52 / 221
人間関係が広がるお年頃
完全に平民な皇子
しおりを挟む
「おじさーん!ひとつくーださーいなー!」
「おお!坊主、兄貴と一緒に買い物か?」
「そうだよ!初めての帝都なんだ!」
「そうか!めいっぱい楽しめよ!ほら!オマケだ!」
「やった!ありがとうおじさん!」
「良いって良いって!また来いよ!」
俺は手を振るおじさんに全力で手を振り返した。ちなみに今はもうオリヴァとは手を離している。ヴァイナモとは未だに繋いでいるけど。離そうとしたらめっちゃシュンとなったから、離そうにも離せない。
「お兄さん!このお花綺麗だね!」
「そうだろう?この花はこの時期にしか咲かない珍しい品種なんだ。贈り物にはピッタリだよ。どうだい?誰かに買って行くかい?」
「買いたいけど、これからまだまだ買い物があるから、その間に萎れちゃいそう……」
「なら用事が済んでから買いに来ると良いよ。君の分は取っておいてあげるから」
「ホント!?お兄さん、ありがとう!」
「どういたしまして。買い物楽しんでおいで」
「うん!」
俺が笑顔で手を振ると、お兄さんも笑顔で振り返してくれた。俺は上機嫌でヴァイナモと繋いでいる手を前後に振る。
次はどの店に寄ろうかなと辺りを見回していると、ヴァイナモからぽつりと言葉が盛れた。
「……なんか凄く平民少年になりきってますね」
「違和感ありませんか?良かったです。ちょっと13歳にしては幼いかと思っていたので……」
「エルネスティ様は背が低いですから、実年齢より幼く見えます」
「小さいとは失礼ですね」
俺がムスッとジト目でヴァイナモを見ていると、オリヴァが難しい表情でコツンとヴァイナモの頭を叩いた。
「おい、お前ら。どこで誰が会話を聞いてるかわからねえから、口調は統一しろ」
「……そうだね。ごめん、リヴァ兄」
「……すまん」
オリヴァの指摘に俺とヴァイナモはハッとなって口を手で覆った。気を抜いていつもの口調に戻ってた。危ない危ない。
「……それと、サム。お前の歌声は特徴的だから、少し自重しろ」
「え~。歌ったら駄目ですかあ?」
「お前の歌声は目立つんだ」
「なら目立たない歌声なら良いんですね~」
サムエルはにっかりと笑って再び歌い出した。その歌声は普段とは別物で、素人にしては上手かな?程度のものに変わった。……凄いな。歌声を操作出来るんだ。
「……まあ許容範囲か。あまり変わった歌は歌うなよ。民謡とか、庶民的なものにしろ」
「注文が多いですね~。まあ今は帝国民謡を歌いたい気分なので構いませんがあ」
サムエルは不機嫌になることなく帝国民謡を歌い出した。歌にズカズカと注文つけて良いのか?って不安になったけど、今回は大丈夫だったみたい。オリヴァはサムエルの気分も読み取って指摘したようだ。流石先輩!後輩のこと良くわかってる!
俺が安堵し感心していると、ふととある違和感を覚えた。
「……ん?」
「どうした?エル」
「どこからか視線を感じた気がして……」
「……気のせいじゃないか?」
オリヴァは一瞬眉を顰めたが、すぐになんてことないように手を振った。俺は気のせいに思えなくて、辺りをキョロキョロと見回す。だが先程感じたような、人を値踏みするような視線はどこにもない。逃げたか?それとも気配を消したのか?
「いえ、一瞬でしたが絶対に感じました。今は跡形もなく消えていますが……」
「なら尚更気にする必要はねえよ。ほら、行くぞ!」
「ですが放っておいてもしものことになれば、貴方たちの責任になるのですよ?」
「そんなことならねえから安心しろ。そら、口調が戻ってるぞ」
「あっ、すみません……じゃなくて、ごめん」
オリヴァに上手く誤魔化されてしまい、これ以上言及出来なくなった。なんだ?どこからその自信が出てくるんだ?用心深いオリヴァが慢心とか有り得ないし。それなりの理由があるのか?
