこう。うん。
そうこうしているうちに、俺たちは近衛騎士団の訓練所までやって来た。実験の時ずっとここを使わせてもらってるけど、そろそろ迷惑になって来てないかな?頻度も増えたし。一度父上に相談しよっかな。
訓練所では朝早くから実験していたであろうエンケリ教の面々が休憩時間に入っており、各々雑談に花を咲かせていた。いち早く俺の存在に気づいたヤルノはこちらに駆け寄って来る。
「エルネスティ様、おはようございます」
「おはようございます、ヤルノ。すみません。実験を貴方達に丸投げしてしまって」
「いえいえ。時間がある時にしかやっていませんし、慣れればさほど苦ではない作業です。実験の終えた魔法陣は好きに使っても良いと言うことで、皆あんな風に発動させて楽しんでますし」
ヤルノが指差した先を見ると、クスターとイキシアが氷の魔法陣を発動させて目を輝かせていた。2人ともいつの間に仲良くなったんだ?まあイキシアの友好関係が広がることは良いことだから、寧ろウェルカムなんだけど。
「おーい、イキシアー!エルネスティ様がお越しになったぞー!」
ヤルノがイキシアに大声でそう呼びかけると、イキシアはこちらを振り返り、俺の顔を見て嬉しそうに駆け寄って来た。……だいぶ最初に比べて表情豊かになったな。良かった。
イキシアは俺の元に着くと、手に持っていたスケッチブックにペンを走らせ、俺に見せて来た。
[おはようございます、エルネスティ様]
不器用な文字でそう書かれており、俺は思わず笑みを零した。
「おはようございます、イキシア。文字の勉強は順調な様ですね」
イキシアは満面の笑みで頷いた。い、犬だ……完全にペットの犬だ……。尻尾を振り回してる姿が見える……。
「……さて、じゃあ今から俺はエルネスティ様と仕事の話があるから、イキシアはさっき教えた言葉を練習して暗記していてくれ」
ヤルノがそうイキシアに伝えると、イキシアは名残惜しそうに眉を下げるが、大人しく一礼して戻って行った。その哀愁漂う後ろ姿に、よくわからない罪悪感を覚えた。ヤルノは呆れたように肩を落とす。
「……イキシアは、なんであんなにエルネスティ様のことが好きなんでしょうね」
「……それは私にもわかりません」
「文字を教える際も、自分の名前より先にお2人の名前の書き方を覚えていましたし」
マジか。俺とヴァイナモの名前を覚えたって書く機会少ないだろうに。一体俺の何がイキシアの琴線に触れたんだ?
「……まあイキシアのことは一旦横に置いておいて、私がいない間の実験の結果を教えてくれますか?」
「仰せのままに」
ヤルノは美しい礼をして、説明に入った。
曰く魔法陣の効力は今の所多少の差異はあるものの、製品化するにあたってそこまで格差になるほどのものではないらしい。但し恋人にフラれて意気消沈していた男が展開すると、弱々しい魔法しか発動しなかったそうなので、何か強い感情があると顕著な差が出来てしまう可能性がある、とのこと。
「……そうですか。なら製品化する際は予め魔力を流し込んだ方が良さそうですね。何があって客側の精神状態が不安定になるかわかりませんし」
「また何か仮説が生まれる可能性があるので、引き続き実験はしていきますね」
「後、以前頼んでいた風魔法と氷魔法の二重魔法陣の検証も始めておいてください」
「かしこまりました」
ヤルノは恭しく頭を下げた後、ふと何かを気づいたような素振りを見せた。
「そう言えば、以前頼まれた封印魔法陣の方は作業が難航しているので、完成はまだ先になりそうです。すみません」
「いえ、あれは私の趣味の範疇なので、優先順位は低いですよ。それにあれは半永久的な魔法陣の展開を可能にする細工をしてあるので、余計に複雑になっていますし、時間がかかるのも無理はありません」
「……ああ、道理で今回の魔法陣は今までで発見した規則が通じなかったのですね」
ヤルノは納得するように頷いた。長年魔法陣の版画板を彫り続けた熟練の知恵がついたのか。……それ、魔法陣研究に使えるんじゃね?
「……その発見した規則とやらを、私に教えてくれませんか?」
「そう仰ると思ってましたので、文字に書き起こしておきましたよ」
「なんと!ありがとうございます!」
ヤルノは紙束を俺に差し出して来た。俺は早速紙束に目を通し始める。
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