96 / 221
動き出す時
食事会の準備
しおりを挟む
その後俺はヴァイナモとオセロをしなが、ヴァイナモから色んな話を聞いた。ヴァイナモは決して話し上手ではないから少し淡々としてたけど、それが逆に俺に笑いをもたらした。そして少しずつヴァイナモを知って行くワクワクと満足感。幸せだなあとしみじみ感じる。
「へえ。お気に入りの場所は砂浜、ですか」
「はい。夕方頃に行くと夕日が海面に反射してとても綺麗なのですよ」
ヴァイナモが黒の石を置いて白を黒にひっくり返す。俺はムッとなりながらも、反撃のように白の石を置いて黒を白にひっくり返した。
「見てみたいですね」
「行きましょう。2週間もあれば、一日ぐらい行ける日があるはずです」
「そうですね。楽しみです」
それまで淡々と話していたヴァイナモが、珍しく手に持つ石を弄って少し気を高揚させているのが見て取れた。本当にお気に入りの場所なんだろう。……夕日の砂浜か。綺麗だろうな。行きたいな。
ヴァイナモが黒の石を置き、俺が次にどこに置こうかと考えている最中、部屋の扉がノックされた。俺が入室の許可を出すと、護衛騎士の一人が入って来た。
「殿下。料理人の方から、食事会で試食用に出す料理の見本が完成したと報告が来ました」
「ああ、そうなのですね。わかりました。確認しに行きましょう」
俺は騎士の報告に返事をし、石を適当な場所に置いて黒を白にひっくり返してから立ち上がった。食事会とはパロメロ皇国との友好を深める名目で、パロメロ皇国の大使に海の死神を咀嚼する姿を見せつける会のことだ。当日は少し先だが、その前に相手にお出しする料理に不備がないかチェックする。大使は美食家であり、料理にはうるさいと聞くからね。中途半端なものを出してしまっては、帝国の面目が丸潰れだ。
他の料理は俺の専門外だけど、海の死神料理は俺が確認しないといけない。他の人は食べたがらないし、食べ慣れないならそもそも良い悪いがわからないからね。
「では、ヴァイナモ。この続きは後に持ち越して、調理場まで行きましょうか」
「かしこまりました、エルネスティ様」
ヴァイナモはスッと立ち上がり、手を胸に添えて恭しく頭を下げた。俺は呼びに来た騎士に調理場までの案内を頼み、ヴァイナモは俺の後をついて来る形で俺の背後に回った。俺は何となくそれが寂しくて、ヴァイナモの方を振り返る。
「……どうしました?エルネスティ様」
「……後ろではなく、私の横に来てくれませんか?」
「えっ?いえ、騎士として……いや、わかりました。ではお隣を失礼します」
ヴァイナモは一礼して俺の隣に来た。……うん。落ち着く。余は満足じゃ。
「……そう言えば、エルネスティ様。食事会にお出しする料理はエルネスティ様や陛下が召し上がったものと同じなのですか?」
俺が頬を緩めていると、ヴァイナモがふと疑問に思ったことを口にした。レシピを考えて料理人に教えたのはウーノさんだけど、マナーとかパロメロ皇国の文化などを考慮して俺が色々と助言したから、俺はどんな料理が出されるか知っているのだ。
俺はヴァイナモの問にフルフルと首を振った。
「いいえ。流石に海の死神を食すことに批判的な方に丸茹でを出す訳にはいきません」
「確かに最初からアレにチャレンジする気にはなりませんね……」
「それに今回は他国との公式な食事会なので、手で掴んでかぶりつくような料理はマナー的によろしくありませんし」
「……陛下の御膳にお出ししていませんでした?」
「まあアレは非公式なものですし、父上が気にしてなかったのでセーフですよ」
ヴァイナモは知らず知らずのうちに危険な橋を渡っていたウーノさんに同情の念を送った。まあウーノさんはマナーを知らないことも父上はわかっていただろうし、それ以上に美味しくて満足だったから、わざわざウーノさんの立場を悪くするようなことを言わなかったんだろうな。また今度基本的なマナーを教えてあげよう。
「……話を戻しますが、それなら今回はどのような料理をお出しするのでしょうか」
「ふふふ。着いてからのお楽しみです!ヴァイナモも試食しますか?」
「……そうですね。見た目で拒否反応が出なければ、挑戦したいと思います」
ヴァイナモは少し頬を引き攣らせながらそう言った。以前一度、定食屋の日替わり定食で海の死神料理に挑戦したんだけど、見た目が受けつけなくて断念したんだよな。まあ初挑戦がタコの足を丸ごと素揚げしたものだったからね!足が気持ち悪いと思ってたら無理だわ!