「そろそろ昼時だし、定食屋に行くか」
「えっ、あっ、うん。そうだね」
ヴァイナモにも露骨に話を逸らされ、俺は腑に落ちないままヴァイナモに引かれてその場を後にした。
* * *
丁度お昼時になった頃、俺たちは先程出会った定食屋のおばちゃんの店までやって来た。そのお店はお昼時で繁盛しており、おばちゃんが店中を忙しなく行ったり来たりしていた。
「おばちゃーん!約束通り来たよー!」
「ん?ああ!さっきの賑やかな四兄弟か!いらっしゃい!あっちの席が空いてるよ!」
俺の声に振り返ったおばちゃんはカラッと笑って奥の席を指差した。俺たちはそれに従ってその席に座る。すぐにおばちゃんがお冷とメニュー表を出してくれた。
「どうだい?帝都は楽しいかい?」
「うん!とっても楽しいよ!」
「そうかいそうかい!そりゃ良かった!アタシはこの街が好きでね!この街の良さを多くの人に知ってもらいたいのさ!」
「それじゃ帝都の良さが一番伝わるオススメのメニューは何ですか?」
「はっはっはっ。迷うねえ。ウチの店にはハズレ無しだと自負してるからねえ」
おばちゃんは嬉しそうに腕を組みながら考え込んだ。周りの客が食べているのを見るに、本当にどれも美味しそうだ。候補がありすぎてひとつに決まらないようである。
「そんじゃ俺は骨付き肉のステーキで」
「じゃあ僕はサラダパスタで~」
「……俺は白身魚のムニエルで」
メニュー表を見ていた他の3人が思い思いの注文をした。やけに品揃えが良いな。肉に魚にパスタって。てか3人の個性が出てるな。ヴァイナモは魚が好きなのかな?何時ぞやのパーティでも魚料理が美味しいって言ってたし。
てかみんな決めるの早くない!?俺未だにこんな迷ってんのに!
「え~みんな早いよ!どうしよう迷う!」
「そうだ!日替わり定食なんてどうだい?」
「日替わり定食?」
「そうさ!ウチの旦那が必要な食材仕入れる時に珍しい食材とかも一緒に買ってくるんだ。今日限定のレアなメニューだよ!何が出てくるかはお楽しみさ!」
「へー!じゃあそれで!」
色々迷って決められないからおばちゃんの言う日替わり定食とやらにした。何が出てくるかわからないとか、ちょっとワクワクするな!
「ふふっ。まいどありー!」
するとおばちゃんはニヤッと悪どい笑みを浮かべた。そして周りからは不憫なものを見る目を向けられる。えっ何!?なんか俺ヤバいことしちゃった!?
おばちゃんが厨房の方へ行くのを見送った後、隣の席のおじちゃんが顔を寄せてヒソヒソ声で説明してくれた。
「坊主……ここの日替わり定食は別名『珍料理定食』って呼ばれててな。基本的に売れなさそうなゲテモノ食材を使ってんだ……」
「えっ!?じゃあ俺……」
「ああ。まんまと嵌められたな。初見さんがよく受けるこの店の洗礼みたいなモンだ」
おじちゃんは気の毒そうに俺の頭をポンポン撫でた。なんてこった!おばちゃん良い人だと思っていたのに!騙された!
「良く話も聞かずに頼むからだぞ……」
オリヴァは呆れて溜息をつく。うっせーやい!見る限りどの料理も美味しそうだし、そこまで酷い料理は出ないでしょ!
「……いざとなったら料理交換してやるから」
ヴァイナモが心配そうにそう言ってくる。その優しさが今はいたたまれない。俺の迂闊さが原因だから、ちゃんと自分で全部食べるよ、ありがとう。
「~~♬~~♩~♯~~♮~~~~♪」
そしてマイペースに歌い続けるサムエル。もっと周りに興味持つべきじゃない??
