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帝位継承権争い?興味ねえ!
閑話:或第四皇子専属護衛騎士の独白【後編】
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ある日、俺は建国記念式典でエルネスティ様のパートナーを務めることになった。エルネスティ様は式典の話が出た際、迷わず俺をパートナーに指名してくださった。エルネスティ様に必要とされていることが、とても嬉しかった。
エルネスティ様は建国記念式典のために衣装を新調した。衣装職人のペッテリが変わり者だったが、エルネスティ様が気にしていないので、俺も気にしないことにした。少しだけ、声を大にしてエルネスティ様を崇拝しているペッテリが羨ましく思ったり思わなかったり。その後ペッテリによって紹介された彫刻師のヤルノも変わり者だが、エルネスティ様が以下略。
そしてダンスの練習を行った。講師のパヌ先生も変わり者だったが以下略。エルネスティ様は俺の身体を気遣ってくださいながら、失敗すると申し訳なさそうに顔を青くした。そのお姿がどこか儚くて、消え失せてしまいそうで。俺はエルネスティ様の今にも壊れてしまいそうなお身体を抱き寄せ、この方は俺が護るんだという決意を新たにした。
だがその日を境にエルネスティ様が急によそよそしくなった。エルネスティ様の目が泳いでおり、会話も長く続かない。俺はエルネスティ様に何かしてしまったのだろうか?エルネスティ様のミスをカバーするために抱き上げてたのがいけなかったのだろうか。いやその前から少し様子が変だった。もしかして俺の発言が重たかっただろうか?
よくよく考えればさして興味のない人間に「傍にいさせてくれ」なんて言われて良い気分になるはずもない。多分エルネスティ様は嫌だったのだ。なんでそんなことを思いつかなかったんだ。あの時はエルネスティ様との時間が減るのが嫌で嫌で堪らなかった。だからエルネスティ様を思いやることが出来なかった。嫌われてしまっただろうか。
おかしい。俺は絶対におかしい。
本当に興味のないものには「どうでもいい」と言ってのけるエルネスティ様に、嫌悪とはいえ何かしらの感情を向けられて嬉しい、だなんて。
* * *
謝ろうにもタイミングが掴めず微妙な関係が続いたある日、エルネスティ様の資料の一部が紛失する事件が起きた。エルネスティ様は誰かが間違えて持ち出したのだろうと仰っていたが、それはおかしい。いくら軽視されてる学問とはいえ、司書が資料に宮殿図書館所蔵の判子が押されているか確認もせず貸出を許すなんて、有り得ない話だ。俺は誰かによって盗まれたのではないかと考えた。
エルネスティ様が読書に集中なさっている間に、俺は司書に聞き込みを行った。すると昨日俺たちが帰ってから数人の騎士があの部屋に入っていったという目撃証言を得ることが出来た。その司書はエルネスティ様の遣いだと思ったそうだ。まあ皇子として有り得ないことではない。数日前ペッテリとヤルノが来たので、俺たち以外の、エルネスティ様の関係者もあの部屋に来ることがあると言うことも知っていたのだろう。
俺はその騎士たちの特徴を教えてもらい、エルネスティ様を自室へ送り返した後、その騎士たちの元へ行った。ちなみに深夜の護衛は他の騎士が行っている。
俺がその男たちに話しかけると、ニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべながらついてこいと言われた。俺は訝しみながらも距離をとってついて行った。
すると騎士たちは寮舎の裏までやって来て、俺に紙の束を見せた。それは奪われたエルネスティ様の資料だった。やはりコイツらが盗んでいたのだ。
俺が返すよう詰め寄ると、いきなり騎士の一人が俺に攻撃魔法を使ってきた。ファイアーボールがこちら目掛けて飛んで来ると、エルネスティ様からいただいた察知魔法の魔法陣が俺の脳内でけたたましく鳴った。俺は急いで防御魔法の魔法陣を展開し、ファイアーボールを防ぐことに成功した。
