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修業開始
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半ばなし崩し的に、メイガスという職業に就かされた俺だが、当然それで終わりというわけではない。
翌日、俺は書庫からほど近い密林の中に足を踏み入れていた。
「書庫周辺に多数生息している牙猪(マッド・ボア)や角兎(ホーン・ラビット)程度ならフォトン・ブラストで十分対処可能です。まずは書庫の近くで狩りをして経験値を上げてください。」
エクレールにこう言われた俺は、半信半疑ながらメイガスとしての修業を始めることになったのだ。
しばらく森の中を探索していると、
魔物を発見。
先日、俺を追いかけ回した猪そっくりの魔物、マッド・ボアだ。
魔法の使い方は、習得した時に分かっている。
「フォトン・ブラスト!」
俺が腕を振り上げて魔法を発動すると、空に向けた手のひらの上に光の玉が3個現れる。
一つ一つの大きさは、野球のボールくらい、半自動追尾なのでこの距離なら外れる心配はない。
マッドボアを狙って放り投げると、玉は吸い込まれるようにボアの頭部に直撃した。
3発全てをくらった魔物はあっけなく倒れた。
異世界最初の戦闘に拍子抜けするくらいあっさり勝利した俺は、一気にテンションアップ、次の獲物を求めて出発
・・・とその前に、魔石を回収しなくてはならない。
倒した魔物の人間でいえば心臓部分からは、魔石を得ることができる。
また、マッドボアからはその牙も素材として活用できる。
エクレールからは事前に魔石と素材の回収方法を教わっている。
魔物の解体は慣れていない俺にとっては、戦闘以上に大変だったが、俺はグロくて地味な作業を素早く済ませると次の獲物を探した。
そして本日3匹目の牙猪を倒した直後、体の中で何かパチンとはじけるような違和感がした。
すぐにステータスを確認すると、
職業 メイガス
LEVEL 2
HP 8
MP 2910 (+260)
STR 10 (±0)
VIT 10 (±0)
INT 291 (+26)
AGI 10 (±0)
WIS 10 (±0)
LUC 18 (±0)
おお、早くもレベルアップ!
ただ上昇したのはINTのみでMPは260も増えているが、HPは変わっていない。
エクレールは
「要は敵の攻撃を受けなければ良いのです。現れた魔物は先手必勝で倒してしまえば、HPは関係ありません。」
などと言っていたが少しはHPも増えてもらいたい。
倒した魔物から素材と魔石を忘れずに回収する。
そう書庫での生活はタダではないのだ。
衣食住の面倒をみてもらう代わりに、魔物から取れる魔石や素材を書庫に納めなくてはならない。
これらの量に応じて書庫から呪文や魔道具の提供を受けることができる。
働かざる者食うべからず。
異世界も甘くはない。
俺はせっせと魔石と牙を切り分けると、アイテム袋に回収した。
猪の肉は重いので、もったいないがそのまま放置しておく。
そうそう異世界転生のお約束ともいえる容量無制限のアイテム袋だが、エクレールに尋ねたところ。
「魔法のアイテム袋ですか?
あることはありますけれど、非常に高価なので今のタケルさんに早すぎますね。
もっと経験を積んで、大物の魔物を倒せるようになれば、魔石と交換できますよ。」
あっけなく却下されてしまった。
スーパールーキーならそのくらいの特典があっても良さそうなものだが、現実は厳しい。
修業中の身である俺としては、言われた通りにするしかない。
こうして俺は日々森に出ると、獲物を狩り、魔石を回収して地道に修業を続るのだった。
翌日、俺は書庫からほど近い密林の中に足を踏み入れていた。
「書庫周辺に多数生息している牙猪(マッド・ボア)や角兎(ホーン・ラビット)程度ならフォトン・ブラストで十分対処可能です。まずは書庫の近くで狩りをして経験値を上げてください。」
エクレールにこう言われた俺は、半信半疑ながらメイガスとしての修業を始めることになったのだ。
しばらく森の中を探索していると、
魔物を発見。
先日、俺を追いかけ回した猪そっくりの魔物、マッド・ボアだ。
魔法の使い方は、習得した時に分かっている。
「フォトン・ブラスト!」
俺が腕を振り上げて魔法を発動すると、空に向けた手のひらの上に光の玉が3個現れる。
一つ一つの大きさは、野球のボールくらい、半自動追尾なのでこの距離なら外れる心配はない。
マッドボアを狙って放り投げると、玉は吸い込まれるようにボアの頭部に直撃した。
3発全てをくらった魔物はあっけなく倒れた。
異世界最初の戦闘に拍子抜けするくらいあっさり勝利した俺は、一気にテンションアップ、次の獲物を求めて出発
・・・とその前に、魔石を回収しなくてはならない。
倒した魔物の人間でいえば心臓部分からは、魔石を得ることができる。
また、マッドボアからはその牙も素材として活用できる。
エクレールからは事前に魔石と素材の回収方法を教わっている。
魔物の解体は慣れていない俺にとっては、戦闘以上に大変だったが、俺はグロくて地味な作業を素早く済ませると次の獲物を探した。
そして本日3匹目の牙猪を倒した直後、体の中で何かパチンとはじけるような違和感がした。
すぐにステータスを確認すると、
職業 メイガス
LEVEL 2
HP 8
MP 2910 (+260)
STR 10 (±0)
VIT 10 (±0)
INT 291 (+26)
AGI 10 (±0)
WIS 10 (±0)
LUC 18 (±0)
おお、早くもレベルアップ!
ただ上昇したのはINTのみでMPは260も増えているが、HPは変わっていない。
エクレールは
「要は敵の攻撃を受けなければ良いのです。現れた魔物は先手必勝で倒してしまえば、HPは関係ありません。」
などと言っていたが少しはHPも増えてもらいたい。
倒した魔物から素材と魔石を忘れずに回収する。
そう書庫での生活はタダではないのだ。
衣食住の面倒をみてもらう代わりに、魔物から取れる魔石や素材を書庫に納めなくてはならない。
これらの量に応じて書庫から呪文や魔道具の提供を受けることができる。
働かざる者食うべからず。
異世界も甘くはない。
俺はせっせと魔石と牙を切り分けると、アイテム袋に回収した。
猪の肉は重いので、もったいないがそのまま放置しておく。
そうそう異世界転生のお約束ともいえる容量無制限のアイテム袋だが、エクレールに尋ねたところ。
「魔法のアイテム袋ですか?
あることはありますけれど、非常に高価なので今のタケルさんに早すぎますね。
もっと経験を積んで、大物の魔物を倒せるようになれば、魔石と交換できますよ。」
あっけなく却下されてしまった。
スーパールーキーならそのくらいの特典があっても良さそうなものだが、現実は厳しい。
修業中の身である俺としては、言われた通りにするしかない。
こうして俺は日々森に出ると、獲物を狩り、魔石を回収して地道に修業を続るのだった。
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