「おお!坊主、兄貴と一緒に買い物か?」
「そうだよ!初めての帝都なんだ!」
「そうか!めいっぱい楽しめよ!ほら!オマケだ!」
「やった!ありがとうおじさん!」
「良いって良いって!また来いよ!」
俺は手を振るおじさんに全力で手を振り返した。ちなみに今はもうオリヴァとは手を離している。ヴァイナモとは未だに繋いでいるけど。離そうとしたらめっちゃシュンとなったから、離そうにも離せない。
「お兄さん!このお花綺麗だね!」
「そうだろう?この花はこの時期にしか咲かない珍しい品種なんだ。贈り物にはピッタリだよ。どうだい?誰かに買って行くかい?」
「買いたいけど、これからまだまだ買い物があるから、その間に萎れちゃいそう……」
「なら用事が済んでから買いに来ると良いよ。君の分は取っておいてあげるから」
「ホント!?お兄さん、ありがとう!」
「どういたしまして。買い物楽しんでおいで」
「うん!」
俺が笑顔で手を振ると、お兄さんも笑顔で振り返してくれた。俺は上機嫌でヴァイナモと繋いでいる手を前後に振る。
次はどの店に寄ろうかなと辺りを見回していると、ヴァイナモからぽつりと言葉が盛れた。
「……なんか凄く平民少年になりきってますね」
「違和感ありませんか?良かったです。ちょっと13歳にしては幼いかと思っていたので……」
「エルネスティ様は背が低いですから、実年齢より幼く見えます」
「小さいとは失礼ですね」
俺がムスッとジト目でヴァイナモを見ていると、オリヴァが難しい表情でコツンとヴァイナモの頭を叩いた。
「おい、お前ら。どこで誰が会話を聞いてるかわからねえから、口調は統一しろ」
「……そうだね。ごめん、リヴァ兄」
「……すまん」
オリヴァの指摘に俺とヴァイナモはハッとなって口を手で覆った。気を抜いていつもの口調に戻ってた。危ない危ない。
「……それと、サム。お前の歌声は特徴的だから、少し自重しろ」
「え~。歌ったら駄目ですかあ?」
「お前の歌声は目立つんだ」
「なら目立たない歌声なら良いんですね~」
サムエルはにっかりと笑って再び歌い出した。その歌声は普段とは別物で、素人にしては上手かな?程度のものに変わった。……凄いな。歌声を操作出来るんだ。
「……まあ許容範囲か。あまり変わった歌は歌うなよ。民謡とか、庶民的なものにしろ」
「注文が多いですね~。まあ今は帝国民謡を歌いたい気分なので構いませんがあ」
サムエルは不機嫌になることなく帝国民謡を歌い出した。歌にズカズカと注文つけて良いのか?って不安になったけど、今回は大丈夫だったみたい。オリヴァはサムエルの気分も読み取って指摘したようだ。流石先輩!後輩のこと良くわかってる!
俺が安堵し感心していると、ふととある違和感を覚えた。
「……ん?」
「どうした?エル」
「どこからか視線を感じた気がして……」
「……気のせいじゃないか?」
オリヴァは一瞬眉を顰めたが、すぐになんてことないように手を振った。俺は気のせいに思えなくて、辺りをキョロキョロと見回す。だが先程感じたような、人を値踏みするような視線はどこにもない。逃げたか?それとも気配を消したのか?
「いえ、一瞬でしたが絶対に感じました。今は跡形もなく消えていますが……」
「なら尚更気にする必要はねえよ。ほら、行くぞ!」
「ですが放っておいてもしものことになれば、貴方たちの責任になるのですよ?」
「そんなことならねえから安心しろ。そら、口調が戻ってるぞ」
「あっ、すみません……じゃなくて、ごめん」
オリヴァに上手く誤魔化されてしまい、これ以上言及出来なくなった。なんだ?どこからその自信が出てくるんだ?用心深いオリヴァが慢心とか有り得ないし。それなりの理由があるのか?
