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動き出す時
なかったことにしてたまるか
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「ちょっとダーヴィド!そんな引っ張らないでください!自分で行けますから!」
俺は俺の腕をグイグイ引っ張って廊下をズンズンと進むダーヴィドに抗議してた。善は急げと言うけど!俺is your主!そんな粗末に扱わないで!
何故そんな状況になっているのか。その理由は単純で、俺が自室で返事をすると決心していた所、ダーヴィドは俺の手首を掴んで立ち上がらせ、無邪気な満面の笑みを浮かべて俺をヴァイナモの元へ引っ張り始めたのだ。俺は前のめりになりながらも何とかダーヴィドについて行く。
俺が止めるよう言ってもダーヴィドは聞く耳を持たない……と言うかウキウキしすぎて俺の声が届いていない。全身から『この時を待ち侘びていた!!』って言うのが感じ取れて、俺は怒る気も失せた。
……まあダーヴィドは俺が自分の気持ちに気づいた時、俺に告白して欲しそうだったけど、最終的には俺の意思を尊重してくれてたし。寧ろ2人きりにならないように配慮してくれたし。今回も、返事しに行くって決めたのは俺だし。押しは強いけど無理矢理ではないから、憎めないんだよね。
そんなことを考えていると、急にダーヴィドは歩みを止め、近くを歩いていた騎士に話しかけた。
「あっ!そこの君!ヴァイナモどこにいるか知ってる!?」
「えっあっダーヴィド先輩!?ヴァイナモ先輩は、ええっと、さっきオリヴァ先輩と食堂の方へ行ったと思います!」
「ありがとう!」
話しかけられた新人らしき騎士が慌てふためきながらも答えると、ダーヴィドは律儀にお礼を言って食堂の方へ向き直った。てかダーヴィド、ヴァイナモがどこにいるかわかんなかったのね。あんな自信満々に歩いてたのに。ここまで無駄足だったのかよ!
てかいい加減歩きにくい!自分の足で行けるから!離してダーヴィド!
俺はダーヴィドの前に魔法で障壁を作り出して、強制的に止まるように仕向けた。ダーヴィドに対して魔法を使うのは憚られるけど、近衛騎士が皇子の言うことに耳を傾けないのがいけないんだからね!当然の対処……のはず、多分。
ダーヴィドは顔から障壁にぶつかったらしく、呻きながら俺の腕を掴んでいた手を離して両手で顔を覆った。
「……痛いです……」
「……すみません。私の声が聞こえてなかったようなので、つい……」
「えっ?殿下、何か仰ってました?」
「はい。自分で歩けるので腕を離して欲しい、と」
「誠に申し訳ございませんでした!」
キョトンとしていたダーヴィドは俺の言葉に青ざめて腰から直角に頭を下げた。本気で俺の声が聞こえてなかったみたいだ。どんだけ気が荒ぶってたんだよ。たかだか俺とヴァイナモの色恋沙汰で。
「……まあ別に構いませんが。この距離で私の声が届かないとは、どれだけ夢中になってたのですか」
「……いやあ、僭越ながらずっとこの時を待っていたので、気持ちが先走ってしまって……」
ダーヴィドは困ったように笑って後頭部に手を添えた。俺は仕方ないなと溜息をつく。全く、まだ俺がこの気持ちに自覚して1週間も経ってないのに、大袈裟だな。
……ん?いや、ちょっと待て。俺が自覚した時、何の意外性もなくダーヴィドとか他の騎士たちは受け入れていたよな?つまるところ俺がヴァイナモが好きなことは、俺の自覚前から周知の事実だった?いや、まさかそんな。
「……あの、ちなみにずっと、とはどれくらい前から待ち侘びていたのですか……?」
「えっとですね……かれこれ3年になるでしょうか」
「さっ、3年!?」
ダーヴィドがさらりと恐ろしいことを言った。待って、3年前って俺10歳だよ!?そんな時から『はよくっつけ!』って思ってたの!?なんで!?あの頃はまだ純粋な主の信頼と騎士の忠誠って関係だった……はず、多分。俺いつからヴァイナモのことが好きかわかんないから断言は出来ないけど。
ダーヴィドは目をギラギラさせて俺に詰め寄って来た。
「3年も焦らされたんですから、今日こそはめでたくくっついてもらいますよ!」
「わかりました、わかりましたから!近いです!」
俺が後退るとダーヴィドはハッとなって一歩下がって咳払いをした。いや、誤魔化せてないから。全く、しょうがないなあ。
* * *
「……この中にヴァイナモがいる……うう、緊張してきました」
「今更ひよっても遅いですよ!行きましょう!」