男たちは俺が防御魔法を使ったことに目を丸くした。俺が魔法をほとんど使えないことは有名だからだ。だがしかしすぐに魔法陣の存在に気づいたのか、険しい表情を浮かべた。
俺は直ぐに剣でこの場を制しようとしたが、エルネスティ様の資料を盾にされ、動きを封じられた。男たちは苦い表情を浮かべる俺に気を良くしたのか、上機嫌である提案をして来た。
俺がエルネスティ様の専属護衛騎士がら外れれば返してやる、と。
何をふざけたことを、と言い返そうとしたが資料をヒラヒラと見せられて口を噤んだ。下手なことを言って資料を燃やされたら大変だ。あれはエルネスティ様の大切なものだから。
悔しくて唇を噛み締める俺にいよいよ気が大きくなったのか、男たちは俺を罵倒してきた。
若い癖に調子乗りやがって。お前のせいで殿下は変わられてた。俺のせいで殿下は魔法陣学なんていう落ちこぼれ学問を研究させられてるんだ、と。
違う、と声を大にして否定したかった。エルネスティ様は俺なんかのためじゃなく、自分が好きで研究しているんだ、と。エルネスティ様が愛する魔法陣を侮辱するな、と。でも資料を盾にされて、それは叶わない。
俺は自分の無力さに腹が立った。エルネスティ様を側でお護りしたいと言いながら、エルネスティ様の大切なものを護れていないのだから。俺のせいでエルネスティ様の大切なものを侮辱されているのだから。
こんな俺がずっとお側にいたいと願うだなんて、烏滸がましい。コイツらの提案を呑むのは癪だが、俺はエルネスティ様のお側にいるべきではないのかもしれない。
そう思っていたから、いきなり男たちが拘束され、エルネスティ様が颯爽と現れたというのに、譫言のようにお名前を呼ぶことしか出来なかった。エルネスティ様はそんな俺に優しく微笑んでくださり、こう仰った。
『私のヴァイナモ』と。
……俺はおかしい。勝手に自分を所有物のように言われたと言うのに。普通の人なら不快に思うに違いないのに。
どうしようもなく、嬉しかった。
俺のために男たちを殺そうとするのも、普通なら狂ってると思うべきなのに、まるで甘い蜜を吸っているかのような高揚感に胸を躍らせた。
でもエルネスティ様にそんな汚いことをさせる訳にはいかない。俺は緩みそうになった頬を引き締めてエルネスティ様を止めた。エルネスティ様は不本意ながらも俺の制止を聞いてくださった。俺は胸を撫で下ろしながら自室へお帰りになるよう勧めた。こんな深夜に幼いエルネスティ様を起こしたままにはしたくなかったからだ。
そして急いでこの事件の収束のために動いた。俺は一番身近な上司……近衛騎士団団長に報告に向かった。夜勤だったらしく団長室にいた団長にこの件のことを報告すると、団長はみるみるうちに険しい表情を浮かべた。
まず事を起こした騎士たちは皇族所有の近衛騎士団ではなく帝国所有の帝国騎士団所属らしく、処分はそちらが決めるようだが、クビは免れないらしい。処刑するかどうかはエルネスティ様次第だと言うことで、俺はエルネスティ様に彼らをどうするか尋ねるよう命じられた。後日正式な形でエルネスティ様の意思を聞く場が設けられるそうだが、その前に予め聞いておくのが常識だそうだ。俺は断る理由もないので、二つ返事で了解した。
その後一頻り事件についての話を終えた後、俺は団長にあるお願いをした。
対魔法の特訓をさせて欲しい、と。
俺は今回の件で、対魔法のための対策が如何に他人任せだったかと、そして自分がどれだけ未熟だったかを痛感した。団長は優秀な魔法剣士なことで有名であるため、適任だ。
エルネスティ様のために強くなりたい。
団長は俺の言葉に目を丸くしつつも、どこか嬉しそうに了承してくださった。俺が頭を下げて礼を言えば、俺の頭をくしゃりと撫でた。曰く「良い目をするようになったな」と。団長は団長なりに俺のことを気にかけてくださっていたようだ。その優しさが心に沁みた。
