変態紳士 白嘉の価値観

変態紳士 白嘉(HAKKA)

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新型コロナウイルスで、政府が国民にイベント中止を強制できない理由

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お笑いコンビのロザンが、なぜ政府がイベント中止を強制ではなく、
要請に留めているのかを説明している動画がYouTubeにアップされてました。

政府が国民に、強制できない最大の理由は憲法に『基本的人権の尊重』があるから。
その理由を聞いて、納得しました。

日本国憲法では、『基本的人権の尊重』が3本柱の中の一つであり、
憲法は国家権力に規制をかけてるものなので、政府は憲法を守らざるを得ない。


【基本的人権の尊重で保障されてる事】
①平等権
「全ての国民は差別されずに平等である」ことを保障してくれている権利。
 性別や年齢、出身地などで差別されることはなく、平等に扱われる権利。

② 自由権
  「国家権力によって侵害・干渉されない生活を過ごせる権利」。
 思想・発言・学問・住居・移転・信教・職業の選択などを自由に行える権利。

③ 社会権
 「個人の生存・生活の維持を確保するために必要な教育を受ける権利・
 勤労権・労働者の団結や団体交渉権・争議権などの権利」
 日本で生きるために必要な最低限の教育や労働者の権利を保障する権利。

④参政権
 国民が政治に参加する権利。
 政治に参加する国民の代表を決める権利(選挙権)
 自らが国民の代表として政治に参加する立候補をできる権利(被選挙権)

⑤請求権
 仕事した分の報酬を請求する、損害賠償を請求するなどの
 労働や損害に対して、一連の請求ができる権利。


実際に、憲法にはこういう事が書かれてます。


【日本国憲法の第11条】
国民は,すべての基本的人権の享有を妨げられない。
この憲法が国民に保障する基本的人権は,
侵すことのできない永久の権利として,現在及び将来の国民に与へられる。

【日本国憲法第21条 】
 集会、結社及び言論、出版その他一切の表現の自由は、これを保障する。
 検閲は、これをしてはならない。通信の秘密は、これを侵してはならない。

【日本国憲法第25条 】
 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上
 及び増進に努めなければならない。

【日本国憲法第31条 】
 何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命若しくは自由を奪はれ、
 又はその他の刑罰を科せられない。

【日本国憲法第92条 】
 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、
 法律でこれを定める。

【日本国憲法第97条 】
この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、
人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、
これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、
侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

【日本国憲法第98条 】
この憲法は、国の最高法規であつて、その条規に反する法律、命令、詔勅及び
国務に関するその他の行為の全部又は一部は、その効力を有しない。
日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、
これを誠実に遵守することを必要とする。

【日本国憲法第99条 】
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、
この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。


このように書かれているわけです。

そうはいっても、緊急事態だから!有事なんだから!
政府に権力を持たせて、強制力を持たせるべきでは?
そう思う人もいるでしょう。


ところが、そういう例を作ってしまう事が危険であるという事。
それはなぜか?

ことあるごとに、国家権力が国民に様々な強制をできてしまう
流れを作ってしまうからです。


お笑いコンビのロザンは、その流れを作ってしまう事が、
戦前または戦時中の日本に、逆戻りしてしまうと言われてました。
その例として、治安維持法についても触れられてました。


【治安維持法とは】
1925年4月22日に公布、5月12日に施行された治安維持法。
当時の日本社会で流行していた共産(社会)主義運動を弾圧し、
天皇制など国体の変革や私有財産制の否定をうたっている
反国家体制の運動を取り締まることを目的としていた。

結社を組織したり、結社の目的を知ったうえで加担するような
行動をとった者に対し、懲役刑が課せられる。

1941年5月15日、新たに改正案が施行。
特徴は、「結社を支援する組織の結成の禁止」、
「組織を準備することを目的とする結社の設立禁止」
明確に反国家的な行動をとる前から、疑わしき者を罰することが
できるようになったこと。

実際には、宗教団体、唯物論研究会などの学術団体、芸術団体など、
政治とは一見関係ない団体までもが検挙対象になっていった。



つまり、国民主権➡︎国家権力に逆らえない状況に逆戻り。
それは大袈裟だと思うかもしれないけど、
その流れができてしまうと、必ず幅が広がるんですよね。
歴史を見てもそうだし、人間で構成される組織の特性を考えても、
必ず幅が広がっていっちゃうんです。


政府がイベント中止を強制すべきという考え方は、
国家権力に強い権力を持たせようとしている事になるので、
それはさすがに、ダメだろって話なわけです。


ただ、新型コロナウイルスを通じて分かったのは、
人間って卑怯な生き物だなって事。
日本人の国民性もあるのかもしれません。

普段、日常は、自由や権利を主張したがるのに、
こういう事態になると、自分達で責任を負いたくないから、
自分達よりも力の大きな存在に、責任を委ねるわけです。

これって、卑怯ですよね。
逃げですよね?

自由や権利って当然、責任が付き纏います。
責任が付き纏うという事は、それなりの覚悟が必要って事ですよね。
その覚悟がないのに、日常で自由や権利を主張しているって事ですよね。

それって、冷静に考えるとおかしいです。
自由と権利と責任と覚悟は、全てセットなわけだから。


憲法で国民に与えてる様々な自由や権利は、
国家権力はそれらを保障するのだから、
国民一人一人に責任がありますよと言ってるようなものです。

それに対して多くの国民は、自由や権利は行使するけど、
責任は国家権力がとってくださいねって言ってるわけです。

冷静に考えると、それってやっぱり変ですよね。

国民一人一人に、あらゆる自由と権利を与えてる以上は、
それぞれの責任でやるしかない。

ただ、国家権力が様々な指示をしているのであれば、
それなりの保障は必要だとも思います。
国は国の権利を行使したのであれば、
当然国も責任を負わないといけない。

憲法にこう書いてあるんだからね。


 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上
 及び増進に努めなければならない。


ただ、自分達よりも力の大きな存在に責任を委ねるって、
仕事では、よくある事なんですよね。

自分達で、余計な責任を負わなくていいように、
賢く組織運営をするって、これって実は仕事においては必要なんです。
仕事って、責任転嫁も必要だからね。

自分で決めていいんだったら、自分で決めてしまいたい。
そう思う事も確かにある。
ところが、自分個人だけにしか影響を及ぼさないのであれば、
自分の考えで、自分の判断で、自分で決定する事ができるけど、
自分以外の存在にも影響を及ぼす可能性がある場合って、
自分よりも大きな存在に決定権を委ねる方が、楽なんです。

個人活動は、個人の責任で、個人の権利で、個人の自由にやれるけど、
自分以外の存在が関わると、そうできない難しさがある。


だから、僕は組織って嫌いなんですよね。
その影響範囲が広くなるから。
組織の中で役職就きたくないのは、そういうのがあるからです。


仕事はある程度しょうがないにしても、プライベートはやっぱり
組織の中にはいたくない!
個人でいる方が楽だし、あまり影響受けなくて済む。

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