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事前準備完了
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その後、命からがら書庫にたどり着くと、慌ててやって来たエクレールが回復ポーションをかけてくれた。
すると何十針は必要と思えるほどの裂傷があっという間に治ってしまった。
地球なら全治1か月くらいはかかっただろう。
怪我の治療にか関して言えば、異世界の方が便利なのかもしれない。
そしてエクレールに、たっぷりとお説教を喰らった。
「あれ程、書庫の周辺を離れるのはまだ早いと言ったじゃないですか。
タケルさんの魔力には目を見張る物がありますが、それでもメイガスになり立てであることには変わりありません。
書庫を少し離れればタケルさんより遥かに強い魔物がゴロゴロといます。」
今回判明したことがある。
エクレールは火が付くと説教が長い。
クドクドと、白い頬を赤く染めて説教を続けるエクレールは眺めていると、なかなか可愛い。
「大体、タケルさんにはメイガスとしての自覚が足りません。
魔法の研鑽も積まないで・・・
てッ、タケルさん!聞いていますか!」
俺の不遜な考えを感じたのか、エクレールがジロリと睨みつけてくる。
そして益々、彼女の説教がヒートアップしてしまうのだった。
ちなみに今回俺が遭遇したブラッド・ベア、ベア系では弱い部類に入るそうだがそれでも今の俺では難敵とのこと。
エクレールの怒りが一段落したところで、今回の失敗を教訓として、俺はここまで稼いだポイントのほぼ全てを消費して防御系の魔法
プロテクション・スフィア(守護の魔球体)
を取得した。
第一階梯の魔法の内では、ぶっちぎりに高価(800G)なこの魔法は、使用者を球形の魔法の光で包み込んで防御するというものだ。
全身を覆っているので背後や頭上からの攻撃も防いでくれる。
要は魔法のバリアーである。
そしてなにより見た目がカッコイイのだ。
薄っすらと光る魔法の球に、全身を包み込まれてまさに上級魔術師といった感じになる。
第一階梯にも関わらずこんな魔法があるなんてさすがはメイガス。
しかしこの魔法は値段も高いがMP消費もえらく高い、現時点で俺の魔力の20%弱、なんと800ものMPをパッシブで消費してしまう。
これでは、並の魔導士では魔法を起動することすらできない。
まあそれだけ高性能だということだろう。
それから心を入れ替えた俺は、書庫周辺で地道に狩りを続けた。
そしてレベル8まで到達すると稼いだポイントで、さらにもう一つの魔法を取得した。
ファイア・ジャベリン
炎の槍を召喚して、敵を突き刺す魔法だ。
前回の戦闘時に、フォトン・ブラストでは仕留めきれなかった教訓を生かして、不足していた火力を補う為に、もう一つの攻撃魔法を取得することにしたのだ。
ファイア・ジャベリンは、第一階梯では最強の攻撃力を誇るが、射程距離が短いうえに直線状にしか放てない。
敵に接近して使用する必要がある。
使いづらいが当たればデカいのが、この魔法だ。
しっかりと事前準備を整えた俺は、前回のリベンジを果たすべく再度森の深部へと向かうこととした。
すると何十針は必要と思えるほどの裂傷があっという間に治ってしまった。
地球なら全治1か月くらいはかかっただろう。
怪我の治療にか関して言えば、異世界の方が便利なのかもしれない。
そしてエクレールに、たっぷりとお説教を喰らった。
「あれ程、書庫の周辺を離れるのはまだ早いと言ったじゃないですか。
タケルさんの魔力には目を見張る物がありますが、それでもメイガスになり立てであることには変わりありません。
書庫を少し離れればタケルさんより遥かに強い魔物がゴロゴロといます。」
今回判明したことがある。
エクレールは火が付くと説教が長い。
クドクドと、白い頬を赤く染めて説教を続けるエクレールは眺めていると、なかなか可愛い。
「大体、タケルさんにはメイガスとしての自覚が足りません。
魔法の研鑽も積まないで・・・
てッ、タケルさん!聞いていますか!」
俺の不遜な考えを感じたのか、エクレールがジロリと睨みつけてくる。
そして益々、彼女の説教がヒートアップしてしまうのだった。
ちなみに今回俺が遭遇したブラッド・ベア、ベア系では弱い部類に入るそうだがそれでも今の俺では難敵とのこと。
エクレールの怒りが一段落したところで、今回の失敗を教訓として、俺はここまで稼いだポイントのほぼ全てを消費して防御系の魔法
プロテクション・スフィア(守護の魔球体)
を取得した。
第一階梯の魔法の内では、ぶっちぎりに高価(800G)なこの魔法は、使用者を球形の魔法の光で包み込んで防御するというものだ。
全身を覆っているので背後や頭上からの攻撃も防いでくれる。
要は魔法のバリアーである。
そしてなにより見た目がカッコイイのだ。
薄っすらと光る魔法の球に、全身を包み込まれてまさに上級魔術師といった感じになる。
第一階梯にも関わらずこんな魔法があるなんてさすがはメイガス。
しかしこの魔法は値段も高いがMP消費もえらく高い、現時点で俺の魔力の20%弱、なんと800ものMPをパッシブで消費してしまう。
これでは、並の魔導士では魔法を起動することすらできない。
まあそれだけ高性能だということだろう。
それから心を入れ替えた俺は、書庫周辺で地道に狩りを続けた。
そしてレベル8まで到達すると稼いだポイントで、さらにもう一つの魔法を取得した。
ファイア・ジャベリン
炎の槍を召喚して、敵を突き刺す魔法だ。
前回の戦闘時に、フォトン・ブラストでは仕留めきれなかった教訓を生かして、不足していた火力を補う為に、もう一つの攻撃魔法を取得することにしたのだ。
ファイア・ジャベリンは、第一階梯では最強の攻撃力を誇るが、射程距離が短いうえに直線状にしか放てない。
敵に接近して使用する必要がある。
使いづらいが当たればデカいのが、この魔法だ。
しっかりと事前準備を整えた俺は、前回のリベンジを果たすべく再度森の深部へと向かうこととした。
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