エルネスティ様。俺は必ずや貴方様のために強くなって、貴方様のお側にいても恥ずかしくないような逞しい人になります。
ですから、こんな愚かな俺が貴方様のお側にいることを、どうかお許しください。
俺は決意を新たにし、一歩を踏み出した。
エルネスティ様は建国記念式典のために衣装を新調した。衣装職人のペッテリが変わり者だったが、エルネスティ様が気にしていないので、俺も気にしないことにした。少しだけ、声を大にしてエルネスティ様を崇拝しているペッテリが羨ましく思ったり思わなかったり。その後ペッテリによって紹介された彫刻師のヤルノも変わり者だが、エルネスティ様が以下略。
そしてダンスの練習を行った。講師のパヌ先生も変わり者だったが以下略。エルネスティ様は俺の身体を気遣ってくださいながら、失敗すると申し訳なさそうに顔を青くした。そのお姿がどこか儚くて、消え失せてしまいそうで。俺はエルネスティ様の今にも壊れてしまいそうなお身体を抱き寄せ、この方は俺が護るんだという決意を新たにした。
だがその日を境にエルネスティ様が急によそよそしくなった。エルネスティ様の目が泳いでおり、会話も長く続かない。俺はエルネスティ様に何かしてしまったのだろうか?エルネスティ様のミスをカバーするために抱き上げてたのがいけなかったのだろうか。いやその前から少し様子が変だった。もしかして俺の発言が重たかっただろうか?
よくよく考えればさして興味のない人間に「傍にいさせてくれ」なんて言われて良い気分になるはずもない。多分エルネスティ様は嫌だったのだ。なんでそんなことを思いつかなかったんだ。あの時はエルネスティ様との時間が減るのが嫌で嫌で堪らなかった。だからエルネスティ様を思いやることが出来なかった。嫌われてしまっただろうか。
おかしい。俺は絶対におかしい。
本当に興味のないものには「どうでもいい」と言ってのけるエルネスティ様に、嫌悪とはいえ何かしらの感情を向けられて嬉しい、だなんて。
* * *
謝ろうにもタイミングが掴めず微妙な関係が続いたある日、エルネスティ様の資料の一部が紛失する事件が起きた。エルネスティ様は誰かが間違えて持ち出したのだろうと仰っていたが、それはおかしい。いくら軽視されてる学問とはいえ、司書が資料に宮殿図書館所蔵の判子が押されているか確認もせず貸出を許すなんて、有り得ない話だ。俺は誰かによって盗まれたのではないかと考えた。
エルネスティ様が読書に集中なさっている間に、俺は司書に聞き込みを行った。すると昨日俺たちが帰ってから数人の騎士があの部屋に入っていったという目撃証言を得ることが出来た。その司書はエルネスティ様の遣いだと思ったそうだ。まあ皇子として有り得ないことではない。数日前ペッテリとヤルノが来たので、俺たち以外の、エルネスティ様の関係者もあの部屋に来ることがあると言うことも知っていたのだろう。
俺はその騎士たちの特徴を教えてもらい、エルネスティ様を自室へ送り返した後、その騎士たちの元へ行った。ちなみに深夜の護衛は他の騎士が行っている。
俺がその男たちに話しかけると、ニヤニヤと気持ち悪い笑みを浮かべながらついてこいと言われた。俺は訝しみながらも距離をとってついて行った。
すると騎士たちは寮舎の裏までやって来て、俺に紙の束を見せた。それは奪われたエルネスティ様の資料だった。やはりコイツらが盗んでいたのだ。
俺が返すよう詰め寄ると、いきなり騎士の一人が俺に攻撃魔法を使ってきた。ファイアーボールがこちら目掛けて飛んで来ると、エルネスティ様からいただいた察知魔法の魔法陣が俺の脳内でけたたましく鳴った。俺は急いで防御魔法の魔法陣を展開し、ファイアーボールを防ぐことに成功した。
男たちは俺が防御魔法を使ったことに目を丸くした。俺が魔法をほとんど使えないことは有名だからだ。だがしかしすぐに魔法陣の存在に気づいたのか、険しい表情を浮かべた。