食堂前までやって来た俺は、いざ返事をするとなると緊張して来て、食堂の扉を開けずにいた。いや、向こうの気持ちはもう知ってるから、後は俺も同じだと言うことを伝えるだけなんだけどね。勇気を振り絞って告白してくれたヴァイナモに比べたら何倍も楽なのはわかってる。
ダーヴィドは俺を励ましつつも、俺が覚悟を決めるまで待ってくれている。ここで無理矢理扉を開いて俺をヴァイナモの前に突き出さない所が、ダーヴィドの株が高い理由だ。
俺は目を瞑って何度も深呼吸を繰り返した。大丈夫、大丈夫。いける。俺なら出来る。そう自分に暗示をかけながら。
そして恐る恐る扉を押して、食堂に入った。食堂ではヴァイナモがオリヴァが何かを話していたようで、2人同時にこちらを振り返った。ヴァイナモははち切れんばかりに目を見開き固まっており、オリヴァは「やっと来たか」と言わんばかりに肩を落とした。
「……エルネスティ、様」
「ヴァイナモ、少し話があります」
ヴァイナモは俺の真剣な様子に圧倒されたのか、ごくんと唾を飲み込んだ。その間ダーヴィドはオリヴァを連れて食堂を出て行く。俺は何も言ってないのに、気を使ってくれたみたいだ。ありがとう。流石に人前で告白の返事をするのは恥ずかしい。
「……その、話、と言うのは」
「……ヴァイナモの告白の返事をしようと思いまして」
ヴァイナモは悲痛そうに顔を歪めた。やっぱりこんな早くに返事をするのは変かな。でも曖昧な関係のままでいるのも嫌だし。ヴァイナモの隣はいつも気を許せる場所であって欲しい。
「……あの、私は……」
「すみません」
俺が話し始めようとした時、ヴァイナモがそれに被せるように謝って来た。俺はいきなり謝られたことに驚いて、思わず言葉を飲み込んだ。
「いきなり変なことを言い出してエルネスティ様を困らせて、本当にすみません。エルネスティ様のお気に障るようでしたら、なかったことにしても構いませんから」
「……はっ?」
ヴァイナモは居心地が悪そうに目を逸らして戯言を口にした。俺はそれを理解することが出来ない。何だって?なかったことにしても良い?
ヴァイナモにとって、あの告白はその程度のものだったのか?
「……あの告白は軽い気持ちだったのですか?」
「……いえ、確かに思わず口から零れてしまったことは否定しませんが、この気持ちは本気です」
ヴァイナモは戸惑いつつも正直に答えてくれた。良かった。ここであの告白は冗談でした、とか言われたら俺もう生きていけない所だった。
多分ヴァイナモはあの告白で俺が困ってるって思ってるんだろうな。まあ『考える時間をください』なんて『今までそんな風に思ったことがありません』って言ってるようなものだしな。それは俺の落ち度だ。
でも、せっかくヴァイナモが告白してくれたのに、なかったことにしてたまるか。
俺はそう決意してギュッと拳を握り、真っ直ぐヴァイナモを見つめて言った。
「……それなら、なかったことになんてしませんよ」
俺は俺の腕をグイグイ引っ張って廊下をズンズンと進むダーヴィドに抗議してた。善は急げと言うけど!俺is your主!そんな粗末に扱わないで!
何故そんな状況になっているのか。その理由は単純で、俺が自室で返事をすると決心していた所、ダーヴィドは俺の手首を掴んで立ち上がらせ、無邪気な満面の笑みを浮かべて俺をヴァイナモの元へ引っ張り始めたのだ。俺は前のめりになりながらも何とかダーヴィドについて行く。
俺が止めるよう言ってもダーヴィドは聞く耳を持たない……と言うかウキウキしすぎて俺の声が届いていない。全身から『この時を待ち侘びていた!!』って言うのが感じ取れて、俺は怒る気も失せた。
……まあダーヴィドは俺が自分の気持ちに気づいた時、俺に告白して欲しそうだったけど、最終的には俺の意思を尊重してくれてたし。寧ろ2人きりにならないように配慮してくれたし。今回も、返事しに行くって決めたのは俺だし。押しは強いけど無理矢理ではないから、憎めないんだよね。
そんなことを考えていると、急にダーヴィドは歩みを止め、近くを歩いていた騎士に話しかけた。
「あっ!そこの君!ヴァイナモどこにいるか知ってる!?」
「えっあっダーヴィド先輩!?ヴァイナモ先輩は、ええっと、さっきオリヴァ先輩と食堂の方へ行ったと思います!」
「ありがとう!」
話しかけられた新人らしき騎士が慌てふためきながらも答えると、ダーヴィドは律儀にお礼を言って食堂の方へ向き直った。てかダーヴィド、ヴァイナモがどこにいるかわかんなかったのね。あんな自信満々に歩いてたのに。ここまで無駄足だったのかよ!
てかいい加減歩きにくい!自分の足で行けるから!離してダーヴィド!
