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銀狼族の少女 その2
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異世界でエクレール以来、久しぶりとなるエンカウント、しかもケモ耳の美少女だ。
俺はケモナーではないが、それでも何とかお近づきにはなりたいところ。
なにか良い方法はないだろうか、と考えていると
スノウがパッと俺の肩から、小さい方の女の子、レクイルの肩に飛び移ると頬をペロペロと舐め始める。
「わッ、か、可愛いのです。」
レクイルは喜んで、スノウとじゃれ合いだした。
それを見て姉のセフィアルも、フフフと微笑む。
一気にその場の雰囲気が明るくなった。
スノウ、グッジョブだ!
「スノウは、森でトレントに襲われている所を助けたんだ。」
「それでですか。とてもよくなついています。
結晶獣が、こんなにも懐くなんて見たことがありません。」
「スノウが、プラチナム・ウルフだってよく分かったな。」
「私達は銀狼族、プラチナム・ウルフは、我々にとって始祖の聖獣とされている特別な獣です。
見間違うはずもありません。」
なんとプラチナム・ウルフは、ただの魔物ではないらしい。
結晶獣で聖獣。
スノウは結構凄いんだな。
レクイルがスノウとたわむていると、
クゥーー
と可愛らしくお腹のなる音が響いた。
「アワワワワ、ち、違うのですよ。これは・・・」
レクイルは真っ赤になって首をブンブン振る。
森をさまよってお腹が空いているのだろう。
俺は荷袋から干し肉を取り出すと、レクイルに分けてやる。
レクイルは姉の許可を伺うように、チラチラとセフィアルの顔色をうかがっていたが。
セフィアルが、仕方ないというように許可を出すと
「い、いいのですか?」
急いで干し肉にかじりついた。
小さい口一杯に頬張って、一生懸命に食べる様子はなかなか見ていて癒される。
「お、美味しいのです。モグモグ・・・、ゴ、ゴホ、ゴホ」
よほどお腹が空いていたのであろう、夢中で食べていたレクイルが喉に詰まらせてしまう。
急いで俺は、水袋を差しだしてレクイルに飲ませてやる。
「あ、ありがとうなのです。」
ヨッシャー!餌付け成功!
まずはちびっ子と仲良くなれば、姉の信頼も得やすくなるだろう。
少女に水を飲ませた後、俺自身ものどが渇いていたので、
レクイルが口を付けた水袋から水を飲んでいると、
セフィアルは大きく目を開けて驚いた様子で、それをじっと見ていたが、何も言わなかった。
この二人はどうやら訳ありの様子、このまま森に置き去りにするわけにもいかない。
俺は二人を書庫へと案内することにした。
俺はケモナーではないが、それでも何とかお近づきにはなりたいところ。
なにか良い方法はないだろうか、と考えていると
スノウがパッと俺の肩から、小さい方の女の子、レクイルの肩に飛び移ると頬をペロペロと舐め始める。
「わッ、か、可愛いのです。」
レクイルは喜んで、スノウとじゃれ合いだした。
それを見て姉のセフィアルも、フフフと微笑む。
一気にその場の雰囲気が明るくなった。
スノウ、グッジョブだ!
「スノウは、森でトレントに襲われている所を助けたんだ。」
「それでですか。とてもよくなついています。
結晶獣が、こんなにも懐くなんて見たことがありません。」
「スノウが、プラチナム・ウルフだってよく分かったな。」
「私達は銀狼族、プラチナム・ウルフは、我々にとって始祖の聖獣とされている特別な獣です。
見間違うはずもありません。」
なんとプラチナム・ウルフは、ただの魔物ではないらしい。
結晶獣で聖獣。
スノウは結構凄いんだな。
レクイルがスノウとたわむていると、
クゥーー
と可愛らしくお腹のなる音が響いた。
「アワワワワ、ち、違うのですよ。これは・・・」
レクイルは真っ赤になって首をブンブン振る。
森をさまよってお腹が空いているのだろう。
俺は荷袋から干し肉を取り出すと、レクイルに分けてやる。
レクイルは姉の許可を伺うように、チラチラとセフィアルの顔色をうかがっていたが。
セフィアルが、仕方ないというように許可を出すと
「い、いいのですか?」
急いで干し肉にかじりついた。
小さい口一杯に頬張って、一生懸命に食べる様子はなかなか見ていて癒される。
「お、美味しいのです。モグモグ・・・、ゴ、ゴホ、ゴホ」
よほどお腹が空いていたのであろう、夢中で食べていたレクイルが喉に詰まらせてしまう。
急いで俺は、水袋を差しだしてレクイルに飲ませてやる。
「あ、ありがとうなのです。」
ヨッシャー!餌付け成功!
まずはちびっ子と仲良くなれば、姉の信頼も得やすくなるだろう。
少女に水を飲ませた後、俺自身ものどが渇いていたので、
レクイルが口を付けた水袋から水を飲んでいると、
セフィアルは大きく目を開けて驚いた様子で、それをじっと見ていたが、何も言わなかった。
この二人はどうやら訳ありの様子、このまま森に置き去りにするわけにもいかない。
俺は二人を書庫へと案内することにした。
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