俺は直ぐに剣でこの場を制しようとしたが、エルネスティ様の資料を盾にされ、動きを封じられた。男たちは苦い表情を浮かべる俺に気を良くしたのか、上機嫌である提案をして来た。
俺がエルネスティ様の専属護衛騎士がら外れれば返してやる、と。
何をふざけたことを、と言い返そうとしたが資料をヒラヒラと見せられて口を噤んだ。下手なことを言って資料を燃やされたら大変だ。あれはエルネスティ様の大切なものだから。
悔しくて唇を噛み締める俺にいよいよ気が大きくなったのか、男たちは俺を罵倒してきた。
若い癖に調子乗りやがって。お前のせいで殿下は変わられてた。俺のせいで殿下は魔法陣学なんていう落ちこぼれ学問を研究させられてるんだ、と。
違う、と声を大にして否定したかった。エルネスティ様は俺なんかのためじゃなく、自分が好きで研究しているんだ、と。エルネスティ様が愛する魔法陣を侮辱するな、と。でも資料を盾にされて、それは叶わない。
俺は自分の無力さに腹が立った。エルネスティ様を側でお護りしたいと言いながら、エルネスティ様の大切なものを護れていないのだから。俺のせいでエルネスティ様の大切なものを侮辱されているのだから。
こんな俺がずっとお側にいたいと願うだなんて、烏滸がましい。コイツらの提案を呑むのは癪だが、俺はエルネスティ様のお側にいるべきではないのかもしれない。
そう思っていたから、いきなり男たちが拘束され、エルネスティ様が颯爽と現れたというのに、譫言のようにお名前を呼ぶことしか出来なかった。エルネスティ様はそんな俺に優しく微笑んでくださり、こう仰った。
『私のヴァイナモ』と。
……俺はおかしい。勝手に自分を所有物のように言われたと言うのに。普通の人なら不快に思うに違いないのに。
どうしようもなく、嬉しかった。
俺のために男たちを殺そうとするのも、普通なら狂ってると思うべきなのに、まるで甘い蜜を吸っているかのような高揚感に胸を躍らせた。
でもエルネスティ様にそんな汚いことをさせる訳にはいかない。俺は緩みそうになった頬を引き締めてエルネスティ様を止めた。エルネスティ様は不本意ながらも俺の制止を聞いてくださった。俺は胸を撫で下ろしながら自室へお帰りになるよう勧めた。こんな深夜に幼いエルネスティ様を起こしたままにはしたくなかったからだ。
そして急いでこの事件の収束のために動いた。俺は一番身近な上司……近衛騎士団団長に報告に向かった。夜勤だったらしく団長室にいた団長にこの件のことを報告すると、団長はみるみるうちに険しい表情を浮かべた。
まず事を起こした騎士たちは皇族所有の近衛騎士団ではなく帝国所有の帝国騎士団所属らしく、処分はそちらが決めるようだが、クビは免れないらしい。処刑するかどうかはエルネスティ様次第だと言うことで、俺はエルネスティ様に彼らをどうするか尋ねるよう命じられた。後日正式な形でエルネスティ様の意思を聞く場が設けられるそうだが、その前に予め聞いておくのが常識だそうだ。俺は断る理由もないので、二つ返事で了解した。
その後一頻り事件についての話を終えた後、俺は団長にあるお願いをした。
対魔法の特訓をさせて欲しい、と。
俺は今回の件で、対魔法のための対策が如何に他人任せだったかと、そして自分がどれだけ未熟だったかを痛感した。団長は優秀な魔法剣士なことで有名であるため、適任だ。
エルネスティ様のために強くなりたい。
団長は俺の言葉に目を丸くしつつも、どこか嬉しそうに了承してくださった。俺が頭を下げて礼を言えば、俺の頭をくしゃりと撫でた。曰く「良い目をするようになったな」と。団長は団長なりに俺のことを気にかけてくださっていたようだ。その優しさが心に沁みた。
エルネスティ様。俺は必ずや貴方様のために強くなって、貴方様のお側にいても恥ずかしくないような逞しい人になります。
ですから、こんな愚かな俺が貴方様のお側にいることを、どうかお許しください。
俺は決意を新たにし、一歩を踏み出した。
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