59 / 221
人間関係が広がるお年頃
父上に帰還報告
しおりを挟む
「ただ今帰りました父上!」
「うむ。楽しかったのだな。とりあえず落ち着け」
俺は夕暮れ時になり孤児院を出てから、ある所に寄り道をしてから宮殿に帰り、迷わず父上の元へ向かった。父上は何故か俺が来ることをわかっていたかのように平然と玉座に座っていた。なんで!?ちょっと驚かせようと思ってたのに!
「お前の行動は予想出来るものと出来ないものの差が激しいからな」
つまり俺が来ることは予想出来たと。何だよ父上俺のことめっちゃ理解してるじゃん!知ってたけど!
「それで?初めての帝都はどうであった?」
「はい!とても楽しかったです!」
「それはわかっておる。詳しい内容を聞いているのだ」
俺は今日一日の帝都での出来事をつぶさに報告した。もちろん海の死神を食べたことや、孤児院でロヴィーサ嬢と邂逅したこと、そしてアウクスティの花壇のことも。
「それで、このお花は父上への土産です。花屋の店主が贈り物にピッタリだと言ってました」
「ほう。見慣れない花だな」
「たまたま仕入れることが出来たと言ってましたよ」
俺は孤児院からの帰りに寄った、花を買う約束をした花屋で買った花を父上に差し出した。それを側に控えていた枢長が受け取り、問題がないか隈無くチェックする。皇帝に手渡すものだからね。何かあったら大問題だ。
しげしげと見ていた枢長は眉を顰めた。
「……本当に見たことのない花ですね。安全性が不安なので一度専門家に見てもらった方がよろしいかと」
「ふむ。……確かにそうかも知れないな。頼む」
「御意」
「すまんな、エルネスティ。我の立場上、直ぐに受け取ることが出来ないで」
「大丈夫ですよ。理解しております」
父上は申し訳なさげに言うが、当たり前の対応であるから気にしてない。て言うか俺が軽率だったな。父上への献上品には厳重なチェックが入るのに、直ぐに駄目になってしまう花をチョイスしてしまった。しかもよくわからない花って。条件として最悪じゃん。
「花と言えば、アウクスティか……。アイツが帝都に下っていたのは知っていたが、まさか孤児院で植物を育てていたとはな」
「……いけないことでしたか?」
「いや、何の問題がなかったなら黙認するが。少し意外だと思っただけだ。アイツが植物に関心があるとはな……」
アウクスティに何のお咎めがないことにホッとしつつ、父上ですらアウクスティの趣味を知らなかったことに少し驚いた。まあ父上もお忙しいから、皇族全員の動向を詳細に調べる暇なんてないだろうけど。
だから父上?サムエルによる俺の監視、やめて良いんだよ?忙しいでしょ??
「アウクスティはこれまで帝位争いに疎遠だったからな。あまり気にしていなかった」
父上は俺から視線を逸らして考え込む。父上?何サラッと俺の視線の訴えをスルーしてるんです??父上なら今俺が何考えてるかわかってるでしょ??
「お前は危なっかしいから、見張ってないと面倒なことになりかねない」
「失礼ですね。これでももう13歳ですよ。少しは落ち着きを身につけました」
「では今から魔法陣について語れと言えば?」
「徹夜で素晴らしさを語ってみせましょう」
「そう言うところだぞ」
父上は溜息をつきながらも、口が弧を描いている。俺が想像通りの返答をしたんだろう。悪かったね!思考回路が成長しても変わらなくて!
「それで?魔法陣研究の役には立ちそうなのか?」
「はい。まず何を作るかは決めました」
「む?そうなのか?一体何を作るんだ?」
「冷蔵庫です」
「……れいぞうこ?」
父上は片眉を上げて首を傾げる。聞き慣れない言葉に少し舌っ足らずになった。何だよ強面なのに平仮名語使いやがって。いやわざとじゃないのはわかってるけど!
「はい。中が常時冷えている箱で、食材とかを入れて長持ちさせるものです」
「……なるほど。それは便利そうだが、お前はどこで『れいぞうこ』とやらを知った?そんな言葉、どこから聞いた?」
「……さあ?どこでしょう」
父上が怪訝そうに尋ねて来た。やっべえ平然と冷蔵庫って使ったけど、この世界に冷蔵庫たるものなんてある訳ないよね!いやもしかしたらどこかに魔導具としてあるかもだけど。それにしても皇帝が知らないような遠い国のもの、皇子が知ってるはずがないよね!