ウーノさん、もうちょい海の死神料理初心者に易しい料理を提供すれば良いのにな……。まああの人は感覚で料理を決めるから、『このタコはこの食い方が一番美味いんだ!』ってあんな堂々と言われたら『アッハイ』としか言いようがないよね。
そんな会話をしている最中、案内役の騎士がこちらをじっと見ていることに気づいた。
「……ダーヴィドが言ってたのは、このことか……」
「えっ?何か言いましたか?」
「あっ、いえ。何でもありません」
その騎士がぼそりと何かを呟いたので聞き返すと、騎士はバッと口を片手塞いでブンブンと首を横に振った。……何か怪しいぞ。めっちゃ気になる!
「……本当ですか?」
「本当です本当です。……あっ!着きましたよ!」
タラタラと冷や汗をかいていた騎士は、調理場に着いたのをいいことに話を強引に変えてきた。……まあ顔は覚えたし、気になったら後で問い正そう。
俺は訝しみながらも、気分を切り替えて調理場に入った。
* * *
「殿下!料理が完成致しました。毒味は済ませてあります。どうぞ味見をよろしくお願いします」
調理場に入ると料理人が緊張の面持ちで俺を料理の所へ案内した。俺は美味しそうな匂いが充満している調理場に、胸を躍らせる。
「ふわあ!美味しそうですね!」
「……エルネスティ様、これは?」
「海の死神とニラのチヂミですね」
ヴァイナモはしげしげとチヂミをあらゆる方向から観察する。ウーノさん曰く「たこ焼きを作りたいが、それ専用の焼き器を作るのも面倒だし、鰹節や青のりは良い食材がない」とのこと。
でもウーノさん、気合いで納豆と醤油作り出したんだから、鰹節や青のりも作れそう。てか口振り的に作れるんだろうな。良い食材に巡り会ってないだけで。なんで作り方知ってんだ?前世で一体何してたんだ??
まあでも、そうなら俺はペッテリの伝手でたこ焼き器発注しようかな。たこ焼き食べたい。
「……これをメニューとして出すのですか?」
「いえ、これはパロメロ皇国の大使が海の死神を試食したいと申し出た時のための料理で、食事には出しません。大使にはまず普通の料理をお出しして、目の前で私がひと目で海の死神だとわかるような料理を食べるつもりです」
俺はヴァイナモの質問に答えた後、一口サイズに切り分けられたチヂミを食べた。……タコのチヂミとか初めて食べたな。美味しい。
「うん。とても美味しいですね。これならお出ししても問題ないでしょう」
「ありがとうございます」
俺の言葉に料理人は恭しく頭を下げた。ヴァイナモは俺とチヂミに視線を彷徨わせながせ、顔を青くして不安げに呟く。
「隠れているから、俺でも食べられるか……?」
いや、無理して食べる必要はないからね!?
「へえ。お気に入りの場所は砂浜、ですか」
「はい。夕方頃に行くと夕日が海面に反射してとても綺麗なのですよ」
ヴァイナモが黒の石を置いて白を黒にひっくり返す。俺はムッとなりながらも、反撃のように白の石を置いて黒を白にひっくり返した。
「見てみたいですね」
「行きましょう。2週間もあれば、一日ぐらい行ける日があるはずです」
「そうですね。楽しみです」
それまで淡々と話していたヴァイナモが、珍しく手に持つ石を弄って少し気を高揚させているのが見て取れた。本当にお気に入りの場所なんだろう。……夕日の砂浜か。綺麗だろうな。行きたいな。
ヴァイナモが黒の石を置き、俺が次にどこに置こうかと考えている最中、部屋の扉がノックされた。俺が入室の許可を出すと、護衛騎士の一人が入って来た。
「殿下。料理人の方から、食事会で試食用に出す料理の見本が完成したと報告が来ました」
「ああ、そうなのですね。わかりました。確認しに行きましょう」
俺は騎士の報告に返事をし、石を適当な場所に置いて黒を白にひっくり返してから立ち上がった。食事会とはパロメロ皇国との友好を深める名目で、パロメロ皇国の大使に海の死神を咀嚼する姿を見せつける会のことだ。当日は少し先だが、その前に相手にお出しする料理に不備がないかチェックする。大使は美食家であり、料理にはうるさいと聞くからね。中途半端なものを出してしまっては、帝国の面目が丸潰れだ。
他の料理は俺の専門外だけど、海の死神料理は俺が確認しないといけない。他の人は食べたがらないし、食べ慣れないならそもそも良い悪いがわからないからね。
「では、ヴァイナモ。この続きは後に持ち越して、調理場まで行きましょうか」
「かしこまりました、エルネスティ様」
ヴァイナモはスッと立ち上がり、手を胸に添えて恭しく頭を下げた。俺は呼びに来た騎士に調理場までの案内を頼み、ヴァイナモは俺の後をついて来る形で俺の背後に回った。俺は何となくそれが寂しくて、ヴァイナモの方を振り返る。
「……どうしました?エルネスティ様」
「……後ろではなく、私の横に来てくれませんか?」
「えっ?いえ、騎士として……いや、わかりました。ではお隣を失礼します」
ヴァイナモは一礼して俺の隣に来た。……うん。落ち着く。余は満足じゃ。
「……そう言えば、エルネスティ様。食事会にお出しする料理はエルネスティ様や陛下が召し上がったものと同じなのですか?」
俺が頬を緩めていると、ヴァイナモがふと疑問に思ったことを口にした。レシピを考えて料理人に教えたのはウーノさんだけど、マナーとかパロメロ皇国の文化などを考慮して俺が色々と助言したから、俺はどんな料理が出されるか知っているのだ。
俺はヴァイナモの問にフルフルと首を振った。
「いいえ。流石に海の死神を食すことに批判的な方に丸茹でを出す訳にはいきません」
「確かに最初からアレにチャレンジする気にはなりませんね……」
「それに今回は他国との公式な食事会なので、手で掴んでかぶりつくような料理はマナー的によろしくありませんし」
「……陛下の御膳にお出ししていませんでした?」
「まあアレは非公式なものですし、父上が気にしてなかったのでセーフですよ」
ヴァイナモは知らず知らずのうちに危険な橋を渡っていたウーノさんに同情の念を送った。まあウーノさんはマナーを知らないことも父上はわかっていただろうし、それ以上に美味しくて満足だったから、わざわざウーノさんの立場を悪くするようなことを言わなかったんだろうな。また今度基本的なマナーを教えてあげよう。
「……話を戻しますが、それなら今回はどのような料理をお出しするのでしょうか」
「ふふふ。着いてからのお楽しみです!ヴァイナモも試食しますか?」
「……そうですね。見た目で拒否反応が出なければ、挑戦したいと思います」
ヴァイナモは少し頬を引き攣らせながらそう言った。以前一度、定食屋の日替わり定食で海の死神料理に挑戦したんだけど、見た目が受けつけなくて断念したんだよな。まあ初挑戦がタコの足を丸ごと素揚げしたものだったからね!足が気持ち悪いと思ってたら無理だわ!
ウーノさん、もうちょい海の死神料理初心者に易しい料理を提供すれば良いのにな……。まああの人は感覚で料理を決めるから、『このタコはこの食い方が一番美味いんだ!』ってあんな堂々と言われたら『アッハイ』としか言いようがないよね。
そんな会話をしている最中、案内役の騎士がこちらをじっと見ていることに気づいた。
「……ダーヴィドが言ってたのは、このことか……」
「えっ?何か言いましたか?」
「あっ、いえ。何でもありません」
その騎士がぼそりと何かを呟いたので聞き返すと、騎士はバッと口を片手塞いでブンブンと首を横に振った。……何か怪しいぞ。めっちゃ気になる!
「……本当ですか?」
「本当です本当です。……あっ!着きましたよ!」
タラタラと冷や汗をかいていた騎士は、調理場に着いたのをいいことに話を強引に変えてきた。……まあ顔は覚えたし、気になったら後で問い正そう。
俺は訝しみながらも、気分を切り替えて調理場に入った。
* * *
「殿下!料理が完成致しました。毒味は済ませてあります。どうぞ味見をよろしくお願いします」
調理場に入ると料理人が緊張の面持ちで俺を料理の所へ案内した。俺は美味しそうな匂いが充満している調理場に、胸を躍らせる。
「ふわあ!美味しそうですね!」
「……エルネスティ様、これは?」
「海の死神とニラのチヂミですね」
ヴァイナモはしげしげとチヂミをあらゆる方向から観察する。ウーノさん曰く「たこ焼きを作りたいが、それ専用の焼き器を作るのも面倒だし、鰹節や青のりは良い食材がない」とのこと。
でもウーノさん、気合いで納豆と醤油作り出したんだから、鰹節や青のりも作れそう。てか口振り的に作れるんだろうな。良い食材に巡り会ってないだけで。なんで作り方知ってんだ?前世で一体何してたんだ??