俺はダーヴィドの前に魔法で障壁を作り出して、強制的に止まるように仕向けた。ダーヴィドに対して魔法を使うのは憚られるけど、近衛騎士が皇子の言うことに耳を傾けないのがいけないんだからね!当然の対処……のはず、多分。
ダーヴィドは顔から障壁にぶつかったらしく、呻きながら俺の腕を掴んでいた手を離して両手で顔を覆った。
「……痛いです……」
「……すみません。私の声が聞こえてなかったようなので、つい……」
「えっ?殿下、何か仰ってました?」
「はい。自分で歩けるので腕を離して欲しい、と」
「誠に申し訳ございませんでした!」
キョトンとしていたダーヴィドは俺の言葉に青ざめて腰から直角に頭を下げた。本気で俺の声が聞こえてなかったみたいだ。どんだけ気が荒ぶってたんだよ。たかだか俺とヴァイナモの色恋沙汰で。
「……まあ別に構いませんが。この距離で私の声が届かないとは、どれだけ夢中になってたのですか」
「……いやあ、僭越ながらずっとこの時を待っていたので、気持ちが先走ってしまって……」
ダーヴィドは困ったように笑って後頭部に手を添えた。俺は仕方ないなと溜息をつく。全く、まだ俺がこの気持ちに自覚して1週間も経ってないのに、大袈裟だな。
……ん?いや、ちょっと待て。俺が自覚した時、何の意外性もなくダーヴィドとか他の騎士たちは受け入れていたよな?つまるところ俺がヴァイナモが好きなことは、俺の自覚前から周知の事実だった?いや、まさかそんな。
「……あの、ちなみにずっと、とはどれくらい前から待ち侘びていたのですか……?」
「えっとですね……かれこれ3年になるでしょうか」
「さっ、3年!?」
ダーヴィドがさらりと恐ろしいことを言った。待って、3年前って俺10歳だよ!?そんな時から『はよくっつけ!』って思ってたの!?なんで!?あの頃はまだ純粋な主の信頼と騎士の忠誠って関係だった……はず、多分。俺いつからヴァイナモのことが好きかわかんないから断言は出来ないけど。
ダーヴィドは目をギラギラさせて俺に詰め寄って来た。
「3年も焦らされたんですから、今日こそはめでたくくっついてもらいますよ!」
「わかりました、わかりましたから!近いです!」
俺が後退るとダーヴィドはハッとなって一歩下がって咳払いをした。いや、誤魔化せてないから。全く、しょうがないなあ。
* * *
「……この中にヴァイナモがいる……うう、緊張してきました」
「今更ひよっても遅いですよ!行きましょう!」
食堂前までやって来た俺は、いざ返事をするとなると緊張して来て、食堂の扉を開けずにいた。いや、向こうの気持ちはもう知ってるから、後は俺も同じだと言うことを伝えるだけなんだけどね。勇気を振り絞って告白してくれたヴァイナモに比べたら何倍も楽なのはわかってる。
ダーヴィドは俺を励ましつつも、俺が覚悟を決めるまで待ってくれている。ここで無理矢理扉を開いて俺をヴァイナモの前に突き出さない所が、ダーヴィドの株が高い理由だ。
俺は目を瞑って何度も深呼吸を繰り返した。大丈夫、大丈夫。いける。俺なら出来る。そう自分に暗示をかけながら。
そして恐る恐る扉を押して、食堂に入った。食堂ではヴァイナモがオリヴァが何かを話していたようで、2人同時にこちらを振り返った。ヴァイナモははち切れんばかりに目を見開き固まっており、オリヴァは「やっと来たか」と言わんばかりに肩を落とした。
「……エルネスティ、様」
「ヴァイナモ、少し話があります」
ヴァイナモは俺の真剣な様子に圧倒されたのか、ごくんと唾を飲み込んだ。その間ダーヴィドはオリヴァを連れて食堂を出て行く。俺は何も言ってないのに、気を使ってくれたみたいだ。ありがとう。流石に人前で告白の返事をするのは恥ずかしい。
「……その、話、と言うのは」
「……ヴァイナモの告白の返事をしようと思いまして」
ヴァイナモは悲痛そうに顔を歪めた。やっぱりこんな早くに返事をするのは変かな。でも曖昧な関係のままでいるのも嫌だし。ヴァイナモの隣はいつも気を許せる場所であって欲しい。
「……あの、私は……」
「すみません」
俺が話し始めようとした時、ヴァイナモがそれに被せるように謝って来た。俺はいきなり謝られたことに驚いて、思わず言葉を飲み込んだ。
「いきなり変なことを言い出してエルネスティ様を困らせて、本当にすみません。エルネスティ様のお気に障るようでしたら、なかったことにしても構いませんから」
「……はっ?」
ヴァイナモは居心地が悪そうに目を逸らして戯言を口にした。俺はそれを理解することが出来ない。何だって?なかったことにしても良い?
ヴァイナモにとって、あの告白はその程度のものだったのか?
「……あの告白は軽い気持ちだったのですか?」
「……いえ、確かに思わず口から零れてしまったことは否定しませんが、この気持ちは本気です」
ヴァイナモは戸惑いつつも正直に答えてくれた。良かった。ここであの告白は冗談でした、とか言われたら俺もう生きていけない所だった。
多分ヴァイナモはあの告白で俺が困ってるって思ってるんだろうな。まあ『考える時間をください』なんて『今までそんな風に思ったことがありません』って言ってるようなものだしな。それは俺の落ち度だ。
でも、せっかくヴァイナモが告白してくれたのに、なかったことにしてたまるか。
俺はそう決意してギュッと拳を握り、真っ直ぐヴァイナモを見つめて言った。
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