「そろそろ昼時だし、定食屋に行くか」
「えっ、あっ、うん。そうだね」
ヴァイナモにも露骨に話を逸らされ、俺は腑に落ちないままヴァイナモに引かれてその場を後にした。
* * *
丁度お昼時になった頃、俺たちは先程出会った定食屋のおばちゃんの店までやって来た。そのお店はお昼時で繁盛しており、おばちゃんが店中を忙しなく行ったり来たりしていた。
「おばちゃーん!約束通り来たよー!」
「ん?ああ!さっきの賑やかな四兄弟か!いらっしゃい!あっちの席が空いてるよ!」
俺の声に振り返ったおばちゃんはカラッと笑って奥の席を指差した。俺たちはそれに従ってその席に座る。すぐにおばちゃんがお冷とメニュー表を出してくれた。
「どうだい?帝都は楽しいかい?」
「うん!とっても楽しいよ!」
「そうかいそうかい!そりゃ良かった!アタシはこの街が好きでね!この街の良さを多くの人に知ってもらいたいのさ!」
「それじゃ帝都の良さが一番伝わるオススメのメニューは何ですか?」
「はっはっはっ。迷うねえ。ウチの店にはハズレ無しだと自負してるからねえ」
おばちゃんは嬉しそうに腕を組みながら考え込んだ。周りの客が食べているのを見るに、本当にどれも美味しそうだ。候補がありすぎてひとつに決まらないようである。
「そんじゃ俺は骨付き肉のステーキで」
「じゃあ僕はサラダパスタで~」
「……俺は白身魚のムニエルで」
メニュー表を見ていた他の3人が思い思いの注文をした。やけに品揃えが良いな。肉に魚にパスタって。てか3人の個性が出てるな。ヴァイナモは魚が好きなのかな?何時ぞやのパーティでも魚料理が美味しいって言ってたし。
てかみんな決めるの早くない!?俺未だにこんな迷ってんのに!
「え~みんな早いよ!どうしよう迷う!」
「そうだ!日替わり定食なんてどうだい?」
「日替わり定食?」
「そうさ!ウチの旦那が必要な食材仕入れる時に珍しい食材とかも一緒に買ってくるんだ。今日限定のレアなメニューだよ!何が出てくるかはお楽しみさ!」
「へー!じゃあそれで!」
色々迷って決められないからおばちゃんの言う日替わり定食とやらにした。何が出てくるかわからないとか、ちょっとワクワクするな!
「ふふっ。まいどありー!」
するとおばちゃんはニヤッと悪どい笑みを浮かべた。そして周りからは不憫なものを見る目を向けられる。えっ何!?なんか俺ヤバいことしちゃった!?
おばちゃんが厨房の方へ行くのを見送った後、隣の席のおじちゃんが顔を寄せてヒソヒソ声で説明してくれた。
「坊主……ここの日替わり定食は別名『珍料理定食』って呼ばれててな。基本的に売れなさそうなゲテモノ食材を使ってんだ……」
「えっ!?じゃあ俺……」
「ああ。まんまと嵌められたな。初見さんがよく受けるこの店の洗礼みたいなモンだ」
おじちゃんは気の毒そうに俺の頭をポンポン撫でた。なんてこった!おばちゃん良い人だと思っていたのに!騙された!
「良く話も聞かずに頼むからだぞ……」
オリヴァは呆れて溜息をつく。うっせーやい!見る限りどの料理も美味しそうだし、そこまで酷い料理は出ないでしょ!
「……いざとなったら料理交換してやるから」
ヴァイナモが心配そうにそう言ってくる。その優しさが今はいたたまれない。俺の迂闊さが原因だから、ちゃんと自分で全部食べるよ、ありがとう。
「~~♬~~♩~♯~~♮~~~~♪」
そしてマイペースに歌い続けるサムエル。もっと周りに興味持つべきじゃない??
311
お気に入りに追加
3,825
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
悪役令息の死ぬ前に
やぬい
BL
「あんたら全員最高の馬鹿だ」
ある日、高貴な血筋に生まれた公爵令息であるラインハルト・ニーチェ・デ・サヴォイアが突如として婚約者によって破棄されるという衝撃的な出来事が起こった。
彼が愛し、心から信じていた相手の裏切りに、しかもその新たな相手が自分の義弟だということに彼の心は深く傷ついた。
さらに冤罪をかけられたラインハルトは公爵家の自室に幽閉され、数日後、シーツで作った縄で首を吊っているのを発見された。
青年たちは、ラインハルトの遺体を抱きしめる男からその話を聞いた。その青年たちこそ、マークの元婚約者と義弟とその友人である。
「真実も分からないクセに分かった風になっているガキがいたからラインは死んだんだ」
男によって過去に戻された青年たちは「真実」を見つけられるのか。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
お決まりの悪役令息は物語から消えることにします?