まあでも、そうなら俺はペッテリの伝手でたこ焼き器発注しようかな。たこ焼き食べたい。
「……これをメニューとして出すのですか?」
「いえ、これはパロメロ皇国の大使が海の死神を試食したいと申し出た時のための料理で、食事には出しません。大使にはまず普通の料理をお出しして、目の前で私がひと目で海の死神だとわかるような料理を食べるつもりです」
俺はヴァイナモの質問に答えた後、一口サイズに切り分けられたチヂミを食べた。……タコのチヂミとか初めて食べたな。美味しい。
「うん。とても美味しいですね。これならお出ししても問題ないでしょう」
「ありがとうございます」
俺の言葉に料理人は恭しく頭を下げた。ヴァイナモは俺とチヂミに視線を彷徨わせながせ、顔を青くして不安げに呟く。
「隠れているから、俺でも食べられるか……?」
いや、無理して食べる必要はないからね!?
280
お気に入りに追加
3,828
あなたにおすすめの小説

田舎育ちの天然令息、姉様の嫌がった婚約を押し付けられるも同性との婚約に困惑。その上性別は絶対バレちゃいけないのに、即行でバレた!?
下菊みこと
BL
髪色が呪われた黒であったことから両親から疎まれ、隠居した父方の祖父母のいる田舎で育ったアリスティア・ベレニス・カサンドル。カサンドル侯爵家のご令息として恥ずかしくない教養を祖父母の教えの元身につけた…のだが、農作業の手伝いの方が貴族として過ごすより好き。
そんなアリスティア十八歳に急な婚約が持ち上がった。アリスティアの双子の姉、アナイス・セレスト・カサンドル。アリスティアとは違い金の御髪の彼女は侯爵家で大変かわいがられていた。そんなアナイスに、とある同盟国の公爵家の当主との婚約が持ちかけられたのだが、アナイスは婿を取ってカサンドル家を継ぎたいからと男であるアリスティアに婚約を押し付けてしまう。アリスティアとアナイスは髪色以外は見た目がそっくりで、アリスティアは田舎に引っ込んでいたためいけてしまった。
アリスは自分の性別がバレたらどうなるか、また自分の呪われた黒を見て相手はどう思うかと心配になった。そして顔合わせすることになったが、なんと公爵家の執事長に性別が即行でバレた。
公爵家には公爵と歳の離れた腹違いの弟がいる。前公爵の正妻との唯一の子である。公爵は、正当な継承権を持つ正妻の息子があまりにも幼く家を継げないため、妾腹でありながら爵位を継承したのだ。なので公爵の後を継ぐのはこの弟と決まっている。そのため公爵に必要なのは同盟国の有力貴族との縁のみ。嫁が子供を産む必要はない。
アリスティアが男であることがバレたら捨てられると思いきや、公爵の弟に懐かれたアリスティアは公爵に「家同士の婚姻という事実だけがあれば良い」と言われてそのまま公爵家で暮らすことになる。
一方婚約者、二十五歳のクロヴィス・シリル・ドナシアンは嫁に来たのが男で困惑。しかし可愛い弟と仲良くなるのが早かったのと弟について黙って結婚しようとしていた負い目でアリスティアを追い出す気になれず婚約を結ぶことに。
これはそんなクロヴィスとアリスティアが少しずつ近づいていき、本物の夫婦になるまでの記録である。
小説家になろう様でも2023年 03月07日 15時11分から投稿しています。

マリオネットが、糸を断つ時。
せんぷう
BL
異世界に転生したが、かなり不遇な第二の人生待ったなし。
オレの前世は地球は日本国、先進国の裕福な場所に産まれたおかげで何不自由なく育った。確かその終わりは何かの事故だった気がするが、よく覚えていない。若くして死んだはずが……気付けばそこはビックリ、異世界だった。
第二生は前世とは正反対。魔法というとんでもない歴史によって構築され、貧富の差がアホみたいに激しい世界。オレを産んだせいで母は体調を崩して亡くなったらしくその後は孤児院にいたが、あまりに酷い暮らしに嫌気がさして逃亡。スラムで前世では絶対やらなかったような悪さもしながら、なんとか生きていた。
そんな暮らしの終わりは、とある富裕層らしき連中の騒ぎに関わってしまったこと。不敬罪でとっ捕まらないために背を向けて逃げ出したオレに、彼はこう叫んだ。
『待て、そこの下民っ!! そうだ、そこの少し小綺麗な黒い容姿の、お前だお前!』
金髪縦ロールにド派手な紫色の服。装飾品をジャラジャラと身に付け、靴なんて全然汚れてないし擦り減ってもいない。まさにお貴族様……そう、貴族やら王族がこの世界にも存在した。
『貴様のような虫ケラ、本来なら僕に背を向けるなどと斬首ものだ。しかし、僕は寛大だ!!