うわ~父上めっちゃこっち見てくる!めっちゃ怪しんでる!だよね誤魔化されてくれないよね!でも俺は黙秘します!はぐらかします!前世なんぞ、話すだけで面倒なことになるし!
俺と父上は無言で見つめ合う。側にいるヴァイナモと枢長が固唾を飲んで見守っている。い、息が詰まりそう!早く!早く折れて父上!俺窒息死しちゃう!!
「……言えぬのか」
「……すみません」
「……はあ。我が知らなくても、手遅れになることはないのだな?」
「はい。自分のことは自分で責任を取ります」
「……わかった。今回は我が折れよう」
父上はどさりと背もたれに上体を預け、眉根を押さえた。心配で仕方ないが、俺が何をしても折れないとわかったから、断腸の思いで諦めたのだろう。ごめんね、父上。前世のこと、言えなくて。
俺が眉を下げていると、ふと父上が何か思い出したように顔を上げた。
「……そう言えばお前、海の死神を食べたのだな?」
「えっ?はい。食べました。美味しかったですよ」
「……ふむ。我も食べたいな。その料理人に宮殿に出向いてもらうか」
「「えっ!?!?」」
「本気ですか陛下!?」
父上が突拍子もないことを言い出したので、俺は思わず変な声が出てしまった。枢長は焦ってその真意を問う。今まで空気と化していたヴァイナモまで思わず声を出す始末だ。
だってどこの国に帝都の平民向けの定食屋の料理人を呼び出して海の死神って忌み嫌われる食材で料理作らせる皇帝がいるの!?いや目の前にいるけど!俺の父上だけど!!
「ああ。エルネスティが食べられるのであれば、我も食べられるだろう?」
「いや確かにそうですが……」
「それに海の死神の大量発生で困っている国は結構ある。このレシピが広がればその国もわざわざ処分する手間と費用が浮いて、大助かりだろう?」
「……なるほど。恩を売るためにまずは陛下自らが試食なさる、の言う訳ですか」
枢長は思案するように顎に手を添えた。確かにハーララ帝国の皇帝が食べれば、その影響は大陸中に広がる。そうすれば徐々にタコを食べる文化が根付き、タコを廃棄するなんて勿体ないことは減るし、定食屋の料理人の評判も上がる。悪い話ではないかもしれない。
だけどこれは、タコが父上の口に合えばの話だ。もし父上が不味いと言えば、忽ち旦那さんの評判は急落するし、タコへの偏見も強まってしまう。渡るには危ない橋だ。
「……その案自体には賛成ですが、果たして一介の料理人が陛下に料理を献上するほどの度胸があるかどうか……」
枢長も同じことを考えていたようで、苦い表情で問題点を指摘する。すると父上はくつくつと笑った。何か良い方法でもあるのかな?
「何、エルネスティの話を聞いてその者の大方の性格はわかっておる。こう一言付け加えれば良いのだ」
父上が続けて発した言葉に、俺は思わず「ああ、なるほど」と納得させられた。
「うむ。楽しかったのだな。とりあえず落ち着け」
俺は夕暮れ時になり孤児院を出てから、ある所に寄り道をしてから宮殿に帰り、迷わず父上の元へ向かった。父上は何故か俺が来ることをわかっていたかのように平然と玉座に座っていた。なんで!?ちょっと驚かせようと思ってたのに!
「お前の行動は予想出来るものと出来ないものの差が激しいからな」
つまり俺が来ることは予想出来たと。何だよ父上俺のことめっちゃ理解してるじゃん!知ってたけど!