麻山おもと
BL
愛読していたblファンタジーものの漫画に転生した主人公は、最推しの悪役令息に転生する。今までとは打って変わって、誰にも興味を示さない主人公に周りが関心を向け始め、執着していく話を書くつもりです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
転生したけどやり直す前に終わった【加筆版】
リトルグラス
BL
人生を無気力に無意味に生きた、負け組男がナーロッパ的世界観に転生した。
転生モノ小説を読みながら「俺だってやり直せるなら、今度こそ頑張るのにな」と、思いながら最期を迎えた前世を思い出し「今度は人生を成功させる」と転生した男、アイザックは子供時代から努力を重ねた。
しかし、アイザックは成人の直前で家族を処刑され、平民落ちにされ、すべてを失った状態で追放された。
ろくなチートもなく、あるのは子供時代の努力の結果だけ。ともに追放された子ども達を抱えてアイザックは南の港町を目指す──
***
第11回BL小説大賞にエントリーするために修正と加筆を加え、作者のつぶやきは削除しました。(23'10'20)
**
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
BL世界に転生したけど主人公の弟で悪役だったのでほっといてください
わさび
BL
前世、妹から聞いていたBL世界に転生してしまった主人公。
まだ転生したのはいいとして、何故よりにもよって悪役である弟に転生してしまったのか…!?
悪役の弟が抱えていたであろう嫉妬に抗いつつ転生生活を過ごす物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
悪役王子の取り巻きに転生したようですが、破滅は嫌なので全力で足掻いていたら、王子は思いのほか優秀だったようです
魚谷
BL
ジェレミーは自分が転生者であることを思い出す。
ここは、BLマンガ『誓いは星の如くきらめく』の中。
そしてジェレミーは物語の主人公カップルに手を出そうとして破滅する、悪役王子の取り巻き。
このままいけば、王子ともども断罪の未来が待っている。
前世の知識を活かし、破滅確定の未来を回避するため、奮闘する。
※微BL(手を握ったりするくらいで、キス描写はありません)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
繋がれた絆はどこまでも
mahiro
BL
生存率の低いベイリー家。
そんな家に生まれたライトは、次期当主はお前であるのだと父親である国王は言った。
ただし、それは公表せず表では双子の弟であるメイソンが次期当主であるのだと公表するのだという。
当主交代となるそのとき、正式にライトが当主であるのだと公表するのだとか。
それまでは国を離れ、当主となるべく教育を受けてくるようにと指示をされ、国を出ることになったライト。
次期当主が発表される数週間前、ライトはお忍びで国を訪れ、屋敷を訪れた。
そこは昔と大きく異なり、明るく温かな空気が流れていた。
その事に疑問を抱きつつも中へ中へと突き進めば、メイソンと従者であるイザヤが突然抱き合ったのだ。
それを見たライトは、ある決意をし……?
男装の麗人と呼ばれる俺は正真正銘の男なのだが~双子の姉のせいでややこしい事態になっている~
さいはて旅行社
BL
双子の姉が失踪した。
そのせいで、弟である俺が騎士学校を休学して、姉の通っている貴族学校に姉として通うことになってしまった。
姉は男子の制服を着ていたため、服装に違和感はない。
だが、姉は男装の麗人として女子生徒に恐ろしいほど大人気だった。
その女子生徒たちは今、何も知らずに俺を囲んでいる。
女性に囲まれて嬉しい、わけもなく、彼女たちの理想の王子様像を演技しなければならない上に、男性が女子寮の部屋に一歩入っただけでも騒ぎになる貴族学校。
もしこの事実がバレたら退学ぐらいで済むわけがない。。。
周辺国家の情勢がキナ臭くなっていくなかで、俺は双子の姉が戻って来るまで、協力してくれる仲間たちに笑われながらでも、無事にバレずに女子生徒たちの理想の王子様像を演じ切れるのか?
侯爵家の命令でそんなことまでやらないといけない自分を救ってくれるヒロインでもヒーローでも現れるのか?
婚約破棄されて捨てられた精霊の愛し子は二度目の人生を謳歌する
135
BL
春波湯江には前世の記憶がある。といっても、日本とはまったく違う異世界の記憶。そこで湯江はその国の王子である婚約者を救世主の少女に奪われ捨てられた。
現代日本に転生した湯江は日々を謳歌して過ごしていた。しかし、ハロウィンの日、ゾンビの仮装をしていた湯江の足元に見覚えのある魔法陣が現れ、見覚えのある世界に召喚されてしまった。ゾンビの格好をした自分と、救世主の少女が隣に居て―…。
最後まで書き終わっているので、確認ができ次第更新していきます。7万字程の読み物です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる