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クラスチェンジ失敗?
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「うわぁぁぁぁぁぁ」
ネビュラ・メイガスを選択した途端、突然の頭痛が俺を襲った。
頭が割れそうに痛み、視界が真っ赤に染まる。
以前のクラスチェンジではこんなことはなかった。
俺はあまりの痛さに頭を抱えてうずくまると、書庫の床を転がり回った。
「タケルさんッ?!」
「タケルお兄ちゃんッ?!」
「ガゥ、ガゥッ?!」
セフィアル達が叫んでいるが返事どころではない。
痛みに苦しむ俺の頭の中に、直接声が響いて来る。
HPが50%減少しました。
MPが50%増加しました。
フォトン・ブラストが使用停止になりました。
サード・アイが使用停止になりました。
プロテクション・スフィアが使用停止になりました。
ファイア・ジャベリンが使用停止になりました。
「#$%&!!!!」
アイス・バレットが使用停止になりました。
スリープ・クラウドが使用停止になりました。
ウィンド・トルネードが使用停止になりました。
「!”#$%&’?!!!」
アクセル・ムーブが使用停止になりました。
コメット・ストライクが使用停止になりました。
メテオ・サークルが使用停止になりました。
グラビティ・コントロールが使用停止になりました。
ライトニング・ストライクが使用停止になりました。
「!”#$%&’()=~??!!!」
やってしまった。そうまたしてもやってしまった。
俺の持つ全ての魔法が使用停止になってしまったのだ。
頭痛が収まり慌ててステータスを見ると、呪文欄に記載されていた魔法が全て上から赤い二本線で打ち消されている。
「エクレーーールーーー!」
「情けない声を出さないでください。
だから言ったでしょう。とても危険だと。
ネビュラ・メイガスに関する情報がほとんどないのは、ルートを選んだ者が少ないだけでなくて、修練に失敗して再起不能になった者もいたからに違いありません。」
何度も止めるように忠告してくれたエクレールは呆れたように言うが、その表情は俺を心配して苦悩で歪んでいる。
異世界転移して最初のステータス調整に、勝手な思い込みで失敗した俺を、エクレールが拾ってメイガスにしてくれた。
それからここまで、順調といっていいペースでレベルアップを重ねて来たのにも関わらず、またも独りよがりの思い込みで全てを台無しにしてしまった。
俺は何と愚かなのだろうか。
あまりの出来事に呆然と涙目になる情けない俺を、セフィアルとレクイルが抱きしめてくれる。
スノウは俺の頬をペロペロと舐めて慰めてくれる。
スマン、お前たち、情けない主で。
ネビュラ・メイガスへのクラスチェンジを行った途端に、全ての魔法が使えなくなってしまった。
その理由は不明だ。
やはり魔法が魔力のキャパシティを超えてしまったのだろうか。
だけどMP自体は50%も増加している。
元々INTに一点振りしている俺のMPは他のメイガスと比較しても多いはず、いかにネビュラ・メイガスが規格外で大量の魔力を必要とするといっても耐えられないことはないはずだが。
何か別の理由があるのだろうか?
ダメだ、いくら考えても分からない。
思い返してみれば、メイガスになったからといって俺は、特に魔法について学んだわけでもない。
たまたま手に入れた(それも失敗で)高いINTのおかげでメイガスという職業≪クラス≫に就いて、エクレールを通じてメイガスの大書庫から与えられた魔法を使っていたにすぎない。
魔物との戦闘こそ俺とセフィアル達で行っていたが、ステータスや魔法の取得などのサポート業務は全てエクレールに任せきりだった。
それが今回の様な事態を招いたのだろうか?
俺は今更ながら自分の無知ぶりを再認識して、さらに落ち込むのだった。
○タケル・オオミヤ
職業 ネビュラ(星雲)・メイガス
LEVEL 40
HP 4
MP 210606
STR 10
VIT 10
INT 11700
AGI 10
WIS 10
LUC 18
魔法
第一階梯 使用停止 ××フォトン・ブラスト (C2)
使用停止 ××サード・アイ (C2)
使用停止 ××プロテクション・スフィア (C2)
使用停止 ××ファイア・ジャベリン (C2)
第二階梯 使用停止 ××アイス・バレット (C2)
使用停止 ××スリープ・クラウド (C2)
使用停止 ××ウィンド・トルネード (C2)
第三階梯 使用停止 ××アクセル・ムーブ (Tier2)
アステル系 使用停止 ××コメット・ストライク
使用停止 ××メテオ・サークル
使用停止 ××グラビティ・コントロール
第四階梯 使用停止 ××ライトニング・ストライク
スキル
MP自動回復 (中) (Lv9)
魔法適正向上 (中) (Lv9)
魔法耐性向上 (中) (Lv8)
魔法詠唱速度上昇(中) (Lv9)
魔力操作 (小) (Lv5)
星魔法 (小) (Lv4)
称号 守護魔法者
ネビュラ・メイガスを選択した途端、突然の頭痛が俺を襲った。
頭が割れそうに痛み、視界が真っ赤に染まる。
以前のクラスチェンジではこんなことはなかった。
俺はあまりの痛さに頭を抱えてうずくまると、書庫の床を転がり回った。
「タケルさんッ?!」
「タケルお兄ちゃんッ?!」
「ガゥ、ガゥッ?!」
セフィアル達が叫んでいるが返事どころではない。
痛みに苦しむ俺の頭の中に、直接声が響いて来る。
HPが50%減少しました。
MPが50%増加しました。
フォトン・ブラストが使用停止になりました。
サード・アイが使用停止になりました。
プロテクション・スフィアが使用停止になりました。
ファイア・ジャベリンが使用停止になりました。
「#$%&!!!!」
アイス・バレットが使用停止になりました。
スリープ・クラウドが使用停止になりました。
ウィンド・トルネードが使用停止になりました。
「!”#$%&’?!!!」
アクセル・ムーブが使用停止になりました。
コメット・ストライクが使用停止になりました。
メテオ・サークルが使用停止になりました。
グラビティ・コントロールが使用停止になりました。
ライトニング・ストライクが使用停止になりました。
「!”#$%&’()=~??!!!」
やってしまった。そうまたしてもやってしまった。
俺の持つ全ての魔法が使用停止になってしまったのだ。
頭痛が収まり慌ててステータスを見ると、呪文欄に記載されていた魔法が全て上から赤い二本線で打ち消されている。
「エクレーーールーーー!」
「情けない声を出さないでください。
だから言ったでしょう。とても危険だと。
ネビュラ・メイガスに関する情報がほとんどないのは、ルートを選んだ者が少ないだけでなくて、修練に失敗して再起不能になった者もいたからに違いありません。」
何度も止めるように忠告してくれたエクレールは呆れたように言うが、その表情は俺を心配して苦悩で歪んでいる。
異世界転移して最初のステータス調整に、勝手な思い込みで失敗した俺を、エクレールが拾ってメイガスにしてくれた。
それからここまで、順調といっていいペースでレベルアップを重ねて来たのにも関わらず、またも独りよがりの思い込みで全てを台無しにしてしまった。
俺は何と愚かなのだろうか。
あまりの出来事に呆然と涙目になる情けない俺を、セフィアルとレクイルが抱きしめてくれる。
スノウは俺の頬をペロペロと舐めて慰めてくれる。
スマン、お前たち、情けない主で。
ネビュラ・メイガスへのクラスチェンジを行った途端に、全ての魔法が使えなくなってしまった。
その理由は不明だ。
やはり魔法が魔力のキャパシティを超えてしまったのだろうか。
だけどMP自体は50%も増加している。
元々INTに一点振りしている俺のMPは他のメイガスと比較しても多いはず、いかにネビュラ・メイガスが規格外で大量の魔力を必要とするといっても耐えられないことはないはずだが。
何か別の理由があるのだろうか?
ダメだ、いくら考えても分からない。
思い返してみれば、メイガスになったからといって俺は、特に魔法について学んだわけでもない。
たまたま手に入れた(それも失敗で)高いINTのおかげでメイガスという職業≪クラス≫に就いて、エクレールを通じてメイガスの大書庫から与えられた魔法を使っていたにすぎない。
魔物との戦闘こそ俺とセフィアル達で行っていたが、ステータスや魔法の取得などのサポート業務は全てエクレールに任せきりだった。
それが今回の様な事態を招いたのだろうか?
俺は今更ながら自分の無知ぶりを再認識して、さらに落ち込むのだった。
○タケル・オオミヤ
職業 ネビュラ(星雲)・メイガス
LEVEL 40
HP 4
MP 210606
STR 10
VIT 10
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WIS 10
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魔法
第一階梯 使用停止 ××フォトン・ブラスト (C2)
使用停止 ××サード・アイ (C2)
使用停止 ××プロテクション・スフィア (C2)
使用停止 ××ファイア・ジャベリン (C2)
第二階梯 使用停止 ××アイス・バレット (C2)
使用停止 ××スリープ・クラウド (C2)
使用停止 ××ウィンド・トルネード (C2)
第三階梯 使用停止 ××アクセル・ムーブ (Tier2)
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使用停止 ××メテオ・サークル
使用停止 ××グラビティ・コントロール
第四階梯 使用停止 ××ライトニング・ストライク
スキル
MP自動回復 (中) (Lv9)
魔法適正向上 (中) (Lv9)
魔法耐性向上 (中) (Lv8)
魔法詠唱速度上昇(中) (Lv9)
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