許す。喜べ、貴様を今日から王族である僕の傍に置いてやろう!』
そいつはバカだった。しかし、なんと王族でもあった。
王族という権力を振り翳し、盾にするヤバい奴。嫌味ったらしい口調に人をすぐにバカにする。気に入らない奴は全員斬首。
『ぼ、僕に向かってなんたる失礼な態度っ……!! 今すぐ首をっ』
『殿下ったら大変です、向こうで殿下のお好きな竜種が飛んでいた気がします。すぐに外に出て見に行きませんとー』
『なにっ!? 本当か、タタラ! こうしては居られぬ、すぐに連れて行け!』
しかし、オレは彼に拾われた。
どんなに嫌な奴でも、どんなに周りに嫌われていっても、彼はどうしようもない恩人だった。だからせめて多少の恩を返してから逃げ出そうと思っていたのに、事態はどんどん最悪な展開を迎えて行く。
気に入らなければ即断罪。意中の騎士に全く好かれずよく暴走するバカ王子。果ては王都にまで及ぶ危険。命の危機など日常的に!
しかし、一緒にいればいるほど惹かれてしまう気持ちは……ただの忠誠心なのか?
スラム出身、第十一王子の守護魔導師。
これは運命によってもたらされた出会い。唯一の魔法を駆使しながら、タタラは今日も今日とてワガママ王子の手綱を引きながら平凡な生活に焦がれている。
※BL作品
恋愛要素は前半皆無。戦闘描写等多数。健全すぎる、健全すぎて怪しいけどこれはBLです。
.

【第2部開始】悪役令息ですが、家族のため精一杯生きているので邪魔しないでください~僕の執事は僕にだけイケすぎたオジイです~
ちくわぱん
BL
【第2部開始 更新は少々ゆっくりです】ハルトライアは前世を思い出した。自分が物語の当て馬兼悪役で、王子と婚約するがのちに魔王になって結局王子と物語の主役に殺される未来を。死にたくないから婚約を回避しようと王子から逃げようとするが、なぜか好かれてしまう。とにかく悪役にならぬように魔法も武術も頑張って、自分のそばにいてくれる執事とメイドを守るんだ!と奮闘する日々。そんな毎日の中、困難は色々振ってくる。やはり当て馬として死ぬしかないのかと苦しみながらも少しずつ味方を増やし成長していくハルトライア。そして執事のカシルもまた、ハルトライアを守ろうと陰ながら行動する。そんな二人の努力と愛の記録。両片思い。じれじれ展開ですが、ハピエン。

魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます
オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。
魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。

前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。

BLR15【完結】ある日指輪を拾ったら、国を救った英雄の強面騎士団長と一緒に暮らすことになりました
厘/りん
BL
ナルン王国の下町に暮らす ルカ。
この国は一部の人だけに使える魔法が神様から贈られる。ルカはその一人で武器や防具、アクセサリーに『加護』を付けて売って生活をしていた。
ある日、配達の為に下町を歩いていたら指輪が落ちていた。見覚えのある指輪だったので届けに行くと…。
国を救った英雄(強面の可愛い物好き)と出生に秘密ありの痩せた青年のお話。
☆英雄騎士 現在28歳
ルカ 現在18歳
☆第11回BL小説大賞 21位
皆様のおかげで、奨励賞をいただきました。ありがとう御座いました。

【完結】テルの異世界転換紀?!転がり落ちたら世界が変わっていた。
カヨワイさつき
BL
小学生の頃両親が蒸発、その後親戚中をたらいまわしにされ住むところも失った田辺輝(たなべ てる)は毎日切り詰めた生活をしていた。複数のバイトしていたある日、コスプレ?した男と出会った。
異世界ファンタジー、そしてちょっぴりすれ違いの恋愛。
ドワーフ族に助けられ家族として過ごす"テル"。本当の両親は……。
そして、コスプレと思っていた男性は……。
婚約破棄されて捨てられた精霊の愛し子は二度目の人生を謳歌する
135
BL
春波湯江には前世の記憶がある。といっても、日本とはまったく違う異世界の記憶。そこで湯江はその国の王子である婚約者を救世主の少女に奪われ捨てられた。
現代日本に転生した湯江は日々を謳歌して過ごしていた。しかし、ハロウィンの日、ゾンビの仮装をしていた湯江の足元に見覚えのある魔法陣が現れ、見覚えのある世界に召喚されてしまった。ゾンビの格好をした自分と、救世主の少女が隣に居て―…。
最後まで書き終わっているので、確認ができ次第更新していきます。7万字程の読み物です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる