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15.手折られ花 中※
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露になった屹立は、胸への刺激で既に張り詰め、先端からは先走りを滲ませていた。
「うわ……えっろ」
思わずといった風に呟いたのは、アベルだろうかカインだろうか。脚を開かされた屈辱的な姿勢を取らされ、敏感な部位に視線が集う。痛い程に感じるそれらに、ツヴァイの心は羞恥に震えた。
「ぅ、見るな……っ」
抗議はしかし、当然の如く無視される。幼児が花を摘むように無遠慮に、熱い掌の中に花芯が握り込まれた。先端の蜜を指先に絡ませて、わざと音が立つように擦り上げられる。
くち、くちゅ……。暗闇の中に、自らの立てる淫靡な水音が響いた。
「ほら、聞こえる? もうこんなに濡らして……ツヴァイって本当に感じやすいね」
「嫌だと言う割に、随分期待してるようだな。これだと仕置きにならないんじゃないか?」
「ちが……違う、俺……は、そんなんじゃ……っ」
口々に勝手なことを言う。更には記憶の中の養父までもが脳裏に浮上しては、彼らと一緒になってツヴァイを責め立てた。
――いやらしい子だ。こんなにも感じて。
「違……」
違わない。本当は、知っている。自分がどうしようもなく淫らで穢れた生き物だということを。
不意に、下の蕾を撫でられる感触に、ツヴァイはびくりと身を竦ませた。
「そこは……っ」
「大丈夫。痛くしないって約束したからね。ちゃんと解してあげるよ」
宣言の後、濡れた指先がずぷりと蕾に押し入ってきた。狭い中を掻き分けて進む異物の圧迫感に、ツヴァイは息を詰める。
「狭いけど、割とすんなり挿入ったね。物欲しそうにきゅうきゅう吸い付いてくるし、ツヴァイ、初めてじゃないよね。相手はやっぱり恋人さん?」
「っ……」
「乳首でイけるくらいだ。相当躾られてるんだろう」
(……そうだよ)
鼻で笑うカインの言葉に、ツヴァイは内心で自嘲した。
――だけどそれは、アインスではない。
もう数年間使っていなかった筈なのに、身体は忠実に教えられた快楽を覚えていた。刻み付けられた呪いは、簡単には消せない。
指は内壁を擦りながら、探るように動いた。噛み締めた唇から声を漏らさないように堪えるツヴァイだったが、ある場所を抉られると、大きく腰が跳ねてしまう。
「んぁっ……!」
「お、ここかな? 前立腺って」
「明らかに反応が違ったな」
聞こえてくる会話にゾッとしたのも束の間、見つけられてしまった弱点を、早速指はぐりぐりと重点的に責め始めた。
「や、ァあ……! そこ、やだ!」
「ヤじゃないだろ。めちゃくちゃ善がってるくせに」
中を慣らしながら、同時に花芯も扱かれる。もうアベルかカインか、どちらの手なのかも分からない。
その内に指の本数が足され、圧迫感も刺激も増していく。押し広げるように内部で蠢く二本の指先。花芯を擦る手指の動きも、双方徐々に速く激しくなっていく。
身体の中心が熱い。意思に反して、勝手に腰が淫らに揺れた。ぞくぞくと競り上がる快楽の波。掌の中で膨らむ屹立。震えて脈を打つそれは、今にも決壊を迎えて爆ぜてしまいそうだった。
するとそこで、不意に全ての動きが止んだ。内部から指が引き抜かれ、花芯から掌が退く。果てる寸前まで追い込まれていた身体は、切なげに求めるようにひくついた。
「ぅ……あ?」
思わず疑問符を上げてしまうツヴァイに、アベルの声が優しく告げた。
「大丈夫、そんな顔しないで。すぐにちゃんとイかせてあげるから」
足首の縄が解かれ、自由になった両脚を抱え上げられた。濡れた蕾に、熱いものが押し当てられる。
「っ、それ……」
まさか、と思った次の瞬間、一気に身体の中心を熱が貫いた。
鋭い痛みが駆け抜ける。指などとは比べものにならない強烈な圧迫感と異物感。衝撃に、ツヴァイは悲鳴を上げて仰け反った。
花芯の先端から勢い良く蜜が噴き出し、ぱたぱたとシーツと腹を汚していく。
一瞬、遠のきかけた意識を引き戻すように、暗闇の中でアベルが笑った。
「ああ、挿れただけでイっちゃったね、ツヴァイ。……でもまだ、これからだよ」
その言葉は、まるで死刑宣告のように響いた。
「ハァ、やめ……っ」
脳裏に浮かんだのは、アインスの顔。怯えるツヴァイを嘲笑うように、すぐさま抽挿が開始された。
「うわ……えっろ」
思わずといった風に呟いたのは、アベルだろうかカインだろうか。脚を開かされた屈辱的な姿勢を取らされ、敏感な部位に視線が集う。痛い程に感じるそれらに、ツヴァイの心は羞恥に震えた。
「ぅ、見るな……っ」
抗議はしかし、当然の如く無視される。幼児が花を摘むように無遠慮に、熱い掌の中に花芯が握り込まれた。先端の蜜を指先に絡ませて、わざと音が立つように擦り上げられる。
くち、くちゅ……。暗闇の中に、自らの立てる淫靡な水音が響いた。
「ほら、聞こえる? もうこんなに濡らして……ツヴァイって本当に感じやすいね」
「嫌だと言う割に、随分期待してるようだな。これだと仕置きにならないんじゃないか?」
「ちが……違う、俺……は、そんなんじゃ……っ」
口々に勝手なことを言う。更には記憶の中の養父までもが脳裏に浮上しては、彼らと一緒になってツヴァイを責め立てた。
――いやらしい子だ。こんなにも感じて。
「違……」
違わない。本当は、知っている。自分がどうしようもなく淫らで穢れた生き物だということを。
不意に、下の蕾を撫でられる感触に、ツヴァイはびくりと身を竦ませた。
「そこは……っ」
「大丈夫。痛くしないって約束したからね。ちゃんと解してあげるよ」
宣言の後、濡れた指先がずぷりと蕾に押し入ってきた。狭い中を掻き分けて進む異物の圧迫感に、ツヴァイは息を詰める。
「狭いけど、割とすんなり挿入ったね。物欲しそうにきゅうきゅう吸い付いてくるし、ツヴァイ、初めてじゃないよね。相手はやっぱり恋人さん?」
「っ……」
「乳首でイけるくらいだ。相当躾られてるんだろう」
(……そうだよ)
鼻で笑うカインの言葉に、ツヴァイは内心で自嘲した。
――だけどそれは、アインスではない。
もう数年間使っていなかった筈なのに、身体は忠実に教えられた快楽を覚えていた。刻み付けられた呪いは、簡単には消せない。
指は内壁を擦りながら、探るように動いた。噛み締めた唇から声を漏らさないように堪えるツヴァイだったが、ある場所を抉られると、大きく腰が跳ねてしまう。
「んぁっ……!」
「お、ここかな? 前立腺って」
「明らかに反応が違ったな」
聞こえてくる会話にゾッとしたのも束の間、見つけられてしまった弱点を、早速指はぐりぐりと重点的に責め始めた。
「や、ァあ……! そこ、やだ!」
「ヤじゃないだろ。めちゃくちゃ善がってるくせに」
中を慣らしながら、同時に花芯も扱かれる。もうアベルかカインか、どちらの手なのかも分からない。
その内に指の本数が足され、圧迫感も刺激も増していく。押し広げるように内部で蠢く二本の指先。花芯を擦る手指の動きも、双方徐々に速く激しくなっていく。
身体の中心が熱い。意思に反して、勝手に腰が淫らに揺れた。ぞくぞくと競り上がる快楽の波。掌の中で膨らむ屹立。震えて脈を打つそれは、今にも決壊を迎えて爆ぜてしまいそうだった。
するとそこで、不意に全ての動きが止んだ。内部から指が引き抜かれ、花芯から掌が退く。果てる寸前まで追い込まれていた身体は、切なげに求めるようにひくついた。
「ぅ……あ?」
思わず疑問符を上げてしまうツヴァイに、アベルの声が優しく告げた。
「大丈夫、そんな顔しないで。すぐにちゃんとイかせてあげるから」
足首の縄が解かれ、自由になった両脚を抱え上げられた。濡れた蕾に、熱いものが押し当てられる。
「っ、それ……」
まさか、と思った次の瞬間、一気に身体の中心を熱が貫いた。
鋭い痛みが駆け抜ける。指などとは比べものにならない強烈な圧迫感と異物感。衝撃に、ツヴァイは悲鳴を上げて仰け反った。
花芯の先端から勢い良く蜜が噴き出し、ぱたぱたとシーツと腹を汚していく。
一瞬、遠のきかけた意識を引き戻すように、暗闇の中でアベルが笑った。
「ああ、挿れただけでイっちゃったね、ツヴァイ。……でもまだ、これからだよ」
その言葉は、まるで死刑宣告のように響いた。
「ハァ、やめ……っ」
脳裏に浮かんだのは、アインスの顔。怯えるツヴァイを嘲笑うように、すぐさま抽挿が開始された。
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