「それで?初めての帝都はどうであった?」
「はい!とても楽しかったです!」
「それはわかっておる。詳しい内容を聞いているのだ」
俺は今日一日の帝都での出来事をつぶさに報告した。もちろん海の死神を食べたことや、孤児院でロヴィーサ嬢と邂逅したこと、そしてアウクスティの花壇のことも。
「それで、このお花は父上への土産です。花屋の店主が贈り物にピッタリだと言ってました」
「ほう。見慣れない花だな」
「たまたま仕入れることが出来たと言ってましたよ」
俺は孤児院からの帰りに寄った、花を買う約束をした花屋で買った花を父上に差し出した。それを側に控えていた枢長が受け取り、問題がないか隈無くチェックする。皇帝に手渡すものだからね。何かあったら大問題だ。
しげしげと見ていた枢長は眉を顰めた。
「……本当に見たことのない花ですね。安全性が不安なので一度専門家に見てもらった方がよろしいかと」
「ふむ。……確かにそうかも知れないな。頼む」
「御意」
「すまんな、エルネスティ。我の立場上、直ぐに受け取ることが出来ないで」
「大丈夫ですよ。理解しております」
父上は申し訳なさげに言うが、当たり前の対応であるから気にしてない。て言うか俺が軽率だったな。父上への献上品には厳重なチェックが入るのに、直ぐに駄目になってしまう花をチョイスしてしまった。しかもよくわからない花って。条件として最悪じゃん。
「花と言えば、アウクスティか……。アイツが帝都に下っていたのは知っていたが、まさか孤児院で植物を育てていたとはな」
「……いけないことでしたか?」
「いや、何の問題がなかったなら黙認するが。少し意外だと思っただけだ。アイツが植物に関心があるとはな……」
アウクスティに何のお咎めがないことにホッとしつつ、父上ですらアウクスティの趣味を知らなかったことに少し驚いた。まあ父上もお忙しいから、皇族全員の動向を詳細に調べる暇なんてないだろうけど。
だから父上?サムエルによる俺の監視、やめて良いんだよ?忙しいでしょ??
「アウクスティはこれまで帝位争いに疎遠だったからな。あまり気にしていなかった」
父上は俺から視線を逸らして考え込む。父上?何サラッと俺の視線の訴えをスルーしてるんです??父上なら今俺が何考えてるかわかってるでしょ??
「お前は危なっかしいから、見張ってないと面倒なことになりかねない」
「失礼ですね。これでももう13歳ですよ。少しは落ち着きを身につけました」
「では今から魔法陣について語れと言えば?」
「徹夜で素晴らしさを語ってみせましょう」
「そう言うところだぞ」
父上は溜息をつきながらも、口が弧を描いている。俺が想像通りの返答をしたんだろう。悪かったね!思考回路が成長しても変わらなくて!
「それで?魔法陣研究の役には立ちそうなのか?」
「はい。まず何を作るかは決めました」
「む?そうなのか?一体何を作るんだ?」
「冷蔵庫です」
「……れいぞうこ?」
父上は片眉を上げて首を傾げる。聞き慣れない言葉に少し舌っ足らずになった。何だよ強面なのに平仮名語使いやがって。いやわざとじゃないのはわかってるけど!
「はい。中が常時冷えている箱で、食材とかを入れて長持ちさせるものです」
「……なるほど。それは便利そうだが、お前はどこで『れいぞうこ』とやらを知った?そんな言葉、どこから聞いた?」
「……さあ?どこでしょう」
父上が怪訝そうに尋ねて来た。やっべえ平然と冷蔵庫って使ったけど、この世界に冷蔵庫たるものなんてある訳ないよね!いやもしかしたらどこかに魔導具としてあるかもだけど。それにしても皇帝が知らないような遠い国のもの、皇子が知ってるはずがないよね!
うわ~父上めっちゃこっち見てくる!めっちゃ怪しんでる!だよね誤魔化されてくれないよね!でも俺は黙秘します!はぐらかします!前世なんぞ、話すだけで面倒なことになるし!
俺と父上は無言で見つめ合う。側にいるヴァイナモと枢長が固唾を飲んで見守っている。い、息が詰まりそう!早く!早く折れて父上!俺窒息死しちゃう!!
「……言えぬのか」
「……すみません」
「……はあ。我が知らなくても、手遅れになることはないのだな?」
「はい。自分のことは自分で責任を取ります」
「……わかった。今回は我が折れよう」
父上はどさりと背もたれに上体を預け、眉根を押さえた。心配で仕方ないが、俺が何をしても折れないとわかったから、断腸の思いで諦めたのだろう。ごめんね、父上。前世のこと、言えなくて。
俺が眉を下げていると、ふと父上が何か思い出したように顔を上げた。
「……そう言えばお前、海の死神を食べたのだな?」
「えっ?はい。食べました。美味しかったですよ」
「……ふむ。我も食べたいな。その料理人に宮殿に出向いてもらうか」
「「えっ!?!?」」
「本気ですか陛下!?」
父上が突拍子もないことを言い出したので、俺は思わず変な声が出てしまった。枢長は焦ってその真意を問う。今まで空気と化していたヴァイナモまで思わず声を出す始末だ。
だってどこの国に帝都の平民向けの定食屋の料理人を呼び出して海の死神って忌み嫌われる食材で料理作らせる皇帝がいるの!?いや目の前にいるけど!俺の父上だけど!!
「ああ。エルネスティが食べられるのであれば、我も食べられるだろう?」
「いや確かにそうですが……」
「それに海の死神の大量発生で困っている国は結構ある。このレシピが広がればその国もわざわざ処分する手間と費用が浮いて、大助かりだろう?」
「……なるほど。恩を売るためにまずは陛下自らが試食なさる、の言う訳ですか」
枢長は思案するように顎に手を添えた。確かにハーララ帝国の皇帝が食べれば、その影響は大陸中に広がる。そうすれば徐々にタコを食べる文化が根付き、タコを廃棄するなんて勿体ないことは減るし、定食屋の料理人の評判も上がる。悪い話ではないかもしれない。
だけどこれは、タコが父上の口に合えばの話だ。もし父上が不味いと言えば、忽ち旦那さんの評判は急落するし、タコへの偏見も強まってしまう。渡るには危ない橋だ。
「……その案自体には賛成ですが、果たして一介の料理人が陛下に料理を献上するほどの度胸があるかどうか……」
枢長も同じことを考えていたようで、苦い表情で問題点を指摘する。すると父上はくつくつと笑った。何か良い方法でもあるのかな?
「何、エルネスティの話を聞いてその者の大方の性格はわかっておる。こう一言付け加えれば良いのだ」
父上が続けて発した言葉に、俺は思わず「ああ、なるほど」と納得させられた。
350
お気に入りに追加
3,827
あなたにおすすめの小説

前世である母国の召喚に巻き込まれた俺
るい
BL
国の為に戦い、親友と言える者の前で死んだ前世の記憶があった俺は今世で今日も可愛い女の子を口説いていた。しかし何故か気が付けば、前世の母国にその女の子と召喚される。久しぶりの母国に驚くもどうやら俺はお呼びでない者のようで扱いに困った国の者は騎士の方へ面倒を投げた。俺は思った。そう、前世の職場に俺は舞い戻っている。

公爵家の五男坊はあきらめない
三矢由巳
BL
ローテンエルデ王国のレームブルック公爵の妾腹の五男グスタフは公爵領で領民と交流し、気ままに日々を過ごしていた。
生母と生き別れ、父に放任されて育った彼は誰にも期待なんかしない、将来のことはあきらめていると乳兄弟のエルンストに語っていた。
冬至の祭の夜に暴漢に襲われ二人の運命は急変する。
負傷し意識のないエルンストの枕元でグスタフは叫ぶ。
「俺はおまえなしでは生きていけないんだ」
都では次の王位をめぐる政争が繰り広げられていた。
知らぬ間に巻き込まれていたことを知るグスタフ。
生き延びるため、グスタフはエルンストとともに都へ向かう。
あきらめたら待つのは死のみ。

悪役令嬢と同じ名前だけど、僕は男です。
みあき
BL
名前はティータイムがテーマ。主人公と婚約者の王子がいちゃいちゃする話。
男女共に子どもを産める世界です。容姿についての描写は敢えてしていません。
メインカプが男性同士のためBLジャンルに設定していますが、周辺は異性のカプも多いです。
奇数話が主人公視点、偶数話が婚約者の王子視点です。
pixivでは既に最終回まで投稿しています。

ブレスレットが運んできたもの
mahiro
BL
第一王子が15歳を迎える日、お祝いとは別に未来の妃を探すことを目的としたパーティーが開催することが発表された。
そのパーティーには身分関係なく未婚である女性や歳の近い女性全員に招待状が配られたのだという。
血の繋がりはないが訳あって一緒に住むことになった妹ーーーミシェルも例外ではなく招待されていた。
これまた俺ーーーアレットとは血の繋がりのない兄ーーーベルナールは妹大好きなだけあって大いに喜んでいたのだと思う。
俺はといえば会場のウェイターが足りないため人材募集が貼り出されていたので応募してみたらたまたま通った。
そして迎えた当日、グラスを片付けるため会場から出た所、廊下のすみに光輝く何かを発見し………?

魔法学園の悪役令息ー替え玉を務めさせていただきます
オカメ颯記
BL
田舎の王国出身のランドルフ・コンラートは、小さいころに自分を養子に出した実家に呼び戻される。行方不明になった兄弟の身代わりとなって、魔道学園に通ってほしいというのだ。
魔法なんて全く使えない抗議したものの、丸め込まれたランドルフはデリン大公家の公子ローレンスとして学園に復学することになる。無口でおとなしいという触れ込みの兄弟は、学園では悪役令息としてわがままにふるまっていた。顔も名前も知らない知人たちに囲まれて、因縁をつけられたり、王族を殴り倒したり。同室の相棒には偽物であることをすぐに看破されてしまうし、どうやって学園生活をおくればいいのか。混乱の中で、何の情報もないまま、王子たちの勢力争いに巻き込まれていく。
幼い精霊を預けられたので、俺と主様が育ての父母になった件
雪玉 円記
BL
ハイマー辺境領主のグルシエス家に仕える、ディラン・サヘンドラ。
主である辺境伯グルシエス家三男、クリストファーと共に王立学園を卒業し、ハイマー領へと戻る。
その数日後、魔獣討伐のために騎士団と共に出撃したところ、幼い見た目の言葉を話せない子供を拾う。
リアンと名付けたその子供は、クリストファーの思惑でディランと彼を父母と認識してしまった。
個性豊かなグルシエス家、仕える面々、不思議な生き物たちに囲まれ、リアンはのびのびと暮らす。
ある日、世界的宗教であるマナ・ユリエ教の教団騎士であるエイギルがリアンを訪ねてきた。
リアンは次代の世界樹の精霊である。そのため、次のシンボルとして教団に居を移してほしい、と告げるエイギル。
だがリアンはそれを拒否する。リアンが嫌なら、と二人も支持する。
その判断が教皇アーシスの怒髪天をついてしまった。
数週間後、教団騎士団がハイマー辺境領邸を襲撃した。
ディランはリアンとクリストファーを守るため、リアンを迎えにきたエイギルと対峙する。
だが実力の差は大きく、ディランは斬り伏せられ、死の淵を彷徨う。
次に目が覚めた時、ディランはユグドラシルの元にいた。
ユグドラシルが用意したアフタヌーンティーを前に、意識が途絶えたあとのこと、自分とクリストファーの状態、リアンの決断、そして、何故自分とクリストファーがリアンの養親に選ばれたのかを聞かされる。
ユグドラシルに送り出され、意識が戻ったのは襲撃から数日後だった。
後日、リアンが拾ってきた不思議な生き物たちが実は四大元素の精霊たちであると知らされる。
彼らとグルシエス家中の協力を得て、ディランとクリストファーは鍛錬に励む。
一ヶ月後、ディランとクリスは四大精霊を伴い、教団本部がある隣国にいた。
ユグドラシルとリアンの意思を叶えるために。
そして、自分達を圧倒的戦闘力でねじ伏せたエイギルへのリベンジを果たすために──……。
※一部に流血を含む戦闘シーン、R-15程度のイチャイチャが含まれます。
※現在、改稿したものを順次投稿中です。
詳しくは最新の近況ボードをご覧ください。
勇者召喚に巻き込まれて追放されたのに、どうして王子のお前がついてくる。
イコ
BL
魔族と戦争を繰り広げている王国は、人材不足のために勇者召喚を行なった。
力ある勇者たちは優遇され、巻き込まれた主人公は追放される。
だが、そんな主人公に優しく声をかけてくれたのは、召喚した側の第五王子様だった。
イケメンの王子様の領地で一緒に領地経営? えっ、男女どっちでも結婚ができる?
頼りになる俺を手放したくないから結婚してほしい?
俺、男と結婚するのか?

悪役令息に転生したけど…俺…嫌われすぎ?
「ARIA」
BL
階段から落ちた衝撃であっけなく死んでしまった主人公はとある乙女ゲームの悪役令息に転生したが...主人公は乙女ゲームの家族から甘やかされて育ったというのを無視して存在を抹消されていた。
王道じゃないですけど王道です(何言ってんだ?)どちらかと言うとファンタジー寄り
更新頻度=適当
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる